──神無月の秋・紅葉の季節。マジックアカデミーにも運動会の季節がやってきた。そんでもってここは職員室…
ユウ「しつれいしまーす」
サツキ「あらユウ」
ユウ「お姉ちゃん、学級日誌届けに来たよ」
サツキ「あらありがとう、いつもご苦労様」(なでなで)
ユウ「えへへー」
サツキ「そういえば昨日の小テスト、まだ皆には配ってないんだけど、ユウ満点だったわよ」
ユウ「え、ホント?」
サツキ「ええ。だからいつも頑張っているご褒美に、放課後購買部でいいもの買ってあげるね」
ユウ「わぁい、ありがとーお姉ちゃん♪」
ガルーダ「(ムッ)教師生徒ぉ仲が良くて結構ですなぁ〜、サツキ先生ぇ〜?」
ユウ「うわぁっガルーダ先生…?!」
サツキ「ガルーダ先生、そんなドアップでなくても…」
ガルーダ「この間のサツキ先生担任のクラスのスポーツの結果を見せてもらったのですが、年少生組はあまり良いとは言えない成績が続いているのはいかがなものですかな」
サツキ「あ、すいません…」
ガルーダ「サツキ先生、兄弟だからといってあまり甘やかしてはいかんとその他の先生も声を揃えている。その甘さが生徒達の成長を妨げているのではないか」
サツキ「わ、私はそんなつもりでは…」
ユウ「えーと、ガルーダ先生、おねぇちゃん…?」
ガルーダ「ごるぁユウ!職員室や学校ではサツキ先生って呼べって言ってるだろうがぁ!!」(ビシィ)
ユウ「ふうぇええ、ごめんなさぁい…」
サツキ「ユウ大丈夫よ…が、ガルーダ先生!そこまでしなくても」
ガルーダ「いーや、そうでもしないとサツキ先生の担任ではただでさえ根性のない奴がさらに根性落ちになってしまうので気合を入れてやったまでだ」
サツキ「そんなだからって体罰は…」
ガルーダ「よぅし、そこまで言うなら俺はサツキ先生に3日後に開催する運動会で『花いちもんめ』を申し込もう」
ユウ「花いちもんめ?」
──説明しよう!彼らの言う『花いちもんめ』とは何かの勝負に勝った先生が相手のクラスの好きな生徒を獲得できるという全国共通魔法学校教員特権である。また、選択の余地のない当事者の生徒にとっては、単なる傍迷惑な行為でもあるのだ(笑)。
ガルーダ「俺のフェニックス組とサツキ先生のフェアリー組を点数 もし俺のクラスが勝ったら、ユウをうちのクラスへ貰うぞ。もしサツキ先生が勝ったら誰を取る?」
サツキ「え、えーと…じゃ、じゃあ私はヤンヤンさんと貰います」
ガルーダ「む、そうきたか」
ユウ「お姉ちゃん、ヤンヤンの事狙ってたの?」
サツキ「え、あ、そっちの意味じゃなくて…ほら、ヤンヤンさんの手作りの中華饅頭っておいしいから」
ユウ「あー、なるほど」
ガルーダ「ふん、俺のクラスに安々と勝てると思うなよ。うちのクラスでその甘ったれた根性を叩き直してくれるわ!」
サツキ「望む所ですよ。…ユウ、安心して。絶対お姉ちゃんが守って見せるからね」
ユウ「え、ちょ、ちょっと先生、お姉ちゃん!?これどうなってるの?僕どうなっちゃうの!?」
──睨みあい火花を散らしあう二人の教員、ユウの運命やいかに!?
リディア「何だかあっち側が賑やかで楽しそうですね〜♪」
アメリア「いや、何か違うでしょ…;」