あれからガルーダとマロンの秘密の活動開始から3日が経とうとした。  
彼女は相変わらずガルーダの部屋に入っては、彼の発情期を利用し、自身の欲望の原液を抜かせ続け、  
マロンは各養鶏場へ送ると言う繰り返しである。そんなある日の事だった。  
「…遅いな…」  
蒸し暑い夜、今日もガルーダは自分の部屋にいた。食事と沐浴、トレーニングを済ませた後の時間帯に、  
今まで通りマロン先生が押し掛けてくる…はずなのだが、その時間帯はとうに過ぎている。  
発情期時にそそり立っている自分のモノは、天を指し胴着のスモッグを押し上げ、  
その布の摩擦で刺激され先走りが止め処なく溢れ出している。  
「……うう…もう我慢…できない…」  
獣の属性を持つ者特有の生理現象に耐え兼ね、ガルーダはベッドの上で彼女が来る前に自分自身の欲望を果たす為に逸物を握った。  
「はぁっ…ん…」  
もしかして、マロン先生はもう飽きてしまったのか?  
あんなに恥しい思いをしながら抜き続けた俺を差し置いて投げっぱなし?  
自分から社会の危機の為に頑張ろうって言ったのは、マロン先生じゃないか。  
まぁこれは彼女のいつもの事だから大体予想は付いていたけど…でも何故だか空しい。  
くっそぅ、こうなったらヤケだ、気が済むまで抜きまくってやる。  
「っ…出る…っ……ぶるぁぁぁぁっ…!!」  
そう心の中で叫びながらガルーダは部屋の隅っこのベッドで一人で掻き続け、  
出した体液を瓶に注ぎ、栓をして自分専用の小型冷凍庫の中に保存した。  
僅かな可能性と考えて、いつかマロンが戻ってきた時に渡すことを信じながら。  
 
 ・  
それから更に1週間後のある夜、マロンはガルーダの部屋に来た。    
「やぁやぁガルーダ先生、しばらく留守にしてごめんねー。もうすぐテスト期間だし問題作りとか、ロマノフ先生の手伝いとかで遅くなっちゃった」  
「おおぅ、マロン先生…暫く来ないので心配してましたよ」  
「あはは、てかガルーダ先生、やけに嬉しそうだぁね?…もしかして、あたしみたいな女の子の前で抜くのって嬉しいの?」  
マロンの一言に対して、ガルーダはまたハツが飛び出しそうになった。  
あれからガルーダの発情期は一向に治まる気配はなく、昨日も彼女が来ない日が続いた期間も自分の手で抜いていたのだ。  
「は…っ!? い、いいえ!!そ、そんなはしたない事はっ!!」  
首を必死に横に振ってガルーダは否定するが、彼自身も本当は少し嬉しかったりする。  
他人と協力して、自分の体の中の再起できるもので、危機的状態にある経済社会を救うことが出来る事が、楽しいからだ。  
「じゃあ、早速採ろうか」  
「は、はいっ…!」  
二人はそう言うとガルーダは、早速いつもの調子で自分のものを扱き始めた。  
そして暫く扱いていて、彼の背を向けていたマロンが、突然彼の方に振り向く。  
「わっ、ま、マロン先生…っ」  
ガルーダは自分の自慰の姿を見られ羞恥で赤面するが、マロンはあまり気にしていない様子だった。  
「ねぇガルーダ先生、そうやって自分で掻いてるのってさぁ、そろそろ飽きない?」  
「は?…飽きるとは…?」  
「あー、じゅうかんぷれ…じゃなかった。自分の手でばっかり動かして疲れないってこと」  
「うむ…よく考えたら、確かに同じ腕で手首のスナップだけでは流石に疲れますな。何か機械などで自動的に刺激を与えることが出来れば楽なのですが…」  
「ガルーダ先生…?」  
「はっ!?…い、いえマロン先生っ。決して馬の採取器などいけない玩具などで、思いきり善がり狂いたいという訳では…!」  
 
「ふーん」  
ガルーダは手を休め、今の自分の中の欲から出た言葉を振り返り撤回をしようとする。マロンは何かを悟ったように半目で感心の声を出す。  
「大丈夫。その内そうなるだろうと思って、ちゃんと用意してきましたのだ」  
「…よ、用意って…」  
マロンは懐からメモ帳のような物を取り出して、呪文のようなものを呟き杖を一振りすると、部屋の天井から魔法陣が現われた。  
「ま、マロン先生何を…うわっ!?」  
彼女に問おうとすると、陣から現われた触手が伸び、それがガルーダに撒きつき手足を固定させる。  
「うぉっ…!?マロン先生、これは一体何のつもりで…!?」  
「あぁ大丈夫。この魔物は別に取って食べたりしないから。食べたとしてもガルーダ先生の引き締まり過ぎた肉なんて美味しくないって」  
「…その言葉、聞き捨てなりませ…おう…っ!?」  
マロンのさり気無い失言に、ガルーダは口を割ろうとするが、触手が四方八方に纏わり付き、ガルーダの体の彼方此方を嫌らしく撫で回す。その感触に甘声を上げた。  
「うん、簡単に言えば以前よりもっと効率良く精液を採取する為だね。こうゆうやり方をどこかで見たことがあるんだけど、一度試してみたかったのよねー、この魔法。  
これ書いてる人も、今やられてるガルーダ先生みたいな人が好きだしさ」  
「好きって誰が……うっ…おおっ!!?」  
触手の一つが、ガルーダの後孔にあてがい、ずぶりと侵入していく。  
「あっ…ぐおっ…おっ…」  
その侵入した触手は最初から粘性があるのか、彼はそれ程痛がる様子もなく、スムーズにピストン運動を始める。  
この時点で既にガルーダは絶頂を迎えているのだが、触手のもう一つが、彼の根元を強く押さえ込んでいる為、吐き出すことが出来ない。  
「うっ…あっ……おっ、うおお…!!!俺の…ケツが掘ら…れ……!うおおっ…!!ぶるあぁぁっっ…!!!」  
「ありゃー、あれを押さえ込んでる奴をどうにかしないと…えーっとえーと確か…」  
 
ガルーダが触手の集団に襲われているのにも関わらず、マロンは彼の欲望を吐かせる為の方法をメモ張からページを捲る。  
彼女がメモを確認している間にも、ガルーダは涙を浮かべ涎と鼻水を垂らし、一層情けない甲高い嬌声をあげている。  
触手に尻や股間を犯され善がり狂い欲望の吐き口を開放を懇願する姿は、もはや熱血教師の影はなく、どう見ても淫乱な雌鳥にしか見えない。  
「よし、分かった!ガルーダ先生、それを緩めるには対象者自身の声で『イカセテクダサイ』と触手に唱えるのだ」  
「うっ…なっ、い、いかせ…?」  
マロンはメモの書いてある文章を読み上げながら、ガルーダに伝える。今のガルーダは、とにかく自分自身の性欲を発散させたい一心だった。  
教師のプライドなんて、もうそんなものはどうでも良い。ぐしゃぐしゃの顔で嘴を噛み締め、触手に如何わしい呪文を唱えようとした。  
「ほら早く、ガルーダ先生が言わないと」  
「………い、いかせて……」  
「だめ、ちゃんと触手に聞こえるようにしないと」  
「い、い…イかせて…イかせてくれ…っ…イカセテクダサイ!!!」  
ガルーダが言われた通りに言葉を放つと、根元に巻きついていた触手は束縛を緩め、更に孔に刺さっているもう一本はとどめと言わんばかりに彼の前立腺を狙って奥に突いた。  
「ぶるあぁぁぁぁぁっ!!」  
ガルーダは悲鳴と共に性欲の根源からビュルビュルと打ち放った。  
「よっと!!」  
その際マロンは杖を一振りし、彼が放った白濁を宙に浮かばせたまま球体にして集め、それを用意しておいた瓶に詰め込む。  
その量は、今までと比べ物にならない程、瓶一つでは収まりきれない量だった。  
「はぁっ…はぁっ……」  
「いやぁ、すごいねぇこの魔法。この調子ならすぐに全国制覇のついでにケモマニア受け間違いなしだね。瓶何個か持ってきて良かった。さてと…」  
「ま、マロン先生…そろそろ…助け…あぁっ……」  
「あー分かった分かった。見てる方は楽し…じゃなかった、こんなに採れたから、そろそろ終わりにしておこうか。ぐるぐるどーん!」  
 
吐精後も、触手に犯され続け悶絶しているガルーダを開放しようと、マロンはメモ帳を捲りながら杖を降った。…が、何も起こらない。  
「…ありゃ、おかしいなぁ…呪文はこれであってるはずなんだけど… しょーがないから、ガルーダ先生、ちょっと調べて直してくるから悪いけどそのまま襲われておいて♪」  
「な…そんなぁ…私は明日早…うぉ……っ!?」  
ガルーダが彼女を呼び止め自力で体を捩って触手から逃れようとするが、触手が逃がさまいと今度は両手を上にして両足を開かせたM字開脚のように更にきつく固定させ、  
再び孔の奥へと侵入するガルーダの体が仰け反る。  
マロンは召喚解除の魔法を調べるために、駆け足で部屋を後にした。  
数十分後、再びマロンが戻ってきたときには、後にも前にも攻め続けられたガルーダは失神しており、  
ゆうに数十回以上射精いていたのか、部屋の床は白い水溜りを作り、元々白い羽毛が、更に白く染まっていた。  
 ・  
「いやいやホントにすごい良く頑張ったって。効果的な手段とは思ったけど、まさかこんなに出るとは思わなかったよ。  
発情期とかって長くてだいだい一ヶ月だし、ガルーダ先生もまだしばらく治まりそうにないそうだし、今度はちゃんと最後まで付き合うってばぁ。ね?」  
「…そうやって煽てても駄目ですぞ。…ぐすっ」  
事後、正気を戻しベッドの上でうつ伏せになり顔を枕で伏せながら答えるガルーダを宥めるマロン。  
召喚の責任がなっていないと、すっかり肉体的にも精神的な屈辱を受け、気を損ねて塞ぎ込んでしまっている。  
 
「えぇ〜と、あたしもあと2週間くらい来てみるよ。ガルーダ先生が楽しめるように、あたしも色々プレイスタイル考えてみるからさ〜ぁ…」  
「……」  
「あたしがいないだ一人で頑張ってやってたんじゃない。しかもご丁寧に、冷凍まであたしに会うまでとっておいたんじゃない。ガルーダ先生、ごしんせつぅ」  
「…何で知ってるんですか」  
「そりゃあガルーダ先生の部屋にカメラを…じゃなかった、えーと何ていうのかな。女のカンってやつ?」  
「……」  
「じゃあ、これあげるからさぁ?どう、頑張ってるガルーダ先生の為のメンタル回復にって思ってお土産に買ってきたの」  
「?」  
ガルーダが顔を上げて涙目で横目を振り向くと、マロンは一切れのメロンを彼に差し出していた。  
いつの間にそんなの用意してたのだろうか。こんなもので釣られるような男ではない。しかし体力的に限界を迎えていたガルーダは…  
「全く…今回だけですよ」  
「えへ、じゃあこれで今のはチャラね」  
やれやれと思いながらガルーダは貪り食う。これでまた営みを続けられそうだ。  
その後も、毎晩の用にガルーダは、ナチュラルに玩具で使用するものから、ハードなSMまで、マロンの多彩なプレイスタイルによって攻められ抜き続けられた。  
幾日かやられている内に、ガルーダ自身も、この営みに慣れ始め、抵抗もなくなってきた。  
しかも、これらによって社会の危機が救える事ができるというのだから、むしろ喜ばしくも思える。  
ガルーダも健康な成人の一人。こういうシチュエーションには興味はある。  
いつかの学園祭でミランダ先生が触手に襲われ、もしそのまま放っておいたら、今の自分の様になってしまっていたのだろうか。  
しかし以前にも何度か発情期になり、手で扱くだけでは物足りない物を補ってくれる事を、今回マロンが教えてくれたことに関してはほんの少しだけ心の中で感謝した。  
…マロンが度々持参している携帯カメラやボイスレコーダが何の為にあるのか、最後まで気付くこともなく。  
 
 ・  
それから後日、ガルーダの発情期は過ぎ、その後の彼女の無数に及ぶプレイスタイルで弄ばれた記憶を忘れようとしている12月のある日。  
「いらっしゃいませ。今日も唐揚弁当がお買い得ですよー」  
「では、それを貰おうか。あとゆで卵もな」  
「はい、ありがとうございましたー」  
昼休み、ガルーダはいつもの様に時間帯込み合う購買部の中で、昼食の弁当を買っていた。  
例の家畜炎上事件は大事になることはなく、寧ろ特売で唐揚げ弁当、チキンカレー、フライドチキン等、鶏肉料理が購買部に陳列していた。  
ガルーダが購入した弁当を空を飛んで職員室で運んでいると、バルコニーでアメリアとミランダが、茶を飲んでいた。  
「やぁ、アメリア先生にミランダ先生」  
「あら、噂をすればガルーダ先生」  
ミランダはニコリと微笑んで挨拶をした。  
「ガルーダ先生、今からお昼で?」  
「ええ、ちょうどこれから北風を受けつつ青空の下で食べようかと」  
「そうですか」  
「かなり盛り上がっていた様ですが、何の話をしてたのですかな」  
「あら、うふふ。ちょっとこの記事見てください」  
「むぅ?」  
ミランダはテーブルの上の新聞の一つの記事に指を指した。ガルーダは二人に近づいく。  
「何々ぃ、『鶏肉生産危機回避成功!突如現われた匿名希望の少女Mが鳥人の精子を各地に届け、  
受精卵の成長速度を大幅にアップさせた結果、各精肉工場・養鶏場の利益は前年を大きく上回った。  
中には成長を通り越して鳥人と化した鶏も含んだが、各工場の責任者により結果として問題なく精肉として各店舗において消費されている』…………こ、これは!!」  
ガルーダは新聞の記事を読んだ途端、何かを思い出したように凍りついた。そして二人の女教師が口を挟む。  
 
「あー、ほら、半年くらい前、私もニュースでちょっとだけ見た事があるんですけど、今まで不景気の中、インフルエンザとかが原因でで養鶏所とか燃やされちゃったじゃないですか」  
「……」  
「提供者は匿名希望って事なんだけれど、女の子一人で鳥人族を手懐けるなんて聞かないわよねぇ。いるとしたらマロン先生くらいね」  
「それにしても、最近購買部でローストチキン買ったんだけど、何だか今までの肉よりおいしいですよね」  
「そうね、何でも最近の鶏は戦鷹や鳥人族のDNAが含まれてるんですって。そのせいで、国産で限定される工場では、まだ生産は遅れるみたいよ」  
「……」  
「あら?どうかしましたかガルーダ先生」  
「す、すみません。ちょっと用事を思い出しました…」  
来るタイミングが悪かったのか。ガルーダは目眩を感じながら、二人の元を去っていく。きょとんとした表情で彼の後姿を見送るアメリアとミランダ。  
とぼとぼと廊下を歩くガルーダ。せっかく忘れかけていたのに思い出してしまった。久々にげんなりとした空気に包まれ、この唐揚弁当が自分の子孫だと思うと食欲すら無くなっていた。  
そんなガルーダにとどめと言わんばかりに衝撃的なオチが立ちはだかる。  
「ふふふ、息子の味、どうかしら」  
「なっ!!?マラリ……!?」  
彼の耳から暗い女の子のような声が聞こえた。ガルーダはさっきまでの気分を忘れたかのように、辺りを見回す。が…背後にいたのはマラリヤ…の声真似をしたマロンだった。  
「わぁっ、マロン先生いつの間に!?」  
「おいっす、たまたま通りかかったから」  
「こ、今度は何用ですかな…」  
「えーっとね、ずっと前に例の養鶏の事覚えてる?」  
「は、はぁ。それで?」  
 
「あたし宛に報酬が来たんだけど。…はい、これガルーダ先生にあげるよ」  
マロンは小さな封筒をガルーダに手渡した。ガルーダはその中身を確認すると、何万ものマジカ札が入っていた。  
「うそ、こ、こんなに…!」  
「これ、ガルーダ先生の分」  
「…本当に宜しいのですか?マロン先生のは…?」  
「えっ?…あ、あぁ、い、いーのいーのっ。あたしのは予めそこから2割とってあるから。それだけあれば十分。  
ガルーダ先生の方が肉体労働してたし、あたしには別の儲けがあるからさ。だからガルーダ先生がそれ全部もらって」  
「は、はぁ、では有難く頂戴させて頂きます」  
ガルーダは普段見せないマロンの厚意に妖しく思いつつも、報酬を懐にしまいこんだ。新聞の記事と女教師陣の話しから、  
社会貢献に成功した事が分かって、先程までの嫌な思い出が吹き飛んだかの様だった。  
「話はそれだけ。じゃあ、あたしはこれから残業があるから、これで失礼するね」  
「あ、はぁ…」  
ガルーダは普段見せない彼女の好意に対して疑念を抱きつつも、マロンは足早に彼の許から去っていった。この太っ腹に大金を手渡す彼女の裏の事情を知らずに…  
「さてと…何に使おうか…」  
ガルーダは彼女の後姿が、心なしか格好良く見えた。軽くなった気持ちを噛み締め、今自分が受け取った札束を思い浮かべ、  
何に使おうかと脳内でプランを立て始めた。さっきまで躊躇っていた弁当の唐揚を頬張りながら。  
 
 ・  
そしてアカデミーの冬休み。マロンは、とある同人サークルの知り合いの会うため、国際展示場の一般作品即売会に来ていた。  
「やっほー、久しぶりミャル君。あたしの本とDVD売れてる?今回うちの学校の教師をモデルにしてみたんだけど…」  
「あ、マロン先生。えーっと、そこそこですねぇ…僕も結構気に入ってるんすけど、一般には色気がないって言うか、期待してた程あまり売行きは良くないみたいで…」  
「まじっすか…えっとじゃあメープル君、AVの方は?あれならバカ売れ間違いないよね。盗撮カメラ8台用意すんの大変だったんだから」  
「うーん…あれは余りにもアレなんで販売禁止になってしまいましたよ。このネタをアニメ化して来年か再来年の冬コミに出展するそうですよ。  
いくらエロだからって、盗撮なら顔とアレをモザイク加工しておかないと流石にマズイですって」  
「え?来年か再来年!? ……ガーン、何てことだ…あたしのフィギュアも商品化されない挙句、あたしの画力と演技力は一般市民に理解されないわけ…?あたしってみじゅく…」  
「どうかしたんですか、マロン先生?」  
何とマロンは、彼らを初めとする動物好きの者が集まるサークル──俗にケモナーサークルに、同人作品をゲストとして参加をしていた。  
あれは夏休みにマロンが同人漫画の作成にてネタに煮詰まっている頃だった。例の養鶏場焼却事件が切欠で、  
その後毎晩の様に発情しているガルーダを出汁に使い、ケモナー向け同人漫画や、素人向け盗撮アダルトビデオを製作し、大儲けを狙っていたのだった。  
しかしそれらを完成させ出展した結果がこれだ。  
しかも出汁に使ったガルーダに、この様な活動をしていた事と、今後もネタ作りに彼を使わせて貰う予定である事を誤魔化すためにと、  
各養鶏場からの報奨金を1マジカ残らず全て手渡してしまったので、半年間の彼女の努力と利益は、今回の即売会場にて水の泡に終わってしまった。  
「こんな事なら、養鶏所の報酬半々にガメっておけば良かった…燃え尽きたぜ、真っ白に……ほほほほほほ…」  
「あの、大丈夫ですか…?マロン先生?」  
店番達の心配にも関わらず、マロンはあまりのショックでしばらくその場で四つん這いになったまま、しばらく立ち上がれなかったという。  
 
おわし。  
 

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