かちり、と秒針がてっぺんを差した。  
 
その瞬間。  
 
 
『明けましておめでとうございまーす!!!』  
 
爆発のように声が響く。  
アカデミー生13人の声がハモったそれは、存外インパクトがあったらしい。  
周りの人々がみな少年少女達を見返った。  
 
「今年もよろしくな!」  
「同上や」  
「右に同じくだ」  
「僕もだ!」  
 
レオンに続いて、タイガたちも笑顔のままだ。  
ユウはサツキと手を繋いだ(?)ままだし少女達は階段を登り出している。  
 
 
「しっかし難儀やのォ」  
「サンダース君の事?」  
 
タイガの呟きに答えたのは、クララ。  
偶然か隣同士に歩いていたクララに、タイガはぽつぽつと喋りだした。  
 
サンダースにも初詣の誘いはしたのだが、彼曰く『貴様等などと行く程暇ではない』と一蹴されたとのことを。  
それを聞いたクララは、思わず苦笑してしまう。  
どうやらアカデミーの生徒たちは新年も変わりはしないようだと。  
 
 
そんな時。  
 
 
「誰が難儀だと?」  
 
タイガの後ろから、聞き覚えのある声。  
それはタイガの心臓を鷲掴みにするほどのショックがあって。  
 
 
「あ、おめでとうございますサンダースさん」  
「む、おめでとう」  
 
クララの挨拶に、サンダースが軽く返事をする。  
どうやらサンダースは連れがいるようだ、とクララが気付いた時。  
 
「おめでとう」  
 
ミランダの声だ。  
どうやら彼女は振袖らしく・・・ってかサンダースと腕を組んでいる。  
 
「何や、ミランダ先生と一緒かいな。ほなしょうないなぁ」  
「ですね。私たちは退散しますね」  
「ふふ。また新学期にね・・・・」  
 
どうやらサンダースと二人きりが嬉しいのだろう、ミランダはサンダースにより一層強く引っ付く。  
その意味に気付いたサンダースは、タイガにアイコンタクトを取るとミランダに何やら甘えられながら階段を降りていく。  
帰る途中だったらしい。  
 
「ミランダ先生、幸せそうでしたね」  
「そやな。・・サンダースは、悪いやつやないらしいなぁ」  
 
かかか、と笑うタイガは、サンダースからのアイコンタクトの意味に気付いていた。  
 
 
「ただいまー」  
 
ミランダの声が、誰もいない部屋に響く。  
続いてサンダースが中に入る。  
振袖を着ているミランダを気遣ってか、靴を脱ぐ彼女を支えるようにしている。  
 
「ふぅ・・・何回もつまずいちゃったな」  
「仕方あるまい。着慣れないのだろう?」  
「そうよね・・・・」  
「風呂に入って寝よう。・・・振袖ももういいだろう?」  
 
サンダースはミランダにそういうと、風呂場に歩いていこうとするが。  
 
「その前に、振袖のまんまで姫初めしよーっ♪」  
 
ミランダはサンダースに後ろから抱きつく。  
勢いがついていたのか、そのまま二人は廊下に倒れこんでしまう。  
 
 
「・・・ゴメンねぇ」  
「仕方ないな。・・新年早々廊下で繋がるのか?」  
「・・・ベッドまで抱いて行って?」  
 
 
甘えたようなミランダの顔に、サンダースはあらがう術を持たなかった。  
 
 
ミランダをベッドに寝かせ、サンダースは彼女の振袖に手をかける。  
容易く胸元がはだけたのを見て、サンダースはミランダの背後から胸に手をかける。  
余りに豊かなその胸は、しかし感度でも他人に劣るどころか敏感なほどだ。  
 
「ひゃんっ・・やぁ、やっぱりおっぱいからなのぉ?」  
「では胸はやめるか?」  
「・・意地悪」  
 
ぷぅっと頬を膨らませたミランダが年幼い少女のように見えて、サンダースは失笑してしまう。  
だが、手は胸元から下半身に移り・・・。  
 
「ふむ、既に濡れている。・・淫らだな?」  
「やだぁ・・だって下着つけてないのに・・」  
 
サンダースが股ぐらをいくらかいじくった指をミランダの眼前に出すと、ミランダは必死に指をしゃぶる。  
 
サンダースがミランダの口から指を引き抜くと、ちゅぽんっと音がして、彼女の唾液が少しだけとんだ。  
 
「もう、愛撫は必要ないか?」  
「・・・うん。早くサンダース君ので慰めて?」  
 
ミランダからすれば、愛しい者に撫でられればそれはれっきとした快楽の対象になるらしい。  
自分から四ん這いになり、パンティを膝元までずらして、サンダースに局部を晒した。  
 
「・・ほう。相当濡れているな」  
「じっと見ないで・・?すっごく恥ずかしいんだから・・・」  
 
ミランダの切ない声に、サンダースはそうか、とだけいうと、ミランダの桃のような尻に手をやり。  
 
一瞬後、ミランダの息が切れる。  
柔肉を突抜け、サンダースのモノがミランダの最奥に突き刺さる。  
普段は優しいサンダースが、狂ったようにただただミランダを突き上げる。  
技術を知らぬ無知をサンダースは過去に嘆いたが、ミランダはなまじ技術があるよりこういった真っ直ぐな想いのぶつけかたのほうが好きだった。  
 
「は・・はげし・・」  
「・・っくぅ・・」  
 
ミランダの柔肉の締め付けは、間違いなくサンダースをも攻めたてる。  
 
サンダースが呼吸を荒げながら、ミランダに覆い被さるかのように彼女を抱き締める。  
ミランダの最奥に突き立てられたサンダースのモノを、ミランダの膣は万力のように締め付ける。  
もう腰を少し動かしただけででそうだ、とサンダースがミランダの耳元で囁く。  
ミランダは恍惚した顔のまま、サンダースに囁き返す。  
このまま膣内に出して、私に熱いのを沢山注いで、私に子どもを孕ませてと。  
それを受けたサンダースは、持てる気力を振り絞り、パツンパツンと肉をぶつけ、少しでもミランダを高みにやろうとして、そして。  
 
 
「いっぱい出したね♪」  
「体は大丈夫か?」  
「うん。・・・ねぇ、初日の出は見ないで、二人で一緒に寝てたいな?」  
「ふむ。ならばそうするか」  
 
 
サンダースの腕枕に頭を乗せたミランダが、仔猫の様にサンダースに甘える。  
 
サンダースはミランダの髪を撫でながら、奥手なクラスメイトの事を考える。  
 
(ヤツは上手くやっているのか・・それこそお節介か)  
 
 
果たして、サンダースの懸念は空振りに終ったのか。  
年明けの初登校日に、タイガと腕を組むクララの姿がみられたのは、偶然かそれとも・・・・。  
 

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