「とりあえず、怪我は無くて良かったわね。」「・・・はい。」俯くクララ。
「何であんな事したの?」「・・・。」黙り込む。「黙ってちゃ分からないでしょ。」
「・・・私だけ、上手に箒に乗れないんです。」重い口を開く。「・・・。」
「皆が空を飛んでいる中、私だけ飛べないのは悔しいんです。」「だからアレに乗ったのね?」
アメリアが【レイジングハート?】を見る。クララが乗った道具は真っ二つに折れている。
「・・・はい、乗っている最中に操縦が出来なくなって・・・。」「それで・・・ね。」納得するアメリア。
「私、怖くて・・・怖くて・・・、それで・・・。」「止まろうと思って森に突っ込んだのね。」
「・・・はい。」「駄目よクララさん、あれは賢者用なのよ?初級者用とは違って難しいのよ。」
「・・・はい。」「・・・貴女みたいな優等生がこんな事をね。」「・・・あの・・・先生?」
「何、クララさん?」「・・・お尻・・・叩くんですか?」「何で?」「・・・ルキアさんが言ってました。」
「まぁ・・・叩くわね。見逃すことは難しいもの。」宣告され、目の前が真っ暗になるクララ。
「・・・わかりました。」覚悟を決めスカートと下着を下ろす。そして膝の上にうつ伏せになる。
「よく聞きなさい。人はね、いきなり上達はしないのよ?」(パンッ!)「ひぃっ!」
「地道に努力を重ね上達するのよ?」(パンッ!)「は、はいっ!」歯を食いしばる
「勉強と一緒よ?(パンッ!)貴女なら分かるわよね。(パンッ!)」「はいっ!」痛い、耐え切れない
「・・・じゃ、おしまい。」膝から下ろされる。「・・・え?」キョトン。「もう反省したでしょ?だからおしまい。」
下ろした下着とスカートを履かせて貰う。「あの、ルキアさんが言うには数え切れない程叩かれるって・・・。」
「あら、もっと叩かれたいの?」笑顔で聞かれる。「い、いえ・・・。」「貴女は素直だからね。」
「え?」「素直にすればあまり叩かないわよ。あの子達は抵抗したからちょっと意地悪したの。」
「クララ、大丈夫だった?」「平気でしたよ。」「湿布あげようか?」「大丈夫ですよ。」ルキアさんが心配してくる。
あの後、私は先生に頭を撫でて貰った。「痛かったでしょ。」って。そして、お詫びにお茶をご馳走になった。
箒の上手な飛び方も教えて貰った。皆のことを一番に考えてくれる・・・先生、大好きです。