「やだ・・・おトイレに行きたくなっちゃった・・・。」
深夜、尿意で目が覚めたクララ。
「どうしよう・・・夜中のおトイレは怖いし・・・。」
どこの学校でもあるように、このアカデミーでもトイレに幽霊が出ると言う噂がある。
「・・・でも、この歳でおねしょしたら・・・。」
数日前、クラスメイトの飛び級少女がおねしょをした罰を受けていたのを見た事を思い出す。
おねしょをする怖さと幽霊に遭遇する怖さに板ばさみになるクララ。
「・・・朝、明るくなってからでも大丈夫よね・・・?」
多少、危険ではあるがそう自分に言い聞かせて再び眠りに就くクララ。
〜翌日〜
「もぉ〜、お馬鹿さん!」
「あーん、ごめんなさーい!」
乾いた音を響かせながら寮の庭で世界地図を干しているクララが目撃されたのは言うまでもない。