授業終了まで、あと5分。私は今、尿意と戦っている。
気を紛らわす為に貧乏揺すりをする。
5分なんてあっという間だが、今回は5時間に感じられる。
「それじゃあ、授業を終わる前にテストをしま〜す。」
クラスから不満の声があがる。
「大丈夫よ、クラスを代表して一人がテストを受けるわ。・・・じゃあ。」
先生がクラスを見渡す。
(早く決めなさいよ・・・。)
イライラしつつ貧乏揺すりを強める。
「それじゃあ、そこで人一倍終わりたがっているマラリヤさん、お願いね。」
「・・・え?」
突然、指名されて戸惑う。
クラスからの応援を背にテストに望む事となった。
テストの内容は簡単なものではあったが、集中力が途切れていて不正解を連発する。
結果は言うまでも無く・・・。
「お仕置きしちゃいま〜す!」
不合格。
「痛ッ!何て事するの?」
身体に突き抜ける電流。それだけで終われば良かった。
電流で気が一気に緩み、我慢していたものが出てくる。
内股に伝わる暖かいモノ。それは、ショーツのみでは抑えきれず
ニーソックスまで伝わる。
「・・・う・・・うぅ・・・。」
漏らしてしまった。恥ずかしさのあまり、耳まで真っ赤になるのが自分でも分かる。
その場に座り込んですすり泣いてしまう。教室が少しざわつく。
クラスメイトの一人が、掃除用具入れに向かい雑巾とバケツを持ってくる。
そして、何事も無かったかのように足元に溜まっている尿を拭き取り
トイレに持っていく。また、クラスの皆も何事も無かったかの様に「次は頑張れ」
と、テストに不合格した私を応援してくれた。