狙われた館〜ひなた荘〜  
 
朝。  
少し遠くから聞こえる女の喘ぎごえで俺――浦島景太郎――は目を覚ます。  
「あっ、あっ、いやっ、ああぁぁ」  
 
「くそぉ……今朝もかよ…」  
俺は苦々しげにつぶやいた。  
喘ぎごえの元は、俺の真上の部屋。  
部屋の天井に穴があいているため、丸ぎこえなのだ。  
ギシギシと一定のリズムで、天井がきしんだ音を立てている。  
 
もう、この状態が1週間も続いている。  
毎朝、毎朝、毎朝、毎朝、遠慮もなしにばこばこばこばこ……  
え、なんでこんなにイラついているかって?  
それは…………  
だっておまえ、自分の好きな女の子が他人にやられちゃってんだよ?  
自分の真上の部屋で。  
い、いや、でもでも、それが合意のもとのセックスならいいんだ。それなら納得するよ。タブン。  
でもこれは、成瀬川が望んでの行為じゃないんだ!  
 
 
悲劇は1週間前に訪れた。  
俺はその時ひなた荘にいなかったんだけど、いきなり十人くらいの暴漢達が押し入ってきたらしい。  
その時ひなた荘にはきつねさんしかいなかった。突然押し入ってこられて、ナイフをちらつかせられながら問答無用で縛り上げられちゃったそうだ。  
そこにしのぶちゃんとスゥちゃんが一緒に帰宅したが、これも問答無用に捕まえられてしまったらしい。  
その次に、俺と成瀬川が帰宅したんだ。  
なんでふたり一緒だったかというと、その日は久しぶりにデートだったわけで……ああ、もう少しでキスできそうだった……て、こんな話している場合じゃないな。  
とにかく、俺達がリビングに入ったら、男たちがいて…縛られたしのぶちゃんときつねさんの首に、ナイフがつきつけられてたんだ。  
「動くな。騒ぐな。逆らえば殺す」  
なんて言われて、固まってるうちにふたりとも拘束されてしまった。  
あ、この時はまだみんななにもされてなかったんだけどね。  
 
その後も、実に単調に事は進んでしまった。  
偶然はるかさんが様子を見にきてくれたんだけど、さすがのはるかさんもこんなに人質がいてはどうする事もできず、顔を引きつらせながら縛られてしまった。はるかさんは危険だからって、特に厳重に縛られてた。  
で、次がむつみさん。こんな時に訪ねてくるなんて、ホント、なんて運の悪い人なんだろう……  
最後が素子ちゃん。部活で遅くなったらしい。  
実は俺達は、あんな状況でも素子ちゃんなら何とかしてくれるんじゃないかと期待していた。  
素子ちゃんは斬魔剣二の太刀を使えるから、人質がいても助けてくれるんじゃないかと…。  
でもその考えは甘かった。僕達はひなた荘のあちこちに分けて監禁されてしまったんだ。  
リビングには俺と成瀬川としのぶちゃんだけが残されて……  
素子ちゃん、リビングに入ってきても驚かなかった。たぶん玄関に入った時に異常を察知したんだろう。  
 
「貴様ら……」  
静かな気迫で刀を抜く素子ちゃん。頼もしいけど……でもだめなんだよ。  
「刀を捨てろ。抵抗すれば、他の部屋にいる奴らも殺す」  
素子ちゃんは、とても悔しそうにぶるぶる震えてた。  
おそらく後悔してたんだろうね。もっと慎重に行動すべきだったと。  
逡巡しながらも、結局素子ちゃんは刀を捨てた。  
後ろ手に縛られながら、「私が未熟だったばかりに、すまない…」てあやまってたけど、そんな事ない素子ちゃん。暴漢達がしたたかすぎたんだ。それに、俺も男なのに役にたたなくてごめん。  
 
素子ちゃんが拘束された後、俺達はリビングに集められた。あ、サラちゃんはちょうど瀬田さんと発掘にでかけていたので不在だった。せめてサラちゃんだけでも無事でよかった、と思おう。  
集まった皆は青ざめた顔をしていた。きつねさんが、妙に明るく皆を励ましていたけどね。  
俺は、皆から少し離れた柱に拘束された。  
「へっへっへ、いいもの見せてやるからよ」  
俺を柱に縛り付けながら、男の1人が楽しそうに言うんだ。  
俺はその時点でもう、何がおきるか半分予測してたけど……そんなの信じられなかった。信じたくなかった。  
でも……  
 
男は俺のズボンを手早く脱がせると、号令をかけた。  
「さあ野郎共!待たせたな、パーティーの始まりだ!」  
その言葉合図に、男達は歓声をあげながら成瀬川たちに飛びかかっていった。  
「きゃああぁぁ!」  
「や、やめろぉ!」  
悲鳴が鳴り響くなか、陵辱が始まってしまった。  
 
「な、成瀬川!」  
俺は成瀬川の姿を探した。成瀬川は……  
ああっ、おっぱいを揉まれてる。あの、大きくてやわらかそうなおっぱいを……やめろよ、苦しそうにしてるじゃないか!  
グニッグニッて、たぶん誰にももまれた事ないおっぱいを……そんなに……。  
ああ、素子ちゃんがキスされてる。首を振って逃れようとしてるけど、しっかり顎を捕まえられていて逃げられない。涙を流してる……あの素子ちゃんが、泣いてる……  
しのぶちゃんは、首筋を舐められながら胸をまさぐられている。あ、セーラー服がたくし上げられた。……まだあんまり大きくないんだね。あああ、そんなにもみくちゃにするなよ!  
スウちゃんは、もうスカートを脱がされてしまっている。あそこを、クニクニやられていて。あ、切なそうな顔…まさか、感じているの?  
あっ、はるかさんはもうブラまで取られちゃってるよ。あいつ、はるかさんの乳首に吸いつきやがって!……はるかさんの乳首、ピンク色なんだな。意外……  
むつみさんには、男がのりかかってぱいずりしている。男の指と怒張の動きに合わせて、形を自在に変えるおっぱいが艶かしい。温泉でも見たことあったけど、なんて大きくて柔らかそうなおっぱいなんだろう……  
きつねさんは無理やりフェラをさせられている。  
さすがきつねさん、相手の男も気持ち良さそうにしているよ。でも、きつねさんのあんなしおらしい顔を見れるなんて……。  
 
はっ!俺は何を考えてるんだ!皆が犯されかかってるのに、こんなことを考えるなんて!  
なんとかして外に助けを求めないと……  
 
ああ、そんな事考えている間に、皆服を脱がされちゃったよ。  
お互い見せ合うように輪を描くように座らされて、後ろから抱きついた男達にいろいろ愛撫されちゃっている。  
「おい、こりゃあ思っていた以上にいい女達だな!」  
「ああ!見ろよこの引き締まった体!さすが剣道やってるだけあるよな」  
「や、やめろ、きさまら……こんな事してただですむと…ぅあっ!」  
「なーに、引き締まってるのはこっちもだぜ。もう30近いってのに、ぴっちぴちだぜ」  
「おまえら、あとで絶対殺してやるからな… んっ!うっく」  
「なに言ってんだおめぇら、こっちは今年のミス○大だよ?引き締まってるだけじゃなくて、このぷりぷりっとした胸とおしりがたまんねー」  
「いやっ、景太郎、助け、あぅっ、ハァハァ」  
「わかってないね、君達。女の一番の食べごろは、少女から大人に変わるこの時期だよ。ね?しのぶちゃーん」  
「いやあぁぁ……やめてください、おねがい…しま、すっ……っ!……っ!」  
「ばかやろう、女はやっぱり胸だよ胸。このおっぱい見てみろ?こんンなに大きくてこんンなに柔らかくて、指が埋まっちまいそうだよ」  
「あ、だ、だめです、そんなに揉んだら……あっ乳首つかまないで…」  
「なに、ナイスバディならこの女も負けてないぜ。この男好きする体を見てみろよ」  
「や、やめんかい、この、すっとこどっこい…ヒゥ、ヒアァ」  
「この異国女のエキセントリックな感じもいいぜ。いつもと違って興奮するー!」  
「ああ、アカン、うち、こんな、だめやのに……ああぁ」  
 
みんな、おっぱい揉まれたり、乳首なめられたり、あそここすられたり、指入れられちゃったり、唇すわれたり、もうめちゃくちゃにされてる。  
押し殺した喘ぎ声の合間に、いつのまにか、くちょくちょといやらしい音が聞こえてくるようになっていた。  
みんな、濡れちゃってるんだ……無理やりやられてるのに、感じちゃってるんだ……  
悔しい。悔しくて悔しくてしょうがないけど、でもどうしようもないんだ。  
 
むつみさんの胸を揉みしだきながら耳の中を舐めていた男が、ふとこちらをみた。  
と、突然大声をあげる。  
「おおっ?見ろよ皆、浦島君勃起しちゃってるぞ?」  
なにっ?そんなはずは……  
ぎんぎんにたっている。こんなばかな……。  
「景太郎…」  
成瀬川が悲しそうな声をだした。他の皆もこちらを見ている。違うんだ皆!これは、これは……  
「へー、浦島君も女の子達のエッチな姿見て興奮しちゃってるんだ!」  
「そいつには媚薬使ってねーのにな。でもしょうがないか、こんないい女達の濡れ場なんだからさ」  
「毎日悶々としてたんだろ?」  
「感謝しろよ。特別おまえにも見せてやってるんだからさ」  
こいつら、勝手な事ばかり言いやがって!  
しかも、媚薬ってなんだよ?そんな卑怯なもの使っているのか?  
…でも、俺のあそこはこれ以上ないほど膨張しているのは確かで…ううう、昨日も一昨日も抜いていなかったから……  
こんな事ならちゃんとやっとくんだった……。  
 
「さーて、景太郎君もお待ちかねのようだし、そろそろいっとくか?」  
「そうだな。おい浦島、感謝しろよ?こんな美人達のメイークラブを目の前で見れるんだからよ」  
「そうそう、金払ったってこんな体験できねえぞ」  
そんな事言いながら男達は彼女達のおしりを持ち上げて…男根をあそこにあてがった。  
女の悲鳴が沸き起こる。  
「い、いやーー!!」  
「それだけは、やめておねがい!」  
「おい、私がおまえらの相手するから、だから他の皆は許してやってくれ!」  
でも男達は聞く耳をもっていなかった。  
 
ズズッ  
 
男達が腰を進めると、怒張が女の子達のおまんこに入りこんでいってしまった!  
「うあ、あああああ!」  
「いた、いたい!」  
皆の悲鳴が響き渡る。耐えきれずに目をつぶったけど、耳には否応なく入ってくる。  
 
「おい、こいつ処女だぜ!」  
「ああ、こいつもだ」  
「おおお、俺が素子ちゃんの初めての男なのかー!」  
衝撃的な会話が聞こえて、思わずそちらを見てしまった。  
 
成瀬川のあそこに、男のものが入っている。ぎちぎちでとてもきつそうだ。  
そして、そこには、赤いものがみえる。血だ。  
成瀬川は…処女だったんだ。  
他の皆を見ると、血がでている人が多い。  
素子ちゃんも処女だった。  
むつみさんも処女だった。  
スゥちゃんも処女だった。  
しのぶちゃんも処女だった。  
きつねさんは違ったみたいだ。  
はるかさんも…一応違ったみたいだ。とても痛そうにしてるけど。  
 
「先輩、先輩ー!」  
しのぶちゃんがこちらを見て助けを求めくる。でもごめん、どうしようもできないんだ。  
 
男達は、皆が痛がるのもかまわず腰を振りたくっている。  
そのうち、初めは痛みの色しか感じられなかった皆の声に、甘いものが混じってきた。  
「あ、や、止めてくれ……おねがいだ…あうぅぅ」  
「なんやの、これ…うち、痛いのに……痛いのに……?」  
「ばかな、こんな、奴らに……いくら、久しぶりだからって、はあぁ!」  
嘆願や抗議の声を時々あげるが、腰の一突きで黙らされてしまっている。  
 
男達の腰の動きが速くなってきた。  
皆の喘ぎごえも、もうおさえがきかなくなっているみたいだ。  
と、成瀬川を赤ん坊におしっこをさせるような格好で犯していた男が、挿入したまま立ちあがり、こちらに歩いてきた。  
「ハァ、ハァ、アッ、アッ、ハァ、アッ、ハァ」  
「や、やめろよ、おまえ!」  
俺は叫んだけど、声が裏返ってしまった。  
色っぽい成瀬川の喘ぎ声をまじかで聞いて、そして無残に押し広げられているピンク色の秘裂を目の前にもってこられて、俺の愚息はますますいきり立つ。  
成瀬川は目を閉じているせいか、俺にぜんぜん気付いていない。  
「おい見ろよなるちゃん。いとしの景太郎君が目の前にいるよ」  
その言葉を聞き、成瀬川はうっすらと目を開けた。  
と、とたんに目を見開き、自由にならない体をゆすってもだえ始める。  
「いやっやめて、こんなの、ひどい!抜いて、抜いてぇ!」  
「こんなに気持ちいいのに抜ける訳ないでしょ?」  
「なら、せめて、景太郎から見えない所でして……お願い、こんなの耐えられないよぉ」  
「だめだ。僕はここで君を犯したいんだから」  
そう言いながら男はますます激しく成瀬川を揺さぶる。  
 
「ああっ、いやあああ!」  
成瀬川の下の口はびちょびちょに濡れていた。激しい動きに合わせて水滴が飛んでくる。  
それらを、俺は思わず凝視してしまっていた。  
「お願い景太郎、見ないで、聞かないでぇ」  
成瀬川の切ない声を聞いて、俺はあわてて目をそらす。でも耳はふせげない。  
いやらしい水音と喘ぎ声が聞こえてくる。  
無理だよ成瀬川、見ないのはともかく、聞かないなんて……!  
 
「ああぅ!」  
ひときわ大きな喘ぎ声をあげたかと思うと、成瀬川が俺の方に倒れこんできた。  
「うわっ!?」  
成瀬川の柔らかい胸が、俺の顔に押し付けられてくる!  
男はポケットからナイフを取り出すと、成瀬川を縛っていた縄を切った。  
急に自由になった腕に気がついたのかどうか、成瀬川は俺にしがみついてくる。  
「うああっ!けいたろー!」  
「成瀬川!」  
男は腰を振りながら俺に話し掛ける。  
「どうだ景太郎君、好きな女に抱きつかれて嬉しいか?」  
「ふ、ふざけるんじゃない!嬉しいわけがないだろう!」  
「ふふん、どうだか。じゃあ質問を変えるが、好きな女を目の前で犯されて、どんな気分だ?」  
「ぐ、こ、この……」  
「しかも、大切な処女まで奪われちゃって」  
「こ、殺してやる!」  
俺の答えを聞き、満足げに笑った男がひとつ強く腰を突き出す。  
「ああぅ!」  
成瀬川が力いっぱいしがみついてくる。背中がかきむしらる。痛い。  
いや、でもこれも、成瀬川の苦しみに比べれば……  
 
「あああ!んふ、んふぅぅぅぅっ!」  
「成瀬川、しっかりしてくれー!」  
男の腰の動きが、成瀬川の体を通して俺にまで伝わってくる。  
そしてその動きに、成瀬川が過剰に思えるほど敏感な反応を返している。  
そして、成瀬川が必死に感じまいと、声を漏らすまいと努力している事も分かる。全く効果がないみたいだけど。  
成瀬川はがんばっているんだ。俺も、何かしないと……  
でも、俺は。  
裸で力いっぱい抱きつかれて、耳元でゾクゾクッと来るような喘ぎ声をもらされて、胸を押しつけられて。もう、俺のペニスは膨張の限界を超えていた。  
触って欲しい。でなければ触らせて欲しい…と思ってしまう。  
時々成瀬川のおなかにかするだけでものすごい快感を感じるけれど、それ以上の刺激は与えられない。  
(だしたい……)  
俺がそう思っているのを感じ取ったのか、腰の動きを緩めた男がとんでもない事を言い出した。  
「おいなるちゃん、景太郎君のあそこが苦しそうだ。君のお口でなんとかしてあげたらどうだい?」  
「な、何を言うんだ!」  
俺は怒ったが、成瀬川は意味が分からなかったようだ。  
虚ろな目で男を見返す。  
そんな成瀬川に、男は事細かに説明する。  
「景太郎君は、なるちゃんのいやらしい体見て興奮しちゃったんだって。  
だから、景太郎君のおちんちんをなるちゃんのお口でかわいがってあげたらどう?て言ったんだよ」  
それを聞いた成瀬川はビクンと体を震わせた。  
「い、いやよそんなの…」  
「いやなの?」  
ズン!  
「うあっ!だってそんなの、うぁっ!いやぁっ!」  
「ふーん」  
ずんずんずん!  
男がまた腰の動きを早め始めた。  
 
「あああ、あぁ、あぁ」  
「残念だったね景太郎君。なるちゃんは君のチンポはしゃぶりたくないんだってさ」  
男はニヤニヤと笑っている。  
「そ、そんなの当たり前だ!こんなところで、いきなり…!」  
「俺のチンポは咥えこんでるのにねー!」  
男がますます動きを激しくさせる。前後左右に腰を振りたくっている。  
成瀬川はますます腕の力を増してきた。  
「けいたろう、けいたろう…!」  
「成瀬川!?」  
「……ぁ!はぁうっ!……わたし、わたし……変なの、このまま、どうにかなっちゃいそう!」  
「しっかりするんだ成瀬川!俺が、俺がついてるから!」  
「あああ!もう、だめ、だめ、だめ、あ、あぁぁ…っぁあ」  
息も絶え絶えにあえぎ続けている。  
男の動きもめちゃめちゃに速くなる。  
ふたりとも、もう限界が近いのだ。  
「た、たのむ!お願いだからもうやめてやってくれ!」  
「ここまできてやめられるか!」  
「じゃあ、せめて、せめて外に出してやってくれ!」  
俺は必死に頼んだが、帰ってきたのは笑いのみだった。  
「け、けいたろう、もうだめ、たすけて、けいたろーーー!!」  
「おおお、出るっ!」  
「ああああぁぁっ!!」  
どびゅーっ!  
成瀬川の中で男のものがはじけたのが分かった。同時に成瀬川も……  
ドクッドクッドク…  
成瀬川の中に、精液が流し込まれている。  
「な、成瀬川……」  
成瀬川は体をぶるぶると震わせていた。  
だんだんと、俺の体に回した腕の力が抜けてくる。  
 
男は成瀬川の膣にいれたまま1分あまり余韻を楽しんでいた。  
力が抜けた成瀬川が、ずりずりとずり落ちる。  
すると、張り詰めた乳房が、いきり立った俺のペニスにあたり……  
興奮しきっていた俺は、それだけで達してしまったのだった。  
意識朦朧としていた成瀬川が、その事に気付いたのかどうかは分からない。  
 
男は、しばらくすると成瀬川を抱えて輪の中に戻っていった。  
他の皆も、全員中に出されてしまったみたいだ。  
皆一様にぐったりしている。成瀬川と同じように、強制的にいかされてしまったのだろう。  
その後男達は、相手を変えて第二ラウンドに突入していく。  
それが終わったら第三ラウンド、次は第四ラウンド……と宴は際限なく続いた。  
 
泣き叫ぶ力も失った彼女たちがようやく眠りにつけたのは、空も白み始めた頃だった。  
 

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