「…カ〜ミナっ」  
 「うわ!?」  
 髪をポニーテールに纏め、その上からテンガロンハットを被ったそばかすの女性が、前方を歩いていた青年に飛びつく。  
 「キャ……キャシーさん。おどかさないで下さいよ……」  
 青年は苦笑いを浮かべながら振り返り、ロックをこよなく愛するオーストラリア人女性と向き合った。  
 「へえ、よくアタシだって分かったね」  
 「他に考えられませんよ」  
 親しいとはいえ年上の女性に抱き付かれ、綾人の頬は赤く染まっている。  
 「ところで……どうかしたんですか?」  
 「そうそう。折角だから、カミナを誘おうと思ったんだ」  
 「?」  
 「ほら、麻雀だよ」  
 キャシー達α小隊のメンバーは、時々仲間内で麻雀大会を開く。隊長のエルフィとキャシーが同じ卓を囲むと、必然的に大げんかになってしまうとドニーが話していたのを思い出し、綾人は少し警戒する。  
 それ以来二人を同時に対戦させるのは禁止となったのだが、α小隊のメンバーは総勢4人なので、どうしても一人足りなくなるのだ。  
 「確かに、東京でルールは覚えましたけど……」  
 「けど?」  
 「僕、あまりお金を持ってませんよ? もしカモられでもしたら……」  
 「だ〜いじょぶ、だいじょぶ。マネーは賭けないよ。それにカミナから巻き上げようだなんて、誰も思ってないよ」  
 (とか言いながら……)  
 キャシーの目は怪しい。ひょっとしたら、金で勘弁してくれという状況にもなりかねない。一体何を賭けるのか非常に気になるが、ここで聞いてもまず教えてくれないだろう。  
 
 「……分かりました、参加させて貰います」  
 「そうこなくっちゃ。じゃあ、今夜9時にα小隊の宿舎で。ちゃんと外泊許可貰っておいてよっ」  
 「いいっ!? 一体いつまでやるんですかっ!?」  
 「勿論徹マンに決まってるよ。今夜は眠れない…いや、寝かさないからねっ!」  
 (うっわ〜〜〜………)  
 どんなに後悔しても、最早後の祭り。綾人は大きく溜息を吐くと、また廊下を歩き出した。  
 
 
 
 α小隊の宿舎。  
 どうやらエルフィは遙と焼肉パーティーで、綾人の代わりに六道家に泊まるらしい。綾人はドニーの部屋の前に立つと、呼び鈴を鳴らしてみた。  
 直ぐにドアが開き、赤い顔をしたキャシーが現れる。  
 (うわ…お酒飲んじゃってるよ……)  
 「遅いよ、カミナぁ〜」  
 「まだ9時前ですよ? 遅いも何も…」  
 「いいから、こっちこっち」  
 ぐいぐいと腕を引っ張られ、綾人は慌てて靴を脱いだ。  
 
 部屋の中には、既にエルフィを除くα小隊のメンバーが勢揃いしていた。床の上には空き缶や空き瓶が転がり、ドニーは勿論普段は厳しいシャプランまで、キャシーと同じく顔を赤くしている。いくら明日が全員非番だからとはいえ、敵襲があったら……と考えるのは無粋らしい。  
 「遅いぞ、カミナ」  
 「ふむ。早速始めよう」  
 忽ちの内に雀卓が用意され、ジャンケンで場所を決める。室内にジャラジャラと音が鳴り響き、ついに第何回目かの麻雀大会が始まった。  
 そして結果は当然の如く、まだ慣れていない綾人の一人ハマリである。  
 「んふふふぅ…カミナの負け〜」  
 「さて、じゃあ払ってもらおうか」  
 「そう言えば……聞き忘れてましたけど、お金じゃなかったら、一体何を賭けるんですか?」  
 それはシャプランも聞いてないらしく、綾人と同じように首を傾げる。キャシーとド  
ニーは互いに目配せすると、低い声で笑い始めた。  
 「カミナ、ちょっとこっちに来てくれ」  
 「? はあ…」  
 「そう、そこで万歳」  
 「こうですか? ……ってうわぁ!?」  
 両腕を振り上げた瞬間、背後に回ったキャシーが綾人のシャツを思い切り引き上げたのである。あっという間にシャツを脱がされ、上半身裸にされてしまった。  
 
 「なっ何するんですか! いきなり……」  
 「何って……脱衣麻雀に決まってるじゃん」  
 しれっとして話すキャシー。シャプランに救いを求めようとするが、彼も既に出来上がってしまっており、こちらを見て笑っている。  
 「脱衣って……いいんですか!? そんな麻雀……」  
 「まあまあ、固いこと言うな。給料日前で皆金穴でな、結局こういう風に決まったんだ」  
 (皆っていうか……ドニーさんとキャシーさんが勝手に決めたんでしょ?)  
 綾人の肩を直接ばんばん叩きながら、ドニーは酒臭い息を吐いて笑った。  
 「それに……巧くやれば、キャシーを全裸にだって出来るぞ」  
 「ぜっ……」  
 「もっとも、ドニーは隊長とやりたかったらしいけどね」  
 「なっ、俺はそんな……」  
 図星をつかれて慌てるドニーを見て、今度はキャシーが笑う。  
 「安心しなよ、カミナ。下着は残すっていうルールだから。…………それとも……がっかりした?」  
 「キャシーさんっ」  
 「あはは、冗談冗談。………ほら、早く続きを始めるよ」  
 
 ……が。  
 
 「……あれ? 和了ってる……国士無双」  
 「何ぃ!?」  
 「うっそ……」  
 「ほう。運がいいな、カミナ」  
 
 「まただ……ドラドラ倍満…」  
 
 「………いきなり天和」  
 
 「うわ、ラッキー」  
 
 「また………」  
 
 
 ……………………………。  
 
 
 「な…なんてことだ……」  
 綾人の五度目の身体検査を終えると、ドニーはその場に崩れ落ちた。  
 「いや、僕も驚きですよ? 欲しい牌がどんどんと来て……」  
 幸運で済ませるには、あまりにも納得がいかなさすぎる。気が付けば綾人は上半身裸なだけなのに対し、α小隊三名はぼろぼろである。しつこく衣服の一部だと主張していたキャシーの髪留めや、ドニーの絆創膏なども、たった今取られてしまった。  
 「ばかな……この俺が……素人なんかに………何かの間違いだ………」  
 「確かに……このままじゃ引き下がれないよ」  
 「あ…あの、ドニーさん……キャシーさん?」  
 
 「無駄だよ、カミナ。二人とも負けず嫌いの子供なんだ」  
 こちらもトランクス一枚のシャプランが、溜息を吐きながら教える。  
 「………カミナ……まだ決着はついちゃいないぞ!!」  
 「ドニーさん…でも、残ってるのは下着だけですよ?」  
 「だからどうしたっ」  
 「いや、あの…確かルールでは、下着は外さないって……」  
 「アタシは二枚も残ってるんだよ? 最後の一枚まで戦うからね」  
 「止めてくださいっ、キャシーさん! どっち外してもヤバイですから!!」  
 
 押し問答はその後30分にも及び……。  
 
 そして……。  
 
 
 「ご苦労だったな、カミナ」  
 「シャプラン大尉……見てないで止めて欲しかったんですけど」  
 酔いつぶれた二人を見ながら、綾人はその場に座り込む。まずドニーをベッドに寝かせようとしたが、無理だった。  
 やむなくシャプランに担いでもらい、自分はベッドの掛け布団を外す。  
 「やれやれ、全く世話が焼け……」  
 
 どさっ  
 
 そう言いながらベッドに倒れ込んだシャプランを見て、綾人は深々と溜息を吐いた。あれだけの量を飲んだのである。潰れない方がおかしい。  
 
 仲良くベッドに乗った二人の上から、そっと掛け布団を被せる。電気を消して寝室の戸を閉めると、思い出したようにシャツを着た。  
 (さてと。問題は……)  
 床に横たわっているオーストラリア女性。下着のみという目のやり場に困る格好のまま、静かに寝息を立てていた。  
 取りあえず脱ぎ捨てられたジャケットを羽織らせ、くしゃくしゃになったズボンに足  
を通させる。  
 (結局徹マンは無理だったね。………まあ、ドニーさんの部屋で寝ればいいか)  
 自分とほぼ同じくらいの身長の為、そんなに重くは感じない。背中に押し付けられる柔らかい膨らみに戸惑いながらも、二分ほどかけてキャシーを背負うと、彼女のシャツを拾って電気を消し、玄関のドアを開けた。  
 キャシーの部屋は、ドニーと同じく端にある。つまり二人の部屋で、エルフィとシャ  
プランの部屋を挟む形になっているのだ。  
 (不用心だな…)  
 抵抗もなく開いたドアを見ながら、綾人はそう思った。もっとも、閉まっているよりは遙にマシなのだが。  
 わりと…と言っては失礼だが、部屋は綺麗に片付けられていた。主の帰りを待っていたのだろうか、棚に置かれた縫いぐるみがこちらをじっと見つめている。  
 部屋はどれも同じような造らしく、寝室を見つけるのにそれ程苦労しなかった。負ぶっていた彼女をベッドの上に寝かせ、掛け布団を掛けると、なるべく忍び足で立ち去ろうとする。  
 (あ…そうだ、電気を消さなきゃ)  
 
 そう思ったとき、誰かが自分の腕を掴み、ベッドへと引き寄せた。言うまでもなくキャシーである。  
 「キャシーさん? 済みません、起こしちゃいましたね」  
 「う〜ん……ずっと起きてたよ。…………カミナってさ…変だよね」  
 「変……ですか?」  
 「うん。だってさ、脱がすんじゃなくて服を着せるなんて……変だよ」  
 「それより。起きてたんなら、ちゃんと自分で歩いて下さいよ」  
 「だってさぁ…カミナに負ぶって貰いたかったんだもん」  
 キャシーはそう言うと、更に腕を引いた。不意をつかれて綾人はつんのめり、ベッドの上に倒れ込む。  
 「ちょ…キャシーさん」  
 応える代わりに頭を抱き締められ、綾人は慌てた。頬に、柔らかいものが押し付けられる。  
 「カミナ………カミナはさ、寂しくない?」  
 「さ…寂しい……ですか?」  
 「訳の分からないまま東京ジュピターから連れ出されてさ……訳の分からないまま、このTERRAの所属になってさ……そして訳の分からないまま、民間人なのにラーゼフォンでMUのドーレムと戦ってさ………」  
 「……………」  
 「ジュピターの中には、まだカミナのお母さんや友達とかがいるんでしょ? それなのに…MUと敵対してさ……」  
 「………素直じゃないですね」  
 綾人はそう呟くと、解かれたままのキャシーの髪をそっとなでた。  
 「え?」  
 「本当に寂しいのは……キャシーさんの方なんじゃないですか?」  
 「!!」  
 驚いた顔をして、キャシーは腕の中の青年を見る。しばらくはじっと彼の瞳を見つめていたが、やがて観念したように話し出した。  
 「う〜〜……何で分かっちゃうかなぁ」  
 「さあ? 僕も何となくそんな気がしただけだし」  
 「………軍隊にいるとさ……好きな人って、作りにくいんだよね」  
 「そうなんですか?」  
 「うん。………どっちか片方が墜ちた時……残された方は、すごく悲しいから」  
 「へえ……逆だと思ってました」  
 「逆?」  
 「ええ。生きて会いたい人がいるからこそ、絶対に死んじゃいけないと思うから……失いたくないと思えるから………僕もそうです……」  
 
 
 (………畜生っ、後ろにつかれた!)  
 さっき破壊したドーテムは、どうやら囮だったらしい。数体のドーテムが、自分の後ろにぴったりとくっついていた。  
 助けを求めようとするが、エルフィ、ドニー、シャプランの機体も、それぞれ気を抜けない程の敵に囲まれてしまっている。  
 綾人のラーゼフォンも、D1との戦闘で手一杯だ。必死で引き離そうとしてどんなアクロバットを決めても、まるで磁石か何かで引き付けられているかの如く、ドーテム達はしつこくくっついてくる。  
 (墜ちて……たまるかぁっ!!)  
 (キャシーさんっ!)  
 通信機から青年の声が響く。  
 ラーゼフォンはドーレムから離れると、その巨体を反らせ咆吼した。  
 歌と言うには、あまりにも破壊的な音波。空気が震え、波はキャシーの機体を擦り抜けると、彼女を追跡していた砂色の怪物にぶつかる。  
 圧力により砕かれたドーテムが、次々と海の中に消えていった。  
 (サンキュー、カミナ。………!? 後ろっ)  
 その直後、鳥のような形をした青いドーレムの頭上から光線が放たれ、それをまともに背中に受けたラーゼフォンが弾き飛ばされる。  
 (うわぁっ!?)  
 (カミナっ!!)  
 それでも何とか体勢を立て直し、ラーゼフォンは頭部の翼を羽ばたかせると、空高く上昇した。左掌のクリスタルから弓状の光を出現させ、その弦を右手で引き、光の矢を構える。  
 (……くらええぇぇっっ!!!)  
 ピンポイントでは最強の威力を誇る矢が、音速以上の速度で空を翔け、ドーレムの胸部に深々と突き立てられる。  
 ドーレムは耳障りな悲鳴を上げながら、葡萄のようにでこぼこになると、次の瞬間青い液体を撒き散らして吹き飛んだ。  
 
 
 「そう言えば……守ってもらってばっかりだったね。カミナには」  
 「お互い様ですよ」  
 「じゃあさ………カミナが好きな人って、ひょっとして……」  
 「この期に及んで言わせますか? 守りたいと強く思うと、ラーゼフォンは力を貸してくれるんです。だからという訳ではありませんが………人を好きになるのは、良いことだと思いますよ」  
 「………そうだね」  
 キャシーは綾人を抱えたまま、ベッドの上に横になる。  
 「さてと。お互いの気持ちも確認できたし………しよっか」  
 「…………え?」  
 「またまた。この状況でしようって言ったら、セック……」  
 「わーーわーーわーー!!」  
 慌ててキャシーの言葉を掻き消す綾人。  
 「な…何言ってるんですか!!」  
 「え〜、ダメ?」  
 「いや、ダメとかそんな問題じゃなくて……」  
 「………ひょっとして……アタシじゃ嫌?」  
 「嫌じゃないですけど………って、違います! 僕が言いたいのは、何もその年で安売りしなくても……」  
 「安売りなんかじゃないよ。…カミナだから。カミナだから、言ってるんだ」  
 そう言うと、キャシーは更に強く綾人を抱きしめた。それが自分の震えを隠すための行動であると知り、綾人は少し驚く。彼女がいくら体を固くしていようとも、彼女の震えははっきりと感じられた。  
 
 「キャシーさん…」  
 「怖いんだ……戦闘中にいっつもロックをかけてるのも、少しでも安心したいから。なるべくいつも通りの状況を作り出して、自分を安心させたいから。  
 ……怖い。怖い怖い怖い………死ぬのが……仲間が墜ちるのが……。本当は、怖くてたまらない…。足が震えそうになるくらい……」  
 「………僕も同じですよ。いつも怖いです。でもだからこそ、怖がってちゃ駄目なんだと思う。………戦って、大切な人を守るしか……」  
 嗚咽し始めた彼女を、綾人も強く抱きしめる。キャシーは両手で彼の頬を包むと、いきなり唇に吸い付いた。  
 「……!?」  
 一瞬目を見開いた綾人だったが、直ぐに体の力を抜く。しかし今度は舌を入れられ、再び驚いた。  
 (ファーストでいきなりディープなんて……随分順番が違うような……)  
 そう思いながらも、彼自身も恐る恐るではあるが舌をのばす。彼女の口に残っているアルコールの為だろうか、舌が絡み合う度に、頭がぼうっとしてきた。  
 舌が離れ、唇を離しても、綾人の目はとろんとしたままである。  
 「そうだ、お酒……カミナ、大丈夫?」  
 「…大丈夫……ですけど……何だか、妙な気分に…」  
 「………ま、いっか」  
 特に大した問題ではないだろう。キャシーは中途半端に穿かされたズボンを取り去ると、綾人のシャツに手を掛ける。綾人はすんなりと両手を上げ、されるがままといった状態だ。  
 「……いい…よね、カミナ……」  
 「………いいんですか?」  
 「うん………」  
 キャシーは直ぐには下着を脱がず、再び綾人に顔を近付けた。今度は彼の方から、そっと唇に吸い付いてくる。  
 
 「んむっ……」  
 二度目のディープキス。さっきのでもう要領を得た綾人の舌は、巧みにキャシーの口の中を弄ぶ。今度は彼女が驚く番だった。  
 (ちょっ……これじゃ、立場が逆……)  
 自分より早く生まれた綾人だが、絶対障壁の為に彼の方がやや年下である。年上のメンツというものか、いきなり主導権を握られたことに慌てながらも、彼女は反撃出来ないでいた。  
 「……んん………」  
 綾人は舌を動かしながら、指先を膨らんだ下着の上から這わせる。ただそれだけで、口の中の戦闘に終止符が打たれた。  
 「あンっ……」  
 予想外の刺激に、キャシーは唇を離すと上体を仰け反らせる。綾人はもう一方の手を下に伸ばすと、こちらも下着の上からそろそろと撫でた。  
 「あっ、そこ……は…」  
 あまりの急展開に戸惑う彼女を見て、綾人はくすりと笑う。  
 「…すごく……可愛いですよ。キャシーさん」  
 「!! ………もぅ」  
 怒る気にもなれない。鏡はないが、自分がどんな風な顔をしているのか、だいたい想像は出来た。この顔では、怒っても全く迫力がないだろう。それに、悔しいが自分から言い出したことなのだ。  
 綾人の手がブラジャーを引き下ろし、締め付けられていた胸を解放する。  
 「……痛くないんですか?」  
 
 服の上からでは想像も出来なかった大きさに、驚いた綾人が心配そうに尋ねた。ブラジャーを着けている時にも大きいと思えたが、外して更に大きくなるとは。そんな彼の顔を見て、キャシーは笑いながら答えた。  
 「動きにくいんだよね……締め付けとかないとさ。………でも……カミナは、大きい方が嬉しいでしょ?」  
 困らせてやろうかと彼の頭を包み、剥き出しになった自分の胸に押し付ける。綾人は咄嗟に舌を出すと、顔に押し付けられている乳房を突いた。  
 「ほらほら、どうしたぁ? そんなんじゃ、お姉さんは離れないよ?」  
 再び自分に主導権が戻ったことを感じ、キャシーは彼の小さな反撃を楽しむ。綾人は手を下に伸ばすと、人差し指を下着ごと割れ目に押し付けた。  
 「ぅうっ……」  
 真っ赤な唇からうめき声が漏れる。そして親指と人差し指で軽く摘み上げると、キャシーの手から急速に力が抜けていった。綾人の指は下着の中へと割り込み、今度は直接触れる。  
 「あぁあ…あっ……んんっ……」  
 (噂には聞いてたけど……本当に濡れるんだ…)  
 勿論女性のこの部分に触れるのはこれが初めてだが、それよりも今指を濡らしているこの暖かい液体が気になった。  
 「ああ…は……ふぅんっ……っはぁあああっあっあっあっぁあ…あああっ」  
 部屋に湿った音が響き、キャシーの頬が赤くなる。  
 「カ…カミナ、ちょっ…と……ぉぉっ」  
 綾人の攻撃は止まらない。空いた手で乳房をゆっくりと撫で、固くなった突起物を口に含んだ。  
 「やっ…ぁぁぁあぁんっ」  
 キャシーの背が、海老のように反る。当に絶頂に至ろうとする寸前、偶然だろうが、愛撫は止んだ。  
 
 「…はっ…ふぅっ……」  
 綾人は下着のゴムを引っ張ると、ゆっくりと怒張した彼自身を取り出す。やはり彼もかなり興奮していたらしく、先端の割れ目で透明な粘液が雫を作っていた。  
 そしてキャシーの下着にも手を掛け、一気に膝まで引き下ろす。髪と同じ色の茂みと、愛液を溢れさせている割れ目が視界に入った。  
 竿に手を添えると、息を荒くしている彼女の尻に手を回し、先端を割れ目に埋め込ませていく。  
 「んんっ……はぁっっ」  
 ヂュクヂュクという湿り気に満ちた音と共に、綾人のそれはどんどんキャシーの体内に納められていった。カリを刺激され、彼も顔を歪める。  
 キャシーの両足は、綾人の肩に預けられていた。  
 「ひんんっはっァっっ…ぁあんんっああっ……カミ…ナ……!」  
 そのまま腰を前後に振り始めた。彼自身が壁を擦るたびに、キャシーの赤い唇から喘ぎ声が漏れ出す。  
 無我夢中でピストンのような運動を続け、絶え間なく訪れる快感に身を預けていた綾人だったが、高みに上り詰める時を予感した。  
 「………ッ!」  
 ギリギリで一気に引き抜く。が、タイミングを誤ったらしく、ねっとりとしたそれは微妙な蠢動をしていた。素早く掴み、いつもの行動に出る。  
 一瞬大きく痙攣したかと思うと、キャシーの白い肌の上に白濁した粘液が放出された。  
 「っはぁっ…はっ…ふっ……」  
 肌がじっとりと汗ばんでいる。暫く荒い息を付いていた綾人は、ゆっくりと目の前の彼女と身体を重ねると、そっと唇を合わせた。  
 
 
 
 翌朝。  
 「ごっ…誤解です! 隊長!」  
 「話を聞け、ブンガマワール!」  
 憔悴しきったドニー、そしてシャプランの声。  
 「いや…軍隊ではよくある事らしいし…私も初めて目の当たりにしたので動揺してしまったが、二人がそういう関係だったとは……。大丈夫だ、東風、マエストロ。この前本で読んだが、愛の力は何よりも強く…」  
 一人で自己完結しているエルフィ。  
 「心配するな、他言はしない。考えてみれば……自分の部隊に愛し合う者たちがいるのは、それはそれで喜ばしい事だろうし…」  
 「カミナーー! 何してくれてんだーー!!」  
 
 エルフィがキャシーの部屋に入るまで、残り五分。  
 昨晩身も心も結ばれた二人は、未だ安らかな顔で眠っていた。  
 
 

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