浩子「神名君遅いなあ・・・。」  
ホテルの一室でベッドに腰掛けながら朝比奈浩子は呟いた。神名綾人と浩子はムーの支配する位相空間、東京ジュピターから脱出してきたのだった。  
ムーと人間の追っ手から逃れるためラーゼフォンを山中のダムに隠すと二人は地方のホテルに潜伏したのである。  
コンコンとノックの音が響く。慌ててドアまで浩子は走った。  
 浩子「神名君!お帰りなさい!ずいぶん遅かったね。」  
 守「よお、浩子。元気みたいだな。」  
しかし、ドアの外に立っていたのは東京ジュピターでのクラスメート、鳥飼守だった。  
戸惑う浩子に陽気に微笑みながら、守は説明を始めた。  
 守「俺も人間の手で外に逃がしてもらったんだ。綾人も一緒かい?」  
 浩子「そうなんだ・・・。良かった。あたしだけじゃなかったんだね。」  
浩子は安堵の笑みを浮かべ緊張を解いた。シャワーを浴びた後なのか浩子は浴衣1枚の姿だった。  
心地よい石鹸の匂いが浩子の体から漂い、浴衣のあわせから柔らかそうな胸元が覗いた。  
綾人の前ではこんなにも無防備なのか。むらむらと守の中に嫉妬と怒りが湧き起こった。  
 浩子「神名君は今生活費を稼ぐためにバイトに行ってるの。神名君、凄いんだよ。」  
 守 「凄いな。綾人は。そうだ。疲れて帰ってくる綾人のために何かびっくりするものを用意してやろうぜ。」  
浩子は綾人の好きなものをいろいろ思い浮かべた。それに夢中になったため、守の瞳に宿る怪しい光についに気づかなかった。  
 
 守「そうだなあ・・・。このベッドで俺とお前がSEXしてたら、綾人多分スゴい驚くぜ。」  
 浩子「え・・・?守君何を言っているの?」  
突然守は浩子の細い肩を掴むとそのままベッドに押し倒した。浴衣の前を開くとしっとりと濡れた滑らかな肌露わとなる。  
 守「お前がいけないんだ!浩子!そんな姿をするから!」  
 浩子「ちょっと!やめて!守!人を呼ぶわよ!」  
 守「呼べるものなら呼んでみろ!今騒ぎを起こすのは不味いんじゃないのか。」  
その一言に浩子は思わず動きを止める、すかさず守は白いブラジャーを剥ぎ取ると可愛らしい乳首にしゃぶりついた。  
そのまま舌の上で転がすと、空いたほうの手でもう一つの乳首をこね回した。  
 浩子「・・・あう・・・お願いだから・・・こんなことやめて・・・」  
弱々しく哀願する浩子。細い腕が必死に守るを押しのけようとしていた。  
もつれあった事で浴衣の前が開きしなやかな太ももが部屋の暗い光の中で踊った。  
 守 「これ綾人のベッドか?へへ、綾人の匂いがするだろ。綾人の匂いはいいか、浩子?」  
 浩子「こんなのやだ・・・やだよう・・・・」  
 守 「浩子、浩子・・・ずっと好きだった・・。こうしたかった。」  
信じていたクラスメートに裏切られ浩子は絶望に涙を流した。後から後から涙がシーツに吸い込まれていった。  
   
 浩子「もうやめよう・・・守君・・か・・・神名君が・・・神名君が帰って来ちゃう。」  
守は浩子の下半身に顔を埋め、下着の上から舐め上げていた。細い腰が耐えかねるようによじれる。  
パンツを脱がされものをあてがわれる浩子。恐怖に顎がガクガクと震えていた。  
 守「ふん!心配なのは綾人の事だけってわけか・・・!もっと自分の心配をしたほうがいいぜ!浩子!」  
その時、部屋にノックの音が響いた。浩子の顔が恐怖に凍りつく。必死に守を押しのけようと身をよじる。  
だが、守は浩子の口をしっかりと手で押さえつけると不敵な笑みを浮かべたまま浩子を一気に貫いた。  
暗い部屋に浩子のくぐもった悲鳴が上がる。浩子が衝撃に目を見開く。守はそのまま激しく腰を使った。  
 ボーイ「すいません、頼まれていたクリーニング持ってきたんですけど。」  
それは頼んでおいたクリーニングをもってきたホテルのボーイだった。  
人目につくのを避けるため、ホテルに頼んでおいたのである。。部屋に張り詰めた緊張の糸が一気に解けた。  
 守「ありがとうございます。そこにおいておいてください。」  
浩子を貫きながら抜けぬけと答える守る。やがて廊下にがさがさという布の音が響くと足音が遠くなっていった。  
安堵の表情を浮かべながら緊張した体から力を抜く浩子。残酷な笑みを浮かべながら残念そうに守が続ける。  
 守 「良かったなあ、浩子。綾人じゃなくって。でもっこれで助けtてくれる人はいなくなったぜ。」  
 浩子「あううう!あう!あう!もう、やめてええええ!」  
誰も来ない部屋の中で守は狂ったように何度も何度も浩子を突き上げつづけた。  
 
絶頂が近づき守の腰の速度が速くなった。浩子は守るにしがみつくと懸命に腰を貫くうねり耐えた。  
 守「はああ!はああ!いくぞ!浩子!」  
 浩子「やめて・・・でも・・私も・・・もうダメ・・・」  
守が果て、ぐったりとなった浩子の上にもたれかかる。ベッドの上で荒い息をつく半裸の二人。  
やがて、はっと我に帰ったような顔になり、怯えるように浩子の顔を覗き込む守。  
 守「浩子・・・ごめんな・・・こんなことをするつもりじゃなかったんだ・・・  
    でも、綾人は・・・綾人はダメなんだよ・・・。俺なら!俺ならお前を幸せにしてやれる!  
     お前のぞばにいてやれる。だから・・・だから・・・俺を見てくれ・・・・頼む・・・・。   」  
しかし、浩子は悲しげに顔をそらしたまま何も答えなかった。  
 守「浩子・・・。なんでわかってくれないんだ・・・。」  
守は服を身につけると肩を落としたまま部屋を後にした。浩子はのろのろとベッドから身を起こすとシャワールームへ向かった。  
何度も何度も体を洗う浩子。シャワーにまぎれて途切れ途切れの嗚咽が何時までも部屋に響いた。  
綾人「ごめんね、遅くなって、もう御飯食べた?」  
浩子「お帰りなさい。神名君。あのね・・・私ね・・私ね!・・・・ん〜ん、なんでもない.」  
夜も更け部屋に戻った綾人は憔悴しきった笑顔で迎える浩子を見た。  
しかし、それは新しい世界を知った後の不安の表情に良く似ていたので、その違いに綾人は気がつかなかった。。  
 

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