【ナレーション】  
 
あれから二週間・・・なんだか騒がしかった街は、ようやく落ち着いてきていつもどうりに  
戻ってきたみたい。  
でも・・・仁くんとマリアの様子が、どことなく変なんだ。  
このまえ仲直りしたはずなんだけど・・・・。  
 
 
夜・・・ベットから押し殺すように声が漏れる。  
「ぁ・・・は・・・・・・ああっ・・・・・ん・・・・・んふっ・・・やぁ・・・っ・・」  
その声の主はマリア。  
暗い部屋の中で欲望のまま自らを刺激し、その粘液の擦れ合う音が微かに響く。  
さらに快感を得ようと、すっかり固くなったクリトリスを夢中で擦りつけ、その秘部の奥へと指を入れる。  
「あ・・・あん!・・・・・んっ・・はぁっ・・・・じ・・・仁っっ・・・」  
マリアの頭の中では仁が自分を責め立てていた。  
指をピストン運動させる度に、愛液がくちゅくちゅっといやらしい音を立てて溢れ出る。  
「っはぁ・・・・・っあ・・・・・」  
その指の激しい動きに、溢れ出た愛液がシーツに染みを作る。  
 
(・・・・仁・・・い・・・いくっ!いちゃ・・・うっ!!じ・・・仁っ!!!)  
「あひっ!あっ・・・・あああぁぁぁ・・・っっっ!!!」  
 
ぷしっっ・・・ぴゅっっ・・・・びくん・・・・・・びくっ・・・・  
 
背中を反り返らせ、身体を痙攣させて絶頂に達するマリア。  
そのままぐったりと寝転がり、荒い吐息を整えようと深呼吸する。  
 
数分後、  
身体は満足したようだが、心は激しい自責の念に駆られ涙がこぼれた。  
(・・・・・じ・・・・仁・・・・・・・・・私・・・私は・・・)  
 
マリアはあの日から、自室の布団の中で、時にはお風呂場で自慰に耽るようになっていた。  
自分を慰めるために・・・。  
しかしその後でかならず、激しい自責の念に駆られていた。  
 
あの日・・・。  
仁達が戦ってあぶない目にあっているのに自分は欲望に負けて、しかもみんなのいる場所で浅ましく  
自慰をしてしまった事を・・・・・。  
そんないやらしい、汚れた自分が許せなかった・・・。  
(仁・・・・仁がこの事を知ったら・・・・・でも・・・私・・・私は・・・)  
マリアには仁に軽蔑され、嫌われてしまうことが怖かった。  
だが、それ以上にその事を黙っている自分を許せずにいた。  
 
 
翌日・・・・・。  
 
キーンコーンカーンコーン・・・・  
 
学校の予鈴が鳴った。  
「よ〜し、今日の授業はこれまで・・・日直」  
「起〜立・・・礼。」  
その日は土曜日・・・・半日で学校も終わりだった。  
篠田はその日、どこか落ち着きがなかった。  
帰ろうとするそんな篠田を呼び止める子供達。  
「ねぇ先生、これから姫木先生とデートなんじゃない?」  
「な・・・いや、その、お、俺は・・・」  
「そういえば今日はやけにご機嫌だったもんねぇ」  
「お、お前らなぁ・・・」  
篠田をからかうクラスの子供達。  
しかし、迷惑そうな篠田の顔はどこか締まりがなかった。  
 
午後からはライジンオーの整備をする為、皆でお弁当を食べるクラスメイト達。  
しかしそんな中、マリアは思い悩むかのようにためいきを吐いていた。  
「どうしたのマリア?・・・なんか元気ないけど・・・」  
元気の無いマリアの様子にゆう、クッキー(容子)、ときえ達が心配して声をかけてきた。  
「え!?・・・・ううん、そんなことないよ・・・・あはは・・」  
精一杯の笑顔で返すマリアだったが、逆にわざとらしく見えてしまう。  
「また仁くんとケンカしたの?」  
「ううん・・・私たち・・べつにケンカなんてしてないわよ」  
悪乗りするときえは、無邪気な質問をした。  
「じゃあ、仁くんになにか変な事されたとか?」  
「!?・・・・・・ううん・・・・・な、なにも・・・なんでもないったら・・・・」  
「そう?ならいいんだけど・・・・・」  
ときえは冗談のつもりだったが、マリアは確信を衝かれ思わず動揺してしまう。  
そんなマリアの様子を、ときえは見逃さなかった。  
 
一方、仁もマリアが気になっていた。  
「ねえ仁くん・・・最近、マリアどうしたのかな?」  
吼児が近づいて来て、仁に尋ねた。  
「え?・・・ああ・・そうだな・・・・・」  
仁はそうつぶやくと、ちらりとマリアの方を見る。  
しかしその視線に気付いたマリアは、あわてて顔を背けてしまう。  
仁は一瞬、寂しそうな顔をする・・・・が、すぐに・・・  
「・・・・それよりもさぁ、昨日のTVで・・・・・」  
いつもの顔に戻って、違う話題へと切り替えた。  
 
その後・・・・ライジンオーの整備を終えて帰宅していくクラスメイト達。  
 
マリアとひろしは、残ってクラス委員の仕事を片付けていた。  
「マリア〜・・・いっしょに帰ろうよ」  
「え!?ときえたち、まだいたの?」  
とっくに帰ったと思っていたときえとクッキー、それに美紀が顔をだした。  
「私たちあの後、飼育係の美紀を手伝ってたの」  
「ひろしくん、まだ終わらない?・・・・私、待ってるからいっしょに帰ろ」  
クッキーはひろしの横に座るとにっこりと微笑んだ。  
「う、うん・・・・ちょっと待っていて」  
そう言うとひろしは、さっきの2倍のスピードで仕事に取り掛かった。  
 
ようやく仕事を終わらせ帰宅するマリア達。  
その途中、ひろしとクッキーの二人は別の道へと別れていった。  
「バイバイみんな、またね〜」  
「うん、またねクッキー」  
手を振って応える美紀。  
そしてしばらく残りの三人で会話を愉しみながら歩いていると・・・・。  
「ねえ・・・マリア、ちょっと付き合ってくれる?」  
「え?うん、いいけど・・・・ちょっと、どこ行くのよ・・・」  
「いいから、いいから・・・・」  
ときえはマリアの腕を掴んで、無理矢理引っ張っていく。  
その後ろから訳も判らずに着いて行く美紀。  
 
しばらくするとマリア達はある場所へ到着した。  
「こ!?・・・ここって・・・・・」  
そこは日向ストアー、仁の家だった。  
「・・・・ときえ、なにかおつかいの用事があったの?」  
「仁に用事があるのよ!」  
「え!?ち、ちょっと・・・ときえ・・・私・・・べつに・・・」  
慌てるマリアを押し込むように店に入れた。  
 
「あら、いらっしゃい」  
カウンターにいた仁の母親とタイダーが笑顔で迎える。  
「こんにちは、仁くんいますか?」  
「ええ・・・二階に居るわよ・・・・今日は皆で何かあるのかい?」  
「いえ、用があるのはマリアだけで私たちは帰ります」  
「ええ!?ちょっ・・・ときえ!なにを・・・・」  
マリアは更に慌ててときえに詰め寄り小声で話しかける。  
「ちょっと、なに考えてるのよ、ときえったら・・・私・・・困るよぉ・・・・」  
「いいから、私にまかせなさいっ!」  
仁の母親を見ると二階に向かって叫びだした。  
「仁〜!!お前にお客さんが来てるよォ!!」  
 
するとなにかドタバタと二階から音がして・・・  
「・・・・あ・・ああ、あがってもらってくれよォ!!」  
仁が大声で返事を返してきた。  
「まったく・・・・ごめんなさいね、仁ったら・・・迎えにも来ないで・・・」  
仁の態度をマリア達にあやまる仁の母親。  
そんな時、店の裏手から声が聞こえてきた。  
「お〜い母ちゃん!そろそろ行くぞ!!」  
「あら、もうそんな時間かい?実はこれから町内会があってねぇ・・・・ああ、店番はタイダーさんに  
まかせてあるから大丈夫!マリアちゃんは、勝手にあがってっちゃっていいからね・・・」  
そう言うと仁の母親は店の奥に戻っていった。  
「じゃ・・・私たちもここで・・・おじゃましましたぁ・・」  
「ちょ・・・ちょっと待ってよぉ・・・・・」  
ときえ達は困惑するマリアを残し店を出てしまう。  
 
店を出て帰るときえ・美紀の二人。  
「ねえ、いいのかな?マリア・・・なんか困ってなかった?」  
「いいの、いいの・・・二人でちゃんと話せばきっと、いつもの二人に元にもどるから」  
美紀はマリアを心配するが、ときえは良い事をしたと満足げだった。  
「ほんとにぃ・・・・」  
「ほんとよぉ!この前TVでやってたんだから・・・」  
ときえはそんないいかげんなTVドラマを参考にし、いつものよけいなおせっかいをしたのだった。  
「ほんとにいいのかなぁ・・・・・?」  
益々不安になる美紀だった。  
 
 

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