「おやすみなさい、パパ、ママ」
両親に挨拶をし、海は自室に戻る。
「明日は、光たちと東京タワーで待ち合わせね」
カレンダーを見た後、早々に電気を消しベッドに入るが、今日も眠れそうになかった。
海の頭の中で、色んな思い出が渦を巻く。
悲しい戦いのこと、仲間たちのこと、そして・・・「彼」のこと。
今までまともに人を好きになったことなどない海は、
これが恋かどうか分からなかった。
ただ一つ分かっているのは、「彼」のことを考えると、
体がどこかおかしくなってしまうということ・・・。
今日もまた海は、体の奥底から沸いてくる疼きに耐え切れなくなっていた。
海はパジャマの上から自分の胸を揉み始めた。
さほど大きくはないが形の整った胸。
そういえば揉むと大きくなるって聞いたことがある。
そうこう考えているうちに、胸の先端がパジャマをぴんと押し上げる。
海はたまらなくなり、パジャマの裾から手を入れ、直接胸に触る。
固くなったそこを擦ると、くすぐったいような甘い感覚が押し寄せてきた。
広い部屋。声を出しても両親の部屋までは届きそうにないが、
海はできるだけ声を抑えながら、胸の先端を擦り続ける。
次第に、下着が湿ってくるのが分かる。
海は右手で下着の上から割れ目をなぞった。
やっぱり濡れている。
左手で胸を触りながらも、右手は誘われるように下着の中に入り込む。
割れ目からとろんとした液体が流れ、海の下着を汚していった。
指は真っ直ぐに、一番敏感な芽を捕らえる。
すでに知り尽くしてしまった、自分の一番感じる部分。
そこを指先で優しく撫で、時折強く摘んでみる。
「っ、ぁ・・・」
固く結んでいた唇から声が漏れた。
海は奥歯をぐっと噛み締め、さらに両手の指を動かした。
目を閉じると、自分を抱いている「彼」の顔が鮮明に浮かぶ。
もっと・・・もっと触って。もっと激しく!
海の指の動きが一層早くなる。
息がだんだん荒くなり、絶頂がすぐそこまでやって来た。
「ふ、ぁ・・・ん・・・あぁっ!!」
爪先をぴんと伸ばしながら、海は絶頂を迎えた。
肩で息をしながら、ゆっくりと瞳を開ける。
見慣れた天井の前に「彼」の顔が映る。
触れられずはずのない「彼」にキスをし、海は眠りについた。
海の寝息と時計の秒針の音が部屋にこだまする。
戦いの「再開」、「彼」との「再会」は、すぐそこまで迫っていた・・・・・・。