龍咲海は砂浜にいた。その砂浜にはビーチパラソルやビーチマットが散在していた。  
混んでいるという規模でもないが空いているという規模でもない。  
龍咲海の目的に合った海水浴場だった。  
 あぁ、ここは失敗かな。龍咲海は声をかけてきた3人目の男を追っ払ってそう思った。  
この規模ぐらいが1人で来ればそれなりに男が釣れるだろうと思ったが質が話にならない。  
わざとビキニではなく簡単なデザインの入った競泳水着に身を包んだ龍咲海は  
場所の選定に失敗したかなと思った。  
「1人なの?」  
 龍咲海は声をかけてきた男の方に目を向けた。身長は高い方か。  
顔もいいな。そう龍咲海は判断した。  
「そうよ。1人」  
 わざとそっけなく答えてみた。相手はどう出るだろうか?  
「それなら一緒に泳がない?」  
 これ以上待っても男は釣れないだろう。そう判断し、龍咲海は海水浴場の砂浜から遠くに  
見える岩場を指で示した。  
「それならあそこで存分に」  
「割り切っているね?」  
「お互い様」  
 両者の合意は成立した。龍咲海は荷物をまとめると男と岩場へ歩き出した。  
男が荷物を持つと言って聞かないので持たせることにした。これからする行為からすれば  
お釣りが来そうなものだがそうさせるのもいいだろうと思ったのだ。単に気まぐれかもしれない。  
 
 岩場に挟まれた日陰の狭い砂浜。それでも2人の行為には充分な広さだった。  
龍咲海の背後に男はいた。  
「スタイルいいね」  
 男はそういう言いながら背後から手を回して競泳水着の上から龍咲海の胸を揉む。  
「そうでしょ」  
 相手の返事を聞いて。やれやれと思いつつも男の気持ちは性交への期待からすでに  
高揚している。競泳水着の肩紐をずらし、両胸を露出させる。すでに日焼け跡が出来ていた。  
水着に覆われていた肌が少し白い。  
「いいね」  
 簡単にそう答えると水着の圧迫からこぼれ出た豊かな胸を揉みしだく。  
左手を龍咲海の股間に持っていくと水着の上から恥丘を撫で回す。  
一方右手では柔らかな胸を揉み続けている。  
「あぁ」  
 龍咲海が短く声を上げた。さらに水着をずり降ろし、露出した背中に舌を這わせる。  
男は龍咲海が求めてくるまで挿入する気はなかった。せっかく捕まえた上玉を  
そう簡単にものにしても面白くない。どこまでも責めて責める気だった。  
「うぅん」  
 龍咲海も相手の愛撫へ感じ始めていた。秘唇からは愛液が分泌されている。  
もう我慢出来なかったがプライドが相手への懇願を邪魔した。  
 男は相変わらず愛撫を続けていた。相手が感じ始めているのは分かっていた。  
相手が求めてくるのを待つのが男のやり方だった。単調な愛撫でも肉欲の高まりは  
抑えきれないものだ。  
「もう、いいでしょ」  
「そうかな?」  
「もう、いい!」  
 龍咲海は少し怒って男の両手を引き払うと自分で水着を脱いで完全に裸になった。  
 
「これでいいでしょ?」  
「いいよ。後ろを向いてね?」  
「……」  
 龍咲海は黙って後ろを向いて自分で四つん這いになった。砂浜に両手と両足を突く。  
男は今度は容赦なく龍咲海の腰をつかみ、自分のものをゆっくりと突き入れた。  
龍咲海の秘唇をめくり上げながら一物が侵入していく。  
「あぁ」「うっ」  
 声は両者から上がった。男は自分の物を包みこむ肉壁にしばらく身を任せた。  
それから腰を動かし出す。龍咲海の柔らかなおしりを男の腰が打つ音が岩場に響いた。  
「あ、あ、はぁ、う、うぅ」  
 龍咲海は自分の体奥を突き上げられる快感に喘ぎ声を上げる。  
後ろから挿入される屈辱感も逆に快感を加速させている。  
「あぁ、締めて来るね」  
 男は龍咲海の中を味わっていた。往復運動は龍咲海の愛液で  
ますますスムーズになり、締めつけはきつくなる。肉壁に亀頭がこすられる。  
男は次第に射精感が高まっていくのを感じた。  
「中でもいい?」  
「い、いいわよ、それよりもっと、激しく……」  
 恥かしさに耐えながら龍咲海は男に要求した。  
龍咲海も自分の中をかき回される感覚にいきそうになっていたのだ。  
「じゃあ、いくよ」  
 男は本能の命じるままに乱暴に腰を動かす。結合部分からは摩擦で淫靡な音がしている。  
男は自分がいきそうになるのを感じた。  
「あぁ、出る」  
 男は龍咲海の中に出した。精液が何回も放たれ、龍咲海の中を満たしていく。  
「はぁ、はぁ、う、うぁ、あぁ」  
 龍咲海も絶頂に達した。砂浜に崩れ落ちる。砂浜の砂が肌を刺激するのも快楽に感じる。  
龍咲海は腹ばいのまま砂浜に横たわり荒い呼吸を繰り返す。  
 
 男のものは精液を放ったにも関わらずまだいきり立っていた。  
男は本能の命じるままに龍咲海の上から覆いかぶさる。  
「いや、恥かしい」  
「まだまだ」  
 男は腹ばいで砂浜に横たわる龍咲海の上に体を乗せ、  
その体勢のまままた挿入を開始した。  
「や、やめて」  
 男はそれを聞かずにそのまままた往復運動を繰り返す。  
精液が出されたばかりの秘唇を男のものが往復する。  
「いいよ」  
 男は短く感想を言った。龍咲海は男に腹ばいのまま入れられ、  
その上動かれるので体の前面全体を砂浜でこすられる。  
乳房を乳首を体の前の肌を砂浜の砂で刺激される。痛さとない交ぜの快感。  
龍咲海はさらに屈辱的な体勢で性交を強いられていた。  
しかも、男は出したばかりですぐにいきそうもない。  
「は、はぁ、あぁ、う、あぅ」  
 龍咲海のあられもない声を聞きながら男も肉壁の刺激を味わっていた。  
砂浜に両手を突き、上体をそらせるように往復運動を繰り返す。  
男の性欲は龍咲海が思っていた以上にどん欲だった。  
「もう、だめ」  
 龍咲海はまたもいきそうになっていた。  
これまでこんな性交を彼女はしたことがなかった。  
相手はいつも龍咲海に気を使っていたし、龍咲海もそれが当たり前だと思っていた。  
なのにこの男は物のように龍咲海で性欲を満たそうとしている。  
初めての状況に龍咲海も良く分からなくなっていた。  
「あぁ、また出る」  
 男は容赦なく第2撃を龍咲海の中に放つ。精液がまた龍咲海を汚す。  
男は出し切ると龍咲海から自分のものを引き抜き。砂浜に横たわる。  
なんだ必死なのは俺の方か。思ってもいない展開に笑いそうになる。  
「はぁ、はぁ、はぁ」  
 龍咲海は短期間で2回も中に出されて、その余韻に酔っていた。  
だが、何だか腹が立っていた。自分にここまでした男に腹が立っていたのだ。  
 
「口で?」  
「そうよ」  
 龍咲海は口でしたことがなかった訳ではないがここまで必死になったことはなかった。  
今度は自分が相手をいかせる。龍咲海はそう決心していた。  
 いや、それは。そう言おうとしたが何だかそう言うとこの性交が  
終わってしまいそうな気がしたので男は龍咲海のやるに任せた。  
何かが彼女を必死にさせているのが何となく分かったからだった。  
「いい」  
 砂浜に横たわりながら龍咲海のするのに任せていた男は短く呟いた。  
茎から亀頭まで舌が動き回る。唇で締めるのも龍咲海は忘れない。  
男のものはだんだんと大きくなっていった。  
(いかせてやる)  
 龍咲海はある意味で必死だった。相手のされるがままだったのが  
プライドの高い龍咲海には我慢できなかったのだ。  
「出るよ。外で」  
 男は自分の射精感が高まるのを感じてそう言った。口に出すのは悪いと思ったのだ。  
だが、龍咲海は顔を横に振った。最後までするつもりだった。  
「うっ」  
 男の上体が射精で持ち上がる。龍咲海は口で男の精液を受けることになった。  
苦い味が口全体に広がる。それを無理矢理飲み下す。  
「悪かったね」  
「今度は私が上よ」  
 龍咲海は立ち上がり、男の腰の上にまたがると男の半立ちのものをつかんだ。  
そのまま腰を落とし、秘唇で咥える。  
「いや、まだ」  
「いいでしょ」  
 龍咲海は相手の願いを無視した。男のものを咥えこみ、腰を上下させる。  
とことんまでするつもりだった。  
(かなわないな)  
 男は相手の性欲を低く見積もっていたと思い知らされていた。  
自分がしたことがしたことだけにそれをどうこうしようとは思わなかった。  
ただ、龍咲海のするのに任せた。  
 
「あ、あ、うぅ、あ、あ」  
 龍咲海は自分が主導権を握ったことに満足していた。  
四つん這いで後ろから入れられ、さらには腹ばいで寝たまま後ろから入れられて、  
屈辱を感じていたのだ。上下動に合わせて長いきれいな髪が揺れる。  
「元気だね」  
「お互いに」  
 男は自分のものが力を取り戻したのを感じた。自分からも腰を突き上げる。  
「あっ、う、う、あ」  
 龍咲海は男の突き上げにさらに感じながら男の胸に両手を突いた。  
上下動が規則的になる。龍咲海はいきかけていた。  
「あぁぁ」  
 龍咲海はいった。つながったまま自分の上体を男の胸に預ける。  
柔らかな胸が男の胸板でつぶされる。男はそんな龍咲海の髪をなでてやった。しばらくして。  
「泳ごうか」  
 そう言うと龍咲海は裸のまま海に向かって走り出し、海に入った。  
人のいる海水浴場とはだいぶ離れている。見られる心配はないのだが  
大胆と言えば大胆だった。  
 2人は裸で飽きるまで泳ぎ。夕方になると別れてお互いの帰路についた。  
夏の一日は終わったのだ。  
 

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