「部屋に来ないか」  
いつものようにセフィーロを訪れた三人が泊まりになることも稀にある。その日、夕食後も中庭で談笑していた二人だったが、ふと会話が途切れた時フェリオが言った。  
「フェリオ…」  
フェリオが夜、風を部屋へ誘う事も珍しくない。そしてそれは、一晩一緒に過ごす事を意味する。  
顔を赤らめてうつ向く風の顎に指をかけて上向かせた。  
「ダメか?」  
返事の変わりに、風が口づけた。  
 
部屋に入り、ベッドに座ってキスをすると風がフェリオの首に腕をまわした。  
「…なんだか、今日のフウは積極的だな」  
「…いけませんか?」  
「いや。…興奮する」  
そう言ってそのまま押し倒すと風の柔らかな髪がシーツに広がった。会ったばかりのころよりも長くなったそれに、フェリオは指を絡ませる。柔らかな巻毛が手元を擽った。  
口付けあいながら服をはだけさせ、お互い裸になって胸に顔を埋めると風が声をあげた。笑って見上げると、風も顔を赤らめながら笑み返した。  
 
豊かな胸に触れると手を優しく押し返してくる。その感触が嬉しくて思わず揉みしだくと風が熱い吐息をもらす。硬く立ち上がった先端を指で摘まむと甘い声で啼いた。  
手を胸においたまま舌だけで触れ合うと風が恥ずかしそうに目を伏せる。その様子が可愛くて、そのまま口付け、深く舌で探り、激しく舌を絡ませあった。  
今度は舌で胸の先を転がしながら、手を脇腹や脚に這わせると身を捩りながらフェリオの頭を抱える。鮮やかな緑の髪が腕を擽り、それさえも感じてしまう。  
胸だけの愛撫で達するとフェリオが小さく笑った。  
「…フェリオ」  
「悪かった。可愛かったんだ」  
その言葉に赤らんでいた頬を更に紅潮させ、ふいっと顔をそらす。その頬に口づけて、脇腹を撫でていた手を太ももへ滑らせる。  
しっとりとすいつくような肌を撫でながら秘裂に舌を這わせると甘い吐息と共に蜜が溢れでる。すでに濡れていたそこは蕩けたようになり、夢中でむしゃぶりついた。  
 
何度か達し、ぐったりとした風を抱きしめると、自分の熱く硬直したものが風の下半身に触れた。  
「も、いい?」  
「ん…」  
「今日、なんか…我慢できないかも」  
 
風の脚を開き、蕩けたそこに自身をあてがう。少し前後させて蜜を絡ませると、焦らすように少しずつ挿入していく。奥まで入れて、密着させたままかき回すように腰を動かすと、風の内側が絡みついた。  
焦らすうち、涙目の風がフェリオを見上げた。たまらなくそそる表情になんとか笑み返して、思わずそのまま激しく腰を動かした。  
突然の激しすぎる快楽に高い声を上げて背をそらす風に構わず腰を前後させ、揺れる乳房を揉みしだくと風がフェリオを締め付ける。  
一番奥で吐精し、一度引き抜き風を四つん這いにさせ、後ろから貫く。また焦らすようにゆっくりと前後させると、風が不満げに振り向いた。  
「どうしてほしい?」  
あんまりな質問に、風が顔を真っ赤にしてそらした。  
「いや…そんなこと」  
「言わないとずっとこうだぜ?」  
「っいじわる!」  
最中、風は敬語を使う余裕がないのか言葉が崩れる。フェリオはそんな風の言葉が聞きたいのか、こうして何かを言わせたがる。  
「いじめたくなるんだよ、風が可愛いから」  
「可愛く…なんか…っ」  
「可愛い」  
言って口づけて、感度の薄い場所を撫でまわす。それでも感じるのかふるりと震えた。  
「なあ」  
「…っもっと、激しく…して…」  
 
思わずくすりと笑って、気分を害したのか睨みつけてくる―涙目で顔を赤らめたままではフェリオを煽るだけだったが―風を誤魔化すように腰を激しく動かした。  
腕が支えきれなくなったのか、ベッドに頭をおしつけて腰だけを高く上げた体制は角度が変わったのか更に快楽を呼んだ。  
ギリギリまで引き抜いて最奥まで打ち付けると内側のざらついた壁がフェリオを締め付け煽る。  
フェリオの手が繋がっている場所のすぐ前にのびて充血した場所に触れると、堪えきれず風が絶頂を迎えた。フェリオもそのまま激しく腰を動かし達した。  
 
疲れきって眠る風に口づけ、胸元に吸い付いて紅を散らすと、その横に倒れこんで訪れた眠りに身を任せた。  
 
 
 

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