覚醒はしたもののまだ回復したとは言い難いイーグルはセフィーロで療養を続け  
ていた。  
なのに、退屈だから、と言って部屋にじっとせず、あちこちに顔を出し、  
時折とんでもない場所で強い睡魔に襲われ昏倒しては皆を慌てさせていた。  
 
今日も相変わらずイーグルは自室に居らず、久しぶりに訪れたジェオを苛立たせ  
る。  
「あいつ、何処へ行った。」  
ゴーグルにイーグルの生体データを表示させ、居場所を探る。  
「手間かけさせやがって。」  
ふと同時に映った生体データに気付く。  
「チゼータのお姫様たちじゃねえか。参ったな。」  
もし彼女達の前で昏倒したら、彼女達では運べない。  
ジェオはイーグルのところへ急いだ。  
 
一方、廊下で偶然出会ったイーグルとタータ、タトラ。  
「こんにちは。」  
イーグルはにこりと笑み、チゼータのお姫様二人を迎える。  
「起きていて大丈夫なのか?」  
タータが気遣わしげに尋ねた。イーグルは笑みを絶やさずかすかに頷く。  
「寝付いていては筋肉が落ちてしまうでしょう?それは困るんですよ。  
どなたかの理想から離れてしまいますからね。」  
チゼータでは筋肉質の男性が好まれることは他国にも知られている。  
けれども、イーグルがタータから視線を逸らさず言ったことで、  
誰を指して言ったのかタータは自覚し僅かに顔を赤くする。  
イーグルのからかいを咎めようとタータが声を上げかけたとき、  
イーグルの意識が遠のき、ふらついた。タータは慌てて彼を支える。  
「イーグル、起きろ!」  
タータ一人で支えきれないと見たタトラは反対側を支えた。  
「とりあえず、空いたお部屋にお連れしましょう。」  
まだイーグルがかろうじて足を動かしている間に空き部屋を見つけ、誘導する。  
が、とうとう意識が途切れたようで、ベッドに寝かす直前、彼女達に重い負担が  
掛かる。  
「うわあっ!」「きゃあ!」  
 
仰向けに倒れたタータに覆い被さるようにイーグルは倒れていて、  
タータは自力では抜け出せない。  
「あらあら、なかよしさんね。」  
ともに下敷きになることは免れたタトラがのんびりと言う。  
「姉さま!見てないでなんとかしてえな!」  
つい、言葉が乱れるタータ。  
タータ、言葉遣い、とたしなめつつ、タトラが言う。  
「構わないんじゃないかしら。」  
なんでやねん、というタータのつっこみに平然と答えた。  
「まあ、意識のないイーグルさんをお一人にしておくわけにもいかないでしょう?  
タータ、あとお願いね。」  
そうして、タータの呼びかけもあっさり無視し、部屋を出て行った。  
 
ドアが閉じられ、イーグルと二人っきりで取り残されたタータ。  
 
タータは自らに掛かる重みに鼓動が早まるのを感じた。  
病気療養中であるこの男は意外にも鍛えられた体を保っている。  
首筋に掛かる寝息がくすぐったい。真っ赤になって叫んだ。  
「イーグル起きろ!」  
それくらいで目覚めるのなら、所構わず昏倒したりしないのだと気付くと  
タータは諦めざるをえなかった。  
 
 
部屋を出たタトラは廊下の先からジェオが慌ててやってくるのを見つけた。  
「ジェオ殿、イーグル殿ならこちらの部屋で休んでいますわ。」  
申し訳ない、と挨拶もそこそこに部屋に入ろうとするジェオをタトラが手をやり  
制止する。  
「タータが見ていますから、大丈夫ですわ。」  
優しい口調であるにもかかわらず強い抑止を感じさせる言葉に、  
元上司の言葉遣いが重なり、ジェオは止まる。  
「ですが…」  
戸惑うジェオに優しい笑みでタトラが言う。  
「立ち話も品がありませんから、どちらかのお部屋でお話ししましょう?」  
ジェオの返答も待たず、タトラは先に立って歩き始めた。  
 
かちりと鳴ったかすかな鍵の音が、ジェオには大きな響きに聞こえた。  
「どういうことだ?」  
さきほどの王族に対する丁寧な言葉遣いとはうって変わり、  
普段の荒くれた言葉でタトラに問う。  
 
ジェオの言葉遣いの変化を気にもせず、タトラはくすりと笑う。  
「イーグル殿を追いまわしていらっしゃるのね。そんなにあの方がお好きなの?」  
優しい中に意地悪げな笑みが混じる。  
「無茶するやつだからな。いろいろと手がかかるだけだ。」  
言外に含まれた厭味を不快に感じつつもジェオは言い返す。  
わざとらしく驚いてみせるタトラ。  
「そちらの趣味の方かと思っておりましたわ。」  
やっぱりこいつもか、と露骨に渋い顔をし、ジェオは反撃に出た。  
「俺はあんたの態度が不思議だな。大切な妹を他所の男と二人っきりにするなん  
てよ。」  
ふっと笑うタトラを意外に感じ、ジェオは彼女から目が逸らせない。  
「生まれも能力も心も全て合格点以上ですもの。あとはタータ次第ですわ。」  
先ほどまで余裕に見えた笑みも今は少し寂しげに見えた。  
 
ジェオが意地悪く言う。  
「妹をイーグルに取られて寂しいだろう?慰めてやろうか。」  
タトラは本心の見えない笑みで返す。  
「タータに彼氏を寝取られた方をお慰めするのは姉の役目ですわね。」  
 
「俺としては美人でグラマーなら文句はないな。」  
ジェオはタトラの腰に手を回した。  
彼女の衣装では、ジェオの大きな手のひらは直接彼女の肌に触れる。  
「お噂が嘘かどうか確かめられるということかしら。」  
タトラはジェオの首に腕を回した。  
彼の背は高すぎて、タトラの長身をもってしても彼の唇には届かない。  
 
艶やかなタトラの唇が半開きになるのに誘われて、ジェオは覆い被さるように唇  
を重ねた。  
 
チゼータの房中術というものなのだろうか、タトラの細くて長い指が  
首筋を、鎖骨を、剥き出しの腕を辿るだけで背にぞくぞくと快感が走る。  
耳に触れられ、不覚にもびくりと体が震えた。くすりと笑んだ気配を感じる。  
「…何がおかしい?」  
低い声で唸っても、動じる様子はない。  
「いいえ、なにも。」  
余裕の笑みが癪に障った。  
 
彼女の両腕を強引に捕らえると、ぐいと押し込み、ひさまづかせる。  
「こういうことも、得意なんじゃないのか?」  
王族の女性に屈辱的な姿勢を取らせた。  
なのに、背けたりせず、にこりと笑んで上目づかいに見上げてくる。  
「できないより、できた方が良いですものね。」  
見下ろしているのに、見下されているような気分。  
さらに嗜虐的な気分がふつふつと湧いてくる。  
頭に手をやり、無理やり顔を股間に近づけさせた。  
 
さっき背筋をぞくぞくさせた細い指がズボンに触れる。  
しばらく悩ましげに這いまわった後、その指は金具を引き下ろした。  
そして、いきり立つものを取り出し、なんの躊躇いも無く口に含んだ。  
「う…」  
ぬめりと温かいものに包まれる。舌がものの形を調べるように隅々まで這い回る。  
そして、右手を添えながら、少しずつ前後に動き始めた。  
 
腰のざわめきはますます強くなる。  
時折くちゅりと水音を立てながら、口に含む角度に変化を付けることで、  
刺激を与え、男を煽るのが、チゼータのやりかたなのだろうか。  
 
見下ろした眺めは、褐色の肌に薄紅の唇といういつもとは違う配色を伴っていた。  
長い赤毛を左手で掻き上げる仕草は、ひざまづいているのに今だ優雅さを保って  
いて、  
自分との格差にますます苛立ちを覚える。  
 
右手で彼女の頭を押さえ、彼女の喉へ押し込み、自ら腰を振った。  
さすがに苦しげにゆがめられた眉。けれど、それだけでは満足できない。  
高ぶりに任せ、喉まで蹂躙し、中へ放った。  
 
嚥下する音が聞こえた。  
彼女は口内に放たれたものを飲み下し、満足げに笑んでいた。  
髪も服も乱れぬまま、高貴さを保って。  
 
タータが目覚めるのが先か、自分の身に自由が戻るのが先か。  
イーグルはタータの首筋から香る甘くスパイシーな彼女の香りを堪能しつつ、  
できればタータより先に動けるようになりたいですね、などと  
のんきなことを考えながら体調の回復を待った。  
最近の回復振りからすれば、そう長い時間ではない。  
そして、イーグルの希望どおり、その時は来た。  
 
瞼の重みが軽くなり、楽に瞬きできる。だらんと垂れていた腕に力を入れ、  
体を支えて少し体を浮かせることも出来た。  
 
上からタータを見下ろす。無防備に寝入る姿と、その半開きのかわいらしい唇に  
煽られる。イーグルは力を取り戻した腕で彼女の腕を軽く押さえ、そっと口付け  
した。  
 
 
眠って無反応な唇に焦れ、大胆に唇に沿って舌を這わせ、薄く開いた唇に舌を差  
し入れる。舌で歯列をなぞり、歯茎をくすぐるように舐めた。  
ん、と小さく声が洩れ、タータが僅かに身じろいだ。  
唇を離して覗き込む。長いまつげがふるふると揺れたと思うと、  
アクアマリンの澄んだ瞳が現れた。  
「おはようございます、タータ。」  
 
しばらくぼんやりと見上げていたタータだったが、  
目に映るのが目覚めたイーグルと気付いた。  
「おはよう…って、何をしてるんだ!イーグル!」  
彼の覚醒に安堵したのもつかの間、ベッドの上で仰向けに、  
腕をがっちり押さえ込まれた状況に気付き、タータは声を荒げる。  
「何って、タータの気持ちいいことですよ。」  
イーグルはにっこり笑んでしれっと言いきり、  
タータの自由を奪うことには余念無いまま、  
さらに彼女の敏感な場所を目指して褐色の肌の上を唇が滑った。  
 
「あっ…」  
首筋に触れる唇と、掛かる吐息に、くすぐったさだけではない感覚を感じたのか、  
タータの喉から熱い吐息が洩れる。  
鎖骨に軽く口付けし、さらに下がって、胸の谷間の上端を舐め上げた。  
こういう場合、彼女のお国の衣装は、何の妨げにもならない。  
胸元を覆う衣装の上辺に沿って舌を這わせ、柔らかなふくらみを味わう。  
「ん…あっ」  
声と共に身を捩じらせるが、強い抵抗はなかった。  
 
邪魔な服に噛み付いて引き下ろせば、たいした抵抗も無く、  
ぷるんと形の良い胸がこぼれ出た。  
「や…イーグル…やめ…」  
恥ずかしがってタータは顔を背ける。イーグルは一旦顔を上げて、  
そんな彼女の仕草を満足げに眺めた。  
「タータは嘘つきですね…こっちは嫌じゃないって、言ってますよ?」  
再び顔を胸に近づけ、零れ出た胸の頂、既に充血して膨らんだ薄紅の実を唇に含  
んだ。  
「んああっ!」  
タータは与えられた快感に抑え切れない声を上げ首を振る。  
イーグルはタータを押さえていた手を放し、もう一方の頂も指先で翻弄する。  
開放されたタータの褐色の腕は、彼を突っぱねるどころか、  
柔らかな銀髪の彼の頭を抱いた。  
 
空いている右手で胸の下からくびれた腰までゆっくりと撫で下ろす。  
タータの呼吸が速くなる一方で、拒絶は無い。  
指先でふだんも露わな臍を通って、下腹部に手を伸ばした。喘ぎに艶が混じり始  
める。  
「こっちも触ってほしいですか?」  
そうしたいのは僕ですが、と内心は思っていても、彼女に欲しいと言わせたいの  
だ。  
しかし、タータは到底答えられず、さらに強くイーグルにしがみ付く。  
 
イーグルは下腹部を撫でていた手をさらに下方へずらす。  
けれど敏感な場所は掠めるように通り過ぎ、引き締まっていても柔らかな腿に触  
れる。  
腿の外側を臀部から膝に向かって手のひら全体で撫で、戻る時には内腿を撫でる。  
一気にタータの膝が緩み、すかさずイーグルは腰を入れた。  
 
「タータ、ここはもう、欲しいって言ってますよ。」  
ビキニラインから指を差し入れれば、容易に蜜に溢れた秘所にたどり着いた。  
くちゅりと音を立てて蜜壷に指の先を差し入れる。  
 
「はんっ…」  
大きく喘いで背を反らす。  
続けて弱い刺激でゆるゆると指を小さく前後させると、タータは顔を起こして、  
切なげな眼差しでこちらを見る。  
 
「イー…グル」  
浅く速い呼吸、潤んだ瞳、我慢できないのはこっちだけれど、もう少しの我慢。  
「タータ、言ってください。でないと、僕は何もできませんよ。」  
彼女の眉根が寄せられ、観念したように瞼が閉じられた。  
「イーグルが欲しい…」  
か細い声でも自分と彼女自身に聞こえたならそれでよかった。  
 
取り出した一物を、覆う布を脇へずらしただけの彼女の中へ差し入れる。  
窮屈でも、たっぷりの蜜のおかげですんなりと入って行く。  
 
艶を含んだ大きな吐息を吐いた彼女の、形のよい胸に再び唇を寄せた。  
こりこりとした薄紅の実を舌で転がし、しっとりと艶を帯びた褐色の肌を揉みし  
だくと、  
彼女に差し入れた物がきゅうきゅうと締め上げられる。  
しばらくは緩やかな動きで彼女の中が慣れてゆくのを待ったが、  
ねだる彼女の腰の動きに応えることにした。  
 
彼女を折り曲げるくらいに腰を持ち上げ、打ち付ける。  
彼女の悲鳴も嬌声も全て飲み込むように強まる喘ぎを口で塞いで、  
さらに舌を絡め、吸い付く。  
 
脚の強張りで彼女の絶頂が近いと感じた。  
背に回された手が軽く爪を立て、塞いだ口から高く長い悲鳴が喉へ消える。  
吸い込むようにぎゅうぎゅうと締め付ける膣の動きに、さらに腰の振りを強くし、  
彼女の中へ高ぶりを放った。  
 
 
end  
 

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