...  
 
...  
 
...  
 
ホロン「オーガズムですね」  
 
(あっさりきっぱり言い放つホロン)  
 
ハル「...」  
 
ミナモ・ソウタ『?』  
 
ひそっ...  
 
ミナモ「ねぇ、オーガズムってなに?」  
 
ソウタ「...  
    え、と...   
    オ ー ガ ニ ッ クと言うのは有機...」  
 
ミナモ「え?ホロンさんはオーガズムって言ったよ?」  
 
ひそひそ...  
 
ソウタ「そ、そうだったか?」  
   (くっ...至急【オーガズム】を検索!)  
     
   (ピー...ピロリロピロリロ...  
    ソウタの電脳が未登録ワードを高速処理...)  
 
ホロン「ミナモ様。オーガズムとは性的興奮の最高潮(広○苑)の意です」  
 
ミナモ「性的興奮の...」  
 
ソウタ「最高潮...」  
 
ハル「...  
   ふ...」  
 
しーん...  
 
(なんとなく気まずいミナモとソウタ。  
 年の功か、ハルは変わらず穏やかな表情を見せている。  
 しかし...)  
 
ホロン「マスター。ミナモ様はオーガズムをご存知ないようですが」  
 
ハル「え?  
   あ...ああ」  
 
ホロン「マスター。ミナモ様にはまだお伝えしていないのですか?」  
 
ハル「あ...  
   ああ...」  
 
ミナモ「ホロンさん、何のことですか?」  
 
(ミナモに尋ねられ、ホロンは俯いているハルに許可を促す...)  
 
ホロン「マスター。いずれはお伝えしなければならないことです。  
    私からご説明させて頂いても?」  
 
ハル「...  
   ああ...頼む...」   
 
(ばつが悪そうに頷くハル...)    
 
ホロン「ミナモ様。  
    マスターのバディとしてご指名されたミナモ様には、専門の技術を修得していただく必要があります」  
 
ミナモ「せ、専門の技術ぅ!?」  
      
ホロン「はい。ミナモ様には少々、無理を強いる厳しい訓練になるかも知れませんが」  
 
ミナモ「そ、そんなぁ〜!  
    うぅ...自信ない...」  
 
ソウタ「はは。だから言ったろう?  
    やはりおまえにハルさんのパートーナーは荷が重すぎるんだよ。なっ」  
     
ぽん。  
 
(にっこりと微笑んでミナモの肩に手を置くソウタ...)  
 
ソウタ(おまえはウチで俺の帰りを待っていればいいんだよ、ミナモ...)  
 
ホロン「万一、ミナモ様が訓練を拒否される場合、マスターのバディは私が務めさせていただくことになります。  
    ミナモ様。どうなさいますか?」  
 
ミナモ「えっ...  
    ホロンさんがハルさんのバディを...?」  
 
ホロン「はい。  
    そのようでしたよね?マスター」  
 
ハル「あ...  
   うん...」  
 
(微笑むホロンに何故か顔を赤らめるハル。  
 そんな二人の様子に、ミナモは慌てて身を乗り出す...)  
 
ミナモ「や...  
    やる!やりますっ!  
    ハルさんは私をバディに指名してくれたんだもん!」  
    どんな厳しい訓練も、ちゃんと耐えてみせるんだから!」  
 
ソウタ「み、ミナモ...!」  
 
ハル「み、ミナモさん...!」  
 
〜15分後〜  
 
ホロン「それでは只今より、バディ特別訓練に移行します。  
    マスター。どうぞ」  
 
ハル「...  
   み、ミナモさん...」  
     
ミナモ「はいっ!」  
 
(やる気いっぱい、元気いっぱいに返事をするミナモ...)   
 
ハル「僕の前に...  
   立ってもらえますか」   
 
ミナモ「ハルさんの前ね。  
    はい!」  
 
ホロン「ミナモ様。もう少し前へ...」  
 
ミナモ「あっ...はい!  
    ...こう?」  
 
ソウタ「...(むすっ)」  
 
ホロン「では...  
    失礼致します、マスター」  
 
(ホロンはハルの横から手を伸ばし、彼のズボンをずり下げる...)  
 
ミナモ・ソウタ『ああ!?』  
 
(そこに現れたのは、天に向かって張り詰めるハルの下腹部だった...)      
 
ハル「むぅ...!」  
     
ホロン「ふふ...前もって下着を脱いでおられたのですね。  
    もうこんなに...  
    ...  
    ミナモ様。  
    マスターのファロス、ここをお口に」  
 
ミナモ「ひえぇぇっ!?」  
 
ソウタ「な、な...」  
 
ホロン「パートナーをオーガズムに導く過程で、性感帯を通じて互いの心と身体を理解し合うこと。  
    それはマスターのバディであるミナモ様に、第一に求められることなのです」  
 
ミナモ「で...でもでも、それって...」  
 
(慌てて顔を覆った両手の指の隙間から、ホロンの手にするソレを凝視するミナモ。  
 思わず生唾を飲込んでしまう...)  
 
ソウタ「ば...馬鹿を言え!妹にそんな真似をさせられるか!  
    ミナモ!帰るぞ!」  
 
ミナモ「...」  
 
ソウタ「ミナモ?  
    おい、ミナ...」  
 
(呼び掛けに反応しないミナモ。  
 ソウタが手を引こうとすると、ホロンが彼の腕を掴み首を振った...)  
 
ホロン「...」  
 
ふるふる。  
 
ソウタ「し...  
    しかしっ...」  
 
ホロン「貴方にも、手伝っていただくことがあります」  
 
ソウタ「お、俺に...?」  
 
...  
 
...  
 
...  
 
〜その夜〜  
 
ソウタ「おーいミナモ。飯だぞー」  
 
ミナモ「はーい」  
 
(美味しそうな香りに、元気よく返事をして食卓につくミナモ...)  
 
ミナモ「!」  
 
(しかし皿の上の料理に、そのまま動かなくなってしまう...)  
 
ソウタ「さて、いただきま...ん?  
    どうしたんだミナモ。今夜はおまえの大好物だろう」  
 
ミナモ「うん...でも...  
    なんだか噛み切るの悪いなぁと思って」  
 
ソウタ「えっ?  
    ...」  
 
しーん...  
 
(帰り道に寄ったスーパーの特売。  
 半額の値札に、無意識に手を伸ばしていた。  
 ソウタは目の前のフランクフルトを見つめ、全力で後悔の汗を流す...)  
 
ソウタ(と、とりあえず水でも飲もう...)  
 
ごくごく...  
 
(フランクフルトの棒を持ち、くるくる回転させて見つめるミナモ...)  
 
ミナモ「ねぇねぇソウタ」  
 
ソウタ「なっ...  
    なんだ?ごくごく...」  
 
くるくる...  
 
ミナモ「ハルさんのソーセージ、おっきかったよね〜」  
 
ソウタ「ブハァッ!!」  
 
ミナモ「えへへっ。ホロンさんがね、バディの勘がいいって褒めてくれたの!」  
 
ソウタ「ゲッホゲホ...  
    お...俺にはよく判らないなー。はははは...ごくごく...」  
 
ミナモ「それでね、ソウタには明日からも手伝いを頼みたい、って」  
 
ソウタ「ゴハァッ!!!」  
 
ミナモ「あの時、ソウタが押さえてくれたから上手にできたって言ったからかも...  
    えへへー」  
      
ソウタ「は...  
    ははは、は...ごくごく...」  
 
ミナモ「でも、ソウタは訓練しないんだから。  
    ハルさんのみたいに硬くしないでいいんだよ?  
    あれでお尻を擦るからくすぐったいじゃない」  
 
ソウタ「ブハーーーーーー!!!!!」      
      
ソウタのミナモな日々は、まだ始まったばかりである。  
 
終  
 
 

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