恭介は休みを利用して日本に帰って来ていた。  
「久しぶりだな・・・」  
我が家に帰って来て思わずこの言葉が出た。  
中に入ると姉がソファーでくつろいでいた。  
「おかえり」  
入ってきた恭介を見て、声をかける。  
「ただいま・・・って、それだけかよ!」  
「よしよし、良く一人で帰って来れまちたね、えらいでちゅよ」  
恭介の前に立ち、頭を撫でる。  
「はあ、もうなんか疲れた、寝る」  
姉の手をどかしたながら自分の部屋に向かおうとする。  
「あっちの生活には慣れた?」  
「まあ、それなりに楽しくやってるよ」  
「そう、良かったわね、疲れたら今回みたいにたまには帰ってきなさい」  
「ああ、わかったよ」  
姉が自分を気にかけてくれるのは久遠から聞いていた。  
苦笑しながら部屋を出ようとする。  
「あした香澄ちゃんと会うんでしょ?うちに泊まってもらったら?」  
「いや、あいつは草薙の家に泊まるってさ」  
「連れてきなさい、いろいろ話したいのよ」  
「わかったよ、お休み」  
R2ウィルス用ワクチンの事でも聞くんだろうとたいして疑問にも思わなかった。  
恭介が部屋を出た後、杏子は一人、笑みを隠せない様子で  
「明日は良い日なるといいわね、恭介」  
とつぶやいた。  
 
 
夜が明け朝がくる。  
「もう朝か、眠い・・・」  
今日は高校時代の友人達と午前中に会う予定だ、いつまでも寝てる訳にいかない。  
のろのろと布団から這いだし、リビングへ向かう。  
誰もいない、姉は仕事に行ったようだ。  
テーブルに用意してあったトーストを適当につまみ、シャワーを浴びる。  
出かける準備をしていると待ち合わせの時間が迫っていた。  
「そろそろ出なきゃな」  
家を出て待ち合わせ場所に向かう。  
待ち合わせ場所には懐かしい面々が集まっていて、その中には香澄もいた。  
恭介と目が合うと嬉しそうに笑った。  
「恭介が来て嬉しそうね」  
梨夏が香澄の肩に手を置きながら笑みを浮かべながらに言う。  
「べ、別にそんな」  
香澄が慌てて反論する。  
「だって恭介が来たとたん表情が変わったじゃん」  
「確かに」  
女子の一人が梨夏の言葉に賛同した。  
とたんに香澄は女性陣、恭介は男性陣からの冷やかしが始まった。  
何があった等、色々な事を時間を忘れて友人達と話した。  
 
 
解散後、恭介は香澄と待ち合わせた。  
待ち合わせの公園で恭介がまっていると  
「恭介」  
声がした方を見ると微笑を浮かべた香澄が立っていた。  
「香澄」  
名前を呼ぶのと同時に抱きしめていた。  
「会いたかった」  
香澄が呟く。  
「ああ、俺もだ」  
体を離す、少しだけ香澄の顔が赤い。  
なんとなく恭介も照れくさくなってしまい、誤魔化すように  
「少し歩くか」  
「うん」  
恭介の横に香澄が並ぶ。  
服を見たり、クレープを食べたり、二人の時間を楽しんだ。  
時間も遅くなり、姉の言っていた事を今頃思い出す。  
「そういえば、姉貴がうちに泊まってけだってさ」  
「え?でも私、草薙さんの家に泊まるんだけど」  
「なんか、聞きたい事があるんだとさ」  
「そう、、、じゃあ、着替え持ってくる」  
「あ、俺も行くよ」  
「ううん、大丈夫、待ってて」  
 
 
・・・・・・・  
香澄の姿が見えなくなって、十数分後  
香澄が帰ってきた。  
恭介が荷物を持ち家に向かう。  
家に着くと姉はまだ帰っていなかった。  
香澄の荷物を姉の部屋に置き、恭介の部屋に香澄を案内する。  
「綺麗にしてあるのね」  
「姉貴が掃除してくれてたみたいだ、適当に座ってくれよ」  
飲み物をとりに台所に向かうと電話が鳴った。  
「はい、緋村です」  
「あ、恭介?あたしよ、しばらく帰れないから」  
「おい、何言ってんだよ、香澄呼んできたのに」  
「わからない?お膳立てしてあげたのよ」  
「何考えてんだよ!」  
「じゃあ、頑張りなさい」  
ガチャ・・・ツーツー  
 
恭介はしばらく呆然とその場で立ちつくしてしまった。  
悩んだ末、香澄が待つ自分の部屋に向かった。  
ドアを開けると、香澄がベッドに腰掛けていた。  
「どうしたの?」  
「姉貴は帰ってこないって」  
「え?なぜ?お姉さんが話があるって、、、」  
「わかんねぇ」  
香澄の隣に座る。  
気まずい雰囲気が二人の間に流れる。  
朝まで二人きり・・・  
そう考えるとどうしても緊張してしまう。  
そんな雰囲気に耐えられなくなったのか恭介が口を開く。  
「香澄は姉貴の部屋で寝てくれ」  
「・・・」  
返事がない。  
「香澄?」  
「私は、、いっしょでも、、、、」  
小さな声だっため恭介は香澄が何を言ったのかよく聞き取れなかった。  
ただ、顔を赤くして俯いた香澄を見ればいくら鈍感な恭介でも何を意味するかぐらいは分かった。  
・・・・・・  
恭介も香澄もどうしていいのか分からず、沈黙が流れる。  
 
恭介は改めて香澄を見る。  
最初にあった時は無表情で、本当に彫像みたいだった彼女だが、次第に仕草や表情に年相応のものが出てきた気がする。  
それは彼女の自然な部分が出てきたとも言えるのかもしれない。  
同時に恭介は先ほどの何かの一言で精一杯の香澄の様子を見ると自分がひどく情けなく感じた。  
研究や戦いに明け暮れ、恋すらしたことないであろう香澄が勇気を振り絞ったのに自分はただ沈黙するだけ・・・・  
グッと香澄を抱き寄せる、出来るだけ優しく、、不安を取り除くように、、、  
「ぁ、、、、」  
香澄は唐突に抱きしめられ、僅かに声をあげる。  
トクン、、トクン、、トクン、、トクン  
恭介の心臓の音が聞こえてきた。  
不安が少しずつとかされていく、、、  
 
抱きしめた香澄の体は思ったより、細く、小さかった。  
それは重い十字架を背負い、戦い続けているとは思えないほど華奢な体。  
前に彼女は言った。  
普通の女の子になりたかった、とひどく悲しそうに、、、  
そんな事を思い出すと胸が痛む。  
恭介は少しでも彼女を幸せにしたいと思う。  
香澄を抱いている腕に力を入る。  
恭介の変化に気がづいたのか、香澄が恭介の服を掴んでいた手に力がこもる。  
「恭介、、私、シャっ、ん、、、」  
シャワーを浴びたいと言おうとしたが恭介のキスで口を塞がれてしまった。  
何の事はない、いつもと同じキス、、ではなかった。  
恭介の舌が香澄の口内に入り、香澄の舌に絡められる。  
「んんっ!?、、ん、っん、」  
香澄の目が一瞬開き、体が強張るが、徐々にグッタリと恭介に身を任せるように力が抜けていった。  
恭介にとっても初めてのディープキスでどこかぎごちない舌の動きで香澄の舌に絡めていく。  
香澄も少しずつだが、恭介に合わせるように舌を動かし始める。  
「うんんっ、んんぅぅっ」  
キスで舌を絡める事なんて思いもよらなかった香澄だったが、とても心地よいものに感じられた。  
体から力がぬけ、恭介に支えてもらわなければ、座ってもいられなくなっている。  
恭介の手が香澄の胸に触れる。  
「あ、、、」  
声が漏れる。  
恭介は触れた胸を優しく揉む。  
「んんっ、、、」  
僅かに反応する。  
恭介は唇を離すと、僅かに糸がひいた。  
香澄の舌が名残惜しそうに恭介を追いかけるように突き出される。  
自分がしたことに気がついたのか、香澄は恭介と目が合うと恥ずかしそうに目をそらす。  
 
香澄の服に恭介の手が掛かる。  
一枚、一枚、脱がされて、香澄の肌が少しずつ露わになっていく・・・  
下着だけになった香澄を見つめる。  
「綺麗だな・・・」  
恭介は思ったことをそのまま呟いた。  
スラッとした足、余分な物がない腰周り、透き通るような白い肌、そこら辺のアイドルや女優なんかとは比べ物にならない綺麗な顔、、、  
それらを栗色のロングの髪が一層引き立たせる。  
本当に人間離れを美しさを香澄は備えている。  
ブラジャーに恭介が触れる。  
「あっ、、、」  
それまで恭介にされるがままだった香澄が僅かに声をあげる。  
恭介がブラジャーのホックを外そうとするがなかなか上手くはずれない。  
「私が外すから」  
恭介の手を止め、自らブラジャーを外す。  
その間に恭介は上着とズボンを脱いだ。  
上半身を隠す物がなくなった香澄は腕で体を隠そうとする。  
「電気・・消して・・・」  
香澄の言葉に恭介は悩んだ。  
もっと香澄の体をよく見たいとゆうのがあったからだ。  
「消さなきゃだめか?」  
「え?だってその・・・」  
香澄は少し困った顔をする。  
さすがに電気のついた明るい中で裸を見られるのには抵抗がある。  
「きょ、恭介?」  
恭介が香澄をベッドに押し倒した。  
「香澄をもっとよく見たいんだ」  
「え・・・?」  
香澄が戸惑ってる間に恭介が胸を隠していた腕を取り払う。  
「いやっ、、」  
僅かに抵抗するが、捕まれた腕を振り払うほどの抵抗ではない。  
恭介は露わになった香澄の上半身に見とれた。  
 

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