はじめは暇つぶしだった。  
楽しめて、結果的に相手さんにダメージを与えれるならサイコーじゃんって思ってた。  
飽きたら殺しちゃえばいいし?ボスに怒られた時は、まあ適当な言い訳でも言えばいいし?ってなノリだった。  
 
_自分の手に入らないものがあるなんて生まれてはじめて知った。  
 
 
「腹減ってるでしょー意地張んなってば」  
「…」  
たった今俺は、捕虜兼ペットの食事に付き合ってやってるところ。  
といっても長時間がっちがちに拘束されてたこいつの体は針金みたいに固まってて、満足に食事もできないみたい。  
だから優しーい王子が食べさせてあげてるってわけ。  
シチューをスプーンですくって口元に持っていく。  
でも、強情なこいつはあろうことか俺を睨みつけて、スプーンから顔を反らした。  
スプーンに並々と盛られたシチューとにんじんがぽろりと滑り落ちて俺のブーツに零れた。  
 
バシッ  
乾いた音が地下室に響く。数秒後にひりひりとむず痒くなる手のひら。  
女は驚いたように目を見開き、大粒の涙を浮かべたけれどそれでも謝ろうとしない。食事をとろうともしない。  
キッタネー床に這いつくばったままの状態で、俺から視線を反らす。  
 
「食えよ」  
「…や…め…っ」  
シチューの入った小さいボウルに頭を沈めてやる。  
がぼがぼというプールで泳いでたら耳に水入ってあーキモチワルーな時と一緒の音が聞こえた。  
薄暗い地下室で唯一の灯り、蝋燭に照らされたジャパニーズ特有の黒髪。  
こんなやつに美しい部分があるなんて気に入らないので、汚されたほうのブーツで頭を踏みつけてシチューを飲ませてやることにした。  
 
「美味いだろ?そこらの安モンじゃないぜ、専属シェフに作らせてんの」  
もちろん捕虜のために作らせたわけじゃない。腐りかけの食材がたまたまみつからなかっただけだけどな。  
「…う…っ」  
「何とか言えよあーうざい」  
足を離してやると、女は震えながらボウルから顔を上げて肩で息をする。  
口の周りや髪はシチューでべたべたで、みっともないったらない。  
 
それにしても、なんでこいつはなにも喋らないんだろう?  
調べではこいつはボンゴレのボス(偽のほう)の知人らしい。  
守護者でもないくせに、命がけでボンゴレの肩を持つ意味が分からない。  
今までの捕虜は、捕まった直後はだんまりでも、精神的に追い込むとすぐに仲間のことなんか売るのにさ。  
"許してくれ"  
"命だけは"  
必死の形相で懇願するやつらを殺すのがなにより楽しいのに。  
こいつはなんで黙り込んでるわけ?あーつまんね。  
 
「お前、守護者でもないくせにツナとかいう奴の肩持ってるよな?」  
「…」  
「なー、なんで?」  
「…」  
「黙ってると殺すよ?ツナなんかぎったぎたに拷問にかけてぶっ殺す」  
「…い」  
「は?」  
「ツナさん達には、ひどいことしないで下さい…!」  
 
ビシイッ  
俺の鞭に打たれた石壁が小気味いい軽音を立てた。  
俺、こーゆーいい子ちゃんぶった奴が一番嫌い。  
大好きなツナさんに二度と会いたくなくなるような、ひっでー傷を作ってやるよ。  
 
「今までの暮らしにばいばいしろ?」  
「ひっ…」  
着ていたカッターシャツも、スカートも、下着も、一瞬にしてナイフで切り刻んでやった。  
パッチワークの布切れみたいになった服が泥と血を吸って変色した石畳に舞う。  
殺されると思ったのか、女は床に体を丸めて震えている。のら猫みたいに。  
体つきはガキっぽいけど肌は白いしまあそれなり。  
丸まった身体を足先で転がすと上に覆いかぶさった。  
萎えたままのペニスを唇に押し付け、フェラを催促する。  
「奉仕してみせろ」  
「!いやです…、いやっ」  
「死にてーの?ツナさんと一緒に」  
「…」  
女はごくりと生唾を飲み込んでなにかを決心するようにぎゅっと目をつぶったあと、俺のをおそるおそる口に含んだ。  
んー。いまいち。  
口に入れるだけじゃ気持ちよくない。  
 
「もっと奥まで加え込めよ」  
「ぅ、ぐっ…」  
ぎゅっと締まった喉奥に無理矢理突っ込むと、苦しそうなうめき声。  
柔らかい頬肉に横っちょを擦り付けるように腰を振る。  
女は苦しいのか涙をこぼして真っ赤な鼻で息をしながら、それでも必死に口をすぼめて吸い付いてきた。  
うしし、キモチイー。  
 
でも、それもこれも俺のためじゃなくてあいつのためかとふと思い、頭に血が上った。  
ペットは主人にだけ尽くすものだ。  
 
両太股をM字に開かせ亀頭を入り口に沿わせると、女はいまから起こる事を予感して驚いたような表情を向けた。  
包丁を喉元に突きつけられでもしたかのような表情。気に入らねー。  
「や、やめてくださいっ、そこは、ハル…!」  
「え?誰かさんのために大事に置いておいたって?」  
それならなおさら頂かなきゃな。  
使用済みのガバガバになったマンコ犯したって気持ち悪いだけだし。  
濡れてない膣壁に突っ込むのはこっちも結構痛くて、途中までしか入んなかった。  
一気にぶち込んで絶望味わわせてやりたかったけど無理したらこっちまで痛くなるしな。  
 
う゛ああ、って切なげな断末魔みたいのが聞こえたけど気にしない。  
王子にはペットの言葉なんて理解不能。  
 
「ってぇ…」  
「い゛…あ、ぁぁ…!」  
なんとか濡らそーと、挿入したままクリトリスの包茎を剥いて親指でこする。  
勃起してない萎んだクリだけどすげー熱い。  
無理矢理犯されてるくせに、クリしゅこしゅこやるたびに締め付けてくるんだけど?  
一応感じてんのかな?さすが王子、テクニシャン。なんつって。  
 
「ここ気持ちいーの?」  
「、…!気持ちいいわけ、ないです…っ!」  
「嘘つけ。ツナのこと想ってここいじってたな?」  
「してない…、も、やめてくだ…っぁ…!」  
「ツナに触ってもらうの想像してた?舐めてもらうの想像していじってたわけ?」  
「…う、ちがいます…!」  
「しょっちゅういじってねーと、こんなすぐ勃起しねえよ馬鹿」  
指先に唾付けてぬるぬるにした指でこすってやると、女は見るからに違う反応を見せた。  
はあはあ切なそうな息漏らして背中反らして、クリトリスなんか摘めるくらいびんびんに膨らんだし。  
膣壁のほうも柔らかくなって、にゅるにゅるしてるしこれで奥まで突っ込めそう。  
反動をつけて思いっきり奥までぶち込むと、さっきまで気持ちよさそーにしてたくせにまた苦しそうな悲鳴を上げやがった。  
さすが処女。締め付けはなかなかだけど、下手に力むからうまくピストンできねーっての。  
仕方ないからもっかいクリいじりながら突き立てる。  
クリいじるときゅうきゅう締まるし、これなら俺もイけそう。  
 
「も、出る…っ」  
「や…です、ぬいて、ぬいてくださ…っ」  
「…何言ってんの。王子に種付けしてもらえるんだぜ?」  
「…なさん…っ」  
「は?」  
「ツナさん、ごめんなさ…ハル…ツナさん…つな」  
 
「…。」  
 
いっちばん奥で、思いっきりぶち撒けてやった。  
ぼろぼろ泣く女の身体がまっぷたつに裂けるくらい、奥の奥まで突っ込んで。  
ザマーミロ。腹ボテになってあいつに相手されなくなって泣き喚けばいい。  
 
 
__王子に手に入れられないものなんてなかった。  
どんなに抵抗しようと、殺せば拒むこともできなくなるから。  
王子が手に入れられないものがあった。  
生きたまま自分のものにしたい女。  
 
俺の愛人にしてほしいって言うまで、お前は永遠にペットだ。  
 
_終_  
 
 

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