餓鬼に興味は無い・・・はずだった。
正確に言えば今も興味はない。ヤルなら色香漂う慣れた女の方がいい。
それでもこいつに手を出したのは、多分俺自身の・・・。
「やぁっ!・・・ひ、うぅ・・」
「見た目に合わず淫乱だな、簡単に逝きやがって。今までどれだけ抱かれた?」
「はぁ・・あ・・」
「あの男にどれだけ抱かれた?」
「ツナ君とはそんなんじゃ!やんっ!」
「じゃぁ、誰に抱かれた?何人の男相手に腰振ってきた?」
ある部屋の一室のベットの上で月明かりに照らされながら情事に励む男女の姿があった。
男の名前はザンザス。女の名前は京子。
京子は何故こんなことになっているのか、分からなかった。
今はただザンザスからの愛撫に必死に耐えるしかなかった。
自分の恋人以外の男に快感を与えらているなんて、陵辱されるよりも苦痛以外なにものでもなかった。
「ツナ君・・・」
両手を手錠で拘束され、衣類を奪われ、身動きできない状況で京子は恋人の名前を呼んだ。
助けてほしい、抱きしめてほしい、そしてこんな汚された私でもまた好きだと囁いてほしい。
そんな思いで呟いた。
パシンっ
「そいつの名前を言うな。今お前を支配しているのは俺だ。」
ザンザスは涙を流す京子の頬に平手打ちをした。
突然のことに京子は息を忘れるほどに驚いた。
「てめぇは俺のことだけ考えていればいい。」
そう言うとザンザスは膣内を犯していた指を引き抜いた。
京子が言葉を発しようとしたのと、ザンザスの欲が京子を貫いたのは同時だった。
「あああああああぁっ!」
男を知らなかった京子の身体に、赤黒いザンザスの肉棒が一気に挿入される。
一気に処女膜を破り、その先端は子宮に到達しようとしていた。
京子の口からは最早悲鳴しか出てこない。
それでもザンザスは気にしなかった。気にする余裕などなかった。
ただ自分の性欲処理のために女を抱くのとは違う快感がザンザスを駆け巡っていた。
男を知らない真っ白な汚れていない女を自分の欲が汚した。
手を繋ぐだけではにかむように笑う少女を苦痛と屈辱と絶望に染めた。
その事実が熱い熱となってザンザスを侵していった。
最初は可愛らしい少女だと思った。
こんな自分にすら笑いかけてきた少女を柄にもなく天使や女神に喩えたこともある。
そんな少女を見ている内に、一番綺麗な笑顔を魅せるのはあの俺を倒した小僧だと知った。
そして二人は恋人同士ということを知った。
自分の天使のような少女が汚されているような錯覚に陥った。
「お前を汚したかったわけじゃないんだ・・・。」
真っ白なシーツに包まる少女の寝顔を見ながら、ザンザスは誰にともなく呟いた。
(了)