(どうしよう…)  
ツナは本日何度めかのため息をついた。  
京子の時は熱に浮かされ双方積極的になっていたし、髑髏の場合は一時間も放置されていた彼女を助けなければならなかった。  
どちらもリボーンが紅茶に入れた媚薬が原因だ。  
それを使わずハルを同じように抱くのはツナには大きな難問である。  
かといって啖呵を切った手前今さら媚薬を使わせてくれとは言えない。  
(薔薇渡すだけだと殺すって横暴だよなぁ…)  
流石に本当に殺しはしないだろうが2/3くらいは殺されそうだ。  
そうでなくともハルだけ花束で済ませるのは他の二人と差をつけるようで気が進まない。  
しかし素の状態で女の子を抱くなんて出来るのか…とまた堂々巡りに陥るツナだったが、肝心のハルが一向にやって来ない。  
と、家の電話が鳴り出した。  
「はい沢田です」  
『あ、ツナさん!ハルです〜』  
「どうしたの?もうずいぶん遅いけど」  
『すいません部活の練習が伸びちゃって今家に帰ったとこなんです。  
それから今日はお父さんとお母さんが出かけるから留守番しなきゃいけないってことすっかり忘れてて。  
だから今日は行けないんです。せっかくツナさんが呼んでくれたのに申し訳ないですけど…』  
受話器越しにも落ち込んでいるのが伝わってくる。  
『だから行くのは明日に…』  
「俺が今日行くよ」  
言葉が口をついて出た。  
『えっツナさんが?』  
「うん、夕飯食べたら行くから待ってて」  
『わ、分かりました!ありがとうございます、待ってます〜』  
電話を切るとリボーンがニヤニヤしながら立っていた。  
「どうやらちゃんと実行するみたいだな。薬が欲しいなら今のうちだぞ」  
「いいよ」  
ツナは媚薬なしで何とかしようと心に決めた。  
 
玄関のドアを開け顔を出したハルはツナが差し出した花束に目を輝かせた。  
「はひーキレイな薔薇ですね!これハルにくれるんですか?」  
「うん、ホワイトデーのお返し」  
「ありがとうございます。大切にします」  
嬉しそうに花束とツナを交互に見る。  
あまりに喜んでくれるのでツナの方が照れてしまう。  
 
「それにしても一人で留守番て危なくない?近頃物騒なのに」  
「そうですねー。ツナさんがボディーガードで泊まってくれれば安心ですけど」  
「……」  
黙ったツナにハルは慌てた。  
「冗談ですよ〜!引かないで下さい〜」  
「…する」  
「はひ?」  
「泊まってボディーガードするよ。俺じゃあまり頼りにならないと思うけど…」  
ハルは目と口を大きく開いてツナを見つめたが、  
「そんなことないです!ツナさんがいれば百人力ですっ!!」  
力説しながらツナを家に入れる。  
「電話借りるね。家に連絡しないと」  
「どうぞどうぞ!あ、何か飲み物用意しますね!」  
パタパタとリビングに駆け込むハルに苦笑いしながら番号をプッシュする。  
『ツナか』  
まるで電話が掛かってくるのを待っていたかのように即座にリボーンが受話器を取った。  
「あの俺、ハルの家に泊まるから…」  
『ママンには俺が適当に言っておいてやる。しっかりやれよ』  
含み笑いと共に電話は切られた。  
リビングではハルがご機嫌で鼻歌を歌いながら、早速花瓶に薔薇を活けていた。  
ツナがホワイトデーのお返しを届けにわざわざ家まで来てくれただけでも嬉しいのに、その上泊まってくれると言うのだ。  
ついつい顔がにやけてしまう。  
「ハル電話ありがとう」  
「いえ!こちらこそボディーガードを引き受けてくれてありがとうございます!  
飲み物は何がいいですか?紅茶は種類いっぱい持ってますよ〜」  
「…紅茶はもういいや。ジュースもらえる?」  
「はーい♪」  
それから二人は並んでテレビを見ながら和やかに過ごした。  
(…どうしよう。一体どうやってそういう流れに持っていけばいいんだ?)  
このままでは本当に普通に泊まるだけになってしまう。  
切り出すタイミングも掴めずツナは焦っていた。  
その時部屋の時計が10時を指した。  
「もうこんな時間ですね。そろそろお風呂入らないと。ツナさんお先どうぞ」  
(風呂!チャンスだ)  
頭の中でひらめいたことは表に出さず平静を装う。  
「俺は後でいいよ。ハル先に入って」  
「そうですか?じゃあお先に」  
ハルがリビングを出て行ってしばらくして――ツナは立ち上がった。  
 
水音のする方へ向かうとバスルームはすぐ見つかった。  
曇りガラスに肌色のシルエットが映っている。  
ツナは大きく深呼吸すると服を脱いでバスルームのドアを開けた。  
「はひっ!?」  
髪を洗っている最中のハルは突然の侵入者に固まった。  
ツナを見て、慌てて体を隠すようにしゃがみこむ。  
「なんで入ってくるんですかー!は、裸だし!ツナさんのエロッ!痴漢です、露出狂ですぅーっ!」  
ハルの叫びが浴室に反響する。  
「露出狂って…。風呂入る時はみんな脱ぐじゃん」  
「ハルが先に入ってるじゃないですかー!」  
「だから…一緒に入ろうと思って」  
「え」  
ハルは再び固まった。  
ツナは照れ隠しのように顔を逸らしシャワーを手にした。  
「泡流すから頭下げて」  
「じ、自分でやります!」  
「いいから。ホラ目閉じないとしみるぞ」  
「はひー…」  
蚊の鳴くような声はシャワーの音にかき消された。  
お湯を掛けながら髪を濯いでいくツナの手付きは手慣れている。  
ときどきランボやイーピンの頭を洗ってやっているからだ。  
相手が幼児ではなく同い年の女の子という大きな違いがあるが。  
「ごめんな。いきなりで驚かせちゃったよな」  
手を動かしながら話しかける。  
ツナにとってもホワイトデーがこんなことになるとは予想外だった。  
リボーンの策略によって京子と髑髏を抱き、そして今ハルを抱こうとしている。  
だが彼女達の好意が嬉しくて、自分も彼女達を喜ばせたいと思った気持ちは嘘ではない。  
「俺ハルにチョコもらった感謝の気持ちを伝えたいんだ。薔薇もそうだけど、それとは別に…違う形で」  
「……」  
泡を全て洗い流し、シャワーを止める。  
ハルはまだ身を固くしている。  
「もちろんハルが嫌なら俺はこのまま出て行くけど――」  
「いえ」  
ハルは首を横に振った。  
「…突然でしたからビックリはしましたけど嫌なわけじゃありません。ツナさんなら、ハル…」  
立ち上がり覚悟を決めた表情でツナを見据える。  
 
手が下ろされ一糸纏わぬ姿がツナの目の前に現れる。  
黒い髪が細い首筋に張り付き、小ぶりだが形の良い乳房や引き締まった腰、すらりと伸びた脚の上を  
滴が宝石のようにキラキラと輝きながら流れ落ちる。  
「ハル、すごいキレー…」  
手が下ろされ一糸纏わぬ姿がツナの目の前に現れる。  
黒い髪が細い首筋に張り付き、小ぶりだが形の良い乳房や引き締まった腰、すらりと伸びた脚の上を  
滴が宝石のようにキラキラと輝きながら流れ落ちる。  
「ハル、すごいキレー…」  
素直に感嘆の声を上げるとハルの顔がパァッと輝いた。  
「恥ずかしいですけど、ツナさんにそう言ってもらえるなんて感激です」  
嬉しそうに頬を染めるハルの肩に手を置きツナは唇を合わせた。  
ハルは一瞬だけ体を強張らせたものの、すぐにツナの背に腕を回した。  
感触を確かめるように何度も何度も口付けを繰り返す。  
「んっ…ふぅ…」  
胸板に直接当たる二つの柔らかな感触にツナは下半身に熱が溜まるのを感じた。  
唇を離すとハルはうっとりとした表情でツナに身を預けた。  
「ツナさん。ツナさんをハルにください…」  
コクリときツナはどこをどう愛撫すればハルを気持ち良くできるかを最優先に考えながら動いた。  
乳房を包み込むと柔らかいそれはふにふにと形を変える。  
木の実のように可愛らしい乳首を指の間で転がしたり、舌先でつつくとハルは甘い悲鳴を上げた。  
(よかった、感じてくれてる)  
ツナはそっと微笑むと腰から尻にかけて手を這わせた。  
秘唇の周辺を指でゆるゆると撫でる。  
「っ…」  
緩慢な刺激にハルは唇を噛む。  
切なげに眉を寄せ目を閉じた表情は幼いながらに女性の色気を漂わせている。  
クリトリスを爪先で引っ掻き膣内に指を沈めるとハルの脚がガクガクと震えた。  
「は、あぁっ…!ツナさんっ…」  
ツナはハルの体を壁に押し付け、自分の肩に手を回させた。  
「しっかりつかまってて」  
「はいっ…」  
内部に入れた指をグリグリと回転させると蜜がとろりと零れる。  
太腿を伝い落ちる、お湯とは違う液体にハルは赤くなった。  
いやらしい自分が恥ずかしい。  
けれども大好きなツナに触れられることはハルにとって大きな喜びだった。  
未知の体験への恐怖も羞恥も、ツナが相手なら全て乗り越えられる気がする。  
「ツナさん、来てください…」  
勇気を出して自分から切り出す。  
ツナは頷いて指を引き抜いた。  
 
入り口にツナの性器の先端が擦りつけられる。  
硬く充血したそれはツナが自分に欲情している証だ。  
ハルは胸が熱くなるのを感じた。  
ズブズブとツナが自分の中に入ってくる。  
破瓜の痛みにハルは涙を堪えて耐えた。  
だが、ツナが全て自分の中に入りきると繋がり合った感慨に涙がぽろりと零れる。  
ツナは困ったように笑うと、涙を拭いキスを落とした。  
しばらくそのまま抱き合ってからツナは動き始めた。  
先端ギリギリまで引き抜き、また奥まで挿入する。  
それが繰り返される度に繋がった部分から出る淫らな音が、ハルの喘ぎ声と混じり合って浴室を満たす。  
「あ…ひぁんっ!」  
体の奥までツナの熱を感じてハルは幸福感でいっぱいだった。  
自分からも腰を揺らしツナを締め付ける。  
二人はほぼ同時に絶頂を迎えた。  
 
その後体を洗い合って浴室から出るとハルはパジャマに着替えると同時に眠ってしまった。  
彼女をベッドまで運びツナはリビングのソファーに横になった。  
何気なく時計に目をやるとちょうど日付が変わる瞬間で、ツナの大忙しなホワイトデーは終わった。  
 
翌朝ハルが目を覚ます前に自宅へ帰ってきたツナをリボーンは温かく(?)迎え入れた。  
身体的にも精神的にも疲れ果てた挙げ句、人の家でよく眠れなかったツナは朝食も食べずにベッドに倒れ込む。  
「あー…。疲れた。今日が土曜日で助かったよ」  
「ママンには獄寺の家に泊まったことにしてあるからな。話合わせておけよ」  
「ん…。リボーン、もうこんな大変なホワイトデーはたくさんだからな」  
「女を悦ばせてお前の男としてのスキルを上げる俺の作戦の素晴らしさが理解できないのか?」  
小さな体で威張るリボーンにツナはため息をついた。  
「だからさ、リボーンのやり方は強引すぎるんだよ。一日で三人の女の子とさせるなんてさ」  
喋っている間にも瞼が重くなっていく。  
「これでお前にとっても三人にとってもホワイトデーは特別な日になっただろ」  
リボーンの声が遠くに聞こえる中ツナは目を閉じた。  
瞼の裏に白い薔薇と、三人の少女達の姿が浮かぶ。  
リボーンの言う通り確かにホワイトデーは忘れられない特別な日になった。  
来年のホワイトデーは一体どんな日になるのか…そんなことを考えながらツナは眠りについた。  
 

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