「お師匠様。特別な稽古とはなんでしょうか。」  
 
今年10歳になるイーピンは、人の気配が全くしない廃墟にいた。  
5年前とは違い、小学3年生になるイーピンは奈々と選んだ白のシャツにカーディガン、  
ふわふわとしたスカートを着ていて、どこから見ても普通の小学生へと成長していた。  
そんなイーピンの目の前には、オレンジ色のチャイナ服に白いズボンをはいた  
黒髪の男が立っている。  
男は後ろで一つに結ったミツアミを揺らしながらイーピンに近づきこう囁いた。  
 
「イーピンも大人へと成長しているからね。男に襲われたときの訓練をしなければいけません。」  
「襲われる?自分の身を守る術は、知っています。」  
「そうだね。体格差があろうと、君はまず負けない。」  
「はい、お師匠様。訓練は怠ったりしていませんし。」  
 
イーピンは、得意そうに告げる。  
すると男、風は眉を八の字に曲げて溜息をついた。  
「それでも、男は強い。それを知らなければね。」  
 
瞬間、風はイーピンを床に叩きつけた。  
イーピンの気が緩んだ隙に両手を拘束し、下半身の自由を奪うため組み敷いた。  
 
「ゴホッ、お、師匠様?」  
「油断したね?その油断が、この状況を招いてしまった。」  
「・・・はい。」  
「こういった場合、相手が考えることは限られている。」  
 
身動き一つ取れない状況にイーピンは、尊敬する師匠に何故か恐怖を抱いていた。  
 
「殺されるか、辱められるか。今から、辱めようとする男の対処法を教えよう。」  
 
告げると同時に、風は空いた手で器用にカーディガンとシャツを脱がし始めた。  
突然のことにイーピンは呆然としていたが、肌着が晒されたことに気づき慌てて抵抗を始めた。  
 
「おっお師匠様?!止めてください!いきなりどうしたんですか?!」  
「力に圧倒的な差がある場合、抵抗は逆効果なんだよ。拘束が強まる。」  
 
肌着の下の突起が冷気に当たって勃起し、主張しているのを見つけた風は舌で優しく舐めあげた。  
 
「ひぅ。」  
「こういった場合こそ、冷静に状況を判断しなければいけないよ。」  
「そんなのっ・・」  
「抵抗の声を上げてはいけない。こんな行為を望む男は、大概その声に興奮するものだから。  
 
そう言って、風は肌着を捲りあげ、イーピンの柔肌を晒した。  
 
「あっ、いやぁ・・・」  
 
風の言いつけを守り、イーピンは唇をかみしめる。  
そんなイーピンに風は、頬に一つ口づけをして再び突起をいじり始めた。  
幼いイーピンの胸は、わずかな膨らみしかないが硬直した突起は赤く熟れはじめている。  
掌全体で刺激したり、突起を押しつぶしたりしているうちに  
イーピンの身体が揺れ始めたことに気づいた風は胸への刺激をやめ、手を太ももへと滑らせる。  
 
「・・・イーピン?」  
「・・・はい・・。」  
「小さい頃に僕は君に子供はコウノトリが運んでくると教えたね。」  
「・・・?はい。」  
「君は今、正しい教育を受けたかな?」  
「・・・どういうことですか?」  
「・・・・・学校では習うわけないか。まず、どうやって子供ができるか知らないとどうしようもないね。」  
「?」  
「・・・・・・・・」  
「??」  
「・・・・・実技でもいいか。」  
 
 
廃墟には、幼い子供と男の荒い息が響いている。  
 
「ここがクリトリス。陰核。女性の性感帯のひとつだよ。言ってごらん?」  
「く、りとりしゅ。・・いんか、く?」  
「うん正解。」  
 
ご褒美、と風は呟き、親指の腹でグリと刺激した。  
イーピンは、指導を受けている立場を忘れず、師匠の教えに集中しようと、  
必死に唇を噛みしめ、なにか、に耐えていた。  
 
 
「じゃあ次。ここに穴があるよね。おしっこが出る穴。ここの奥には卵くらいの大きさの子宮がある。」  
「しきゅう・・。」  
「そう。そこで、女性から分泌される卵子と男性から分泌される精子が受精し、子供の卵ができるんだよ。」  
「は、い。」  
 
ニコリとイーピンに笑いかけると、かすかに濡れた蜜壺に指を這わせ優しく侵入させた。  
 
「ここが膣。ここの、ちょうど陰核の裏あたりを一般的にGスポットっていう。」  
「あっ、お師匠様ぁ。そこはあまり触られると・・」  
「大丈夫、それが快感ということだよ。」  
 
風は、弟子の声には耳を傾けず、優しく撫でるように、ときに引っ掻くように刺激し続けた。  
少したつと、風の指に粘り気のある液体が纏わりつき始める。  
廃墟には、二人の息だけでなく指に合わせ、水音まで響いてきた。  
 
 
「おししょお様ぁ、あの、私ぃ・・」  
「ん?」  
「あ、とっトイレに行きたいです!」  
 
いじめの様に刺激し続ける指に耐えるように、お腹に力を入れ涙声でイーピンは訴えた。  
それに風は、ニコニコと笑いながら黙殺した。  
イーピンは体をせり上がってくるなにかが分からず、身動きも取れず、訴えも聞いてもらえず。  
混乱は頂点を極めようとしていた、その時。  
 
「あっ、出ちゃう、出ちゃうよぉ・・!」  
イーピンの身体は大きく震え、透明な液体が風の腕を濡らした。  
 
「ひっ、うぅ。」  
「イーピン、今のが絶頂。オーガズム。いくってことだよ。」  
「あ、あたし、お漏らし・・」  
「これは潮って言ってね、女性が凄く気持ちいい時に出るものなんだよ。」  
「・・・・違うんですか?」  
 
もはやイーピンは羞恥やら快感やらで、大きな丸い瞳からポロポロと涙を溢している。  
それを風は舌で丁寧に舐めとってやり、「違うよ。」と教えてあげた。  
 
 
「膣は愛液で溢れているし、君はもう受け入れることができそうだね。」  
「あいえき、ですか?」  
「ほら、僕の指に絡みついてるこれだよ。女性は気持ちがいいと感じると、これを分泌する。」  
 
イーピンの目の前に、指を持って行き、風はネバつきを見せつけた。  
 
風は、一度イーピンを開放し、起き上がらせた。  
イーピンは、終わったのだと安心し、立ち上がろうとしたが大きな手に阻まれてしまった。  
 
「まだ、終わってないよ。」  
 
そう告げると、風はチャイナ服を脱ぎすて、柱に寄り掛かった。  
 
「イーピン、おいで。」  
「あの、これから何を?」  
「今から、精子と卵子の受精法を教えてあげる。上半身は裸になって、僕の膝に座りなさい。」  
 
有無を言わせぬセリフに、イーピンはおずおずと汚れてしまった服を脱ぎ、風の膝に跨った。  
 
「イーピン、これがね、男性器だよ。」  
「え、あ、はい。」  
「今は勃起している。固くなっているのが分かるね。」  
 
風は起ちあがった自身をズボンの上から握らせた。  
真っ赤な顔で、俯きながら恐る恐る触るイーピンに風は自分を抑えるかのように  
優しくイーピンの頭を撫でてやる。  
 
 
「っ・・。じゃあ、膝立ちして・・・そうそう。じゃあ始めようか。」  
 
 
イーピンは、割れ入ってこようとする風が与える痛みに堪えるのがやっとだった。  
音はしなくても、ギチリギチリと体が唸っているようだ。  
痛みから逃れたくても、風の両手が腰を固定してしまっているため、風の首に縋りつくことしかできない。  
 
風は、必死に我慢する弟子に愛おしさがこみ上げてきて、自分を抑えるのがやっとの状態だった。  
 
 
 
 
 
 
 
すやすやと眠るイーピンを大事に両腕で包み込み、風は額にキスを一つ送った。  
二度目の絶頂と、風の絶頂で、イーピンは気絶してしまった。  
無理もない、幼い少女にこの行為は早すぎる。  
それでも決行したのは、知り合いのヒットマンが任務中に数人の男に辱められたあげく  
殺されたという話を聞いたから。  
風は、イーピンが5歳の頃から任務を与え、その名を広めてしまった。  
年々美しく成長するイーピンは、命だけでなく体さえも奪われかねない状況である。  
 
風は後悔はしていなかった。  
 
ただ、最中にイーピンが見せた『女の顔』に確かに興奮を覚えてしまった自分が許せなかった。  
 
 
 
すべての元は、ただの愛情だったはずなのに。  
 
end  
 
 

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