曇天の空から細く冷たい雨が降り注ぐ。
通学路から外れた林の中、背の高い草が生い茂った薄暗いそこからは少女のくぐもった悲鳴が漏れ出ていた。
セーラー服を着た少女と、少女と同じくらいの歳にみえる若い男が草むらの中で交じりあっている。
セーラー服は無残に破られ、剥き出しの小振りな白い胸は男の大きな掌によって荒々しく揉みしだかれている。
少女の艶やかな紫紺の髪も今は雨に濡れ、男の乱暴な突き上げに身悶える少女自身によって振り乱されていた。
「ぁ、ああっ…や、ああっ…」
見ず知らずの男に押し倒され、ろくに抵抗することも出来ないままに純潔を散らされてしまった。
唐突で、あまりに惨い仕打ちに打ちのめされながら、少女――凪は時折しゃくり上げ、止まらない涙を溢れさせた。
今もまた男の熱い肉棒がぬめりを纏いながら凪の奥へ奥へと侵入する。下半身が焼かれるように熱い。
男の腰が動かされるたびに酷い圧迫感が全身を包み、膣内が掻き回されてまるで中身全てを入れ替えられているようだった。
「ぁううッ…おねが、やめてえぇ…ッ」
凪の掠れた懇願の声も聞き入れられる事はなく、男の荒々しい突き上げと、乳頭を指で摘み上げられる刺激によって悲鳴に変わっていく。
男の手は片方を凪の胸に、もう一方はその細腰をしっかりと掴むことで、荒々しい行為を支えている。
「っ…いいですよっ、締まる…っ」
男――六道骸は左右非対象の瞳を愉悦に細めながら、凪の恥態を食い入るように見つめ、激しく腰を動かし続けた。
肌と肌とがぶつかり合う音が薄暗い林の中に響く。
何度も何度も揺すりあげられるにつれて、本能的に受け入れることを学び出した凪の幼い媚肉が骸のモノへと絡みつく。
肉棒を穿たれ続ける凪の秘部からは、破瓜の血と先走り、そして愛液で耳を塞ぎたくなるような音が聞こえ始めた。
「くっ、クフフフ…」
つい先ほどまで生娘であったというのに。
徐々に蕩けだした内壁は裏筋や括れ、嵩までもきゅうきゅうと締め上げて離さない。
頑なに強張り、異物を排除しようとしていたさっきまでの態度が疑わしくなってくるほど快楽に従順だ。
純心無垢にしか見えないこの少女でもやはりメスには違いないのだ、と骸はほくそ笑んだ。
「…っ、もう、出しますよ…っ」
そして骸は身体を小刻みに震わせると凪の腰を強引に引き寄せ、小さな体をきつく抱きしめた。
「っ、や、あああぁぁぁ…っ!!」
下半身に熱が集まり、粘着質の滾った液体が膣内に叩き付けられる。
そのおぞましい感触に凪は打ち震えた。
吐精を終えた後もなお、骸は凪をしっかりと抱きしめ、自身のモノが抜けないよう身じろぎを押さえ付けている。
膣内で吐き出され、収まりきれなかった白濁が穴から溢れ出していく。
「あ…ぁ……はぁ…っ…」
吐精の感覚に暫く体を震わせていた凪だったが、その呼吸が落ち着くのを見計らうと骸は再び腰を揺すりだした。
「っ…!いや、もういやぁっ」
凪は半ば狂ったように悲鳴をあげて身を捩り、抵抗したが、いとも簡単に押さえ込まれてしまう。
骸のモノを受け入れている凪の秘部はモノが出入りする度に卑猥な音を立てて白濁の液を垂らす。
「ふっ、う、うぅ…っ」
あと何度、こんなことを繰り返せば終わりが来るのだろう。
身じろぎさえ許されず、凪はこのおぞましい行為に終わりが訪れることを只ただ祈るしかない。
次第に、だが着実に快感を受信し始めた己の体を戒めるように唇を噛み、全てを拒絶するようにきつく瞳を閉じた。
骸はそんな凪の様子に動きを止めると、ゆるゆると優しい手付きで、雨と涙に濡れて顔にへばり付いた髪を耳に掛けてやる。
そうして、低く、優しい声音で愛おしそうに囁きかけた。
「 クローム 」
凪は不意に囁かれたその単語を理解出来ず、びくびくと身を震わせながら怯えた瞳で骸を見上げた。
ほら、唇が切れてしまいますよ。そう優しく宥めるように言いながら骸が指の腹で少し傷ついた唇をなぞる。
「可愛い、僕の、クローム…」
骸は、目の前の何も知らない、理解出来ていない少女に歪んだ笑みを返しながら恍惚の表情を浮かべた。
「僕の…僕だけのクローム。今も、未来も、お前は僕のものだ」
闇が深まるにつれ、男の瞳は爛々と妖しく光り、輝きを増していく。
辺りに立ち込め始めた霧と、深まっていく夜は、凪の恐怖と絶望の悲鳴さえも容易く飲み込んでいった。
終。