休日に無理やり応接室に連れ込まれたクローム髑髏、凪は風紀委員長にソファーに押し付けられて彼の片手で両手を拘束されている。  
「君の体は六道骸の幻覚でできてるんだってね」  
そういって圧し掛かり、腹部を触られる。  
「押すとちゃんと返す圧力があるのに、これが幻覚なんだって?」  
「嫌」  
もがいてこの場から逃げようとしたが、手首に加えられている力が強くなり更に腹部を押さえていた手が腰に回り、押さえこまれる。三叉槍はすでに叩き落とされた。  
 
「叫んでも誰もこないよ。休日だし、ここは僕の別室だから」  
 
そういって瞳を覗く彼の漆黒の目には何か骸と似たかすかな虚無感が漂っているのに彼女は気づいた。  
その瞳に魅入られている間に服のボタンがはずされ脱がされている。下着が見えているその鎖骨に彼は噛み付いた。  
「痛い」  
「嫌なら六道骸を出して」  
「嫌、骸様をこんなことで呼び出したくない」  
 
「そう、それならもっとひどいことするよ」  
「もっとひどいこと……?」  
男は胸の下着をずらし、ブラジャーのホックをはずそうと後ろにまわった左手で  
金具と格闘している。背中にあたる金具が痛い。昔、義父に襲われたときの事を  
思い出して、頭が真っ白になっていく。  
「嫌。止めて」  
辛うじて拒絶の声を上げるが、彼の右手は自分の両手首を強く捕んでいる。  
すでに痣になっているような気がするくらい痛い。  
頼みのリングも既に取り外されている。  
しばらくブラのホックと格闘していた反対の手はようやくそれをはずした。  
胸の圧迫感がなくなる。  
ゆるんだ下着の中へ直に男の手のひらが侵入し乳房を探り当てる。  
「あっ、嫌!」  
そんな叫びは聞こえないかのように、利き手の右手は相変わらず彼女の両手首を  
拘束したまま左手でぎこちなく右の乳房をこわごわと触り始める。  
クロームはそのまま乱暴にされるのかと思っていたので、そのしぐさが更に気持ち悪さを  
増幅させる。ようやく全体をつかんだかと思いきや、それまで近くにあった顔をそのまま  
胸に持って行き、乳首をおそるおそる唇で挟み込んでくる。  
クロームは気持ち悪いのか、それとも知らない刺激なのか、頭の中でパニック状態に陥る。  
それを知ってか知らずか、彼はそのまま乳首を強く吸う。  
「やああ、痛い」  
 
「顔を上げて、  
「痛いの?」  
涙目で曇った彼女の隻眼にははっきりとは顔が映らない、  
「うん」  
そうこくんとうなずくと彼は  
「じゃあ」  
といって、さっきよりももう少し優しく乳首を舐めるように唾液で光らせて、軽く咥えた  
「どう?」  
「痛くはないよ」  
「そう」  
乳首を唇と舌で舐るように愛撫する。  
それをしばらく続けられているうちに、クロームは段々おかしな気分になってきた。  
「あの、もういいから止めて」  
一度顔を上げて視線を交わすと  
「そう」と、今度は反対の乳首をねぶりだす。  
それまで愛撫されていた乳首が疼くような感覚を覚えたかとおもうと、彼の手は乳房をつかみ  
揉みしだく。  
それはいままでの行為とは違って何かクロームの中の内臓を刺激するようなものだった。  
そのまま指でさっきまで唇で愛撫されていて敏感になった乳首をこねくるようにつまむように  
刺激される。その強い刺激に、自分の体がおかしくなっている感覚を感じ、逃れようと、  
体をよじる。なんとか腕の拘束を解こうとすると、  
「そんなことしても無駄だよ。おとなしくしてくれたら、あまり痛いことはしないから」  
そういう彼を信じていいのか。誰かを呼ばなくては。  
でもこんなもう自分でも直視できない姿を自分の神に見せるのを一瞬躊躇った。  
その隙に、彼は私の着衣をほぼ取り除き、残った下着に触れる。  
「嫌、もうお願いだからやめて」  
そんな言葉に抑止力は無い。ここまでの過程で彼女が自分の神を呼ぶ気がないことは  
既に男にわかってしまっている。こんなのなかったことにしてほしい。  
それだけを念じ、神との回路は完全に閉ざしていた。  
「女の子って本当にこんなになるんだ」  
そう珍しげに、ぬるっとする下着の表面をさわる。  
下半身がそうなっていることは知っていたが、下着にまで染み出ているとは  
気づいてなかった。羞恥に顔を更に赤くし顔を背けて目を強く瞑る。  
 
幻覚でここまでできるとは思えなかった。  
「どの臓器が幻覚なの?」  
「知らない」  
お腹の皮膚に開腹手術の痕が残っている。六道骸が幻覚で補完しないと  
確実に死んでいた少女。  
 
クロームはどこからどこまで幻覚で、何が存在するのか、それまで知るのを怖がっていた。  
どうせ死ぬなら神が望んだときでいい、そう思って、自分のことを知りたくはなかったが、  
こうやって自分が神以外の他人に暴かれるときがくるとは思っていなかった。  
そして神にこれを知られたくないばかりに自分から回路を遮断したことを後悔していた。  
最初の内に呼べば……、と自分のつまらない意地を後悔し、下着の上から指でおそるおそる  
触れている感触の気持ち悪さに自棄になった。  
「馬鹿みたい。そんなに幻覚でできた内臓に興味があるの?」  
相手の目をみないでそう、毒づく。  
「だったら?」  
「勝手にすれば!」  
 
雲雀はにやりと笑い、私の両手の拘束をはずした。  
「言ったね、勝手にすればいいって」  
そう顔を近づけて吐息とともに耳にささやく。彼の声は倍音がかかり、体がぞくっと震えた。  
解放されたが両手首はまだ痛い。かといって、このままこの両手でこの男の首を絞めたところで、  
勝てる訳がない。頭と手首、そう、それ以外がこの男に従っている。  
さっさと終わらせてくれたら、この頭と体の混乱もどうにか収まり、いつか反撃できる。  
だから、  
「そう、だから早く終わらせて」  
と彼の目をまっすぐ隻眼(自分では両目のつもりなのだが)で見据えて挑発する。  
 
しばらく沈黙があった。  
そのまま応接室のソファーに抱き上げられて落とされ、下着を引き下げ、抜き取られた。  
そして、彼は私の背中の下に左手を入れ  
「そこまで君に挑発されて、僕が嫌だと言うと思った?」  
そのまま彼女は上半身を持ち上げられ、唇に粘っこい感触を感じる。  
目を瞑っていたからどんな表情をしていたのかは分からない。そのまま口づけされ、  
舌が進入し、相手をしない舌を強引に舐るように吸い取る。  
もうこの勝負の負けは分かっていた、えづきそうなくらい、口の中の奥まで蹂躙されたときに  
は、体力を持っていかれたような気がした。離されたあと、彼女は少しむせた。  
「本当に君を征服するよ」  
「誰も私をそんなことできない、できるのは骸様だけ」  
そう叫んで気がついたら無理やり右足を上げられたまま圧し掛かれていた。  
「そう、でも僕が君を貰うよ」  
そのまま右足を更に上げさせて、中心部を舐る。  
そう、そんな単語しか思いつかないくらいクロームは物知らずだった。  
ただ、それはさっきまでと違って痛くない。かといって気持ちいいというには  
初めての感触なので、どうすればいいのか分からない。  
いやらしげなぴちゃぴちゃという音がしている。  
「嫌!そんなところ汚い」  
なんでそんなところをそうするのか理解できないようだ。  
 
彼女の中心部を舌と指でなぶりながら構造を観察する。  
知識としてはあったが、実際に触れるのは初めてだった。  
この部分だけを見て興奮するという事はないが、彼女を犯しているという実感が自分の興奮を更に高めていく。  
正直どの程度の力加減が必要なのかはわからない。彼女は唇を噛み締めて耐えているような表情をするだけなので、  
自分の行為がいいのか悪いのか判断がつかない。  
そんなことよりもこの蜜が垂れ流されているところを本当に征服していいのかどうか、  
よくわからない。多分ここで大丈夫なのだろう。僕の本能は彼女を欲しがっている。  
それは単なる女だからなのかそれとも彼女なのだからなのかが分からない。多分9割がた女だからだという答なのだろう。  
なら一思いに貫けばいい。でもそれでいいのかどうか、ここに入れるにははっきり言って無理がある。入れていた中指に人差し指もくわえて中を広げる努力をする。まだきつい。  
多分彼女はこの行為が早く終わることを待っている。その後に何があるか知らずに。  
「この後どうなるか知ってるの?」  
「……」  
黙っている。賭けてもいい、彼女はまだ無知な生娘のはずだ。  
「これで終わりっておもってるの?」  
「違うの?」  
ビンゴ。  
「ねえ、性教育って受けたことある?」  
「何それ?」  
そういえば、跳ね馬の情報では不登校ぎみで友人もいないとあった。  
この行為は虐待か監禁の一部だと思っているのかもしれない。たしかにそういう面もある。  
 
さすがに何も知らない女性にこんな事をするのは風紀違反だ。  
しかし、彼女には六道骸という側面もある。  
それに資料によれば、彼女の母親は女優で、あちこちの俳優やプロデューサーと  
浮名をながしていたらしい。  
だから、これからする行為を体験したことはなくても知らないはずは無い。  
 
「もう、いいから早く終って」  
とにかく挿入したいという、自分の欲望を隠し、余裕ぶって  
「ねえ、まだ先があるんだけど」  
涙ぐんだ片方の瞳を見つめる。彼女の瞳は紫がかかっているのは意味があるのだろうか。  
「何?さっさと終わらせて」  
体を無理によじらせ、半ば自棄になったようなことをいう。  
そう涙目で言った彼女をみて決めた。あの男の器を壊す。  
こんな行為くらいで壊れるとは思ってはいない、  
「分かった」  
そのまま自分をあてがい、中に侵入した。ここまできつく締まりつけるものとは思わなかった。  
なかなか入らず自分の女性経験のなさを恥じる。ようやく途中まで入れる。  
なかなかきつくて入らないことに業を煮やしたわけではないが、すこし自分を取り戻した。  
彼女を見ると苦しそうな顔をしている。目が合うと  
「痛い」  
と唇を噛み締めて我慢している。  
やめたほうがいいのか、と思ったが快楽を得たいという自分の本能が彼女の体にたたきつけるように  
勝手に動いてしまっていた。ああ、そうさ、幻覚だろうがなんだろうが、この奥まで侵入してやりたい、  
壊したい。全部入ったあと、わざと彼女の手をそこに持ってきて  
「分かる?僕のが入ってる」  
羞恥と痛みで悲鳴を上げた。それに煽られるように、快楽を求めるために彼女の体を抱えて揺さぶる、  
前後に動かす。彼女がずっと痛いとかやめてと言うのを全て無視して自分のやりたいように体を打ちつけてしまった。  
射精の後、抜くと自分の出した白濁と血が混じったものがそこからたれてきた。  
 
おろかな事をしてしまった。  
 
自分のしたことに後悔しながら彼女の顔をみると腹部を押さえて泣きじゃくっていた。  
「痛かった?」  
こくん、とうなずく。  
頬に手を当てて、彼女の目をみたら  
「ごめん。無茶して」  
誰かに謝ることなどほとんどない自分だが、無意識に謝罪の台詞が口をついた。  
汚れたソファーを拭く。彼女を使ってないタオルで軽く拭き、出血が多分止まったことを  
確認する。入り口が切れているわけではないようだ。  
脱ぎ散らかした服を戸惑いながらも着せる。  
「まだ痛む?」  
うなずかれる。  
棚の中から痛み止めを見つけ、ポットに入った湯冷ましを入れた茶碗と一緒に渡す。  
「痛み止め」  
黙って受け取り、しばらく迷ったあと、決心したように錠剤をシートからはずし冷めた湯と一緒に  
飲み込んだ。  
「あなた優しいのかひどい人なのか分からない」  
そうボソッとつぶやかれた。  
「僕はひどい男だよ」  
「そうね」  
「しばらく休んでて」  
「うん」  
疲れきっている所為か彼女は従順だ。  
痛み止めが効くのかどうか分からないが、彼女の住処まで送っていかないといけない。  
 
しばらくすると、  
「ねえ」  
「何?」  
顔を赤くして、小さな声で  
「トイレに行きたい」  
「歩ける?」  
立ち上がろうとして、少しよろけた。慌てて支え、同じ階の来客者用のトイレに連れていく。  
今日は休日だから、誰にも見られる事はない。  
なかなか出てこないので、中に入るべきか逡巡していると、水音とドアが開く音がして、ほっとする。僕の顔を見るなり、  
「気持ち悪い」  
「何が?」  
顔をみていきなり気持ち悪いといわれるのはさすがにむっとする。  
「あの、でてきて……」  
顔を真っ赤にさせて、うつむく。それで何がいいたいのか分かった。  
無言のまま、また応接室まで戻る。  
中に出したことはまずいと思った。もしかしたら子宮とかは幻覚じゃないのかもしれない。  
カルテを手に入れる方法はないのだろうか。そのまま少し横にさせる。  
「寝ててもいいよ」  
「駄目、寝たら骸様にバレる」  
「今はどうやってるの?」  
「回線を切ってる」  
その時点であの男が不審に思うことは確かだ。  
どうやって今日の事をごまかせばいいのか。さすがに知られたくはないが、  
彼女の特異体質を考えると無理だろう。その前にもう一つ懸念がある。  
 
「君、生理ってあるの?」  
さすがに男の僕がこの単語を言うのは憚られる。  
しかし聞かないと確実にまずいことになる。  
「ある」  
「じゃあ、それは自前の臓器なの?」  
「多分」  
万が一さっきの行為で子供ができたら、そう思い焦ってると  
「不順だから、出来たかどうかはすぐに分からない」  
「……」  
二人同時にため息をつく。  
 
「子供って」  
「え?」  
「子供ってこうやって作るのね。知らなかった」  
無知は凶器だ。こっちの顔が赤くなってくる。なんとかこらえて  
「どうやって作るって思ってたの?」  
「わかんない。なんとなくキスしたらできるのかなって」  
「そんな事でできたら、子供があふれて大変だろう」  
「そうね」  
 
そのまま目を閉じようとして、はっと気がついたように  
「帰る」  
「体は大丈夫なの」  
「痛みは少し治まった。それにここでうっかり眠ったら、大変な事になりそう」  
立ち上がろうとしたところを支えて、軽く抱きしめる。腕の中で少し震えている。まるで小動物のようだ。  
少しかさついている唇にもう一度キスをして、耳元で  
「責任はとるよ」  
驚いたように目を見開き  
「大丈夫」  
そういって少し笑った。その笑顔にドキッと心臓が跳ねる。衝動でもう一度口付ける、  
今度は深く。  
唇を離したあと、戸惑うような困った顔になったのが分かった。  
「大丈夫、キスで子供はできないよ」  
そうからかうように言って、ドアを閉めた。  
 
 

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