「う゛お゛ぉい、連れてきたぞぉ!」
銀髪をたなびかせ、重厚な造りのドアをノックせずスクアーロは部屋の中に入っていく。
途端、自分めがけて飛んでくるグラス。スクアーロは最低限の動きでそれを避ける。
「避けんじゃねえ」
「無茶言うなぁ!」
理不尽極まりないボスにいくら言ったところで返ってくるのは暴力のみ、それを重々承知のうえで
スクアーロは傲慢な口をきく。
「ほら、こいつだろぉ」
襟元をつかみ、ザンザスの前に立たせる。
「あ、あの、私に何か用ですか?」
京子は戸惑いながら目の前の黒ずくめの男達に聞く。
ゆりかごから8年、再びクーデターを起こそうと企むザンザスはただボンゴレのボスの座を手に入れる
だけではこの憎悪は収まらないと、ヴァリアーの面々を集め語る。
実の父・九代目への復讐を兼ね日本にいる十代目候補者に地獄の苦しみを味わわせてやろう―――
そんな悪魔のような計画が練られ始めた。
「じゃあ候補者の大事なもん全部奪ってやったらいいんじゃん?」
「それは本人が辛い目にあうよりキツイね」
「家族・友人・恋人、どれにします?」
「―――恋人だ」
正確には恋人ではないが、沢田綱吉の想い人というだけでターゲットにされ、拉致されてしまった京子。
学校帰りを狙われ、目撃者も残さずあっという間に連れてこられた。京子は全く今の状況を把握できて
いないが、この雰囲気に恐怖を感じていた。
「…あの、私に何か…」
再び口を開く京子だが、ザンザスと目を合わせた途端体が震えた。
「ひっ!」
足元に力が入らずその場に座り込みそうになるが、スクアーロが支えて無理やり立たせる。
(怖い…)
そんな京子の様子を伺っていたザンザスは、部屋の隅にいたベルフェゴールに視線を投げ
「ベル、てめぇの好きにしろ。ただし殺すな」
と命令を下す。
「オレ?あんまり気乗りしないけど…ま、いーや」
つかつかと京子に歩み寄ると彼女の腕をつかんで強引に引きずっていく。
「ベルか…あの子が気の毒だな」
「マーモン、お前にあたっても気の毒だ」
「ム」
レヴィに言われ口を尖らせるマーモン。
「…オレはこんなやり方は好かねぇ」
「スクアーロは馬鹿みたいに暴れまわるだけだからね」
「う゛お゛ぉい、馬鹿とはなんだぁ!!」
「精神的ダメージを与えるにはこういうやり方が一番なのさ、金以外でね」
強欲のアルコバレーノは笑う。
「は、放してください!」
長い廊下の端にある、今は使われていないゲストルームにベルは京子を連れて入る。
ベルは無言で左腕に力を入れ、壁に向かって京子の体を放り投げた。
「きゃ!」
「放せっていったから放したよ?」
ニィと口元をゆがめて笑うベル。その冷たい笑いに京子はぞっとする。
「寄らないで!」
京子は後ずさりするが、すぐに後はなくなった。震える体を必死で押さえ、きょろきょろとあたりを見回し
なにか反撃できるものはないかと探す。
そんな彼女の反応を面白そうに見ているベルだったが、懐からナイフを取り出し京子に向かって投げた。
「あっ!!」
カカカカ!と乾いた音がしてナイフが壁に刺さる。京子は咄嗟に閉じた目をそうっと開けてみた。すると自分の体は
尻もちをついた体制で両手は頭上にまとめられ、ひざは開かれている。
「動かないほうがいいよ、すぱっとイッちゃうから」
京子の体にはナイフにつけられていた幾本ものワイヤーがからんで固定されていたのだ。
ベルは京子の前に立ち、かがんで視線を彼女に合わせる。
「今どんな気持ち?」
「どう、もなにも…あなた達誘拐犯なんですか?」
「まーそんなとこかな?お前に恨みはないんだけどねー」
と言いながらベルは指を動かす。連動したワイヤーが京子の制服を切り裂いてゆく。
「きゃあああ!」
ぱさっと裂かれた服が足元に落ち、京子の白い素肌が白日の下にさらされた。腕を高々と上げられているので
胸も丸見えになり羞恥から京子の目に涙が浮かぶ。
「や…めて…」
ベルのナイフが京子の肌の上を滑ってゆく。つつつ、と胸の先端にまで到達し、冷たい感触に肌が粟立つ。
「このまま力込めちゃったらどうなると思う?」
「…っ!」
恐怖で京子の顔が引きつる。へらへらと笑いながらベルは「あ、そーだ」と閃いたような顔をした。
「お前、今ここでオナってみなよ。うまく出来たら許してあげるかもよ?」
京子は一瞬言われた意味がわからなかったが、すぐに理解すると無言でブンブンと頭を左右に振った。
ベルは京子の両腕を固定していたワイヤーを動かして拘束を解く。
「お前に拒否する権利はねーの。いいから早くやれよ」
ベルは椅子に座り、京子の首にワイヤーをからませた。くっと喉元を絞られ、京子は言うことをきくしかなかった。
「………」
自身を触る。胸に手をそえ、ゆるゆると触っているその様を見ていたベルは椅子から立ち上がると京子の
腹部に蹴りを入れた。
「うッ!」
一瞬息が止まる。げほげほと咳込む京子にベルは冷たく言い捨てる。
「誰がフリだけしろって言ったよ?」
はぁはぁと息を乱す京子は恐怖と屈辱に震えながら、仕方なく下着の中に手を入れオナニーを始めた。
「うっ…う」
嗚咽のなかにも自慰による快感が混ざってゆく。京子の恥部からはぬるりとした愛液があふれてきていた。
「うわー何こいつ感じちゃってんの?」
言葉でなぶるベル。京子は泣きながら行為を続けている。
ベルが京子に近づき、しゃがんで京子の前髪をつかみ顔を上げさせる。
「お前ヘンタイ?」
その瞬間、京子はそばにあるチェストに置いてあった花瓶をつかみ、ベルの頭を殴打した。
ガッ!
「!」
どさりとベルが床に倒れこむ。ぜぇぜぇと息を切らし、京子は必死で自分の体にからんだワイヤーをほどこうとする。
(逃げなきゃ…!)
鋭利なワイヤーなのでほどこうにも中々ほどけない。手を傷だらけにしながらなんとかすべてのワイヤーをといた
京子はドアに向かって走り出そうとしたが、ぐっと足元が引っ張られ前のめりに倒れこむ。
「!?」
自分の足元を見れば、頭から血を流しているベルが足首を掴んでいた。
「あ゛はぁ゛あ」
明らかにさっきとは様子の違うベルに恐怖する京子。
「は、放して!」
足をばたばたと動かしても、びくともしない。ぐっと体を引き寄せ、ベルは京子に馬乗りになった。
「血だよ〜!流しちゃったよ王族の血を〜!!」
恍惚の表情でベルは流れる血を手で受け止めている。指の隙間からこぼれた血がぽたぽたと
京子の頬に落ち、ぞくっと背筋が凍る。
(何この人普通じゃない!)
「あ゛〜?ここにも血ぃ」
京子の頬に落ちた血を見たベルは顔を近づけべろりとそれを舐めとった。
「いやぁあ!」
必死で逃げようとするが上から押さえつけられ、足を持ち上げられた京子の目には屹立したベル自身が映る。
まさか、そう思った瞬間京子の中にそれがねじ込まれた。
「いっ… ―――ああぁぁぁあ!!」
熱い楔を打ち込まれ、下半身に激痛が走る。
「い、た、痛い――!!やめてえぇ!!」
京子は絶叫するが己の血に興奮しきったベルの耳には届かない。
「あ・あ・ア゛ あはぁあ゛〜〜!!」
トランス状態でベルはただ乱暴に腰を動かし続けている。
処女である京子の恥部は無理やり貫かれて裂け、ぐちぐちと粘液と血液が混じり嫌な音が響く。
「やぁ!いや…!!」
がくんがくんと京子は揺すられ、次第に意識が遠のいてゆく。が、ベルがそれを許さない。
「ししし、どこ行く気ぃ〜?」
バシッと京子の頬をひっぱたき、無理やり意識を呼び戻す。
「うぅ、ぅあア……」
気絶することすら許されない京子。
ベルはヴァギナだけではなくアナルも貫く。ぬらぬらと京子の愛液と血に濡れた肉棒を
ねじ込んで奥に進めてゆく。
「ひぎぃ、ッ!!」
内臓が押し上げられ、引きずり出されるような苦痛に吐き気がする。
拷問のようなその行為は1時間にも及んでいた。
「……ぁ ぅ…」
京子は声すら出ない状態になっていた。ただ涙し、口角からは唾液が流れ出ている。
ベルは京子のヴァギナやアナルを何度も犯し、何度も達した。涙と唾液と精液で京子の身体は
ぐちゃぐちゃになっていた。
「あ゛はぁ゛アアアア、いいいイく!!!」
腰を動かしていたベルはズッと京子の中から己を抜き、京子の顔に射精した。
びしゃ、と生温かい精液が放たれ、血と精液の混じった独特の匂いの中、彼女は発狂寸前になっていた―――
出血が治まり、正気を取り戻したベルは
「うわーオレ、ナマで突っ込んじゃった?きったねー」
と京子には目もくれずシャワーを浴びに自室に戻っていく。
人形のようにだらりと横たわる京子の目はもはや焦点が合っていない。そんな彼女のそばにフッとマーモンが姿を現した。
「…ベル、派手にやったようだね」
茫然自失の京子をちらりと見ると、マーモンはその光景をカメラにおさめる。
「傷だらけで精液にまみれた彼女を見て、候補者とアイツはどんなリアクションを見せてくれるかな」
くすくすとマーモンの笑い声がこだまする。
「さあボスに報告してこよう」
――――深く暗い闇が十代目候補者に襲いかかろうとしていた――――
終わり