リボーンキャラがスレが4スレ目に突入したことをお祝いしているので
そういうのが苦手な人は注意してください
『今晩9時並盛中の体育館に来い リボーン』
という置手紙を見たツナは、嫌な予感がしながらも行かなければ何をされるか分からないので、
渋々奈々に獄寺の家に泊りがけで勉強会があると嘘をつき出かけた。
学校に着くと体育館の前には獄寺・山本・了平の姿があった。
3人から離れた所には雲雀までいる。
「こんばんはっス十代目!!」
ツナを見つけると獄寺は手を振った。それに応えながらツナは3人の元へ走っていく。
「皆もリボーンに呼ばれたの?」」
「何かお祝いだって言うから親父にちらし寿司作ってもらってきたぜー」
「お祝い…?」
何のことだろうとツナは首を傾げた。リボーンが計画したというならどうせロクなことではない気がする。
「京子も先に来ているはずだぞ」
「えっ京子ちゃんも?」
了平の言葉にツナは仰天した。
「ああ。どうやらそのお祝いには女子が必要らしい」
ますますもって怪しいとツナが思い始めた時、ガラリと体育館の戸が開いた。
「準備は整ったぞ入れ」
「リボーン!一体何するつもりなんだよ」
「ツナには言ってなかったな。お祝いだ」
「だから何のお祝いだって聞いてるんだって!!」
「ちょっと」
不機嫌そうな声で雲雀が割って入る。
「てっきり果たし合いでもするのかと思って来てみたらお祝いってどういうこと?それなら僕は帰るよ」
「とりあえず中に入ってみろ。悪いようにはしねーぞ」
そう言ってリボーンはさっさと中へと入っていく。
雲雀はまだ不服そうにしながらもリボーンの後をついていった。
「…どうする?何かリボーン企んでるんじゃ…」
「ツナ心配しすぎだって。きっと何か楽しいパフォーマンス企画してるんだろ。中入ろうぜ」
「うん…」
笑顔の山本の言葉に少し勇気づけられてツナは中へと足を踏み出した。後の3人も続く。
体育館の中はピンクの何ともいかがわしい色の照明に包まれていた。
いつも体育の授業や集会で使っている時とはまるで違って見える。
おまけにソファーとテーブルが5組あちらこちらに配置されていた。
雲雀の後ろ姿を見つけてツナは少し離れた所で立ち止まった。
「リボーンどこ行ったんだー?」
「ここだぞ」
声の方を見るとリボーンがステージの上にちょこんと乗っている。
「リボーンさん一体何をするつもりなんスか?」
獄寺の問いにリボーンはニヤリと笑う。
「今日はめでたく例のスレが4スレ目に行ったことを祝うんだ」
「スレが4スレ目って何のことだよ…」
わけが分からずツナは呟いたが、
「えぇっ!いつの間に4スレ目まで行ってたんっスか!」
「すげーな。めでてーじゃん」
「これも極限な職人達のおかげだな!!」
「それは祝わないわけにはいかないね…」
と他の4人はリボーンの言っていることが分かっているらしい。
(知らないのオレだけー!!?)
ショックを受けるツナを尻目にリボーンは舞台袖に向かって合図を出した。
「おい、こっちに出て来い」
「はーい」
そう言って出てきたのは京子とハルだった。
京子はゴージャスなフリルのついたロリータファッション、ハルは黒のワンピースに白いエプロンのメイド姿だ。
2人ともスカートがかなり短く健康的な足をさらけ出しているのがピンク色の照明効果もあって何となくイヤラシイ。
「ど、どうしたの2人ともその格好ーっ!?」
「京子!!何て破廉恥な格好をしているんだ!」
ツナと了平はそれぞれ別の理由で叫んだ。
京子は恥ずかしそうにスカートを押さえながら
「だってスレが4スレ目まで行ったから…」
と呟く。
(京子ちゃんも知ってるなんて!スレって一体何なんだー!?)
「ていうかお祝いと2人の格好に何の関係が…?」
「今日は新スレを祝う会だからな。男も女も楽しめるパーティーをすることにしたんだ。おい、お前達も早く出て来い」
ぞろぞろと舞台袖から出てくるのは胸元の開いた深紅のナイトドレス姿のビアンキ(獄寺はすぐに目を逸らしたので何とか失神は免れた)、
かなり際どいスリットの入ったチャイナドレスの大人イーピン、黒いゴシックロリータファッションの髑髏。
「今日は無礼講だからな。お前らもてなし頼んだぞ」
リボーンの言葉に女性陣は頷いてステージから降りた。
京子が真っ赤になって目を白黒させているツナの手を取り
「ツナ君こっち」
とソファーの一つへ連れて行く。
「はひー先越されちゃいました…。仕方ないので獄寺さんで我慢してあげます」
「我慢とはなんだアホ女!」
「むむっ失礼ですー!」
喧嘩しながらも獄寺とハルは空いたソファーの方へ歩いていく。
そんな2人をにこにこしながら見送っていた山本の肩をビアンキが叩く。
「あんたの相手は私よ」
「ビアンキ姉さんが?嬉しいけど小僧はいいのか?」
「リボーンの命令だもの。こっちに来なさい」
そう言ってビアンキはさっさと行ってしまう。山本は苦笑しながらその後を追った。
イーピンは憧れの雲雀の元へ向かおうとしたのだが、
「オレの相手になってくれ!」
と了平に捕まって強引に連れて行かれてしまった。
残されたのは髑髏と雲雀である。
会話を交わしたこともない2人の間に重い沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは――。
「クフフ、髑髏がせっかくもてなそうというのに心遣いを無にするつもりですか雲雀恭弥?」
突如現れた骸にツナは京子に渡されたオレンジジュースを盛大に吹き出した。
「何で骸がここにいるんだよ!幽閉されてるんじゃないの!?」
「無礼講だからだ。イーピンも夜が明けるまでは大人のままだ。無礼講だからな」
「お前そう言えば済むと思ってるだろ!!」
あまりのご都合展開にツナはツッコミまくるが
「いいじゃないツナ君。せっかくおめでたいパーティーなんだから」
と京子に言われ「そうだよねー」と全てを包容する大空のようになった。
一方雲雀と骸は対峙したままである。
「ようやく君を噛み殺せる時が来たんだね」
雲雀がトンファーを構えれば
「クフフ僕を倒すつもりですか?相手になりましょう」
骸も槍を構える。2人の側で髑髏はおろおろしている。
「やめろお前ら。今日は新スレ祝いをするんだぞ」
リボーンの言葉に2人はそれぞれ構えていた武器を下ろした。
「仕方ない。決着はまた後で着けるよ」
「いつでもどうぞ。今日はお互い髑髏にもてなしてもらいましょう」
そう言って骸は髑髏を連れて空いているソファーへ向かった。
雲雀は顔をしかめながらも2人と同じソファーに座る。
(これで全員ペアを組んだな)
ステージからリボーンは体育館中を見渡した。
京子にデレデレになっているツナ。
ぎゃーぎゃー口喧嘩している獄寺とハル。
山本は持ってきたちらし寿司をビアンキに勧めているし、了平とイーピンは格闘技の話で盛り上がっている。
雲雀と骸は髑髏を間に挟んで睨み合っている。
全員テーブルに置いてあるジュースに口をつけていた。
(ジュースに混ぜた媚薬が効き出すのが楽しみだな)
リボーンはこの後起こる快楽の宴を思い浮かべてニヒルに笑うと、
媚薬の入っていない普通のジュースをグラスに注いだ。
「新しいスレの発展を願って」
完杯。