白くて丸い尻。
さらに付け加えるなら、小ぶりで弾力がある。
そんな尻に両の指を食い込ませながら、何箇所かある性感帯をごりごりと
えぐるように刺激しつつ、奥まで……子宮口に食い込むくらいに怒張したものを突きこむ。
事前に念入りにほぐしておいたから、彼女の子宮自体もおりてきていた。
亀頭の点ではなく面で子宮口のこりこりした感触を味わうと、彼女も感じているのか
膣全体がうねり、貪欲に精液を吸いだそうとしてうごめいた。
同時に、長い髪を振り乱して喘ぐ。普段からは想像もつかないような、艶のある声と
痴態。彼女のこんな姿を見るのは僕の、半ば趣味になりつつあった。なにせ、このごろは
暇さえあればさかってばかりいるものだから。
女性の平均値がどうだかは知らないが、彼女の膣は非常に水気が多いように思う。
ひと突きごとに水音が響き、泡だった愛液がベッドに糸を引いて垂れ落ちてゆく。
僕はわざと、快感を与えるよりも大きな水音を立てるように腰を動かした。
しばらく続けると、さっきよりはゆるい責めに余裕を取り戻したのか、振り返って
こちらをにらんでくる。僕はピッタリと寄り添うように彼女と同じく四つんばいになると、
ついばむように軽くキスした。
元から赤かった顔がさらに赤くなるのがわかる。前を向いて視線を逸らそうとする彼女を
追いかけるように耳元に顔を寄せて、唇だけで耳たぶを食んだ。身をよじって
それからも逃れようとするが、力もまるでこもっていない、フリだけの抵抗だ。
どうやら最近子宮攻めの快感にも免疫が出てきたのか、もうとっくに身体のほうは
メロメロに蕩けているのに、半ば意地だけで抵抗してみせる。
ベッドについていた手を離して、のしかかる。スッと腕を回して、ベッドに密着する前に
抱きしめた。
改めてその顔を見て、思わず微笑んだ。さっきのは悦楽の並にのまれた彼女の最後の抵抗のようだった。
うつろな銀の目、半開きになった口からちらりと覗くかわいらしい舌、薄い唇から垂れた
キラキラ光るよだれが、彼女の理性の限界を示していた。顔をこちらに向かせ、閉じる事を忘れた口に、
今度は舌を入れて思いきりかき回す。キスの感触で一瞬目に理性の光が戻るが、
口をふさいだままピストンを再開させてやると、あっという間に空気が足りず意識が朦朧とする。
ころあいを見て、唇だけが触れる状態にすると、はふ、はふ、と呼吸を求めてあえぐ。
一呼吸くらいしか許さずにまた口を塞ぐ。はなす。ふさぐ。はなす。
繰り返しているうちに、いよいよ酸欠状態手前になって意識がとびかける。でも、まだまだここからが
本番なのだ。
「フェリ、気持ちいい?」
頭の中まで響くように、内力系活剄で声帯を強化して耳元でささやく。今のフェリにはそれすらも
快感なのだろう、ぶるると身震いして、
「ふあ、ふぁい♪ きもちいーれしゅ♪」
にへら、と総合を崩して、楽しそうに言った。
「そう。じゃあここからはじっくり楽しもうか」
言うなり、フェリごと身体を起こし、つながったまま回転させてこちらを向かせる。
ベッドの上にあぐらをかいて、フェリと対面座位で向かい合った。
フェリが、突然子猫のように僕の胸に顔をよせ、ほお擦りする。僕はその頭を優しく撫で、
フェリの腰が離れないようにしっかりと両腕でホールドし、すり鉢でするように容赦なく子宮を攻めたてる。
「お゛、お゛お゛んっ♪ あ、っはあん♪」
色欲でぐちゃぐちゃにとろけたその表情を、頬に手を添えてじっくりと鑑賞する。何度見ても
美しいと思う。
愛おしさから深いキスをして、フェリの意識がとびそうになる前に止める。
貫いているものの刺激で絶頂に達したフェリが失神しないように、ピストンも緩めた。
「なっ、なんれ? なんれ、してくれないの?」
恋人というよりは娘のような、哀願。精一杯レイフォンに抱きついて、にちゅにちゅと
音を立てて腰を振るが、達するには至らない。
フェリをあやすように、唇にそって舌を這わせる。ごまかされない、という風にいやいや
していたフェリも、だんだんと舌を自分から絡めてくるようになる。
「今日はバイトも休みだし、ほかに用事も無いし。フェリの体も……だから、たくさんしたいんだ。
フェリのかわいいところをじっくり見ていたいから」
瞳を覗き込みながら、まるで心まで丸裸にして愛撫しようとするように、こつんと額を突き合わせ、
骨伝導を利用して、効率よく睦言をささやく。
「だから、フェリにはもっともっと気持ちよく、素直になって欲しいんだ。……いいよね」
質問ではなく、確認。
フェリがそっと目を閉じたのを見てから、やさしくキスをする。これもまた、確認の儀式だった。
ベッドに寝そべる。
フェリはつながったまま脚をM字に開いて足先でマットレスを捕らえると、手を頭の後ろで組んで
上下運動を始めた。
その顔には、もはや別人かと思えるほど淫猥に崩れた、だらしない笑みが浮かんでいる。
「あんっ! あひっ、ぃいんっ!」
犯される悦びを、そのまま音にしたように嬌声をあげ続ける。
「ああ……きれいだ、フェリ。ここも、こんなに硬くして……」
ルビーのように赤く、汗とレイフォンの唾液でてらてらと輝く乳首を、くいっ、と引っ張る。
「んんんっ!」
強めに引っ張ったにもかかわらず、フェリはその全てを快感として捉えていた。
組んだ手がふるふると震え、反射で両脚がきゅっと閉じられる。
「ふふ……ずいぶんと大きくなったね」
摘んだ指の間で、くにくにと弄ぶと、フェリの切ない声と共に膣がきゅ、きゅ、と収縮する。
「さ、そろそろ一度いかせてあげるよ」
乳首を摘んだままで、大きく突き上げた。フェリの体が浮き、ぴくりとも動かないレイフォンの
摘んだ乳首に引っ張られる形でフェリの上半身が引き寄せられることになる。それが上下動に
複雑な変化を加え、動きの激しさ、乳首からの刺激とあいまってフェリはどんどん上り詰めていく。
「イぐっ! いぐぅ!」
「っふ……僕も、一緒に……!」
レイフォンもこみ上げてくる射精感を抑えず、乳首から手を離し、両腕でフェリを抱きしめて、
体を一つにくっつけて、一番奥で解き放った。
「う゛っ、あ゛♪、ンンンーーー!!!」
同時にフェリも達する。お預けをくらってからの絶頂は、長く激しかった。しばらくして、
余韻に浸るように、フェリが甘い声でささやく。
「あぁ……中で、まだ出てる……きもちい……」
その後、さらに三回ほどまぐわっていると、さすがにフェリがこれ以上は動けない感じになったので、
二人してベッドに寝そべった。レイフォンのものがぬぽんっ! と大きな音を立てて引き抜かれると、
あとから精液が泡をたてながら染み出してくる。
「ああ、垂れてきた。これは、洗うの手間かな」
フェリは顔を赤くしつつも、無言でレイフォンを見ている。レイフォンはどこ吹く風で、
「しょうがない。これで終わりじゃないし、垂れないようにしておかないとね」
フェリをやさしく抱き寄せるのと同時、ぬるりと、柔らかくなり始めたものを挿し込んでしまった。
抱きすくめられたフェリは、レイフォンの背中に手を回してしがみつく。胸板に顔をうずめたまま、
上目遣いにレイフォンをにらんだ。
「変わりましたね」
口元をニヤつかせながら言った。
「そうかな?」
レイフォンはその瞳を真正面から見ながら、フェリの頭を撫でている。
「そうです。……ちょっと前までは、女の子の体に触れるだけで赤面してたのに。
それが今では一日中私の体をむさぼるド変態です」
「でもフェリだって露骨に誘ってきたよね? 何時だったか、裸にエプロン一枚とか、裸に僕のシャツ一枚とか、
アソコが丸見えになるような紐みたいな下着姿とか、いろいろ……」
「そんな姿をした私を、押し倒して、ぐちょぐちょになるまで犯したんですよね」
睨むという体裁すらも崩れて、顔中に笑みを浮かべる。
「ふふ。なんだか嬉しそうだね?」
むくむくと、早速怒張が力を取り戻し始め、たちまちフェリの一番奥に亀頭がキスした。
「ひゃうっ! ……当たり前です、死ぬほど鈍感なあなたをこうさせるのに、
私がどれだけ苦労したと思ってるんですか?」
「うん。それについては感謝するよ。正直セックスの事は知ってたけど、
それでフェリのこんなにかわいい姿が見られるとは思わなかった」
それが地雷。
ギリッ、と背中に爪を立て、先ほどの甘ったれた雰囲気を微塵も感じさせない温度の低い瞳で、
レイフォンを貫かんばかりに視線がさす。
「初耳、ですね」
天剣すらもひるませて、それでもレイフォンは笑みは絶やさなかった。苦笑だが。
「じ、実際にした、ってことじゃなくて。賭け試合が非合法だったりすると、その、性的モラルというか、
そういうのが極端に低い人がたまーに居たってだけで、それが目に焼きついたって言うかその、」
爪の力が抜ける。フェリはぴっとりと頬をつけるようにレイフォンから顔をそむけ、
「……かったですか」
「はい?」
重圧が無くなった事に気づいて、レイフォンがそっとフェリの顔を見ると、
なぜか頬が染まっている。
「その人の胸は、大きかったですか」
今度はレイフォンがニヤニヤする番だった。
「うん、大きかったよ。それはもう、凄いゆれ方だった」
ぎゅ、とフェリの腕に力がこめられる。レイフォンを離すまいと。
「でも僕は、フェリの手に収まる胸と……」
撫でていた手をそっとはなし、フェリの乳首を摘まんで、
「感じやすくてピンと張った、綺麗な乳首の方が好きだよ」
痛みが苦痛に感じる寸前までねじる。
「あふうぅぅっ! ちょっ、と、フォンフォ、んっ、やめ、ふぇ……」
金庫でも開けるかのように、右に左に捻りを咥えてやるうち、またもフェリの顔が蕩けていく。
挿入したままの股間をもじもじとくねらせて、催促するようにやわやわと膣がレイフォンをしごき上げた。
「もう腰の体力は回復した?」
パッと手を離すと、フェリは耳まで真っ赤にして頬を膨らまし
「バカ」
と握りこぶしでドン、とレイフォンの胸板を叩いた。そのまま額を預けると、
「……じゃあ、もう一回……します?」
「まさか。あと十回はやるよ。まずは乳首だけでイかせてあげるからね」
予告どおりの行為が終わると、日が暮れていたという。