「う・・・あああ・・・」  
 
メイシェンは自身の小さな指の隙間から見えるモノを視界にいれると、胸の鼓動がどんどん早くなるのが分かった。  
ヘソまで反り返ったペニスを見上げながら、急激に乾き始めた喉を上下させる。  
 
 
お手製のクッキーをいつものように作って、大胆にも彼の部屋まで届けにきたメイシェンは今、人生最大の山場を迎えていた。  
いつものように苦笑いを浮かべてクッキーを食べた直後、頸脈の異常を訴えたレイフォンの様子がおかしくなったのだ。  
苦しむレイフォンの姿に、零れ落ちそうな目を潤ませながら、メイシェンはあるだけの薬をレイフォンに飲ませた。  
何故かポケットにたくさん入っていた抗生物質やら風邪薬やら、名前の知らない薬を次々にレイフォンのクチに突っ込む。  
あまりにも慌てていたので、その中にいかがわしい薬が入っていたことに彼女は気付かなかった。  
 
元々、尋常らならざるレイフォンの頸力は増幅の一途を辿り、とうとう理性の壁を突き破って肥大した。  
 
 
「メイ・・・ごめんね。我慢、できないんだ・・・ッ!」  
 
「はぅうううぅぅぅ!?」  
 
 
非常ベルを鳴らそうとしたメイシェンを後ろから抱きすくめ、レイフォンは彼女が放つ甘い匂いを嗅ぐ。  
 
(すごくいい匂いだ・・・それに、すごく興奮する)  
 
言語障害をきたし始めた彼女を壁から引っぺがして、レイフォンはシーツを取り替えたばかりのベットに押し倒した。  
はちきれんばかりに首をもたげたモノを一刻も早く解放してあげたかった。  
目を白黒させる彼女に跨って、レイフォンはズボンのチャックを下ろした―――  
 
 
 
「ま、ままままままって!待ってレイとん!私もう何が何だか・・・はうぁっ!!」  
 
 
ささやかな抵抗をするメイシェンを無視して、レイフォンは服の上から無遠慮に乳房を揉み始めた。  
手からありあまるほどの果肉が指の隙間からムニュっとはみ出す。  
従順で穢れを知らない無垢な顔つきから想像もできないほど、エロい体をしているとレイフォンは思った。  
それと同時に、その2つの果実をいっそのこと引きちぎってしまいたくなるような凶暴な衝動に襲われる。  
 
「メイのおっぱい・・・大きいね」  
 
「やあ・・・あっ・・・!」  
 
上半身を強く揺すると、いともたやすくボタンがはじけ飛び、片方の乳房が踊り出た。  
ブラジャーに押し上げられて、不自然な形に変形している。  
レイフォンは喉奥にたまった唾を飲み込んだ。  
興奮でおかしくなってしまいそうだ。  
ピンク色に咲き誇るささやかな部分を指の腹ですりつぶしながら回転させてみる。  
メイシェンが、真っ赤に染めた顔を横に振って必死の抵抗を見せているがそれを軽く無視して、  
白い乳房にむしゃぶりつき、すする。赤い斑文がみだらに浮かび上がっていく。  
 
 
「あ・・・痛い!痛いよォ・・・レイとん・・・。痛いよぅ・・・」  
 
 
甘えた声色で咽び泣く彼女の肉付きのよい太ももに手をかけると、そのまま撫でるように上へスライドさせていく。  
ビックッと跳ね上がった彼女の体を自身の重量で押さえ込んで、お互いの体温を布越しで共有する。  
有無を言わせない勢いでメイシェンの唇を吸い上げ、レイフォンは手探りのまま彼女が履いている下着に指を引っ掛けた。  
 
 
「あ・・・っ・・・駄目!レイとん駄目ぇ・・・ッ!!」  
 
 
メイシェンは身をよじって抵抗した時には既に時遅しであった。  
ブチっという音を立てて下着を引きちぎる。  
そのまま指に下着を引っ掛けて後ろに放り投げる。  
白い純白のパンティが緩やかに床下へ着地した。  
なけなしの抵抗運動をする彼女の体の動作を読みながら、レイフォンは深く自らの体を絡ませていく。  
スカートがめくりあがり、己の局部がメイシェンが必死に隠そうとする茂みに接触した。  
違和感に、レイフォンは眉をひそめた。  
何だか想像としていたのと違う感触がする。これは・・・  
 
 
「もしかして濡れているの?メイ」  
 
 
さらりと疑問を口にしたレイフォンの言葉に、メイシェンは全身から火が出るかと思った。  
濡れているだなんて・・・。彼女にとっては、顔を近づけられるだけでもドキドキするのに、  
その上、乳房をもまれてキスをお見舞いされてしまったのだ。  
恥ずかしいやら、死にたいやらで、穴がなかったら掘って埋まりたい気分だった。  
それでもやはり人間。性的な興奮にメイシェンの体は従順な反応を示した。  
 
(軽蔑されたらどうしよう・・・)  
 
メイシェンは恐る恐るレイフォンの顔色を伺った。  
相変わらず静謐な色を湛えた青い瞳が、こちらを見てはいるがどこか焦点が合っていない。  
そもそも、どうしてこんなことになったのかは分からないが、  
―――いや強いていうなら、出かける際に見せたミィのいわくありげな笑顔から推察できるのだが  
今の状況が、どう考えてもおかしい不自然なものであるとメイシェンは気付いていた。  
 
泣き叫べば、優しい彼のことだろう。きっと止めてくれるに違いない。  
しかし、その反面、この状況はいつかレイフォンと恋人関係にと望んでいた  
究極の形ではないのかとメイシェンは思う。  
浅ましい感情ではあるが、このまま男女の関係になれば他で遅れを取りがちな彼女にとって有利になる。  
そんなことを頭の隅っこで考えなかったと言ってしまったらウソになる  
 
 
(でも、でも!!やっぱり、こんなの間違っているよ、レイとん!)  
 
 
メイシェンは大きな胸につまった、ささやかな勇気を振り絞ってレイフォンにちゃんと意思を伝えようと思った。  
私だって、いつも流されているわけじゃないもん!  
 
 
「レイとん、やっぱりこんなの駄目だよ!もうやめ・・・」  
 
 
「いいから歯を食いしばって」  
 
 
さらりと受け流して、レイフォンはメイシェンの片足を上に引き上げる。  
茂みが割れ、局部が晒される。  
その窮屈な穴倉にペニスを突っ込んだ。  
 
 
「!?△○×※%□!!?!?」  
 
 
絶叫は痛みにかき消えた。  
いつもワンテンポ遅いと周囲に言われがちな彼女は、ここでもやはり遅かったのだ。  
ぎちぎちと押し込んでくるレイフォンに、背中をポコポコ叩いて抗議する。  
 
「あ・・・くっ・・・!」  
 
レイフォンはあまりのキツさに、少しだけ気が滅入った。  
目を閉じて集中する。  
相手は武芸者でもない、か弱い乙女だ。  
壊さないように、ゆっくりといたわってあげないと壊してしまうだろう。  
でも容赦をするにも我慢の限界がある―――  
ペニスが臆面もなく最深部まで到達するや否や、レイフォンはせわしなく動き始めた。  
杭を打つように、肉奥を打ち据える。  
入り口部分を守るヒダがペニスを巻き込みんで絡みついて離さない。  
圧倒的な質量に、中から押し出されてきた潤滑油がとめどなく排出してきた。  
ぐちゅぐちゅとかすかな音を耳奥で聞きながら、レイフォンは微妙に腰の位置をずらして様子を伺う。  
クリトリスをすりつぶし、中をしごきあげるように苦心しながら・・・  
行為は非常に淡白だったが、もたらす感覚は千差万別だ。  
 
 
「うく・・・うぁ・・・・あ・・・っ!・・・はぁん」  
 
「メイはここが気持ちいの?」  
 
 
感触としては何かの突き出た入り口に押し当てるように腰をグラインドさせると、メイシェンが歓喜の声をあげた。  
どうやら、すごくココが気持ちがいいらしい。  
レイフォンは重点的に責める場所を見つけ、そこだけを丹念に激しく突く。  
 
 
「あっ・・・あっ・・・あっ・・・・あっ・・・」  
 
「はぁ・・・はぁ・・・ッ」  
 
二人のあえぎ声が協奏曲を演出し、粘着質な音が部屋にこだまする。  
快感に耐え切れなくなったメイシェンが、うわごとのように何かを叫んでいる。  
だらりと開いていた脚はいつしか、レイフォンの腰に巻きついていた。  
せがむように腰をおしつけてくる。  
いつもの奥ゆかしいメイシェンなら考えられないような痴態だ。  
 
 
「メイ・・・いやらしいよ」  
 
「あ・・・っあ・・・っ・・・言わないでレイとん。言わないでぇ!!」  
 
 
体を一定のリズムで揺さぶられ、がむしゃらな快感に酔いしれる。  
単調な行為をしばし続けていくうちに、メイシェンの声が一層声高く主張し始めた。  
クライマックスが近い――  
メイシェンの、ペニスを締め付ける伸縮運動の感覚が急激に狭まってきたのだ。  
突然、狂ったように脈打つ陰嚢が、放出の警告を促した。  
 
 
「もう・・・!出る・・・ッ!!!」  
 
「あああああっ!!レイとん!私も!私も・・・!!」  
 
 
レイフォンが音を上げた瞬間、メイシェンが仰け反って達した。  
体をぶるぶる痙攣させて、レイフォンの体を押し上げる。  
 
 
「あああ――ッ!!イっちゃうっ駄目、イっちゃうのぉ〜!!あーイクイクイクイクウウウゥゥ――!!」  
 
 
膣が伸縮を停止し、突き刺さったままのペニスから精液を採取しようと貪欲に締め付けあげる。  
レイフォンとメイシェンのピストン運動が停止した。  
待ち望んだ解放に体が悦びに打ち震える。  
レイフォンも爆ぜる。  
ぶると身震いしながら、蕩けきった蜜壷に欲望の残滓をびゅくびゅくと流し込んだ。  
 
(あ、あれ・・・?)  
 
膣内に流し込んだのはいいが、射精がいつもより長い気がする。  
長いというか、量がありえない。  
まるで失禁をした時のような長さだ。  
スパークする頭の中で、妙に冷静な事をレイフォンは考えていた。  
やがて、メイシェンのクレバスから漏れ出してきたではないか。  
しばらく目をトロンとさせていたメイシェンも流石に起き上がって、大きなパチパチさせて  
接合部分を不思議そうに見つめた。  
 
 
「レイとん・・・何だかす、スゴいよ。たくさん精液出てるよ・・・。そんなに我慢していたの?」  
 
「う、う〜ん?おっかしいなぁ?」  
 
 
異常な量を吐き出した自分のペニスを引き抜いて、レイフォンは収まらない昂ぶりを手に持った。  
瞬間的にしぼんだものの、手に持って外気に触れた瞬間にまたムクムクと勃起し始めてしまった。  
 
(うわぁ・・・どうしよう)  
 
一回の射精では全く治まる気配がない。  
尽きることのない頸力が、通常の量では考えられない精子を促しているのだ。  
レイフォンはチラリと汗に髪をまとわりつかせているメイシェンを見た。  
1回の行為で彼女の体力は随分と消耗したはずだ。  
これ以上は流石に酷かもしれない、と今更ながらに思った。  
すると、メイシェンが弾かれるように顔をあげた。  
 
 
「あ・・あのね!あのねレイとん!!」  
 
「どうしたのメイ?」  
 
「あの・・・レイとん。我慢できなくて、もっとし、し、したいなら、私・・・私・・・」  
 
 
最後まで言葉は続かなかった。  
レイフォンは胸元で顔を埋めてくるメイシェンを愛しく思い、抱きしめる。  
 
 
「メイシェン、本当にいいの?」  
 
「うん。レイと・・・レイフォンになら、何、されてもいいよ・・・。だから・・・」  
 
 
再び交わる唇の感触にうっとりと堪能し、メイシェンは目を閉じた。  
過程は不本意だったけど、メイシェンは今すごく幸せだ。  
好きな人の精液をおなかいっぱいに受とって、心の底方喜びに満たされている。  
大好きなレイフォンになら、どんなことをされても構わない、とメイシェンは思った。  
 
目を開ける。  
 
愛しい人の顔がある。  
 
 
 
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?)  
 
 
すぐ異変に気がついた。  
レイフォンの顔の隣に、またレイフォンがいる。  
その隣にまたレイフォンが・・・え?えええ?ええええ!?  
 
ずらりと自分を囲む、数十人のレイフォンがそこにいた。  
 
 
「レイ・・・とん・・・・・・・・・?」  
 
 
「どんなこともしてくれるんだよね?じゃぁ手っ取り早く千人衝使っていいかな?いいよね」  
 
 
悪気のない顔で、レイフォンは笑った。  
後ろにいたレイフォンがメイシェンを肩を押されたので、メイシェンは体を建て直そうとあわててベットに手をつく。  
・・・なんだか、四つんばいにさせられているような気がする。  
メイシェンは正気の沙汰と思えない行為に怖気づき、待ったをかけようと口を開きかえたが、  
声をあげるよりも先に、レイフォンの肉棒が差し込まれる方が早かった。  
 
 
 
やはりメイシェンは、ここでもワンテンポ遅かったのである。  
 
 
 
   †  
 
 
 
「アイツは一体何をしているんだ!」  
 
 
中性的な顔立ちをした金髪の少女がモップで壁を磨いている。  
美しい容姿は今やナリを潜め、怒りに満ちていた。  
呆れるほどに大きな筒状の機関部で、彼女は先ほどからずっと後輩の青年を待っているのだが、  
本人が一向に来ないので、腹を立てているのだ。  
予定ではとっくに来てもいい頃合なのだが・・・  
 
(アレを食べてもらわないと持ってきた意味がないではないか全く)  
 
今日は、ちょっとばかり勇気を出して女の子らしくクッキーを焼いてきたのだ。  
プレーン生地を使ったのに、見た目はおいしそうなチョコクッキーになってしまったが・・・  
それでも、元は食べ物だった焼きカスを、ありったけつめてきた。  
少女は、つい傍でさびしく置かれたお菓子の箱に目線を向けてしまい、あわてて逸らす。  
 
(べ、別に、レイフォンの為じゃないぞ!私だって女なのだから修行ぐらい・・・そう!修行だ!)  
 
既にピッカピカに磨かれた壁をずっと擦りながら、必死に内心で言い訳をする。  
 
 
17小隊を預かる身であるニーナは、機関部掃除中だった。  
 
 
 
 
 
 
〜終わり〜  
 
 
 

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