「お願い……します」
鋭く尖った器具が立ち並ぶ、無駄に広い部屋の中央にあるベッド。
そこに少女は横たわっていた。
「クヒ…クヒヒヒヒ……」
ベッドの隣りには背の低い老人が不気味な笑い声を必死で堪えながら少女を見つめていた。
「本当に…本当にお父さんは死なないんですか?」
少女が哀願するように老人に尋ねる。
彼女の名は”瑪瑙”。
瑪瑙は今、隣りに居る老人、”幻獣朗”の手によりある実験が行われようとしていた。
「勿論じゃ…メノウ、お前の髪は美しい…クヒヒ…」
幻獣朗が髪を撫でる。きめ細かく美しい毛髪が、皺だらけの手の中で弄ばれる。
「早くして下さい…戦い続けますから…」
「ヒヒ…メノウ、まだ早い。お前はまだ、その段階まで達していない。」
髪を持ったまま不気味に笑う。
「ど、どういうことですか!?」
瑪瑙は恐怖感に染まるまいと歯を食い縛り震えた声で問う。
「今日はまず第一段階じゃよ。ヒヒ…勿論、断るなどとは言わぬのよ?」
「は、はい。」
不気味な笑いを浮かべたまま幻獣朗は背後にある刺々しい器具を持ち、瑪瑙へと近づいて行った。
声にならない悲鳴が瑪瑙の脳内に木霊する。
(でも…お父さんの為…お父さんの為…)
ベッドの上に寝転んだ状態の瑪瑙は覗き込むに立っている幻獣朗の顔を見る。
「ヒ…その眼、好きじゃよ…ほれ、メノウ脱ぐんじゃ。」
身に付けているセーラー服を脱ぐように言う幻獣朗の雰囲気に圧倒された瑪瑙は涙を目じりに溜めなが
らも手をスカートのホックへと伸ばした。
ゆっくりと白い脚が露になる。
「ヒヒヒヒ…何をしておる。上も脱ぐのじゃ!」
スカートだけを脱ぎ、セーラー服にパンツというミスマッチな格好をしている瑪瑙に怒鳴りつける
「ごめんなさい…ごめんなさい」
涙が頬を伝いベッドを濡らす。恐怖に震える手をスカーフへ、そしてゆっくりと白いブラジャーが現れる。
「メノウ、お前は美しい。頭髪も体も…」
ひんやりとした刺々しい器具が白い腹に、ひたりと当てられる。
「ひゃっ」
冷たさに甲高い声をあげて一瞬身悶える。
「良い声じゃ…もっと聞かせてくれんかの?ヒヒ」
銀色に光る器具の先端が、いやらしく這いずり回る。
腹部から、大腿部へ、大腿部から股間へ。
「あっ…そこはっ」
瑪瑙が脚を内股に閉じ、器具を拒絶する。
「メ・ノ・ウ…お前はワシを拒絶するのか…?」
禍々しい雰囲気を醸し出しながら、瑪瑙に詰め寄る。
「ひっ…そんなこと…し、しません」
「いやぁ、お前はワシを拒絶した…そういう子には御仕置じゃのぉ…メ・ノ・ウ」
カランッと金属音をさせて、先ほどまで持っていた器具を落す。
笑い声を必死に堪えながら、幻獣朗の手が瑪瑙のブラジャーへと伸びる。
「い、いやぁ!」