”First Love feat. 氷室警視”  
 
 
「氷室警視、彩木です…。準備が終わって、今待機中です」  
「わかった。このままつないでおけ。動きがあったらすぐに言うんだ、いいな」  
「わかりました。…警視…。私、緊張してます…」  
「安心しろ。全力でサポートする」  
「はい。お願いします!」  
 
「警視!彼が出てきました。いよいよです…」  
「よし。適宜指示を出す。くれぐれも携帯に気づかれるな」  
「…はい!」  
 
「くるみ〜、お待たせ…。ピンクのバスローブ、似合ってる。可愛いよ」  
「伸吾もかっこいいよ。うふ、頭から湯気がたってる」  
「…でも、よくとれたな、休暇なんて…。いままでろくに休み取ってなかっただろ?」  
「うん。でも…氷室警視がお休みくれたの。ほら、この前、結婚式のとき、申し訳なかったって」  
「ふーん…。そっか。人使いが荒くて鬼のような上司でも、いいとこあるんだな」  
「…鬼…か」  
「あ…あら、警視は人使いは荒いけど、べつに鬼ってわけじゃ…」  
「ふん、余所でどう言おうと別に構わないぞ」  
「やん、ご、誤解ですぅ」  
「くるみ………」  
「ん……んん……はあっ……。伸吾ったら…」  
「ゴメン…。急に盛り上がっちゃった。でも本当にいいの?結婚前なのに…」  
「…うん。今日が…いいの」  
「そっか…!嬉しいよ。あ、飲み物用意しとこ。キッチン行ってくる」  
 
「脱いでないだろうな」  
「やだ!まだ、キスだけです…!でも、もうすぐ…」  
「バスローブは着たままでいろ」  
「えっ?」  
「全裸になって、携帯をどこに隠す!絶対に脱ぐなよ」  
「はあ……」  
 
「お待たせ!スパークリングワイン。後で…喉乾いたら飲も」  
「うん…ありがと」  
「……くるみ…」  
「まっ、待って!」  
「あ…ごめん。電気消そうか…」  
「いいの…伸吾の顔が…見えたほうが。でも、恥ずかしいから…バスローブは着たままでも  
 いい…?」  
「くるみがいいなら…俺はいいよ。着たままかあ…ちょっとドキドキするな…」  
「フッ、上出来だ…彩木くん。うまく丸め込んだな」  
「なっ…、なんですかその言い方!」  
 
「くるみ…好きだよ……」  
「伸吾…あたしも…」  
「くるみのおっぱいだぁ…可愛い…」  
「やあん……ああん…伸吾ったら、赤ちゃんみたい…。あん、かんじゃダメぇ…」  
「くるみのおへそだ…」  
「きゃ…くすぐったいよお…!」  
「くるみの…あっ、もうこんなに……」  
「だめぇ、見ちゃだめ……お願い…」  
「じゃ、後回しにするね…。くるみの太もも…むちむちだあ……」  
「ああん、もまないでぇ…」  
 
「彩木くん」  
「あ…はぁん…」  
「悶えるな!」  
「そんな…使い分けられないですぅ…」  
「ここらで一本抜いておこう。前戲が長引くと厄介な結果になるかも知れん」  
「どういう…事ですか?」  
「彼は君に散々おあずけを食わされていたな」  
「わ…私じゃないです!警視のせいですよ!」  
「まあいい。彼は今、爆発寸前の状態だろう。前戯に時間をかけていると、  
 いざ挿入してからあっけない可能性がある。悲しいが良くあるパターンだ」  
「警視の経験ですか?」  
「黙れ。一般論だ」  
「…で、どうすれば?」  
「そうだな…口でしろ」  
「えっ…そんな…やり方がわかりません」  
「大丈夫だ。指示する」  
 
「伸吾…あたしも伸吾にしてあげたいの………寝て…」  
「えっ…な、何?…こう…?あっヤバイ、勃ってるの見えちゃうよ…下から見ないで」  
「キス……するね……」  
「く…くるみ…?!」  
「待て。まず彼の陰茎の形状を説明しろ」  
「イン…ケイ?インケイって?」  
「……。…オチンチンのことだ!!」  
「そう言って下さいよぉ。えーと、見た目、エラの張った子供のエイリアンって感じ。  
 色は…真っ赤で、先端はつるつるしてます。…赤鼻のトナカイみたい…」  
「非常に君らしい、分かりやすい表現だ…。良かったな彩木くん、君の彼氏は成人男性として  
 正常な勃起状態にあるようだ」  
「喜んでいいんですね?で…これからどうすれば…」  
「君はソフトクリームというものは好きか」  
「…え?はい、大好き!」  
「溶け始めたソフトクリームを舐める要領だ。こぼれ落ちないようにするつもりで舐めろ。  
 時々先端をくわえるといい。歯はたてるなよ」  
「わかりました」  
 
「くるみ…どうしたの?無理しなくて……ああっ、く、くるみぃ……!」  
「……んっ、……んっ、……んん……」  
「あっ、すごい……すごいよ…!恥ずかしいけど、気持ち……いい……」  
「……んん、……んん、………はむぅ………」  
「ああーっ……くるみ………!」  
「ついでに陰嚢も刺激しろ」  
「イン…ノー…?」  
「タマブクロだ、タマブクロ!!…何を連呼させる…」  
「そんなとこ……あっ、あ、あーーーーっ…!」  
「あふ」  
「どうした?」  
「へいひ……あんか、れまひた……」  
「何か、出ました…?…精液だろうが!!こぼすと面倒だ、飲み込んでしまえ!」  
「ふえぇ〜〜」  
「ただの蛋白質だ!飲み下せ!」  
「うぐ…ぐ……っ」  
「はあ……はあ……くるみ……ごめんね…。え、飲んじゃったの?  
 ありがとう、くるみ…俺、嬉しいよ………」  
「ひんご……」  
 
「ところで、彼の方は経験者なのか、それとも童貞か」  
「し…知りません、そんなこと」  
「ふん、まあすぐ分かることだ…彩木くん、彼の手を君の股間へ導き、指を使わせろ」  
「そっ、そんなことできません!」  
「やるんだ!」  
「……伸吾…。…あの…」  
「くるみ…?」  
「どんな風に…するの…?指で…やってみて…」  
「…うん…。じゃ…まず…」  
「…そこ…おしっこするとこだよ…?」  
「うん。でも、ほら……」  
「は…あああぁぁん……!やん…どうして…?なんか、おもらししちゃいそう……」  
「入れるのは、この下だよ…。ね、どんどん入ってく…くるみの中、熱い……」  
「ああ…そんなに奥まで……?あぁん、ぐりぐりってしないで……!  
 あ…でも、そこはもうちょっとして……あぁ…うぅぅん……あん…」  
「…くるみ……俺、また勃ってきちゃった…。そろそろ準備して…いい?」  
「う…ん」  
「…彩木くん…ずいぶんと感じたようだな…」  
「は、はい…。…聞かないで…恥ずかしい…」  
「そうはいかん…これからが本番だ…」  
 
「…伸吾…何つけてるの?」  
「あ…結婚前にできちゃうのは、やっぱカッコ悪いから。もちろん子供は欲しいけどさ、  
 もう少し後で……いっぱい作ろ」  
「うん!」  
「あ…彩木くん、いよいよだな…」  
「警視?なんかさっきから苦しそうですけど…」  
「…私の事は構うな…」  
「くるみ…いい…?」  
「待て…!彩木くん…君が上になれ…」  
「え…?!」  
「その方が体をコントロールしやすい…痛みも…逃がせるだろう」  
「わ…わかりました」  
 
「くるみ、どしたの?…まだ恐い…?」  
「恐くないよ…。ね…伸吾の上になっていい…?」  
「う…うん…いいよ、おいで。そう、お尻もうちょっと下げて…入れるよ…」  
「あ…、あ…、ああぁぁん…!さっきと違う…お、大きいよぉ!!」  
「当然だ…指とは違うぞ……耐えろ彩木くん…」  
「痛い…?ごめんね、くるみ…ゆっくりするから我慢して…」  
「ああ…ぁぁん……伸吾ぉ…!あ…うぅ……!!」  
「彩木くん…しっかりしろ……腰を落とせ…一気に入れてしまうんだ」  
「はぁ…い……あっ、あう…うっ!!…ああっ……どうにかなっちゃうぅ」  
「くるみぃ…!頑張って……!」  
「…はあぁっ……うぅん……あっ、あぁぁん………」  
「いいぞ…こ…腰を使え…彩木……ううっ…!」  
「あぁ……どうし…たんですか……警…視…」  
「何…でもない…気に…するな…。電話を切る…健闘を…祈るぞ…」  
「?…あっ…ああん………あん…」  
 
「く…くるみ……俺…もうダメかも……」  
「はぁあ、…し、伸吾ぉ……」  
 
 RRRRRR RRRRRR RRRRRR RRRRRRR  
 
「あ…、彩木です…!」  
「もう済んだか?悪いが事件だ。至急来てくれ」  
「け…携帯?!なんで?!…ってもしかして」  
「警視、なんかサッパリした声…」  
「気のせいだろう」  
「…そういうわけで、伸吾、ゴメン!事件なの!」  
「……そっ、そっ、そ(以下略)」  
 
END  
 
 

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