がしゃん、と重い音を立てて地下室の扉が閉まる。
「あ、ちょっと、なんで閉めちゃうんですかぁ!…開けて下さいよぉ!」
「辛うじて合格だな」
「……?!」
「ようこそ、A級未決事件捜査特別室へ」
「あのぉ……、あなた…は」
「氷室光三郎。君の上司になる」
「氷室…警視……」
リモートOPタイトルバック
「うっそ!ちょーイイ男!!あたし、もっとオジさんかとぉ…。あ、すみません。
あたしぃ、いえ、私、環七署交通課から転属になりましたぁ、
神 崎 薫 巡査でぇす!コレ履歴書ですぅ。よろしくお願いしまぁす!」
「…………」
「正直ぃ、月イチで人が辞めるっていうウワサのA別館だからぁ、どうなるかと
思ったんですけどぉ、頑張って来てみて良かったですぅ!」
「…私との仕事が辛かったら、いつでも辞めてもらって構わない」
「どんなに辛くても絶対に辞めません!一生ここで働きますぅ!一生!」
「…いや……、そんなに居てもらわなくていい……」
「あたし何でもやります!署内外の情報収集には自信がありますぅ!
警視の身の回りのお世話もするしぃ、お望みなら…添い寝だってしちゃいますぅ!
……あん、警視ぃ、どこ行くんですかぁ、待って下さいってばぁ……」
〈了〉