氷室の寝室。
くるみ、裸の氷室の肩を後ろから抱いている。
「氷室警視の荷物なら、アタシ、持ちます、いくらでも……」
「…………。……そうか……では、手をもう少し下だ」
「え……、はい…」
「もう少し下」
「…はい…」
「もう少し下だ」
「――あ…っ…。警視、ぐにゃって、何かぐにゃって、してます…!!」
「実況はいい!そのまま持っていろ…」
5分経過。
「…警視……、少しあったかくなってきましたけど…、でもぐにゃって……」
「だから実況するな!」
「なにかの病気ですか?お薬買ってきましょうか?」
「…キミに伝染る病気ではない。薬もいらん」
「ホントに大丈夫なんですか?アタシ、心配です……」
「振って遊ぶんじゃない…。オレはもう寝る」
「え…、ちょっと、警視?コレ、いつまで持ってればいいんですかぁ……?!」
〈了〉