放課後の体育館倉庫。  
「調子は……聞くまでもないな」  
 斗貴子に呼び出されたカズキは、血色の悪い顔でそこに立っていた。  
「なんかここ最近、身体がしんどくて」  
「そうか、やはりな」  
 そう言いつつ、斗貴子は服を脱ぎ始める。  
「ちょ、ちょっと、と、斗貴子さん何をっ」  
「何をって、キミの身体を直すんだ」  
 慌てるカズキを前に、斗貴子は当然のようにセーラー服を脱ぐ。  
「な……治すって」  
 カズキの目に、斗貴子の胸の膨らみを隠す白いブラジャーがハッキリと映る。 
「キミの身体が、その核鉄によって生かされていることは前にも話したな」 
「あ、ああ」  
 返事はするが、カズキは斗貴子の姿に釘付になったままだった。 
「いいか、核鉄とは所有者固有の生命場のパターンを転写しながら成長する単一分子のことだ。古来ギリシャにおいてはムー大陸の遺産ともされ、日本においてもヒヒイロカネという名で――」 
 斗貴子は目の前のカズキをみて説明をやめる。  
「ぐぅー、ぐぅー、ぐぅー」  
「……バルキリースカートッ」  
 斗貴子の声に応じて精製される鎌が、カズキの頭をつつく。  
「い、痛ッ、痛ッ、斗貴子さん、ちょっ、やめて」  
「人が折角説明をしているのに、惰眠を貪るからだ」  
「いや、長くなりそうだったんで、つい」  
「キミの命に関わることだ、真剣に聞け」  
「え!?マジ」  
「ああ。今まで私に合わせて成長していた核金が、君の身体に拒絶反応を起こしている」 
「えーと、つまり」  
「このままでは核金は機能しなくなると言うことだ。当然そうなれば君も死んでしまう」  
「お、オレはど、どうすればいいんだ」  
「だから、それを解決しようとしている」  
 そう言って、斗貴子はスカートを下ろし、下着だけになる。  
「斗貴子さんが裸になるのとオレの命にどんな関係が……」 
「核金がキミの生命場に馴染むまで、キミとを私の生命場を同調させて核金の拒絶反応を最小限に押さえる」  
「同調させるって、どうやって」  
「色々方法はあるが、一番効率的なのは性的交渉。平たく言うとハメるということだ」  
「ひ、平たく言い過ぎだッ」  
「何を言う、錬金術において生殖行為は重要な研究分野だぞ」  
 パチッ  
 ホックの外れる軽い音と同時に斗貴子のブラジャーが外れ、少し小さめの乳房が晒され、続いてパンツが脱ぎ捨てられ、生まれたままの斗貴子の身体がさらけ出される。  
「あわあわあわあわあわ」  
 動揺と興奮に襲われるカズキを無視して、斗貴子は淡々と準備(?)を続ける。  
「キミもさっさと裸になれ。身体の触れ合う面積が大きいほど効率がいいからな」  
 斗貴子は隅に丸めてあった体育マットを広げる。 
「よし、こっちの準備はいいぞ」  
(い、いや、いいぞって……)  
 相変わらずその場に固まったままのカズキに、斗貴子は溜息をつく。  
「仕方ないなキミは」  
 斗貴子はそう言いつつカズキに近付く。 
 カズキが後ずさるよりも速く、斗貴子の手が制服を掴む。  
「ちょ、ちよっとまってくれ」  
 しかし、斗貴子はカズキの制止を無視してボタンを外していく。そのまま為すすべもないまま上半身を裸にされる。そして斗貴子の手がズボンのベルトを外し、トランクスごとズボンをずり下げる。 
「ふむ、準備は言いようだな」  
 斗貴子は、カズキの下半身で激しく自己主張するモノを見て呟く。  
「あ……ああ、もう我慢……」  
 カズキの中で理性の束が数本まとめて切れる音が響く。  
「と、斗貴子さんッ」  
 カズキは斗貴子の肩を掴むと、そのままマットの上に押し倒す。 
 斗貴子は驚いた表情を浮かべたが、それも一瞬のことで、直ぐにいつもの表情に戻る。 
 カズキはそのまま自分のモノを斗貴子に挿入しようとするが、気持ちばかりが焦って、やわらかな恥丘を空しく擦る。  
「ここだ」  
 がむしゃらに挿入を試みるカズキのモノを手に取ると、自分の入り口に導く。カズキは亀頭が包み込まれるのを感じて、一気に挿入する。  
「っく」  
 斗貴子か短くくぐもった声を上げるが、カズキにはそんな事に気を回す余裕などなかった。挿入の途中で一瞬抵抗を感じたが、そのまま体重を掛ける様に身体を前に倒すとそのままペニスが斗貴子の中に飲み込まれる。 
(入った)  
 そう思った瞬間、カズキの腰に、電流が流れるような感覚が走る。慌てて耐えようとするが、既に遅く、カズキは斗貴子の中で精をぶちまける。  
 ビクン、ビクン、ビクン  
 最初の射精に続いて、尿道に残った残滓を吐き出そうとするように数回斗貴子の膣内で跳ね上がる。 
「……」  
「……」  
 気まずい沈黙が2人の間を流れる。  
「早いな」  
「トホホ〜」  
 斗貴子の言葉に、カズキは情けない声を上げる。  
「まあ、治療には問題ないから大丈夫だ」 
「斗貴子さん、なぐさめになってないよ」  
「なぜキミを慰める必要がある」  
「い、いや、その」  
「まあいい。とりあえず治療を続けるぞ」  
 斗貴子はそう言うと、カズトの身体を抱き寄せる。  

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