「――――えーーーっとぉぉ……」 
自分の身に何が起きているのか、カズキは冷静に考えようとした。 
「斗貴子さん、これは一体どうなっているのでしょうか?」 
とりあえず目の前で仁王立ちで構えている斗貴子に尋ねてみた。 
「いや、239から君を虐めてくれと言われたんでな。その要望に応えようと」 
「虐めるの!?俺を虐めちゃうの!!」 
カズキは斗貴子の武装錬金・バルキリースカートで束縛されていた。 
抵抗しようと身を捩るがどうしようもない。がっちりと固定されている。 
「それではさっさと済ませるぞ」 
「いや、ちょっと待ってよ!俺の気持ちは無視!?」 
「無視」 
きっぱりと言い放たれた。カズキはしくしくと涙を流した。 
バルキリースカートが正確にカズキのズボンのチャックを下ろし、逸物を取り出した。 
「それでは始めるぞ」 
バルキリースカートがカズキのペニスをスッチャスッチャと弄りだした。 
「あぅっ!び、微妙に痛い!」 
「ん、そうか?まあ我慢してくれ」 
撫でるように動いたり刺すように突っついたり(実はこれが痛いわけだが)、さまざまな形でペニスを刺激していく。 
「っ痛い、痛い、けど気持ちいいかも……」 
「…キミはエムか?」 
斗貴子が呆れたように溜め息を漏らした。 
「………ぽ」 
「頬を染めるな!気色悪い!」 
口の中でぐちぐちと何か言いたげに呟いていたが、その間もバルキリースカートはスッチャスッチャと動き続けていた。 

 

ふにゃっとしていたペニスは次第に刺激に反応してむくむくと勃起してきた。 
「あうぅー。まさかこんな形で勃起してしちまうなんて……」 
武装錬金に攻められて勃ってしまうなんて、俺は変態じゃないか。そんな思いがカズキの中で渦巻いた。 
「何か不服そうだな。どうした?気持ちよくなかったのか?」 
「いや、気持ちいいとかそういうんじゃなくて、何か俺、自分が惨めになってきた……」 
「何故だ?」 
「ん、うん……いや、もういいや、好きにして」 
カズキは諦めた。 
「それでは好きにしてやろう。ほれ、ほれ」 
「はふぅ」 
バルキリースカートがカズキのペニスを撫で回す。その腕部一つ一つが違う動きで攻めてくる。 
複雑に絡み合う刺激が駆け抜けていく。微細な力加減がくすぐったいように感じられる。 
「……あのさ、そんな風にこちょこちょしないで一気にしてくれたほうが気持ちいいんだけど」 
カズキはいまいち快感へと繋がらないことから思わず口を出してしまった。 
「っほほおぉ。キミは私に意見するのか」 
「いえごめんなさい」 
斗貴子の、いつか見たあの壮絶な笑みを前にあっさりと自分の非を認めてしまった。 
「まあいい。そろそろ本気で弄ってあげよう」 
バルキリースカートがきゅきゅっときつく締め上げてきた。 
「っあふん」 
「……キミの反応は面白いな」 
斗貴子は自分の中に少しだけカズキに対して虐待心を抱いた。 
「…もう少しきつく虐めてもいいだろうか?」 
「ど、どうぞどうぞ……あぅう…」 
「で、ではやらせてもらおう」 
バルキリースカートの一つ一つの腕部がさらに繊細に動き出した。 
斗貴子は、さながらホムンクルスと対峙しているときのような真剣さでことに臨んでいる。 
ちくちくとした痛みも、次第に快感へと変わってきた。 

 

「……あのさ」 
「…………」 
「………あの、斗貴子さん…?」 
「…………」 
「…と、斗貴子さんってば!」 
「っへ?あ、あああぁ、ま、まだ何か?」 
「あのさ、できれば…バルキリースカートじゃなくて手で弄って欲しいなあなんて思ったりしてるんだけど…」 
カズキからしてみれば命懸けの頼みだっただろう。斗貴子の気に触れればペニスが貫かれるかもしれない。 
「うむ………。いや、それはできない」 
思ったより冷静に斗貴子は対処した。 
「え、どうして?」 
「私が言われたのはバルキリースカートでキミをスッチャスッチャ虐めることだ。私の意志で勝手に変更はできない」 
「そ、そんなあぁぁー!こんなんじゃ生殺しだよ!斗貴子さんの手で……ごにょごにょ」 
「ふぅ、どうしてもというなら239に聞いてみればいい。彼から許しが出たら私も、その……してやっても……ごにょごにょ」 
「ほ、本当!?え、っと、239さん!ダメですかあぁぁっ!!?」 

全ての決断は、依頼主の239さんに委ねられた。 

 

 

斗貴子さんならきっと 
「そおか キミはそんなに私の手でいきたいの か」って言うさ 
でもカズキは馬鹿だから威圧されて「ゴメンナサイ」って言っちゃうさ 
でもな 

 

斗貴子さんは無言で手でしてくれるさ!トッキュンサイコー! 

 

 

「――今びびっときた」 
「え!?何がぁ!?」 
「その、239から許可が出た…」 
「あ…じゃ、じゃあ……」 
「し、しょうがなくしてあげるのだからな!そこのところを勘違いしないでくれ!」 
斗貴子は必死に自分の意思でするわけではないと伝えようとするが、今のカズキにはそれは関係なかった。 
「それより、してくれるなら早くして欲しい、かも…」 
「う、うむ…わかった……」 
斗貴子が拘束されているカズキに近づき、腰を下ろした。 
彼女の目の前には、バルキリースカートによってスッチャスッチャ弄られ、びんびんになったカズキのペニスがあった。 
「てて、手でしていいのだな?」 
「う、うん……」 
斗貴子の指がカズキのそれに絡みついた。 
「うぅぅ…」 
絡みついた指が前後に動くたびにカズキの口から声が漏れた。 
「痛いか?」 
「い、いや全然……、むしろその逆で、ううぁ…」 
気持ちよさげな声がどんどん溢れ出してくる。 
「………あ」 
前触れもなく斗貴子の手の動きが止まった。 
「へぁ?ど、どうしたの…」 
「あ、うぅ…。今とんでもない要望が飛んできた」 
「え、どんな?」 
言い辛そうに口をつぐんでいたが、やがてその口を開いた。 

 

「その、だな……キミを足で虐めてやれ、という……」 
「あ、あ、あ、足ぃぃっ!!?」 
「大声出すなっ!わ、私だって驚いている」 
「で、でででも足でなんて、そんな無茶な…」 
「いや、あの、き、キミさえよければできないことも無いんだが…」 
「できるのっ!?斗貴子さんってそんなことできるのっ!!?」 
「だから、キミさえよければと言って」 
「して欲しい」 
「即答か!キミは即答してしまっていいのか!?」 
きっぱりと即答するカズキに思わず斗貴子が食って掛かった。 
「だって、そんな経験なかなかできそうに無いから……」 
「それは、まあ、そうだろうな……」 
「い、いいの、斗貴子さん?」 
「ま、まあキミがいいと言っているのだから…ごにょごにょ……と、とにかくそこに横にするぞ」 
バルキリースカートを操り、カズキの身体を地面に横たえた。 
斗貴子は靴を脱ぎ、カズキの天空に突き抜けるペニスの前に腰を下ろした。 
「そ、それではいくぞ」 
すらりとした斗貴子の足が伸び、両足の裏でペニスを挟み込んだ。 
「はぅあっ!こ、これは……」 
柔らかくぷにぷにとした斗貴子の足の裏の感触が刺激してくる。 
「動かすぞ…」 
足が器用に上下へ動く。微妙な刺激がペニスに伝わる。 
「うああぁっ、すっげぇ…変な気分……」 
足でやられるという羞恥的な行為がさらにカズキの興奮を煽る。 

 

「すげ……けど…、やっぱ普通にやってくれえぇ〜〜」 
突然懇願しだした。 
「ど、どうしたいきなり。気持ちよかったのではないのか?」 
「そりゃ気持ちよかったよ。でも、でもさぁ、足でイかされるのってなんか情けないよぉ…」 
「そ、そうか…。まあこれで277からの要求は満たしたわけだからこれ以上する必要も無いか」 
斗貴子は身体を逆にし、再び手でカズキのペニスを弄りだした。 
「あぅ、やっぱりこっちのほうがいい……」 
「私もこっちのほうがましだ…。ほれほれ」 
そう言って斗貴子は意地悪くカズキを虐めた。しゅしゅっとペニスを擦るたびに先端からは汁が溢れた。 
「斗貴子さん……もっと、早く…」 
「こうか…?」 
スピードが上がると、それに反応してカズキの興奮も高まった。 
「そ、そう……あぁ、ダメだ、もう…出そう」 
ぐぐいっとさらにカズキのペニスが大きくなった。 
「ねえ、…お、俺の精子…飲んでくれない?」 
斗貴子に対して相変わらず突拍子も無いことを言い出す。 
「……分かった」 
いつもならふざけたことを言ったカズキに対して怒り出すところだが、このときばかりは違っていた。 
ペニスを弄り、斗貴子自信も少しだけ興奮していた。 
小さな口を尿道の上で開き、射精される瞬間を待った。 

 

懸命に斗貴子の手がカズキのペニスをしごく。 
「あぅう……イく、イくよ、斗貴子さん………っあぁあ!」 
斗貴子の手の中でカズキのペニスがびくびくと暴れた。 
吐き出された精液は斗貴子の口を、顔中を汚して飛び散った。 
「んぐっ…ん、んん……、苦い…」 
斗貴子の喉がごくりとなった。 
「はっ、はっ、っつあぁー……気持ちよかった…」 
カズキは満足満足といった様子だ。 
斗貴子のほうは、顔中にかかった精子を処理しようとしていた。 
「あっ、ごめんごめん!いっぱいかかっちゃって」 
カズキはポケットからハンカチを取り出して斗貴子の顔についた精子を拭ってあげた。 
「ありがとう」 
「いやいや、これぐらいどうってことないって」 
二人の顔がくっつきそうになるくらい身体を寄せてカズキは言った。 
「んじゃあ次は俺が斗貴子さんを弄るばんがはぁあぁああっっ!!」 
カズキの顔面に斗貴子の蹴りがめり込んだ。 
「調子に乗るな!今日は要望があったからキミとあんなことをしたんだ!まったく、キミは何もわかっていない…」 
ぶつぶつとぼやくが、斗貴子自身まだ身体が少しだけ疼いていた。 
「うごおぉぉっ!は、鼻が、へあぁ〜、目が、目がぁ〜!」 
「いいかっ!次が来るまで私と性的な関係を持とうなどと思うなっ!戦士としてそれくらい堪えて見せろっ!」 
「………つ、次とはいつでしょうか…?」 
「私は知らん!今日は疲れた、もう帰る!」 
そう言い捨てて斗貴子はすたすたと去っていった。 
後には顔面強打でまともに立ち上がることのできないカズキだけが取り残された。 

 
 

「――――次って、いつだああああぁぁぁあっっっ!!!?」 

 
 

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