寄宿舎のカズキの部屋。鍵はしっかりとかけてある。
普段よりやや小さく開けた窓から夜風が入る。
ベッドに並んで座るカズキと斗貴子。ほとんど密着状態のふたり。
カズキは斗貴子の肩に手をまわしている。斗貴子は真っ赤に
なった顔をカズキから背けてはいるけど、体は離していない。
さわさわ。クチュ。
「カズキ、あの…。まだ、続けないとダ、ダメなのか?」
「ウン。そ、その、できれば続けてほしいなー、なんて」
「そんなに、気持ち良いものなのか…?」
ズボンは膝までおろされ、露になっているカズキのトランクス。
布ごしでもハッキリわかる彼の固くなった股間を、斗貴子の
白くて細い指がゆっくりと、やや単調にさすっている。
「私は何をしてるんだ…。ん?いまピクって動いたぞっ」
「ごめん。とても、気持ち良い…。もっと、ちゃんと握って…」
「…。キミがこんなにエロスだとは。こ、今回だけだからな!」
意を決したかの様に、背けていた顔をカズキに戻す斗貴子。
視線を落とすと、さすっていたカズキの股間の先端がすこし濡れて
いた。人さし指でツンと触る。指先が湿る感触。
カズキが唇を重ねてきた。
ファーストキスをカズキに捧げたのが…一週間ちょっと前か。
こういうのって早すぎないだろうか?他のカップルはどうなのだろう。
その場の雰囲気に流され、私は軽はずみに要求を飲んでしまっては
いまいか?…ああ。頭がボーっとして…思考がまとまらないな…。
唇を貪り、舌を絡ませあう。流れ込む相手の唾液を受け入れる喉。
カズキの股間に添えていただけの手に、今度はしっかりとペニスを
握らせる斗貴子。布越しでも形状が浮き彫りになり、ドキリとする。
唇を重ねつつ、ぎこちないなりに緩急をつけペニスをしごき始める。
呼吸と鼓動が荒くなる。このまま続けたらどうなるのだろう?
熱に浮かされた様な頭のなかで、斗貴子は知りたいと思った。
未知の体験にすこし恐れはあるが、カズキとなら、たぶん大丈夫だ。