『手作り犯し』
バレンタインデー。それは本来女性が男性に愛する思いを伝えるだけでなく、男性から女性への愛、あるいは同性同士でも普段からの感謝を表す日である…
ここは銀成学園高校寄宿舎の一室。そこには武藤カズキ、そして武藤まひろ、早坂桜花、ちーちん、さーちゃんがいた。
「何を隠そう、オレは手作り犯しの達人だああッ!」
「……あらあら、私…イカされちゃいましたわ…」
「はぁ、はぁ…さーちゃん、大丈夫?すっごい気持ちよかったね…」
「うん、ちーちん。なんとか大丈夫…でもまっぴーのお兄ちゃんって凄いね…」
「うん、毎年お兄ちゃんはバレンタインデーにお世話になった女の人を全員『手作り犯し』してくれるんだ…すごいでしょ!」
「じゃあまひろ、オレはちょっと用事があるからこれで。」
「うん、お兄ちゃんわかった。今年もありがとね。」
―ガラガラ ピシャン―
(でも今年はちょっと物足りなかったような…?)
「ふぅ…疲れたけどまだまだこれからだな……!!?」
そんな事を呟きながら寄宿舎の自室に戻ってきたカズキ。そこには…
「戦士カズキ…キミは今何をしてきた?」
そこには既にバルキリースカート全開の斗貴子さんが!
「あ、斗貴子さん、これはね…」
「『手作り犯し』か…これまでずっと続けてきたというならそれは慣習なのだろう。だが、なぜ私を誘ってくれなかった?」
「いや、だから…」
「うるさい!いつもの3人だけならともかく、桜花まで誘っておいて…キミにとって私は桜花以下の存在なのか…」
「………」
「すまない、取り乱した。騒がせたな…」
そう言って武装解除し、カズキの部屋から出て行こうとする斗貴子さん。
「待って!斗貴子さん!」
「…なんだ?」
「これを見てよ、斗貴子さん。」
といって部屋の隅からダンボール箱を引っ張り出し、ふたを開けて中身を取り出すカズキ。
「なんだ?一体その箱が何だと…な、なんだそれは!(///)」
「見ての通り、大人のおもちゃだよ。全部手作りなんだ。何を隠そう、オレは大人のおもちゃ作りの達人だああッ!」
「だからそれが何だというのだ!」
「斗貴子さん。『手作り犯し』って言ったよね?それの所以はこれなんだ。手作りのおもちゃで犯す、ってことでね。でも今年は、全部斗貴子さんのためにとっておいたんだ。」
「…え?」
「まひろたちには悪いけど、なにより斗貴子さんが気持ちよさそうな顔をするのを見たかったんだ。いっつも攻められてるけど、今夜はじっくり時間をかけてオレが攻めるよ…いいよね?」
「こ、今晩だけだからな…(///)」
「うん!あと念のため言っておくけどまひろたちには手と舌しか使ってないから。今日のためにHでキレイなお姉さんも1週間封印したんだよ!それと…」
「それと…何だ?」
「今日斗貴子さん安全日だよね。たっぷり中に出してあげるから。」
「な…一体キミは何を考えて…」
「大丈夫。いざというときには責任はとるから!男の子だったら名前は和斗かな?それに…高校卒業したらもう斗貴子さんとずっと一緒に暮らそうって決めたから…いいでしょ?」
「バカ!…でも…正直嬉しい………こ、こ、こ、今晩だけだからな!」
こうして銀成学園高校寄宿舎のバレンタインデーの夜は更けていくのでした…
END