■1、蜜の香り □
「む…うぉ…いいぞ2人とも…。ブラボー、だ…」
「ほあぁ…(ピチャ…チュプ)わふぁるわよ…ここが弱いのよね(ツツゥ〜)」
「(カプ)んむぅ、(チュウゥゥーッ)…っぷはぁ。…(ペロ、ペロ)あぁ、衛さぁん…」
病室に、女の吐息と喘ぎ声が響く。
ベッドに寝かされた男は、身体のあちこちに包帯が巻かれている以外は、ほぼ全裸。そして男の両脇から
身を乗り出し、堅くそそり立つモノに熱のこもった口唇奉仕を行う2人の女も裸だった。
ショートヘアの方は千歳。普段のクールな表情を装いつつ、その頬はうっすらと紅潮し、時折男の表情を
確かめながら丹念に舌を這わす。長い黒髪をひっつめ、眼鏡を掛けている女は病院の看護婦。いつもの
毅然とした態度をかなぐり捨て、陶然としてペニスにむしゃぶりつき、吸いたてる。
女達の奉仕を受けているのは、傷の回復著しい防人 衛。少しやつれてはいたが、鋼の如き肉体と
鋭い眼光に衰えは無い。
防人が上体を起こし頭を撫でてやると、2人とも目に喜びを浮かべ、一層熱心にフェラチオを繰り返す。
「(////)んっ、んっ、んっ、んっ、くぅんっ、…ふうぅ……んっ、んっ、んっ、」
「(//∞//)あはぁ…んんっ、…ぷふぅ……んんっ、んんっ、んんっ、…」
ナースが先端を甘噛みすれば千歳が竿を横向きに咥え、唇と舌で愛撫した。あるいは千歳が小さな口一杯
に防人のモノを頬張り、ナースが睾丸を舌で転がす。そして時には左右から2人同時に、屹立の形をなぞる
ように下から上へゆっくり舐め上げる。亀頭の先で互いの舌が触れ合い、まるでペニスを間に挟んでキスを
交わしているようだ。
「(ジュプ、ジュプ…チュッ)はあぁ…もう、だめ……。防人くん、…お願い」
我慢できなくなったのか、目を潤ませた千歳が防人の胸にすがりついた。防人は千歳の背中に回した手を
尻へと滑らせ、指を潜り込ませる。
「んふぁぁああああっ!!」
指を飲み込む熱いぬめり。フェラチオしていた時から濡らしていたのか、既に愛液の筋は太腿から足首ま
で伝い、床に雫溜りを作っていた。──クチュ、クチュ──。防人は、千歳の膣に埋めた2本の指を単調に出し入れ
させる。最も感じる部分は決して刺激しない。あえて決定的な快楽を与えず、どこまでも焦らし続ける。
「嫌ァ!意地悪しないで…イかせて、イかせてェ!」
足りない快感を補おうとするように、千歳は自ら腰をくねらせ、泣き叫ぶ。
(…あの千歳が、涙を流して哀願している!)
それは防人のささやかな嗜虐心を満たすと同時に、かつての感情表現豊かな彼女を思い起こさせた。
「千歳…」「!…ん、…むぅ……ふぁ」
優しくキスをしてやると、首に腕を回してしがみついてきた。キュン、キュンと膣が指を締め付け、更に奥へと
飲み込むようにうねる。
「ん……どう?衛さん。…気持ちいいですか」
ナースはベッドに上がると防人の両脚の間に座り、股間に覆い被さった。重そうにたわんだ乳房の間に、
筋の浮いた肉竿が挟み込まれる。
「あはァ…熱いわ、衛さんの。…それに…ふふ、とってもヤンチャね」
ツンと張りのある千歳の胸に比べ、ナースの乳房は一回り大きく、餅のように柔らかく、乳輪は大きめで
それ故に扇情的だった。その豊かな胸に包まれ、ペニスが二度、三度と跳ねる。ナースが身体を前後にスラ
イドさせると、熱い怒張が乳房の間を往復し、先端が谷間から見え隠れした。
「あん、…犯されてるぅ…。私のオッパイ…衛さんに、犯されてるのぉ…」
次第に鈴口から先走りの汁が溢れ出す。それは乳房で擦られるうちに竿と谷間に塗り広げられ、ニチャニチャと
淫らな音を立て始めた。胸の間から立ち昇る雄の臭いに女はうっとりと目を細め、首を伸ばして先端の汁を
舐め取った後、眼鏡を片手で押さえながら、カリ首や裏筋を舌先でくすぐった。やがてたまらなくなったの
か、自分の乳房を掴むと指が食い込むほど強く揉みしだき、乳首でペニスを弄りだす。固くしこった突起と
竿の間に、泡立った汁が白い糸を引いた。
「ハァ…ハァ…私も、もう我慢できない……。ね、衛さん」
■2、乱れ咲き □
ベッドに折り重なる2つの裸体。仰向けのナースの上に、四つん這いの千歳。互いの胸を押し付け合い、
尖った乳首を擦り合う。
「はぁ、はぁ、はぁ、…あ!、…あん、あん、あん、ああん!…さき、もりくぅん!」
「あひ、あふぅ…コロコロしたの、擦れてぇ、…電流、はしるうぅ…」
女同士で快楽を引き出し合いながら、視線は何度も男を振り返る。防人はベッドに膝立ちで、そんな女達
の痴態を無言で眺めていた。その股間には、臍まで反り返った怒張がビクビクと脈打っている。
(あぁ…防人君の、凄い!……はやく…早く欲しいぃ…)
(衛さん…あんなになって…わたしの中で、何度でも鎮めてあげるのにぃ…)
千歳とナースが唇を重ね、ペチャペチャと音を立てて舌を吸い合う。そして防人に見せ付けるかのように千歳
は尻を振り、ナースは脚を大きく広げた。はしたなく涎を垂らす秘部が男の眼前に晒される。それは、3人
がこの病室で秘密の営みを行うときの一種の儀式。協力して男を誘惑しながらも、どちらが先に施しを得ら
れるかを決める、淫靡な女の戦いだった。そして、今日は千歳が先に音を上げた。
「もう、…もう駄目ェ!! 防人君お願い、頂戴ぃぃ!!」
四つん這いはそのままに、ナースから身体を離して振り向く。しかし防人は取り合わない。
「昔、教えただろう千歳。何が欲しいのか、ちゃんと言うんだ」
「ああぁ…そんなぁ…」
羞恥と肉欲の板挟みに身体を震わせ、千歳がポロポロと涙を零す。
「ま、衛さん……わたしに…」
ナースが息を荒げながら両手を自分の秘部に伸ばした。クパァ…と左右に開かれたそこは湯気が昇るほどに
充血し、割れ目の奥からトロリと白濁した愛液が流れる。
「私のここに……衛さんの逞しいペニス、挿れてください。…そして、…そして……思い切り!、かき回して
えぇェェ!!」
隣の病室にまで聞こえそうな声で叫ぶナース。
「ブラボー、上出来だ」
防人に腰を引き寄せられた後、ひくつく膣口に怒張が宛がわれ、ゆっくりと先端が沈められていく。
「アハアアァァァァッ!!……これぇ!、これが好きなのぉ」
悦びの声を上げながら、ナースが自分の乳房を思い切り握り締める。熱い塊が胎内を掻き分けて、奥まで
到達する感触に汗ばんだ肌が粟立った。
「あぁ………ずるい、ずるいわ……」
恍惚とするナースの表情を前にして、千歳は泣きじゃくり続けた。さんざん嬲られ焦らされた官能を
どう処理していいのか分からず、ただ弱々しく尻を振って防人に訴える。そんな千歳の頬を、ナースが
両手で優しく包み込み、微かな優越感を含んだ笑顔で囁く。
「フフ…。欲しいなら、素直にそう言えばいいのよ。自分の気持ちを隠しちゃ駄目。……ここには私達しか
いないんだから、本当の自分を晒していいの」
「(グスン)……ほんとの、じぶん?」
「そう。……あなたの胸の内を…全部、衛さんにハアアアァンッ!!」
「余計な事は、言わなくていい」
ナースの言葉を遮るように、防人が腰を突き動かした。一突きごとに女の背が反り、腰が跳ねる。
引き抜かれた肉茎は愛液にまみれ、押し込むと陰唇の間から新たな愛液が溢れてシーツを濡らした。
「あんっ、あっ、ああん! 衛さん、好きよ、好きぃ!!」
防人に突かれながら、ナースは両手で左右の乳首を捻り上げた。瞳は既に焦点が定まらず、うわ言の
ように男への想いの言葉を繰り返す。その身体の上で一人取り残された千歳が、背後の防人へ振り返った。
「嫌ぁ………ねぇ…………ねぇ、さきもりくぅん……」
まるで玩具をねだる子供のように、じっと防人を見上げ、訴えかける。その間にも、ナースは次第に
絶頂へと近付いていた。
「あっ、あっ、あっ、あっ!、あっ!!、あっ、あんっ!、あんっ!、衛さん、来る!来ちゃうぅ!!」
「…俺も、そろそろ…いかせてもらおう…」
「ああ!! 出して!! 私の膣に、濃いのイッパイ射してェッ!!」
「!?ダメッ!!それだけは駄目ェ!!」
弾かれたように千歳が叫んだ。
「出しちゃ駄目! それ私の、わたしのなのぉ!!」
「あんっ!、…ふふ、我侭ね。でも、衛さんにおねだり出来ないあなたが悪いのよ。…あふぅん!!
…さぁ、衛さん…私の中でイって頂戴!!」
防人が、更にピッチを上げる。
「いい!! いい!! ああ、衛さん!! もうすぐ! もうすぐ来ちゃうぅ!!!!」
「////〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!(ああ、やめて、射さないでぇ)」
嫉妬。独占欲。恋慕。焦燥。様々な思いが千歳の中を駆け巡り、ついに理性の壁を打ち砕いた。
「私にもおちんちん!! おちんちん頂戴ぃ!! 千歳のおまんこに…
…マモルのおちんちん!!、欲しいのぉ!!!!」
防人の腰の動きが止まった。
「あ!? ま、衛さん…ど、どうして?」
オーガズム直前だったナースが戸惑いの声を上げた。防人は構わず怒張を引き抜くと、千歳の腰を掴む。
千歳が期待に満ちた目で、まるで尻尾を振る子犬のように尻を揺らす。そして防人は一気に千歳を貫いた。
「きゃふうううううううううん!!!!」
千歳の視界で火花が散った。お預けを喰わされ続けていた肉体は、一突きで絶頂の高みへ上り詰める。
激しく痙攣する膣運動に、防人は思わず気をやりそうになった。
「ふあ……あ……はぁ……」
快感の余韻に震える千歳。防人は呼吸を整えると、千歳の中で動き始める。
「ま、待って。今…イったばかりだから敏感で…、あん!、やぁん…あん、あん!」
容赦ない責めに、幾度も快楽の波が千歳を襲う。全身で歓びを感じながらも、千歳は身体を捻って
防人にキスをせがんだ。
「酷いわ、衛さん…。私、もう少しだったのにぃ」
クリトリスを弄りながら、恨めしそうにナースが二人の交わりを眺める。防人は片膝を立てて、
千歳の胎内で最も感じる部分を擦るように挿入角度を調整した。
「ヤァ!それ、それ感じ過ぎるゥ!! マモルのおちんちん、ぐりぐりってするのぉ!!!!」
背中を撫で、乳房を揉んでやりながら、深く、浅く、時には円を描くように、千歳の膣に突き入れる。
千歳の中は処女のように狭く、それでいて防人の肉茎を根元まで飲み込んで放そうとしない。
「ああん! 好きぃ! 好きなのぉ!! …もうどこにも行かないで!!
千歳のこと、置いて行かないでェ!!」
防人の動きに合わせ、千歳も腰をグラインドさせる。二人の動きがシンクロし、再び絶頂の高波が
押し寄せてきた。
「くっ…………いくぞ、千歳」
「来てぇ、来てぇ!!…マモルのせーえき…いっぱい、いっぱい千歳に射してエエェェェ!!!!」
「ああ、私も、私も一緒にいぃ」
防人が千歳の細い腰を両手で掴み、最奥まで突き入れた。
「!!うっ…(ビュク、ドビュ、ビュ、ビュ)」
「ひゃぁああああああああああああああああああああんん!!!!」
体内で爆ぜる熱い迸りに、千歳の背が反り返り、四肢が震え、肉襞が何度も締めつける。
「んんんんんんんんんんんんんんくふぅぅぅうううううん!!!!」
ナースの指がクリトリスを捻り上げ、全身を激しい電流が駆け抜けた。
「………ふうぅ」
防人が大きく息を吐き、千歳の膣からペニスを引き抜く。秘唇は最後まで名残惜しそうに防人のモノに
吸い付き、チュパッ、と音を立てて離れた。まだ半開きで痙攣するそこから、男の精が滴り落ちる。
「衛さん……」
ぐったりと倒れた千歳の身体の下からナースが這い出し、防人の前に跪いた。
「(ペロ、ペロ、…チュルル)んぷ……ん……っぷあぁ」
愛液と精液にまみれたモノを舐め清め、中に残った精液まで吸い出す。そして、両手で捧げ持った
そこに、うっとりと頬擦りをした。
■3、花の見る夢 □
汗を拭き、新しい包帯を巻かれた防人は、シーツを替えたベッドに窮屈そうに横になっている。
その傍らには、彼の腕にしがみ付き、裸のまま寝息を立てる千歳がいた。
「…少しいじめ過ぎたか。昔の“甘えんぼ千歳”に逆戻りしたようだ」
「7年も放っておかれた反動よ。…当分は貴方にベッタリでしょうね」
キャップを被り終え、ナースが振り向いた。白衣の間から覗く肌はまだ桜色に火照り、
仕草の一つ一つに情事の後の気だるさを残す。
「明日私が検温に来るまでは、誰もこの部屋に入らないようにしておきますから」
「世話をかける。それに、今日はすまなかった」
「ふふふ、一つ貸しにしておきますね。…そ・の・か・わ・り」
ナースは防人の手を取り、スカートの中へと導き入れた。指先が下着に触れる。柔らかな布地に
包まれたそこは、防人の指の感触にヒクリ、と敏感に反応した。
「この次は……私のココにも、熱いの、ください。…ね」
防人は苦笑し、指に力を込めた。
「んふぅん!!」
布越しに指を突き立てられ、ナースが柳眉を寄せて身をすくめた。じわっと下着に熱い染みが広がる。
「約束しよう。この埋め合わせは、必ず」
「ハァ、ハァ……。絶対、ですよ衛さん…。私だって、ずっと、寂しかったんだから」
眼鏡の奥の瞳が微かに潤む。そして彼女は身を屈め、防人にそっと口付けた。
「おやすみなさい、衛さん。いい夢を」