「えっと、ここが亀頭冠で、ここが―――」  
つぅ、と指で火渡の陰茎をなぞりながら名前を確認していく。  
「おい、名前はどうでもいいからとっとと咥えろ」  
毒島のそんな様子を呆れたように見下ろした。  
 
極東亜細亜のある国のある地域。  
錬金の戦士達が定住、あるいは仮の宿として利用するマンションの一室にて。  
錬金戦団戦士長火渡とその副官ポジションの毒島はまぁ、そういう間柄である。  
始めは上司権限で半ば無理矢理火渡が彼女を抱いた後に、  
お互いの気持ちの確認をして(勿論通常これは一番最初に行われることである)  
現在では内面的には相性の良いおしどり夫婦のような。  
外面的には精神年齢が新人戦士並みの半DVの夫と  
別れられない世話焼き女房のごとき関係である。  
 
さて、現在火渡は性については保健体育程度止まりの毒島を  
時間をかけて自分好みに開発・教育していこうと奮闘中なわけであるが  
少々認識が甘かった部分があった。  
技術が稚拙なのは練習すればよかろう。  
知らないことはこれから知っていけばよい。  
が、生徒のやる気がありすぎることは果たしてよいことなのであろうか。  
 
「おまえは下手糞なんだからまず実践してみないコトにはしょうがないだろうが、んのバカ」  
「火渡様、でもやっぱりきちんとした知識がないと  
 火渡様のお役に立てないと――っきゃん!」  
ぺしっと毒島の頭を叩くと相変わらず高く可愛らしい悲鳴が出た。  
マスクを付けていれば少々手荒に扱っても構わないのだが、  
流石に直に灰皿で頭を殴るわけにも行くまい。  
それでも叩かれたところを擦りながら毒島は上目遣いで火渡に無言の抗議をした。  
 
今夜はフェラチオの練習でもしようかと、  
火渡がベッドに腰掛け、その足の間に毒島が跪いた。  
ベッドの上にはティッシュの箱が一つ。双方服を脱ぐことなく  
火渡だけが前をはだけ、万一のためにカーペットにはタオルを引いた。  
「練習回数重ねないことにはしょうがねえだろ。技術問題言ったって」  
「うー…でも、きちんとできないと火渡様にも負担がかかってしまいますし、  
 一度に火渡様のを飲み干すのには、やはりどれだけの時間がかかるのかも…」  
「今日は飲ませねえよ。いきなりはキツいだろ。まあいいからやってみな」  
軽く頭を撫でてやると毒島の白い肌が一気に赤く染まった。  
そしてはにかむように微笑んで半ば勃起した男根に唇を寄せた。  
「ん…。はい、では失礼し―――」  
 
「やっほーやってる?戦士長〜」  
「某の観察によると何度かフェラチオは練習しているようだが上手くいっていないようだ」  
「おお、最中だったな。しかし根来、それは覗きとは違うのか?」  
「って、ていうか、ここ入っていいの!?え、え、え!?」  
「ブラボーな向上心を持つ戦士・毒島が呼んでくれたのだ。大丈夫に決まっている」  
「分かるわよ。火渡はそうやっていたいけな少女を自分好みに染め上げるつもりなのね」  
 
「……」  
「あ、皆さんどうも有難う御座います!お忙しいところ申し訳ないです」  
一名の周辺を除いて場の雰囲気がぱっと明るくなった。  
そして数秒後、一過性のショックから立ち直ったその一名が火を吹いた。  
「テメエら何の権限が会ってこの部屋にズカズカ入り込んでんだ!!ああ!?  
 っつーか毒島ぁ!テメエ何考えてやがる!  
 こんな喧しい連中呼びやがって!あれか?俺に対する挑戦か!?」  
 
火渡の怒りように吃驚してあわあわとそれを静めようと毒島が弁解する。  
「ご、ごめんなさい、言うのを忘れていました!  
 あ、で、でも、私このままじゃ下手糞なままで、  
 火渡様を喜ばせて差し上げられないと悩んでいたら皆さんが親切にも助けてくださると―――」  
「そーよ、もうちょっと毒島の努力を評価してあげなさいよ戦士長〜」  
「部外者から見た、客観的な目も必要だろう」  
「経験豊富でブラボーな先人から学ぶのも大切なことだぞ、火渡」  
「…テメエら纏めて溶かすぞ」  
だがしかし1対6.5ほど。  
どうにも勝てそうに無い。  
「…毒島ぁ、オマエ後で泣かすから覚悟してろよ」  
「え゛っ……」  
彼女にだけ聞こえるよう囁いた。  
 
というわけで急遽予定変更。  
毒島は火渡改め元再殺部隊の面々の前で指導を受けることになるのだった。  
「いい?男はねここをこう、下から筋を舐めてあげると気持ちイイのよ」  
勝手に冷蔵庫を開けビールを飲みながら、円山はそれを手振りで示し、やってごらんと毒島に指した。  
「…円山、オマエが指導すんな。気持ち悪ぃ。萎える」  
「あーら失礼しちゃう。ね、戦士長をヒィヒィ言わせるのが目的なんでしょ?  
 トライあるのみよ。こう見えて絶対そういうの弱いわよ」  
「確かにこういう火渡みたいな男に限ってオーソドックスな方法でイき易いのかもね」  
「千歳、俺はアブノーマルが好みなんだが―――」  
「別に誰も聞いていないわ」  
「つーかお前ら頼むから人のもんジロジロ見んじゃねえよ…」  
 
わいわいがやがやと頭上で話し合うのを尻目に  
毒島は言われたとおりに舌をちろりと出し根元から先まで筋と思われる部分をゆっくり舐め上げた。  
彼女の頭に置かれた火渡の手に少し力が入るのを感じ、思わず笑みがこぼれる。  
(火渡様のお役に立てているのかな?)  
そのままペロペロと猫のように陰茎全体を舐め、カリの部分を咥えた。  
 
「ああ、もう少し貪るように、こう、音を立てた方が良い」  
突然の声に目だけ動かすと戦部が根来を伴い彼女の様子を観察していた。  
「そうだな、口に唾液を溜めてそれを舌で塗りこむように。  
 それで頭を動かして全体を出したり入れたりすればお互いが高まるのではないか?」  
「ふむ、いったいどこまで口に入れられるんだ?毒島では戦士長のもの全部は少しキツかろう」  
またもややってみろ、と促され出来る所まで火渡を奥まで咥えこむ。  
全部、とまではやはりいかず、どう頑張っても2/3程度。  
(口に収めるのがやっとなのに音かぁ…どうしよう、やっぱり難しいなぁ…)  
先ほどの浮かれた気分から一転、少し切なくなりながらも、  
咥えられた分だけでも、とアドバイスどおり唾液を絡め唇を窄めるように出し入れを繰り返す。  
 
「ッ…んだよ。割といい先生がそろってるって事か。アホばっかだけどな」  
以前よりは、良い動きをする。苦笑しながら火渡が言った。  
「それで口に入らない分を手で擦るんだよ。出来るか?」  
ちらり、と毒島は火渡を見上げ目で頷いて残った部分に手を添えた。  
「ああ、毒島、ここはもう少し強めに擦ってあげていいのよ」  
「っていうかもう握りつぶしちゃえば?」  
「あむ…ンッ…ん…ぅう……」  
そのとおり両手で擦り上げるが、途中顔をしかめ唇を離した。  
 
「苦い…」  
きゅっと口を拭い、高く勃起したままのものを前に喘いだ。  
「…あー戦士長サイテー。口で出したー」  
「いや、円山、それは違うぞこれはカウパー氏腺液と言って…」  
「要するに先走りだろう」  
「うむ。まぁそうとも言う」  
「ちょっと、アタシだってそれくらい知ってるわよ。からかっただけなのに〜」  
 
実況されながら、一体どうムードを盛り上げコイツを教育できるんだ。  
火渡はそう半ば諦め、半ば悔やみながら口をもごもごとさせる毒島に言った。  
「嫌か?嫌ならもうこれでいいぞ。続きは今度―――」  
「駄目よ」  
何故ここでお前が割り込む。  
千歳はそんな表情の火渡にお構いなしに毒島の肩を叩く。  
「さ、もう一度。あなた舌先ばかり使っているけれど  
 「面」を使って舐めないと口を使う意味が無いわ」  
「あ…は、はい!」  
毒島はその口調の厳しさにつられ、再び陰茎を手にとった。  
「オイ、別にいいから…」  
「いいえ、火渡様。私ちゃんとここで勉強したいんです」  
彼女にこう微笑まれるとそれ以上は突っ込めない。  
仕方なしに、勝手にしろ、と吐き捨てて中空を見上げた。  
なんなんだこの状況…。  
 
「で、鈴割から…そう、そこ。ゆっくり、感触を確かめるように舐め上げる。  
 これを何度か繰り返しなさい。いいわ、なかなか上手い。時々吸ってあげて」  
一気に指導教官めいた雰囲気になった千歳は次々に毒島に指示を与えていく。  
時折「どうせフェラなんて女は大して気持ちよくならないけど」とか  
「下から見上げる男が堪えてる表情ってゾクゾクするわよね」とか  
実体験を交えた話が初心者にもとてもわかりやすい。  
そこへ根来も加わり初心者の心得を口にする。  
「某の(出歯亀)経験上、同時にふぐりを揉み込んでやると快感が増す。  
 口に咥えてやるのも良いが、やはり一番は胸で挟み揺すってやる事だな。まぁ…」  
そういって一度言葉を切り根来は毒島を見つめる。  
「それが出来れば越したことは無いが…」  
「……」  
「ッバカ!テメエ力入れすぎだ!」  
ごめんなさい、と慌てて目で謝り、片手で陰茎を擦り、もう片手で陰嚢を揺するように揉み解す。  
すると口の中でピクンッと反応があった。  
それがどうしよもなく嬉しくて再びカリを口に含み少し吸うと、  
口に苦味が広がるがそのまま舌でもって唾液を攪拌させその味を押し流そうとした。  
それが成功し、感じる苦味が薄まると一気にそれを唾液ごと飲み干し、  
火渡の先端に唇を当てて強く吸った。  
 
突然だった。  
毒島にしてみれば皆の指導に従っただけであるが、  
「〜〜をなさい」という言葉の中に力加減については含まれていない。  
火渡にしてみれば「多少上手くなればいいや」程度の認識で、  
彼女の熱心さをいうものをあまりよく理解はしていなかった。  
それから導き出される解は。  
 
「隊長サイテー。マジで口の中で出すとは思って無かったわ」  
「おいおい、大丈夫か。戦士・毒島」  
「だ、だいじょ…ぶ…こほっ、ごめんな、さい」  
口の中から精液が溢れ、もれた分は下に敷いたタオルに吸い込まれていった。  
「火渡最低」  
「一応出す前に言うのが礼儀だと思うがな」  
「まさか我慢できなかったというわけでもないでしょう」  
 
その我慢できなかった、だがなんか文句あんのか。  
怒鳴りたいが射精後の虚脱感と決まりの悪さで口に出来ない。  
「火渡様」  
むせ返る音も止み、小さく呼ぶ声がする。  
なんとなく答えるのが億劫だがとりあえず顔だけ向ける。  
「私、上手くなりましたか?」  
口元は押え、少々不安げな表情も混じってはいるが、  
全体的にはしくじってゴメンナサイ、といった感じだ。  
誰もいなければすぐにでも風呂に連れ込んで顔と口を濯いだ上で、  
二回目と行きたいところだが、まさかこの連中の前でやるわけにはいくまい。  
「…ケッ、テメエなんざ―――」  
ここで少し照れ隠しのために乱暴なことを言ってみようか  
いいかけるがそれは他の人間に遮られた。  
 
「上手くこなすにはやはり経験数が大切だからね。  
 いろいろな人で試すと良いんじゃないかな。  
   
 次は俺でやってみようか」  
 
犬飼であった。  
次の瞬間、彼の前には炎魔が現れた。  
 
 
基本的におっぱい星人でCカップ以下には興味の無い根来。  
料理の上手い嫁一筋の戦部。  
可愛い男の子いじりが好きな円山。  
恐妻をいかになだめすかすかのスキルに長けるキャプテン・ブラボー。  
主導権は常に私。千歳。  
蝋人形犬飼。  
 
 
正直自分ひとりで仕込みたかった火渡様。  
やっぱり苦いのは苦手な毒島たん。  
 
 
「あの、火渡様…」  
「ん?」  
「私、どうでしたか?上手になったでしょうか?」  
「…まだまだド下手糞だよアホ。これから補習するぞ、二人で」  
そう言って火渡はしゅんと残念そうにうなだれる毒島を抱き寄せた。  
 

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