ガチャリ。部屋の扉がゆっくり開き、斗貴子が顔を覗かせる。  
その途端、カズキの顔に笑顔が宿った。  
「あ、斗貴子さん!待ってたよ!さぁ早く早く!!今日も訓練だよ!」  
「カズキ…それなんだがなぁ……」  
斗貴子の方はどこか落ち着きがない。何か得心がいかないといった様子だ。  
斗貴子は扉を閉めると同時に施錠して、カズキと同じ様にベッドに腰掛けた。  
「その…もうヤメにしないか?」  
「えぇっ何で?」  
「だ、だって……別に大きくなくてもいいじゃないか…胸なんて……」  
実はここ数ヶ月間、友人やら先輩やらに唆されたカズキの主導によって、  
斗貴子の胸を少しでも増量するための「訓練」が行われていたのだった。  
当然それは斗貴子が望んでいた事でも何でもないので、斗貴子にとっては余計なお世話だ。  
しかし、斗貴子の戸惑いはそれだけでは無かった。  
「そりゃあ斗貴子さんがそういうなら止めるけど…けどなぁ……」  
ううんとカズキが唸る。斗貴子はさらに言葉を続けた。  
「何よりカズキ…キミの事が問題だ」  
「え?俺?…何か悪い事した?あ、もしかして触り方が乱暴で痛かったり?」  
「そうじゃなくてだな」  
斗貴子にしては歯切れが悪い。カズキは少し不安になってきた。  
「斗貴子さん、はっきり言ってくれていいよ。いつもみたいに単刀直入にさ」  
「…そうか?なら言わせて貰うが…カズキ、最近のキミは訓練の名目で…  
 ただ単に私の胸に触りたいだけなんじゃないのか?」  
ぎくり。カズキの顔色があからさまに変わる。勿論斗貴子はその変化を見逃さなかった。  
「いっいやあまさかそんなことは…その」  
「やっぱりそうなんだな…おかしいとは思ってたんだ、訓練中の様子とか」  
「うぅ…だって……斗貴子さんの胸触るの気持ちいいんだもん…」  
「…キミがそう思ってくれてるのは嬉しいが…」  
斗貴子は気恥ずかしそうに視線を逸らした。  
「その…そんなに触りたいモノなのか?」  
 
カズキは大きく頷いて、捲くし立てるように喋り出した。  
「うん!前から好きだったけど、訓練する様になってからもっと好きになっちゃったよ。  
 確かに小さいけどさ、すべすべでむにむにしてて、斗貴子さんがドキドキしてるのも  
 メチャクチャよく分かるし!」  
「そ、そう…かな?まぁなんにせよキミが喜んでくれてるなら、悪い気はしないな」  
「えへへ、でも何より一番なのは…触ってる間、斗貴子さんが………」  
「?」  
カズキはほんの少しはにかんで微笑む。  
「…斗貴子さんがすごくヨロコんでくれてて、その時の表情がさ…とっても可愛いんだよ」  
「なっ…!!」  
斗貴子は耳さえも朱に染めて、大袈裟に否定した。  
「べ、別に私はヨロコんでなんかっ!!」  
「え、そーなの?俺てっきり」  
「そりゃあ勿論全然ヨロコんでない訳でも…ってちがう話が逸れてる!  
 とにかくだな、キミがそんな調子だから訓練の目的を見失っているんだ!!」  
「どういう事?」  
「つまりだ、最初の頃こそキミが胸を触るだけだったのが、最近ではその流れのまま……  
 …要するに…シてしまっているだろう!」  
「それは不可抗力と言うか何と言うか…」  
カズキは申し訳なさそうに笑いながら、軽く頭を掻く。  
「何が不可抗力だッ!そもそも私達は回数が多いのに、余計に増えてるじゃないか!  
 エロスは程々にと言ってるのに全く!」  
「でもそれって俺だけのせいじゃ無い様な気が――」  
斗貴子はカズキの声に被せる様に言葉を発した。  
「と・に・か・く!!あんまりそういう事をしすぎるのも良くない!  
 キミが程々にすると言うならこれからもちゃんと私が相手するから、  
 訓練はもう中止という事にしないか!?」  
「う〜ん…さっきも言った通り、斗貴子さんが止めろって言うならそりゃあ止めるよ。  
 けど――」  
カズキは斗貴子の肩をギュッと掴み、出来るだけ優しく押し倒した。  
「あ、コラァ!」  
「今日、今日で最後にするから!泣きの一回って事で、ね!?」  
「…ハァ、ホントにキミはもう…………今日でお仕舞いだぞ?」  
「ありがと斗貴子さん!!それじゃあ早速……」  
カズキの手が、斗貴子の服の中に素早く滑り込んでいく。  
「あッ…カズ  
 
 

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