斗貴子「カズキ・・私のパンツしらないか?」  
 
カズキ「!?突然なにを言い出すんだ斗貴子さん!」  
 
斗貴子「いや・・見当たらないんだ・・  
私のお気に入りだったやつが・・」  
 
 
カズキ「俺を疑ってるのかい・・」  
 
 
斗貴子「いや・・その・・ただ聞いてみただけだ・・」  
 
 
カズキ「・・わかった!俺も探すの手伝うよ!!」  
 
斗貴子「いっ、いやっ!いいんだ!!  
自分で探すから!!」  
 
焦る斗貴子、顔を真っ赤にして  
その場を立ち去ろうとする  
 
カズキ「待ってよ!大事なパンツなんだろ!?」  
 
斗貴子「いいんだ!たかがパンツだ!」  
 
カズキ「いや!だめだ!!斗貴子さん・・因みに  
パンツの特徴は?」  
 
斗貴子「うっ・・もういい!!いいから・・」  
 
顔をより一層赤らめる斗貴子  
 
カズキ「早く!斗貴子さん!パンツに  
危機が迫ってるんだ!!」  
 
斗貴子「なにを訳の判らんことを!!」  
 
斗貴子を情熱的な瞳で見つめるカズキ  
その気迫に負けたのか  
斗貴子は俯きまま呟いた  
 
 
斗貴子「・・くまさん・・パンツだ・・」  
 
カズキ「え!?よく聞こえないよ!!」  
 
斗貴子「く・・くまさんパンツ・・」  
 
カズキ「もう一度」  
 
斗貴子「ええい!!くまさんパンツだっ!!」  
 
顔を真っ赤にし爆発する斗貴子  
 
カズキは神妙な顔をしながら頷く  
 
カズキ「なるほど・・斗貴子さん  
それは、くまさんの絵がプリントされている  
可愛らしいパンツでいいんだね?」  
 
斗貴子はもじもじしながら呻いた  
 
斗貴子「う、うん・・そ、そうだ」  
 
カズキ「なるほど、で、くまさんは  
バックプリントかな?  
それとも前にプリントされてるやつかな?」  
 
斗貴子「・・バックだ・・」  
 
カズキ「なるほど、で、素材は綿かな?  
綿100%のやつかい?」  
 
斗貴子「・・そうだ」  
 
カズキ「わかった・・ありがとう斗貴子さん  
もう、充分だ・・」  
 
斗貴子「君は・・なんでそんなに・・」  
 
斗貴子は終始恥ずかしそうに  
俯きまま、スカートの裾をいじっていた  
 
カズキ「俺と斗貴子さんは一心同体だろ?  
さぁ・・早くパンツを探しに行こう!」  
 
斗貴子「カズキ・・」  
 
斗貴子は胸に熱く  
締め付ける感情に目眩がした。  
 
結局パンツは見つからなかった・・  
 
カズキ「ごめん・・斗貴子さん  
力になれなくて・・」  
 
斗貴子「ふふ・・もういいんだ・・  
カズキのその気持ちで私は満足だ」  
 
斗貴子は満面の笑みでそう答えた。  
 
夜、深夜零時  
寮は静まり返り  
外では虫の泣き声が響いている  
 
しかし、ある寮の一室からは  
不気味な呻き声が響いていた。  
 
カズキ「ハァハァ・・まさか斗貴子さんが・・  
こんな・・可愛い・・ハァハァ  
パンツを穿いて・・ハァッ・・  
穿いてるなんて・・ハァハァ  
斗貴子さんのあの恥ずかしそうな顔・・ハァハァ  
まさか俺がずっと穿いてたなんて  
思わなかっただろぅなぁ・・ハァハァ」  
 
THE END  
 

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