俺は銀成学園高校2年B組の岡倉英之だ。  
先日のバレンタインで女子からもらったチョコは0個。  
チョコゲット数は今までの17年半の人生で0個、親にすらもらったことがない。  
秋水先輩は今年だけで数百個と言う大記録を達成しているのに俺は0だ。  
友人は最低でも1個はもらっているけど俺だけは0個だった。  
ホワイトデーなんて俺には全く関係ないな。  
当然彼女いない歴は生まれてから今日までの17年半だ。  
否、もはや俺の彼女はこの右手とエッチできれいなお姉さんシリーズとなりつつある勢いだ。  
思えば小学5年生のころから俺を何千回と快楽へ導いてくれたのはこの右手だ。  
友人レベルの女子は数人いることはいる。  
だが斗貴子さんはカズキの彼女となり、まひろちゃんは秋水先輩にお熱で、桜花先輩はパピヨンと仲がいいと  
もっぱらの噂(というか都市伝説)、ちーちんは剛太の彼女、さーちゃんは以前交際を申し込んだら玉砕した。  
それ以外は転校生の毒島さんは可憐で美しいのだが、どうにも火渡先生にホの字のようだ。  
しかも相思相愛らしく、鼻の下を伸ばしながら毒島さんに話しかけたら火渡先生に睨まれた。  
「あぁ?殺すぞテメェ!?」というチンピラのような台詞と表情だった。  
ロリコン教師め。  
教育委員会に訴えたらどうなるのだろうか?  
だがそんなことをしても何一つ意味を成さない。  
むしろそんなことを考える自分に空しくなる。  
誰か俺とストロベリってくれる女の子はいないのだろうか?  
そんなある日、俺は彼女に出会った。  
彼女は銀成駅前商店街で店のウインドウに飾られたジーンズを眺めていた。  
美しい女性だと一目見て思った。  
「危ねぇ!!逃げろ!!」  
ふと声がした彼女の真上をみると、ハンマーが彼女めがけて一直線に落下していく。  
アーケードの修理をしていた作業員が誤って工具を落してしまったのだ。  
このままでは彼女に激突して大怪我になる。  
俺の体はとっさに彼女に向かって飛び出していた。  
彼女を突き飛ばし、そして背中に落下するハンマーの直撃を受けた。  
そこからしばらくは記憶がない。  
気がつくと俺は病院のベッドの上にいた。  
「あ。気がついたようね。良かったわ。」  
俺の視界にいたのはさっき俺がかばった女性。  
どうやら彼女をかばってハンマーの直撃を受けて失神してしまい、救急車で運ばれたようだ。  
「助けてくれてありがとね。おかげで私に怪我はなかったわ。」  
俺より年上、20代前半の大人の色香を纏った女性。  
身長は俺よりも高いくらいで、バレーかバスケでもしていたのだろうか?  
「お医者さんの見立てでは目さえ覚めれば入院しなくてもいいらしいわ。」  
背中のダメージはかなりのものだが、たしかに動けないほどではない。  
「よかったらこの後お礼をさせてもらえないかしら?」  
うほぉおおおお!?何だこのギャルゲーのような展開は!?  
カノジョフラグが立った!!ついに俺にも!!ヤッホォイ!!  
俺は医者に再度診察を受けて、湿布だけもらって病院を出た。  
 
俺達は銀成市内を歩いていた。  
「へぇ。岡倉英之君か。そのリーゼントステキよ。」  
彼女は俺のリーゼントを褒めてくれた。  
俺のリーゼントを褒めてくれる人はそうそういない。  
ましてや女性ではなおさらで、ダサい、キモイ、ポマード臭い、木刀の竜と言われるのがほとんどだった。  
最後のはいまいち意味がわからんかったけど・・・。  
それでもこの髪型を貫いたのには俺の中学時代までさかのぼる必要がある。  
中学2年生の時のいっこ上の先輩に不良のカリスマのような人がいて・・・・  
やっぱり話すと長くなるからやめておこう。  
「あ、映画見ましょうよ。このラブストーリーは人気なのよね。」  
おいおいおいおい!?お礼どころか完全にデートになってるぜ?  
彼女も俺に気があるのか?  
映画は泣けるラブストーリーで彼女は涙をポロポロこぼした。  
そして俺は今までの人生で一番と言っていいくらい感動した。  
もちろん映画にではなく女性と2人きりで恋愛映画を見るという最高のシュチュエーションにだ。  
彼女はさりげなく俺の手を握ってくる。  
心臓はバクバクと激しく鳴り、俺を緊張させる。  
映画の内容は途中までしか覚えていない。  
途中から覚えているのは俺の心音と彼女の手の体温、そしてほのかに漂う大人の女性特有の香りだけだ。  
男にはない花のように心を穏やかにさせる匂いだ。  
映画館を出るとすでに日没を迎え、日は傾き始めていた。  
今度は喫茶店に入る。  
本当に良くあるデートコースだ。  
俺はナポリタンとアイスコーヒー、彼女はハンバーグとクリームソーダひとつを注文した。  
喫茶店ではナポリタンとアイスコーヒーを頼むのが俺のポリシーだ。  
「ねぇ?このクリームソーダを2人で一緒に飲まない?」  
間違いない!!彼女は明らかに俺を誘っている。  
これも俺が憧れていたシュチュエーションのひとつ。  
またもや心臓をバクバクさせながら二本のストローの刺さったクリームソーダを二人で飲む。  
傍から見たら俺達はバカップルに見えるのだろうか?  
喫茶店ではアイスコーヒーしか飲まないと決めていたが、クリームソーダもいいかもしれない。  
もちろん女性と一緒ならばの話だが。  
喫茶店を出るとすでに日は完全に暮れて空は真っ暗。  
街を色とりどりのネオンが明るく照らし出している。  
俺達は薄暗い公園のベンチに座った。  
「ねぇ。今日初めてあったばかりなのに私、あなたのことを好きになったみたいなの。」  
予想以上の急展開!!ギャルゲーもビックリだ!!  
まだ2月下旬だが俺に春の季節が来た。  
俺達の座るベンチの向かいにあるのは目の前にあるのはまだつぼみも出ていない冬の姿の桜。  
でも俺の心の中では満開の桜が咲いている気分だ。  
2人は濃厚なキスをする。  
とても今日初めて出会ったとは思えないほどの濃厚なキスだ。  
キスをしたのは1分足らずだが、俺には1時間にも2時間にも感じられた。  
 
俺と彼女は街を歩いていた。  
キスを終えた愛し合う二人が向かう場所はただひとつ。ラブホテル!!  
「オイ!!こんなところにいやがったか!!探したぞ!!」  
既にラブラブストロベリーな俺達に浴びせられたこの声には聞き覚えがあった。  
銀成学園高校の英語教師の火渡赤馬だ。  
「てめぇ!!照星さんから戦団の機密文書預かってるんだろうが!!油売ってねぇで真っ直ぐ持って来い!!」  
「あら、ごめんなさい。すっかり忘れてたわ。」  
彼女はハンドバックから封筒を取り出して火渡に渡した。  
「ったく!!手間取らせやがって!!大体お前は・・・ん?岡倉なんでここにいる?」  
火渡は彼女と一緒にいる俺の存在に気がついたようだ。  
「お前また高校生たぶらかしてんのか?よく聞け岡倉。お前勘違いしてそうだがこいつは・・・」  
彼女の肘打ちが火渡先生の脳天に炸裂してゴスッという鈍い音が響いた。  
よっぽど当たり所が悪かったのか彼女の一撃で火渡は失神してしまった。  
「何のことかしら?さあ行きましょう岡倉君。」  
火渡は俺に彼女とヤツはどういう関係かと言う謎を残した。  
俺は思い切って聞いてみた。  
「あの人は仕事の上司よ。それ以上でもそれ以下でもないわ。」  
なるほど。火渡は始業式のとき新任教師と紹介された。  
火渡が教職に着く前の仕事でヤツは彼女の上司だったということか。  
しかし火渡は俺に何を伝えようとしたのだろうか?  
まあいい。例えそれが何であろうとも俺と彼女の愛のハードルにはなりえない。  
火渡のことは忘れて俺達はラブホテルへ急いだ。  
ラブホテルのフロントでチェックインしてホテルに入る。  
先に俺からシャワーを浴びる。  
シャワーを浴びている間、俺はドキドキしっぱなしだった。  
俺はもうすぐ大人の階段を登る。  
そしてカズキや剛太と同じ領域へと登りつめる。  
まもなく彼女とあんなことやこんなことを・・・・。  
ってそういえば彼女の名前なんていうんだ?  
ここまで来て名前を聞いていないなんて馬鹿か俺は。  
「私の名前はマドカ。」  
彼女はバスルームの扉越しに俺に答えてくれた。。  
マドカさんか。いい名前だ。  
「ねぇ?私も入っていいかしら?」  
え!?マドカさんと一緒にシャワーを浴びて!?  
ってことはそんなことやこんなことも!?  
ガチャっとバスルームの扉が開いて彼女が入ってきた。  
う〜ん。胸はないけど素敵なプロポーションだ。  
・・・・俺の目の錯覚か?彼女の股間にマンモスが見えたような?  
いや!!錯覚などではなかった!!  
「どうも。円山円(♂)で〜す。岡倉君。サービスしちゃうわよ。」  
火渡が俺に言おうとしていたことが大体想像できた。  
「よく聞け岡倉。お前勘違いしてそうだがこいつは・・・“女じゃなくて男だぜ。”」  
多分こう言いたかったのだろう。  
ってやめろ!!俺に触るな!!何でそんなにギンギンにしてるんだよ!!  
「捕まえた。う〜んキュートなお尻。早く挿れたいわ。」  
うわぁあああああああ!!!  
ズプリ!!  
ぎゃぁああああああああああ!!俺の貞操がぁああああああ!!!  
 

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル