世界はホムンクルスの手に落ちた。  
少なくとも、ここ私立銀成学園高校はもう人間のテリトリーではなくなった。  
何も知らない生徒たちはいつも通りの学校生活を送っているが、実際はモルモットとして生かされているに過ぎない。  
すぐ外では下僕として消耗品扱いされる者や、餌として消費される者、見込まれてホムンクルスとなった者は数多くいる。  
この学校は巨大な実験室だった。ホムンクルス達が世界を動かすために、どうすれば最も効率がよいかを試しているのだ。  
そんな中、2-Bの教室では何も変わらない一日が始まる。  
 
「起立、礼、着席」  
 
イスや机がガタガタと音を立て、そこに生徒たちの楽しげな談笑も加わる。ごく普通の学校の、ごく普通の風景。  
生徒たちの顔に恐怖や絶望といった色は欠片もなく、むしろ退屈な日々を少しでも楽しもうとするようだ。  
しかし、もうこのクラスにカズキは居ない。今どこに居るのかも分からない。もう、昨日で1ヶ月になった。  
斗貴子は最後列の席からそれを眺め、今日も自分の無力さに歯噛みしていた。手が白くなるほど強く拳を握り潰す。  
 
「私は……無力だっ!」  
 
搾り出すように言葉を吐いた。誰もが笑っている教室で、ただ斗貴子の顔だけが絶望に染まっていた。  
クラスメイトたちは洗脳され、ここで起こっている全ての事は単なる日常だと錯覚させられている。例え目の前で人間が食われていても避けて歩くだけだ。  
平和とは名ばかりの、それでも地獄よりは少しだけましな日常。揺れる試験管の中で弄ばれ、いつゴミとなるか分からない捨石。  
自分ひとりだけでもやつらに立ち向かう事も考えた。核鉄が無くとも、人間の支援者なら倒す事が出来る。殺す事が出来る。  
だがそれすらも無理だったから、他の皆と同じく、こうやって無力に生かされているのだ。無茶な行動を起こすには、この学校を愛しすぎていた。  
皆を守るにはそれしかないのだ。いつ殺されるかも分からない日常を、自らが家畜と知ってもなお笑いながら過ごせる者は少ない。  
騙されているにしても、その間は少なくとも笑顔でいられる。恐怖に囚われて発狂する事も、自らの生に絶望して死ぬ事もないから。  
戦団が壊滅してパピヨンが決着を望んだ時、カズキがこの学校の平和を代償にそれを認めた時、カズキの後姿を見送ったときに。  
いつもの決意が篭った笑顔で「待っていてね、斗貴子さん!」と言われたから。  
だから、斗貴子はずっと待っていた。  
 
「斗貴子さんたら、またそんな暗い顔をして」  
 
「……ッ! 五月蝿い! この腹黒女!」  
 
優しげな気遣いを装った声に、斗貴子は激昂したように鋭い返事を返す。  
彼女の隣の席には、念願であったホムンクルスになるという夢を果たした桜花の姿があった。  
制服をきっちりと着こなし、身なりはいつも完璧に整えられている。斗貴子を見つめる眼差しも、どこかのお嬢様のそれといって差し支えない。  
見た目だけはごく普通の高校生だが、彼女はもう人間ではない。その内側にどんな化け物が潜んでいるのか、考えただけでも虫唾が走る。  
詳しく知らないが、どうやら何か大きな手柄を立てて昇進したようだった。こうやって自由に行動できる辺り、地位についたのだろう。  
昔なら即、ぶちまけてやるところだったが、今となってはそれもできなかった。こうやって口で反抗するのがせいぜいである。  
桜花は斗貴子のクラスメイトであり、絶対の敵であり、そして逆らえぬご主人様だ。  
 
「まったく、その口の利き方は直した方がいいわよ?」  
 
桜花は軽く苦笑すると、手のひらサイズのリモコンを取り出した。斗貴子の顔から血の気が引き、これから与えられるだろう刺激に体を硬くする。  
やめろ、と言おうとしたが、そのときにはもう声にならなかった。容赦なく目盛りを最高にまで引き上げられる。  
その小さな機械から発された指令は、巨大な刺激となって斗貴子の腹部を直撃した。  
 
「ふぅああぁっ!」  
 
とたんに斗貴子はボディーブローを食らったように机に突っ伏し、額の傷が机に擦るほどうずくまった。  
跳ね上がる膝が机を何度も叩く。教室には机とイスが立てるガタガタという大きな音が響いた。断末魔のようなうめき声も加わる。  
机の縁を掴んだ手が、体ごと震えてやかましい音を立てた。暴れる体をねじ伏せる事が出来ない。体の中に暴れ馬でも飼っているように悶える。  
斗貴子の顔は真っ赤になっていた。心臓がドクドクと鼓動して激しいリズムを刻み、血の巡りとともに制御不能な濁流が体内で暴走していた。  
ありとあらゆる考えがひとつの感情に押し流される。頭の中で花火でも上がっているように、何度も何度も爆発する。  
苦痛のためではない。むしろその逆、気持ちよすぎるのだ。人の限界を超えているほどに。  
 
「本当に、びっくりするぐらい、淫乱なおへそですわね……」  
 
斗貴子は無様にも連続で絶頂を迎え、憎むべきホムンクルスにイき顔を晒しまくった。  
肉体は桜花の指先ひとつで支配されている。穏やかに笑うその顔に、精一杯の殺気を込めて視線を叩きつける。それが精一杯だった。  
振動が止まりそうなほど緩められ、かと思えば急激に強くなる。イスや机を蹴倒しそうになりながら、斗貴子はその攻めを必死でやり過ごそうとする。  
緩急をつけて攻める桜花に、斗貴子の体はパペットの操られてしまっていた。どんなに我慢しても、意思を通り越して肉体が反応してしまう。  
桜花がやっとリモコンから手を離したとき、彼女は全力でマラソンをしたようにゼイゼイと荒い呼吸を繰り返していた。  
思考回路が焼ききれていないのが不思議なぐらいだ。肩を上下させて全身で酸素を補給しつつ、おへそには触れないようにしながらお腹を押さえる。  
頭が溶けてしまいそうなほどの快楽だった。何度やられても慣れることが出来ない。耐えるのも無理だった。  
桜花はそんな斗貴子を見て微笑む。すぐに従順になってはつまらないとばかりに。  
 
「ちょっと上着をまくりあげて、お腹を見せてくれます?」  
 
「ぐっ……!」  
 
斗貴子は心底嫌そうな顔をしたが、従わない訳にはいかなかった。生徒たちの安全がかかっている。  
ガタッと音を立ててイスを引き、桜花の方へ足を向ける。その顔を思い切り睨みつけた。張り付いたような笑顔が癪に障る。  
恥ずかしさを使命感と憎悪で押さえつけ、上着を掴んで胸の辺りまで捲り上げた。無駄なものなど一切無いスレンダーな腹部を晒す。  
滑らかな曲線を描くお腹の、その中心に細い紐で固定されている小さな黒い塊が露になる。何かが窪みにぴったりと装着されていた。  
それ淫靡な玩具であり、斗貴子をどうしようもなく感じさせる悪魔の道具だった。投げ捨ててやりたかったが、それは出来ない。  
次の標的は、カズキの妹であるまひろなのだ。それを許すわけには絶対にいかない。あの天然だが元気な少女を守りたかった。  
それに認めたくはなかったが、これを使われると、戦士である自分でも頭がはちきれそうになる。まひろが耐えられるわけがない。  
3日前にこの道具をつけられてからというもの、斗貴子のおへそはクリトリスを遥かに凌ぐ敏感さになってしまったのだ。並の人間などすぐに狂ってしまうだろう。  
 
「相変わらず、子供っぽい体」  
 
「……五月蝿いっ! 胸など邪魔なだけだっ!」  
 
それが的確に配置されている事に満足したのか、桜花の手が斗貴子の滑らかな体を軽く撫ではじめた。  
怪しい指の感触に、斗貴子は体を震わせる。おへそで何度も気をやられただけに、お腹全体が敏感になっていた。  
まるでアソコの中に手を入れられているようだ。そっぽを向いて無視しようとしても、どうしようもなく指先を感じてしまう。  
またも桜花の手先だけで体をくねらせてしまう自分を叱咤した。必死に頭から快楽を吹き飛ばそうと躍起になる。  
桜花はそんな斗貴子を見て、軽い悪戯心を発揮する事にした。仮面のような表情の下に、残忍な一面が覗く。  
意図を悟られないように気をつけながら手を動かし、唐突におへその器具へ向けて指を強く弾いた。  
 
「ひぃややああぁぁっ!」  
 
その瞬間、斗貴子のおへそから発された気が狂うほどの快楽が電撃のように駆け巡った。雷に打たれたように体が伸び上がる。  
もはや言葉すら紡ぐ事が出来ず、彼女の口からは意味を成さない悲鳴が尾を引いて漏れ続けている。果てしなく続く絶頂が理性の全てを押し流し、本能が悦びだけを感じていた。  
体はバネのように弾け、ピンと伸ばされた体がイスを支点にしてエビのように反り返る。落ちてしまわないのが不思議なぐらい体が跳ね回った。  
バイブに強い刺激を与えたために、無理に取り外そうとしたと判断されて、お仕置きとして猛烈に振動しているのだ。  
斗貴子のおへそは桜花の手によって性器と変えられている。この突然のショックはとても耐えられる物ではない。  
 
「あらあら、大成功ですわね」  
 
斗貴子の体は意思とは無関係にビクビクと震え、淫具に攻められるお腹は乗馬マシーンのように激しく上下する。  
秘裂からはおしっこのように潮が吹き出た。下着に出来た染みはどんどんと大きくなり、水につけたようにぐっしょりと濡れそぼっていた。  
桜花がスイッチをいじるたびに染みは成長する。限界まで湿った下着はあふれ出したものを吸収できず、ポタポタと教室の床に水滴が落ちた。  
絶頂が渦のようにすべてを押し流し、目を開けていても真っ白な暗闇が視界を覆った。スプリンクラーになったように、体からありとあらゆる水が噴出す。  
斗貴子はおしっこを漏らしていた。イスの下には大きな水溜りが出来て、滴る愛液がそれに波を立たせる。  
こんな刺激が日常的に加えられては、並の人間ならとうの昔に狂っているだろう。斗貴子は強靭な精神力で持ちこたえていた。  
 
「ひぃぃぃっッ!!」  
 
しかし肉体は精神の強さについていけず、魔具によって与えられるの快楽を貪る事にすっかり順応してしまっていた。  
まだ処女だというのに、口からはあられもない嬌声が出てしまう。秘裂は雌の臭いを撒き散らして男を誘い、禁断の扉を開けてくれと腰を動かしてしまう。  
どんなに抵抗しても無駄だった。肥大した性欲は理性を蝕み、増大した快楽が神経を焼く。意思がそれを否定しても、体はもう雌犬のそれである。  
桜花が最後の攻めとリモコンを操作すると、斗貴子の体が今一度ピンと引き絞られた弦のように張った。ギリギリという弓を引く音が聞こえてきそうなほどだ。  
斗貴子の体がひときわ高く跳ね上がり、限界まで引き絞られた体から意識が飛び去る。残った体は糸の切れた人形のようにガックリと崩れ落ちた。  
内股からあふれ出した大量の水がスカートまでもを濡らしていく。教室の床はバケツを逆さにしたような有様だ。  
もう水を吸えなくなった下着から、規則的なリズムで新たな雫が加わる。斗貴子は白目を剥いて失神していた。  
 
「おしっこを漏らしちゃいましたね。やっぱりまだ子供ですわ。  
さて、次はどうしましょうか……」  
 
そう言って桜花は優しく微笑んだ。制服の袖から伸びた触手が、気絶している斗貴子の体を優しく抱えあげる。  
濡れたパンツの中へと触手を入れて淫裂を撫でると、斗貴子の体がビクリと反応した。気持ちよさそうなうめき声が口から漏れる。  
膣の中に少しだけ先端を入れると、多すぎるほどの淫液が触手の先を濡らした。斗貴子の体は燃えるように熱く、その体温を触手を通して感じる事が出来た。  
斗貴子に投与したのは人間を強化する薬の失敗作だが、ここまで楽しめるのなら実に良い失敗作だ。  
次はどんな風にしてこの少女をいたぶろうかと、笑顔のまま攻めを思案する。  
 
「とりあえず、少し観察してみましょう」  
 
いい事を思いついたとばかりに、楽しそうに言った。力なくうなだれる斗貴子に目線を向ける。こんな状態になっても、まだ彼女は美しかった。  
触手を動かして、すぐ目の前に斗貴子の女性の部分が見えるように持ち直した。M字開脚をさせるように足を広げる。濃厚な雌の臭いが桜花の鼻をくすぐった。  
手を伸ばして下着を剥ぎ取り、プールの後の水着のように濡れたそれを投げ捨てる。パンツはピチャッと音を立てて遠くに落ちた。  
完全に無防備となった斗貴子の内股を見つめる。女性器はまだスジでしかなく、産毛すら生えていなかった。子供のようにツルツルである。  
 
「あらあら。胸だけじゃなく、こっちまで子供だったのね」  
 
だが桜花が柔らかい二つの丘を割り裂くと、膣の奥からトロリとした愛液が溢れ出していた。粘液に包まれた奥に、美しく輝く処女膜を見つける。  
まだ未熟ならが、斗貴子のそこは立派な性器だった。クリトリスは未だ芽吹いていないが、大きく充血して存在を誇示しようとしている。  
 
「でもこっちを攻めても、普通すぎて、あまり面白くないわね……」  
 
興味を失ったように斗貴子のヴァギナから手を引いた。愛液に濡れた指先を口で舐め取り、斗貴子の味を楽しむ。  
新たな代案を考えねばならない。桜花がなんとなく視線を下げた時、玩具を見つけた子供のように胸を膨らませた。  
今まで誰一人目にした事が無いであろう場所を見つけたのだ。それは谷間にひっそりと息づいているアナルだった。  
うっすらと桜色に色づき、今はまだ硬くその門を閉ざしている。まっさらな雪に足跡をつけるような、未開の地を踏みにじる喜びを味わえそうだった。  
 
「前の処女は、愛しの恋人さんのために残しておいてあげる。  
でも、こっちはまともにお尻もふけないぐらい、とってもエッチになりなさい……」  
 
桜花は実に楽しそうな表情を浮かべた。再び斗貴子の秘裂へと手を伸ばすと、人差し指に斗貴子の愛液をたっぷりと絡ませる。  
ローションをつけたように滑りがよくなったその指を、アナルに軽く押し当てた。そして突撃槍のようにピンと伸ばすと、勢いをつけて、強引にズブズブと中に押し込む。  
 
「ううぅぅっ!」  
 
斗貴子の口からくぐもった悲鳴が上がった。無意識に手足を振り回そうとしたが、触手にガッチリと固定されている。  
桜花の指は痛いほどにギュウギュウと締め付けられた。腸全体がうごめき、まるで食いついたように圧迫してくる。  
桜花はそれらを無視して、指をドリルのように動かした。ゴリゴリと腸壁を抉り、拳でお尻を叩くように抜き差しを繰り返す。  
とても愛撫とは言えないほど強引な物だったが、斗貴子の体はその苛烈極まる攻めをすべて受け止めていた。ピストンのように指を打ち付けると、微かだが隙間が生まれ始める。  
そうやって作ったわずかな空間に、今度は中指を突き入れた。メリメリという音が聞こえてきそうなほどだ。斗貴子のうめき声がいっそう大きくなり、獣のようだった。  
2本になった指で、暴風雨のように斗貴子の中を蹂躙しつくす。指を折り曲げたまま回転させ、腕ごと入れとばかりに叩きつけ、少しでも隙間が出来れば指を増やした。  
普通なら凄まじい痛みのはずなのに、斗貴子の前からは再び潮が噴出していた。壊れたカラクリのように全身をわななかせている。  
 
「もしかしたら、素質ありだったかもしれませんね」  
 
とどめとばかりに、桜花は残った薬指と小指を一気に割り込ませようとしていた。ピースサインを作るようにして肉壁を強引に押し広げる。  
十分なスペースができたところで、桜花はふと手を止めた。浮かんできた考えに思慮をめぐらせる。  
このまま一気に調教してしまってもいいが、それではいまいち面白みに欠けるのではないか。  
おへそのときは、戦士ではなく奴隷の体に落ちたと気づいていない斗貴子をさんざん虐めたので楽しかったが、同じ事をするのも芸が無い。  
 
「落としてくれ、と……。生意気な彼女に言わせる……。楽しそうね」  
 
残酷な表情が浮かぶ。ズボッと音を立てて腕が引き抜かれた。斗貴子はその衝撃で絶頂を迎え、手足が反応だけでばらばらに動いた。  
犯す者が居なくなった後も、斗貴子のアナルはぽっかりと開いたままだった。苛烈な蹂躙に耐えかねたようにヒクヒクと入り口を動かしている。  
桜花はそんな彼女の足をそろえ、優しくイスへと座らせた。しかしお尻が滑って、危うくイスから落ちそうになる。  
今まで真上で斗貴子が攻められていたために、イスの表面は彼女の汁でべっとりと濡れていたのだ。ローションの瓶を逆さまにしたような有様だった。  
 
「うーん、困りましたね」  
 
仕方なく足を広げさせ、滑って落ちないようにバランスをとった。かわいい奴隷をこんな姿で放置するのは可愛そうだったが、次の攻めの準備があるのだから仕方がない。  
「ちょっと待っていてくださいね」と声をかけ、いつの間にか1限目の授業が始まろうとしている教室を後にする。教師と出入り口ですれ違ったが、桜花に文句を言う者などこの学校には存在しない。  
すでに頭の中では、斗貴子を地獄に落とすようなプランが着々と練られている。  
 
「よーし! 授業を始めるぞー」  
 
教師が言った。最後列の席で、人形のようにうなだれる斗貴子のことなど見えていないように。  
取り残された斗貴子の姿はむごたらしいものだった。まるで100人のレイプ魔に強姦された後のようだ。  
端正な表情は跡形も無く、完全に白目を剥いてイってしまっている。口や目から流せるだけの水をながしていた。顔中、涙の後だらけだ。  
暴れたために衣服は乱れ、スカートはつけている意味が無いほど捲くれ上がっている。大きく開いた足の間で、下着を奪われた下半身が丸出しだった。  
アナルからは腸液を、前からは愛液を滴らせている。足もとは尿やら愛液やら腸液やらで大きな水溜りが出来ていた。交じり合った甘い香りがクラスを包んでいる。  
力なく垂れ下がった腕だけがピクピクと動いて、恐るべき蹂躙の余韻をあらわしていた。  
 
「起立、礼、着席」  
 
そんな彼女とは別世界のように、斗貴子のすぐ目の前では授業が開始された。雑談をしていた生徒に、教師からの軽い注意が飛ぶ。  
それでも誰一人として、すぐ後ろで陵辱を一身に受け止めた斗貴子の方さえ見ようとしない。それは当たり前の事だから、誰も気にしないのだ。  
これが今の日常だった。  
 

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