「カズキ」
とっきゅんが目の前でひざまずくカズキに声をかけた。
「はい」
機械的といった感じでカズキは応える。
「カズキ、君は私の何だ?」
「オレはあなたの下僕です」
カズキは躊躇いもなく即答し、とっきゅんはくすりと微笑を浮かべた。
「可愛いぞ。さあ……」
言葉を言い終わると同時にとっきゅんが右手をカズキの方へすっと出した。
カズキはその手をとり、自然な動作で甲へ口付けた。
「ああッ……」
カズキの口が指をしゃぶり始め、与えられる刺激に声をあげた。
指の腹、間接、そして股と、丹念に口に含み、舌を這わせとっきゅんを攻め立てる。
すでに快楽と代わった刺激に身を振るわせ、とっきゅんは至上の悦びに浸った。
(――などという展開にはならないものか……)
目の前で死闘を繰り広げるカズキと鷲尾を見てそう思った。
(カズキも鷲男ほどの忠誠心を持ってくれれば)
私としても嬉しいことこの上ないのだが。
(うむ……。ならば私の美に満ち溢れるこの身体でカズキを篭絡してしまおう)
自慢のつるぺたボディを撫でながらそう心に誓うのであった。