「キミは──主婦だと言ったな?」  
銀成市内某所に佇む倉庫。 薄暗がりにうかぶ、三人の男女のシルエット。  
「は・・・はい。」  
「ふむ。 17時台の騙りに即レスする辺り、  
 勤め人ではあるまいと思っていたが…なるほど合点がいった。  
 で? その主婦が、時間と妄想を持て余して2ch通いか?  
 挙句、私にこんな恥知らずな格好をさせ、この様なはしたない真似をさせているという訳か。」  
 
カズキの股間を踏みつけながら、穏やかな口調で問い詰める斗貴子。 その迫力に、ただ立ちすくむ主婦 
OSARE。  
”キミハ失礼ダ””死ンデシマエ””ハラワタヲ(ry” といった、超攻撃的な台詞が頭の中に渦巻いた。  
額を、イヤな汗が伝う。  
「す・・・すみません・・・あの・・・決して・・・悪気があったわけじゃなくて・・・・・・」  
「"・・・"(点々)が多いッ!」  
爪先に力がこもり、足元の少年がぐぇっと苦悶の声をあげた。  
「ひっ!す、すみません!」  
「キミは"・・・"を多用するきらいがある。  
 …(3点リーダ)を使えばもう少し見やすくなるものを。  
「こ…こうですか?」  
「うむ。場合に応じて、─(よこ)などを織り交ぜるのもよい。」  
「だんだん──わかってきました。」  
「もっとも、"・・・"を全く使うなというわけではない。  
 間を強調するために、敢えて使用するのもアリでしょう。  
 つまりは、バランスの問題なのだ。」  
「…勉強になります。」  
 
「名前の星にしてもそうだ。なにも全部取っ払うことはなかったのではないか?  
 >>469の言いたいのは、「せめて"オサレ"と読める程度にしてくれ」、ということだと私は解釈したの 
だが。  
 O☆SA☆REとか、☆OSARE☆とか、やりようはあったように思う。  
「でも、いまさら住民の皆さんに配った☆を返してと言うのも・・・」  
「まあ、一度ブチ撒けてしまったものは仕方がない。  
 それと、最近"すみません"が多いが、周りの言うことに対していちいち謝ってばかりなのはどうかと 
思うぞ。  
 人の感じ方など人それぞれ。 良い悪いの問題ではない。  
 "すみません"の連呼自体、謙虚ととる者もいれば卑屈ととる者もいる。  
 他人の意見を取り入れるのは悪いことではないが、  
 要は、SSの内容とあまり関係ない瑣末なことをそこまで気に病むな…と言うことだ。」  
・・・  
「さて。 今ならまだ十分、普通の生活に戻れると思うが…これからどうする?」  
「続けます!」  
「即答か!? そこでキミは即答してしまうのかッ?」  
「私、最後までやり遂げたいんです! お二人に、突き抜けて欲しいんです!」  
「そうか…そこまで言うのならもう何も言うまい。 存分におやりなさい。  
 丁度ここには、先刻ブザマにも小水をブチ撒けた無作法者が転がっている訳だが…。」  
「そ、そんな…コレは利尿剤のせいで」  
「ほう? キミも言うようになったな。 私を誰だと思っている?」  
「と、斗貴子さんがはぁッ!!」  
「サマはどうした! サマは!」 右足が、信じられない器用さで無礼者のタマをニギニギする。  
「はぐぅ・・・・・・す・・・・すびばせんぐえぇッッ!!」  
「"・・・" (点々)が多いッ!!」 ニギニギ。 グリグリ。  
 
「むぅ…ぬかったな。 ●※$◇も手配しておくべきだった。」  
「あのう…よかったらコレ、どうぞ。」  
「持っているのか?キミはソレを常備しているのか?」  
「こんなシチュエーションもあるかと思って。」  
「そんな状況に備えるキミの人生って一体・・・。」  
 
ともかく、斗貴子さんのお赦しも出た。 彼女を阻むものは何もない。  
さあ行け、OSARE! 煩悩を・・・ブチ撒けろッ!!  

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