三局〜を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。 
 
と書いてみたものの、後書きをどう書いていけばいいものか… 
元々、2ちゃんねるという特殊な場所にいる以上、敬語交じりの文章というのは 
どうも書いてて自分で違和感を覚えるので、とりあえず、後書きはちょっと砕けた文章で。 
 
しかしどうなんだろう。こういう後書きって。 
自分語りとの境界が非常に曖昧で、後で読み返したとき後悔したり晩節を汚すかも…… 
でも書きたいという衝動があるワケで、あるいは世間一般から奇異の目で見られている人間というのは 
彼らなりの原則へ真剣に従っているだけなのかなーとも思う。 
要するに、ひょっとしたらイタいかも知れないけど書いてる当人はごくごく生真面目。 
そうあらかじめ断りつつ。 
 
そもそもコレは、パピヨンとまひろのカップリングが見たいという動機で書き始めた物語。 
第8話「ロックオン」で彼らが会った時から、似合いそうだなーって思ってた。 
だってこの二人って、どっちともがボケにもツッコミに回れるし、病人と看護婦(今は看護士だけど)だし。 
本編でこの二人の絡みを見たかったけど、しかし皆様ご存知のとおりその気配は全くなし。 
でもどうしても見たくて、だから自分で書くことにした。それが第一の理由。 
 
さて、話の導入部で既に5行も使ってしまったワケで、長引きそうで恐ろしい。 
ちなみにこのSSは初投下から完結まで実に325日を要したワケで、本当に長かった。が、以上は余談。 
 
第二の理由としては、こっちはシンプル。「カズトキが書きたい」。それだけの理由だがそれ以外は…よそう。 
でまぁ、それら二つを別々に描こうと思っていたある日、悪魔が突然囁いた。 
悪魔 「描きたいモノが二つあるなら、いっそ同じ物語にしちまえ! ヒャッホウ!」 
俺 「そうだ、いっそ同じ物語にしちまって、武装錬金のキャラを全員だそう! ヒャッホウ!」 
妹 「お兄、マーボドーフできたよー」 
架空丸出しの悪魔だが俺は乗った。そして妹と一緒にマーボドーフを食べた。両親は肉じゃがを食べていた。 
お兄、は「おにい」と発音するのである。 
第三の理由は、「サムライ」聞いて感動したので、最後に使いたかった。 
 
小ネタに関しては、趣味。ダイやジョジョや平成ライダーの歌、その他もろもろ全て趣味。 
しかし、走りすぎると人を置いてきぼりにするという諸刃の刃。ちょっと控えた方がいいかも。 
自分語りになってしまうけど、理想とするSSの形というものがある。 
構成力がダイで、濃さはジョジョ、テンポの良さが横山作品。 
そんなパーフェクトジオングみたいな珍妙な作品が理想。本来ならここに「挿絵が和月伸宏」ってのが加わる。 
まぁ、コレもネタ半分、「そんなスーパー生命体は銀河系にゃいやしない」とでも突っ込んでいただければ幸い。 
 
で、ココからはライナーノートに倣い、各話ごとの裏話へ。 
ちなみに、いつまでも「その1」とかだと味気ないので、サブタイトルをつけてみた。 
どういう形であろうとも自分が生み出したモノに変わりないので、名前の一つぐらいはつけたい。 
 
三局(多分それくらい)の戦い 
・タイトルはるろうにの人誅編、「三局の戦い」より。なんかカッコよいので採用。でも、結局四局。 
 
その1 「年上の女」 
・副題は森進一の同曲から。としうえのひと、と読む。 
 
だから分ってほしいのと そっとからんだ白い指 
放したくないつらいのよ だめよだめだめつらいのと 
泣いてすがった年上の女 
 
こんな歌詞だ。斗貴子さんにぴったりだ。 
森進一の歌には「花と蝶」というのもある。 
 
・カズトキというのは、武装錬金における基本であり前提条件であり、共通言語。 
まずは世界観を掴むべく、それを描いてみた。 
実際の所、人間同士のSSは初めてだったので四苦八苦。 
想像に頼らず、そういうマンガを買ったほうが良かったかも。 
そういうマンガと書いて思い浮かんだのが、氏賀Y太とか山本賢治だけど。 
・攻めに回ろうとしてし回りきれない斗貴子さんが書いてて実に楽しかった。 
楽しいので、ミストバーンやらフェンブレンやら吉良のセリフを喋らせた。 
思い返せばコレは一つの悪癖。もし次に描くコトがあれば、なるべく控えた方が。 
しかし、上に書いたような連中のセリフが似合うヒロインって一体。(いや、だからいいんだけど) 
・「落ち着け… 危機が迫った時こそ原則に沿うべきなんだ…」という斗貴子さんのモノローグは 
自分の信条の一つ。高校生時分、司馬遼太郎の「峠」から学んだ。 
・そしてカズキがちょっと割を喰ったカンジだ。 
どうも彼のシリアスな良さを描ききれなかったような気も…… 
その後悔が、まひろを徹底的に描写させたワケで、変な感じだ。 
・あと読み返してみると、コレが意外に抵抗なくてちょいとフクザツ。 
普通、時期が経った自分の作品というのは、拙く恥ずかしく見えるモノなんだけど。 
ただし、最後には多少閉口。分別はつけるべきだな。 
・なんだかんだで、書き甲斐のある二人だった。 
武装錬金は、やはりこの二人を軸にしてこそ。 
・六舛も、パピヨンがまひろに会うなんらかの行動をさせた方が良かったかも。 
 
・おお、点を打つだけでそこはかとなくライナーノートっぽい。 
 
その2 「流れ流れて」 
・副題はアニメ三国志のOPテーマ「時の河」から。 
これは単なる趣味。横山作品はいいものだ。だから本当に長生きして欲しかった。 
 
流れ流れていつか、キミとめぐりあう 
 
てのも、ラストの方でまひろに連れ去られる(のを匂わした)パピヨンに合ってる。 
一気に何人も動かしてる状況が、どこか三国志ぽかったし。 
何にせよ、雄大さと情熱に満ちたナイスな曲で大好きだ。 
 
・この話は当初の構想になくて行き当たりばったりで描いた。 
ちーちんさーちゃんは出すつもりなかった。けどこうなった。 
・しまった動かす人数が多すぎてどう収拾つければいいかわからん! → 勢いで突っ切れ! 
→ ダメだ、勢いで突っ切る場合にもそれなりの準備が要るッ! 
というコトを身を以って知ったお話。走るにしてもせめて屈伸ぐらいした方がいい。うん。 
勢いは大事だが、脈絡はもっと大事だ。読んでくれてる人を意識するのはそれよりも大事だ。 
・しかし一応、岡倉のおかげでどうにかパピヨンをまひろに看病させる口実が出来た。 
触手も描けた。世界観壊し気味だけどサンキュー岡倉。 
・さーちゃんは仕草を、ちーちんは感情の動きを、それぞれこだわって描写してみた。 
上達するにはそういうのが必要だと思ったので。 
でもこの二人に関しては、ちょっと百合の入った友情話を 
本筋とは別の流れで描いた方が良かったかも。陵辱はダメだよなぁ… 
本当に最後まで陵辱させたらちーちんが不憫でならんので 
寸止めにして、代わりにさーちゃんを経験者にしておいた。 
・この当時は本名出てなかったのでアダ名で通した。 
いかな状況であろうと、「ちーちん」「さーちゃん」っていうのはどうも気が抜ける。 
それはともかく、まひろに対する二人の思惑を描けてよかった。 
・そして、この描きかけの部分を妹に見られた。 
しかし今でも、普通に話したりしてるから大丈夫…なのか? 
ちなみに猫のパペット人形を二つ買ってやったら、パペットマペットの真似をしてなんか照れてた。 
 
その3 「未来のふたりに」 
・副題は「機動戦士ガンダム08MS小隊」の同曲より。 
そう、自分でも分かってる。ちょっと浸ってて痛々しいかもって。でもね正太郎くん。 
 
悩んだ日々の答えなんて、歩き出すコトしかないよね。 
忙しく動き出す街より、ゆっくり歩こう。 
 
の部分が桜花と秋水に合ってると思ってしまったから仕方ないんだよ。 
事後の秋水が、窓から外を眺めてるのはこの歌詞ありきの描写。 
 
・ちなみにコレも行き当たりばったりの一つ。当初は、 
「陵辱されるパピヨンを目撃した御前経由で、ショック状態に陥った桜花が現実逃避に秋水を思い出す」 
てな流れも考えてはいたものの、それは没。あまりに二人をないがしろにしすぎている。 
・ふたなり看護婦に責められる桜花とかもあった。でも没。ちーちんがその役目を負うコトに。 
・で、どうしようか悩んでる時、頭に浮かんだのが第4章スレ387様の『錬金SS(仮)』。 
桜花と秋水の描写がなんかいいなぁって思ったので、シリアスな話を描くコトに。 
・これがまた、疲れた。 
前段「流れ流れて」の反省を踏まえ、早坂編を何度も読み直して下地(※後で詳しく書く)を作ってみたものの 
そもそもシリアスは初めての上に、こういう芸風の俺だから美男美女は鬼門なワケで、苦労の連続。 
参考になるかと「人間失格」読めば、鬱になる一方だし。 
でも「伊豆の踊り子」や「潮騒」はすごく良かった。 
・カッコよく描けたかどうかは別として、秋水描いたおかげで色々と得る物があった。 
それまではネタありきだったけど、良い文章を目指す楽しさに開眼したし。 
・パピヨンとまひろの描写に何らかの魅力を感じてもらえたのなら、それは恐らく秋水のおかげだと思う。 
彼と桜花の会話があったからこそ、後に繋がったと思う。 
本当に描いてよかった。 
・一連の「手」に対する描写は、それが桜花と秋水を象徴しているような気がしたので。 
そしてコレは、パピヨンとまひろに使うコトになった。ストレートでわかりやすいし 
桜花と秋水の描写が役立つかなーっと。こういうのは連作だからこその利点。 
・最後の「手」に関する桜花のモノローグは、自分なりのパピヨンとまひろへの思惑。 
(ちゃんとご飯食べたかな…)って秋水を思う桜花は、描いててひょっこり出てきたので採用。 
ここは妙に気に入ってる。 
・桜花に関しては、腹黒さを前面に押し出した方が楽しかった。なんか生き生きしてる。 
あまりマジメに描くと、ねちねちした感じになってどうも良くない。 
 
・機会があれば、また桜花と秋水を主人公にしたSSを描くかも。相手はそれぞれ別だけど。 
・でも、しばらくは休む。SS描くのに時間とりすぎだから、そこは改善しないと。 
・あと確か、秋水の決意表明を投下した直後に、別のスレへ 
 
http://www1.atpages.jp/eroparo/sslibrary/d/dai13.html 
 
こんなSSを投下していた。だって、シリアス一辺倒で肩が凝って仕方なかったから。 
ブタさん風にいうなら、I LOVE 親衛騎団。 
・桜花と御前のドタバタも、恐らくシリアスの反動だろうなぁ…… 
シリアスよりも好評を博していたので、嬉しさ半分寂しさ半分。フクザツだ。 
 
※ 作中の彼らの行動をダーっと書き出して、それに対する自分の解釈を描いて 
合ってるかどうか考えるといったモノ。行動原理はちょっと掴めたかも。 
でももっとこう、身体的な特徴や表情の変化とかも書いておけばよかった。 
あともう一つ、描く話のあらすじをダーっと書いて、「流れ」に沿って動くように気をつけてもみた。 
「序破急」っていうのも、少し調べて自分なりに取り入れてもみた。 
この辺りのコトは、一度、専門的な本でも買って勉強したい。 
…えぇと、こんな感じですが参考になりますか? 672さん。 
 
その4 「背中に人生を」 
・いわずとしれた沢田研二の名曲「サムライ」より。 
この曲をモチーフに、パピヨンとまひろの話を作った。そして反応が無くてヘコんだ。 
構想を含めれば1年ぐらいのネタだからヘコんだ。でも、妹が作ったマーボドーフ食べたら元気でた。 
勝敗は兵家の常。もっと面白い作品を書けるよう頑張ろう。 
理想としては、ダイの37巻で偽勇者が出てきた時のインパクトを生みたい。 
「偽者だけどなぁ!!」は何度読んでも燃える。そしてじんわり泣ける。29巻のノヴァもいい。 
 
・そしてサムライを最後に持ってくるべく登場させたのが大浜だ。 
彼の趣味、「ラジオの深夜番組への投稿」を活かそうと思いついたから。 
と同時に、色々遊べた。 
・『覚醒』は趣味で描いた。「飛び込んでく嵐の中、何も迷わずに」 本当にカッコええ。でも響鬼のOPもカッコええ。 
・コレに限らず、コーラやらコの字やら媚薬やら、小道具の使い方を色々ひねった話でもある。 
 
・「看病されるパピヨン」というのが前提にあったものの、それが微妙に難しい。 
病気で行き倒れる彼を拾う → ホムンクルスの治癒力があるので無理がある。 
戦いで重傷を負った彼を… → 相手がいない。カズキなら決着をつける。 
ブラボーと斗貴子さんなら確実に仕留める。LXE勢でもしかり。 
・仕方ないので、岡倉に武装錬金を発動させ、それで一服盛った。 
コレはコレで無理がある。あるが、力づくで通して道理は引っ込めた。 
・媚薬は、本来それを飲んだまひろにパピヨンを襲わせようと思っていた。 
いや、この二人ってそうでもしないと濡れ場に持ってけそうになかったから。 
だってパピヨンにしてみれば、まひろは敬意を払った人間の妹なワケで 
好意を抱きこそすれ陵辱はしないだろう。第一、そうする彼も、そうされるまひろも見たくない。 
彼らのほのぼのしたやり取りが見たくて描いたワケだし。 
俺にも一応、妹がいるし。 
・さりとて妹萌えという属性は特に無い。好きなのは血の繋がってない母親だ。もしくは巫女服とホウキのセットだ。 
でも武装錬金にはそういう人いな… いや、いた。 
真由美さんだ。 
「血は繋がっていない」が「お母さん」だ。 
なんか理想と違うカンジもなきにしもあらずだが、信念は貫く。無論死ぬまで。 
 
・まひろの描写に関しては、妹を参考には一切してない。 
濡れ場を描くキャラに肉親を投影するのは流石に抵抗がある。 
・パピヨンとまひろだと、シリアスなやり取りは「ナシ」だと思ってた。 
基本的にボケだから、この二人に真剣な会話をやらすのは 
吉本新喜劇のメンバーに燃えよ剣(ブタさんが大好きな新撰組小説。 
俺はるろうにをきっかけに読み始め、司馬遼太郎のファンになった)みたいだなぁと。 
池田屋ですら「御用改めである! お入りください、ありがとう」だ。井上竜夫が井上源三郎だったら似合うかも。 
・と思ってたら、意外にシリアスな会話が描けた。 
カズキをシリアスに描けなかった反動を差し引いても、まひろは意外に生真面目なのかも知れない。 
ズレてはいるが他人思い。そんな良さを少しぐらいは描けたかな? 
・パピヨンもまぁ、生真面目だ。本当は途中で、 
「カズキに敬意を貫きつつも世界を許そうとしていないのは 
まだ社会に迎合できない青年ゆえの、青臭い生真面目さによるものではないだろうか」 
てな一文を書こうと思ってたけど、それをやると長引くので没。 
・どうも桜花と秋水を描いてから、文章に堅苦しさが出てきた。しかしそれは、成長といえるかどうか。 
 
・とにかく、基本はボケであっても突っ込みに回れる柔軟さが 
パピヨンとまひろには備わっているので、その応酬が楽しかった。 
・でも話を進めるために、普通に会話させなきゃならなくて 
その為に必要なコトがやたら多くて、それをいちいちまとめていたら物凄く長くなった。 
もしかすると100レスぐらいあったんじゃないんだろうか。 
・どうなんだろう。あまり短くすると説得力に欠ける気がするし 
しかし「エロパロ」というスレにいる以上は、多少の説得力は無視して 
早急に求められるモノを投下する方がいいかも知れない。 
いっそ、非エロはそれ専用のスレにでも投下すれば気楽かも。 
兼ね合いは非常に難しい。とりあえず、心理描写は短く濃くした方が良さそう。 
・てなコトと、媚薬の使い道を悩んでいたら、二ヶ月ほど間隔が開いた。 
悩むのはダメだ。とにかく動かないと。 
 
・その糸口を開いたのが、蝶野一族の性格とヴィクターのくだり。 
上気の理由で「描いてイマイチなら没にすればいいや」と描いたら、コレが意外に良かった。 
対比描写は錬金の華だし、そこはかとなく司馬遼太郎っぽくて好感触。 
おそらく、秋水描いたおかげかも? 
意外な話だけど、このあたりが三局〜通して最も楽しかった。 
武装錬金のキャラの中で自分と一番似ているのは? って聞かれたらバタフライって答えるかも。 
ちなみに二番目が根来で、三番目がパピヨン。 
とにかくバタフライに関しては、描いててスゴく充実した気分になれたので即採用。 
・そしたらそれを軸に話が進む進む。 
長引くけどまぁ今さら1レス2レス縮めても仕方ないや、その代わりいい文章を描こう。と 
なんか吹っ切れて、どうにかこうにか話が進んだ。気分というのは大事だ。 
・扉の前にブラボーが来た下りは、自分なりに今までの流れが絡むように徹底的に詰め込んだ。 
間が開いてたので、話を総ざらいする意味もあったし、今まで読んでくれてた人、 
ひいては、続きを待っていてくれた人へのサービスになるかなーって。 
ジョジョでいうなら、ジョセフの「50年前、心臓に毒薬を〜」といった「話の流れ」が実感できるセリフが 
個人的には好きなので、そういうのが好きな人がいるかも? という試み。 
 
・ブラボーの登場自体は、メリハリをつける為&管理人なら点呼をとるよなぁ 
という考えの元、構想にあった出来事の一つ。 
思い返せば、彼が軸になって「三局〜」ができてた。 
カズキと斗貴子さんの絡みも、岡倉の武装錬金発動も、パピヨンとまひろの心情が動いたのも 
ブラボー無くしてはなかったワケで、本当助かった。 
「最後まで貫き通せた信念に、偽りなどは何一つもない!!」てなセリフが、奥底で支えになってたかも。 
・そんなこんなで「手を握る」説得力を持たしてみたけど、どうだろう? 
・そして「正反対」の二人を強調するべく、対比描写にこだわってみた。 
まひろをカズキとちょくちょく被せてみたりもした。ユサユサ揺する所とか色々。 
それならパピヨンも好くかなと。 
・何度も早坂編を読み返したおかげで、カズキの行動原理がだいぶ理解できてて 
おかげで彼に似ているまひろを描きやすかった。 
読み返すといえば、2巻は何度も何度もそうした。 
今見ても、ミッドナイトラン2の密度はすごい。すごいので、ちょっとだけモチーフにさせてもらった。 
 
・どうにかこうにか、パピヨンとまひろの性格をフル活用して濡れ場へ。 
・悩んだ時間が長かった分、どうも濡れ場を描くのが苦労した。 
というか、イマイチ筆が乗り辛かった。だってそもそも 
「二人のやり取りが見たい」っていう理由で描いたのだから 
「しまった俺は二人のそういう行為にはちょっとしか興味が無い! 会話描きたい!」と筆を進めながら思った。 
やり取りを省いて行為描写だけに終始すればいいのだけど 
それをやってしまうと、パピヨンとまひろで描く意味がないし、ひいては武装錬金を選んだ意味もなくなる。 
仕方ないので実用性あるかどうかと疑いつつ、エロスな作品を買い集めて一生懸命描いた。 
・濡れ場の方向性としては「ちょっとサディスティックなほのぼのストロベリー」 
コレに関しては概ね好評のようで嬉しい限り。 
どこかのん気でしょーもない行動を取ってる方がまひろらしいと思う。 
・最後はどうしようかちょっと悩んだ。悩んだ末、ああなった。あれはあれで彼らしいかなと。 
行為の終わらせ方も立ち去り方も。 
・彼の行動には、所々「サムライ」の歌詞を織り交ぜてみたけど…分かりにくい? 
 
・パピヨンはドロドロした部分を描くのが楽しかった。 
けれど、そういう所はやはり反響が薄かったので、なるべく短くしよう。 
・振り返ってみれば、二人には自分の抱えているモノを色濃く投影したような気もする。 
バタフライの方はもっと。ヴィクターを思う彼が、言葉ではなく心で理解できる。 
実をいうと、自分など足元に及ばない『神』を一人知っているので、その影響かも知れない。 
どこの誰かは話せないけど、彼は本当に素晴らしい。 
彼に対する尊敬は、横山光輝や司馬遼太郎や荒木飛呂彦に対するそれと遜色ない。 
人格も、和月信宏その人と同じ位好きだ。(敬称略) 
だからその感情をうまく描ければ、バタフライの渋い話を作れるかもと思ってる。 
こう、屈折した美学と誠実な友情にあふれた感動巨編。そういう作品もいいかなーっと。エロスはないけど。 
 
・根来と戦部 
濡れ場の息抜きに描いた作品。 
パピヨンとまひろが全裸になった場面で 
「その頃、戦部も全裸で繁華街を練り歩いていた」てな一文を描いてみた所 
意外や意外、そこから司馬遼太郎っぽい文章に発展していったので 
「コレは勿体無い。以前メル欄で予告したから今落としとこう」てな調子で非エロスレへ投下。 
司馬調の文章は、下らないコトを取り上げれば取り上げるほど、おかしみが増すらしい。 
次は、山田風太郎風の根来のSSを描きたい。 
 
以上。後書きだけでかなりの量になってしまった。読んでくれた人ありがとう。 
 
ところで、今、妹が後ろで騒いでる。 
「兄い、靴下履いた方がええよ。頭寒足熱や!」 
ポンと靴下を投げやがった。 
うるさい。お前は俺のおばあちゃんか。靴下ありがとう。 
 
・というワケで→                                     ホントに終わり。 
 

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