悲鳴すら押しつぶし、ちーちんが縛られている両手を揺すると  
かろうじて作務衣に隠れている胸が、ふるふると波うち、桜色の突起が見え隠れした。  
棒つきの針金の輪を首にかけられ、捕まった野良犬のようだ。  
ギシギシと嫌な音を立て、コードが手首に食い込んでいくが  
痛みなど介さず恐慌の赴くまま、取れることだけ必死に祈り両手を揺する。  
「ひっ…」  
手首に走った生暖かいぬめりに、短い叫びが漏れ、動きが止まる。  
コードが半透明の粘液を表面に滴らせ始めたのだ。  
御前様だって汗を流せるのだから、このコードが粘液を出せない道理はない。  
 
更に、まだ脱がしていない紺色のズボンの上から、人差し指ほどの太さのコードが幾本か  
らせん状に足首へ巻きついて、ふくらはぎ、太ももと順に登り来る。  
うなぎに巻きつかれているようで、ちーちんはぞくっ…と鳥肌を立てた。  
コードはお腹へとのぼりきると、ずりずり進む。  
うっすらと肉付いたみずみずしいお腹に、固まりかけの水糊でなぞったような跡をつけながら。  
そして先端からにゅっと、細筆ぐらいの繊毛を出す。十徳ナイフより便利だ。  
「や…め」  
ようやく出せた抗議の声を遮って、ぽつんと佇むヘソに  
コードが一本侵入すると、弱い粘膜の最奥をぐりぐりと引っ掻き回す。  
 
「んぅ!」  
鼻の奥から漏れた小さなうめきを合図にするがごとく  
両方の膨らみと作務衣の裾の間へ、コードが一本ずつもぐりこみ  
ふっくらとした白い丘を、丸い先端でこすり始めた。  
ぬるぬるとしていてグロテスクなその感触に、ちーちんは懸命に口をつぐむ。  
しかし抑えたつもりの甘い声は、鼻の奥から、確実に、細く荒い息に混じって  
漏れているのに気づいてしまい、息をするだけで恥ずかしさに頭が沸騰しそうになる。  
 
その意思とは無関係に、作務衣はコードも粘液を余すところなく受け入れ  
血が滴る傷口に包帯を巻いたかのごとく、黒々としたシミが広がっていく。  
 
そのシミがもぞもぞと動く。  
作務衣の下のコードがふくよかな乳房を締め上げ始めたのだ。  
洋ナシのような形へ、ぎゅうぎゅうと。  
「痛… やっ…! あ、あぁ…!」  
乳首が押しつぶされるように擦られて、つぐんだ口も嬌声を吐露してしまう。  
コードは休む事無く、硬度を増した桜色の突起をまさぐり続けて  
ちーちんは快と不快にびくびくと、藍色の中で桃に染まった肢体をくねらせてしまう。  
(熱い…!)  
粘液を塗りたくられた場所がジンジンと熱を帯びはじめ、手を伸ばしたくて仕方が無い。  
撫でたい。かきむしりたい。もどかしさを抱えた身がひたすらくねる。  
どうやら粘液には催淫作用があるらしい。  
 
眼鏡がうっすら曇る位、体を火照らせ息をついているちーちんの  
ズボンの中へ一本のコードが侵入し、ぞっとする粘音を立てながら花弁の外側を撫でていく。  
「い、いやぁっ!」  
嫌悪そのものに叫ぶ声に、先ほど彼女の口を蹂躙していたコードが戻ってくる。  
とっさに顔をそむけるも、コードはその反応を楽しむように  
彼女の柔らかい頬に、その粘液に塗れた身を何度も何度もすりつける。  
乾きかけていた白濁もぬるみ始めて、じゅるじゅると生々しい音を立てる。  
綺麗な髪の分け目に、粘液が飛び散り、ベトベトと汚れていく。  
(岡倉先輩… 助けて…)  
救いようのない嫌悪感の中、すがる様に思った。目にはうっすら涙がにじんでいる。  
皮肉なコトに、彼女に恥辱を与えているコードは、その岡倉先輩のいわば分身であり  
彼自身の煩悩の赴くまま恥辱を与えているのだが、それは分かるわけもなく  
ただ、(コードを入れまいと)きゅっと食いしばった口へ、コードは力任せに強引に歯と頬の間に入り込んだ。  
 
(ここから四行は読み飛ばしてちょーだい)  
(ちなみに、何故、粘液に催淫作用が含まれるのか? それは、粘液と言えば催淫作用だからだ。  
マジカルバナナでこういっても坂東さんは笑って許してくれるハズだし、岡倉は本能から思っている。  
催淫作用のない粘液など、銃弾を込めれない銃だ。裏切らない呂布だ。そう思うだろ? あんたも!)  
 
「んぐ… ん! んぅぅぅーっ!!!」  
太ももの付け根ごと、花弁ぐじゃぐじゃと撫で回され、瞳孔が意思とは無関係に開いた。  
茂みも既に生えそろい、成熟した形のそこは、自分でもほとんど触ったコトがない。  
故に、刺激には全くの無防備だ。  
口中のゴムの匂いなど忘れ去り、全身を走りめぐるむずむずに、いやいやするように首を振る。  
「んゃっ…! んっ、んっ、んぅ!」  
中にもう一本、コードが入り込んだ。  
淡く、綺麗な線対称を描いている二つの花弁に  
まとわりつくコードに合わせるように、二度、三度と、身体が痙攣した。  
その間にも、じわり…と、蜜が溢れ出し、汗のような甘酸っぱい、若い女性特有の匂いが立ち込める。  
混じった蜜と粘液により、コードの動きが一層滑らかに刺激をもたらし、熱をもたらす。  
濡れそぼった下着の感触が気持ち悪い。  
 
「ふぁあぁぅ!」  
嬌声まじりの悲鳴があがる。  
濡れそぼって微かに見える中心線をぐいぐいと押されたからだ。  
帯びた熱が散らさられる感覚に、安堵や歓喜すら起こり始めている。  
しかし、恐怖を覚える。散った熱が強く戻ってくるのを感じながら。  
(こ、このままじゃ…)  
完全に自分が屈してしまう。  
だが、それを逃れる術もない。  
ズボン越しに、秘所の中心線をコードが撫でる。  
濡れきったズボンがぐちゅぐちゅと下品な音を立てるのを聞いた時  
ちーちんは泣いた。  
子供のように顔をぐしゃぐしゃにして、口内のコードのせいで、いびつにしゃくりながら。  
ひっ、ひっ、と、もうどうしようもなく泣きじゃくるちーちんに、一瞬、コードが止まった。  
しかし、すぐ動きを戻し、今度はぷっくりと充血している突起を乱雑にさすり回る。  
「ひゃ…あああああっ…」  
達し、感電したかのように跳ねた細身に追い討ちをかけるように、コードが暴れ狂う。  
強烈すぎる刺激が幾たびも走り、ちーちんの意識はかき消された。  
 
と言っても、時間にすればそれは1分にも満たない間だったろう。  
気だるさを抱えながらちーちんは目を覚ました。  
そして霞かかった意識を取り戻すように、右手を頭に当てる。  
ごくごく自然な仕草だが、ちーちんは引っかかるモノを感じた。  
(縛られていたハズなのに、どうして?)  
左手も動く。先ほどの出来事は夢かと思ったが、そうではないようだ。両手首に赤い跡がる。  
ならば、コードはどこへ? と考えながら(さーちゃんを起こそうと思い)身を起こすと  
ずいっ…と、先ほどコードが蹂躙していた秘所のあたりから  
重苦しくも痺れるような刺激が走り、ちーちんの頭を冷たく黒い緊張が蝕む。  
 
ひどく緩慢に目線を落とすと、強引に形作られた黒いシミが、黒々と隆起していた。  
「何、コレ…」  
叫び続けて少しかすれた声をわななかせ、冷たい汗が背筋を流れるのを感じながら  
ちーちんは、どういう異常が起こっているか突き止めるべく、そーっとズボンをたくしあげると  
「…!」  
秘所に被さるように、黒々とした屹立が生えていた。比喩ではなく本当に真っ黒だ。  
それは、保健体育の授業で見た挿絵よりはかろうじて少しだけ大きくて  
小さいながらも天をつくばかりに膨張しきり、細やかな筋を立て、  
ぴくぴくと振るえながら、先端の切れ目からは透明な液を吹いている。  
そんな観察を、どうしようもなく真っ赤な顔でし終わると、またはばかるコトなく泣きたくなった。  
自分が何をしたというのだ。  
何もしていないのに、何故ここまでヒドい目に合わなければならないのだ。  
暗澹たる気分に、目が虚ろになる。  
 
ちなみに、彼女についた屹立は、あのコードである。  
岡倉の良心と本能の狭間で、形を変えて彼女に寄生したのだ。  
暴走してるモノの原理原則はよく分からないが、そういうコトなのだ。  
 
無理やりに流れ来る、むず痒い感覚に誘われるように  
拘束時に手首から伝ったらしい粘液に、塗れている右手を屹立の先端へと伸ばす。  
焼却炉にでも放り込みたい気分を込めて、つまんで引き抜こうと指で摘むが  
「ふぁ…!」  
粘液のせいで、ぬりゅ…っと細い指先から先頭が滑りぬけ、  
秘所を蹂躙された時と同等の刺激が、脳髄まで一気に突き抜ける。  
額へ眉と閉じた眼を強く吊り上げながら、ちーちんは前へと崩れ落ちた。  
伏しながら、屹立が自分の血肉になっている事実を改めて理解する。  
 
何かが切れた。  
ゆっくりと身を起こして、膨張しきっている割には小さなちーちんの手の平にも  
収まりそうな(岡倉のそれと同じ位)大きさの屹立を、ぼんやり見ながら右手で掴む。  
放すべきだ。動かしてはいけない。そう何度も頭の中で声を聞く。  
分かってはいるのだが、暗澹たる気分の中ではそれもどうでも良くなってくる。  
ちらっと、ベッドの下に伏しているさーちゃんを見ると  
うつぶせになったまま、かすかに息をしているのだけがわかる。  
ならば、と、親友に向けた背中がぞくぞく鳥肌を立てる感覚に  
甘くため息をつきながらめちゃくちゃくに、乱雑に、頼りなげな細い手を動かす。  
「はぁ… あ、あぁ…!」  
くちゅくちゅと湧く先走りの液の匂いに少しむせ、刺激に仰け反りながらも、意思とは逆に手が動く。  
(や、止まらない… こんなコトしちゃいけないのに…)  
今の自分はすごく浅ましく思えるのに、より激しく手を上下に擦ってしまう。  
こんなに自分の手は滑らかだったのかと驚くほど、屹立に擦れる指の感触が心地よい。  
はぁ、はぁ、と上気した顔を震わせながら、より乱暴に擦りあげると  
「ふぁっ あ、や、あああ…」  
屹立が二度脈打ち、ドロドロとした白濁をシーツの上に吐き出した。  
ややあって、白濁を出し尽くした屹立を、荒く息をつきながらちーちんは空しい思いで見た。  
こんなコトをして何になるのだろう。  
 
そんな暗く沈んだ気分の彼女の後ろで、さーちゃんは意識を取り戻した。  
 
「ん…」  
目を開けたさーちゃんは、古い、アーモンドのような匂いがする木床に伏したまま、ぼんやりと考える。  
(あれ…? なんでわたし、床で寝てるんだろ… おでこ痛いし)  
さわさわとコブをさすりながら記憶を辿ってみる。  
(えと、ちーちんと管理人室に黒板を消しに行ったら変質者がいて  
捕まえに行った岡倉先輩が戻ってこなくて、様子を見に行ったら蝶々覆面が天井に飛んで  
ちーちんと一緒に慌てて逃げて… それから… この部屋で通報しようとしたら…)  
…そだ! 変な筒がいたから気絶したんだ! じゃちーちんはっ!?)  
 
バっと身を起こすと、親友がベッドの上にいるのが目に入った。  
後ろからではちゃんと服を着ている。何事もなかったように見え、文字通り胸を撫で下ろす。  
「良かった。無事だったんだね」  
その呼びかけに、何故か親友の後ろ姿がビクっとなって、さーちゃんは怪訝な顔をした。  
「どしたん……?」  
「その…見ないで」  
と言われると、何が起こったか心配になり、こしこしと目を擦りながらさーちゃんは立った。  
気配を察してか、ちーちんは作務衣の裾をギュっとかき集める。  
そんな彼女の前にさーちゃんは着くと  
「わっ」  
予想だにしない状態の親友に、大口を開けて驚いた。  
普通の女の子座りこそしているものの、作務衣がはだけズボンが下がり  
ぬれほぼって半透明になった白い下着が露わになり、更に  
一見して男性のそれだと断定できる、黒々としたモノが生えている。  
先端からは白濁がとろとろと流れていて、シーツにも白濁が散っていて  
さーちゃんは思わず唾を飲んだ。  
「だ、だから見ないでって…」  
消え入りそうな声で呟くと、ちーちんはうつむき、静かに泣き始めた。  
 
まひろを含めた三人の中で一番、理知的なお姉さんが  
声を抑えながらも、はばかるコトなくぽたぽたと涙を流している姿を  
見るのは初めてで、胸の中にきゅうきゅうと苦しいモノを抱えながら  
「ゴメンね。わたしが相合傘書かなかったら、こんなコトには…」  
さーちゃんは謝った。  
彼女自身はとにかく本心から謝っているのだが、幼い顔立ちに包み隠さず感情を浮かべると  
どこか、演技を一生懸命している小学生のような印象がある。(それが一番顕著なのは驚いた時だ)  
だがその一種の大仰さは、なんともユーモラスで愛嬌があって、好かれる要素でもある。  
 
そんなコトを、日ごろ親友の表情を見るたびに、少し羨望を交えつつ考えているせいか  
ちーちんは、俯き閉じたまぶたの裏に、不安そうに口を開け、眉根をぐっと下げ  
丸々とした目を涙で潤ませて、すぐにでも泣きそうで大仰な、本当に小学生のような表情で謝っている  
親友の顔がありありと想像できて、なんだか少し救われた気がした。  
トカゲのおっさんなら「…そろそろつきあいも長いからな」と、ニヤッと笑うところだ。そしてダンスをする。  
だが、この状況で笑うのは変に思われそうだし(ダンスなどはもっての他だ)、失礼でもあるから  
ちーちんは、くいっと表情を引き締めて、涙も笑みも引っ込めて、静かに答える。  
「…管理人室行かなくても、こうなったかも知れないし…あまり気にしないで」  
 
と言われても、さーちゃんの気分は晴れるワケはない。  
責任がないとしても、自分だけが難を逃れているのには変わりないのだ。  
その時、パっと思い出す。こういう時の対処法。そういうのに詳しい人から聞いたことがあるのだ。  
そっとさーちゃんへ、もぐりこむ様に身を寄せて、黒光りしている屹立を口に含んだ。すごい飛躍だ。  
「こ! こらぁ… やめてっ!」  
生ぬるい刺激で、せつなげに目を開けられてしまい  
その元凶たるもぞもぞ動く色素の薄い髪に呼びかけると  
「ふえ?」  
とさーちゃんが見上げてきた。  
日常会話を聞き返すようなごくごく自然な表情だが  
それに見合わないグロテスクなモノが小さい口から出ていて、ちーちんはドキリとした。  
(わ、わたしのが咥えられてる…)  
ほんのりと頬を染め、少しだけ見入ってしまうが、しかし慌てて首を振る。  
 
「ダメ… そんなコトしたら…」  
さっきの自分のような目に遭うからやめてと言おうとしたが  
「んー? んー…… あ、大丈夫。こうしたら変なモノが取れるってコウイチ君が言ってたから」  
口を離したさーちゃんは、突拍子もないコトを言い出した。  
「コ、コウイチ君って何…? それに、他に方法が…」  
といっている間にも、「教えてあげません」と可愛げな表情で見上げられ、うろたえる。ドイツ軍人じゃないから。  
背徳じみたコトをしようとしているのに、なぜこうも落ち着いているのだ。  
 
「例えば?」  
さーちゃんは興味深げに聞き返した。  
からかうつもりではなく、何か妙案があるかもという純粋な好奇心からだ。  
しかし、頼られると更に追い詰められた気になって  
「その、その… お、お湯に浸してぐいぐい踏むとか……」  
ちーちんはつまらないコトを口走ってしまい、ああやってしまったと後悔した。  
「国語の授業であったよねそんな話。んーと…吉本ばなな?」  
「芥川龍之助の「鼻」だってば! じゃなくて、女同士でこんなコトしちゃダメよ…」  
さーちゃんはハっとした。イエティやら宇宙人でも見たような顔で。  
そうだ、ばななじゃなくて「鼻」だった! もとい、女同士でこんなコトをしてはいけない!  
だがしかし、コウイチ君の言ってたコトはいつも正しかったし  
第一、異形を除くべき責任も自分にある。どうすれば…!  
葛藤(?)の強さの為、問い掛けても答えのない疑問を持て余し  
拳を握り、親指の第二関節をアゴに当てると(クク、角張った顔の人間がよくやるアレっ…!)  
心底困ったという顔で、目の前にある屹立を見ながら唸る。  
「むむむ…」  
「なにがむむむよ…! と、とにかくやめてこんなコト ……ね?」  
なんでこんなコトに積極的なのか、というか手馴れているのは何故なのか。コウイチ君とは誰なのか。  
ちーちんは疑問を抱えて、眼下の親友に一生懸命呼びかける。  
だが、しかし。  
 
「けど、女は度胸っていうし、何でも試してみようよ」  
さーちゃん、やはり責任は自分の手で取るべきだと決意して  
黒々とした屹立を口に含むと、先端の段差(ちーちんはカリ首をそう思った)が  
見た目よりも厚みがある唇に、にゅるり…と擦られた。  
電撃のように走る、指でつまむ以上の艶かしさに一瞬恍惚とした顔になりながらも  
ちーちんは刺激から逃げるように大きく息を吐き  
「だ、だから、やめ… ひゃ、ふぁ、ぁ…!」  
声になってない声も吐くが、しかし、舌を軽く這わされて、瞳が閉じて祈るような顔になってしまう。  
祈るときは往々にして苦しいときだ。強い刺激は苦しくもあるのだ。誰もみんな始めはそうなのだ。  
苦悶を浮かべる彼女とは裏腹に、さーちゃんは  
(う… ちょっとゴム臭い……)  
と少し困った顔こそしたものの、アイスキャンディーにむしゃぶりついてる子供の顔で  
だが、決してノド奥に屹立を当てない慎重さを込めながら、ゆっくりゆっくり頭を上下させる。  
 
「あ、あぁぁ… やめてぇ…」  
ゆっくり。ゆっくり。  
ちょっと小首を傾げつつ、しっとりとした口の粘膜に、少し膨張した屹立を擦りつけてみたり  
出て行く屹立の裏筋に、ねっとりと唾液をつけて引き止めるような形で舌を這わしたりする。  
手馴れた様子と、横に束ねた横髪がぴょこぴょこと幼く揺れているのが対照的だ。  
ふっくらとした頬がぼこぼこと形を変えているのが目に入り、  
ちーちんは初体験に挑む少年のように身を震わす。  
「もうやめて… ゃ…ん… ヘンよこんなコト…」  
スローな動きというのは、生命のガソリンを入れてもらったギャングにだって効く。  
ちーちんは身を張り裂きそうな名状しがたい感覚に、弱々しく声を出すが  
「ほうひょっほふぁふぁあ」  
もうちょっとだから、といったつもりか、さーちゃんが激しく頭を揺らすと  
「や、ぁ、あああっ」  
どこか引きつった声で、ちーちんは二度目の放出を迎えた。  
はぁはぁと頭上からの吐かれる熱い息をあびながら  
さーちゃんは萎える気配のない屹立に、次なる方法を考える。  

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