私は委員長ほどひねくれてはいない。
彼女はある意味素直だが、その強気な振る舞いが個性なのだ。
それに引き換え、私の個性は脆弱なことこの上ない。
「ねぇミソラ、あなたも自分の幸せくらい望んだらどう？」
「ハープ…」
「毒蛇に噛まれてもほっとかれて、ブラザーバンドも一方的に切られて…
よく我慢できるわね」
ハープの言うことももっともだ。普通なら縁を切っているところだろう。
「だって…」
「スバル君のことが好きなんでしょ？だったら尚更よ！
見ているだけじゃつまらないわよ？」
「そうだけど…」
「スバル君は委員長とキスして、その先もやっているかも…」
胸糞が悪い。委員長とはいい友達になれそうだが、さすがにスバル君を取られたら…
「じゃあハープ、私どうしたらいいと思う？」
「まずはブラザーバンドをむすびなおすときに教える秘密ね！
これは確かに秘密だけど…もっとあなたのことを知りたくなるような秘密にするべきよ！」
「たとえば？」
「そうねぇ…」