ーーーー  
…そして、エイリアとパレットはと言うと…  
「エイリア先輩。…エックスさんの、どう言う所が好きになったんですか?」  
「ほえ? …難しい質問ねぇ」  
ピンク色の壁紙とかわいいぬいぐるみで溢れてるパレットの部屋で、女の子らしい世間話をしていた。  
さっきまでおどおどしていたパレットも、少しずつ元の明るさを取り戻しつつある。  
エイリアはちょっと考えると、こう答えた。  
「そぉねぇ…。"全部"…かな?」  
「全部…ですか?」  
「彼の優しい所も。甘い所も。ちょっぴり泣き虫な所も。  
何もかもひっくるめて。…全部好き。ねーコブン」  
"コブン"のぬいぐるみの手をいじりながらさらりと言い放つエイリア。  
「…その割には、さっき思いっきり蹴ってましたけど…」  
「…アレ? アレは…なんというか、そ、そう。"愛のムチ"ってやつよ!  
女だって、強くないとね! アハハ…」  
「…(の、惚気ですかぁ)」  
ぬいぐるみに顔を埋めて顔を赤くするエイリアを見て、パレットは一つため息を付く。  
 
「…羨ましいです。そういう風に堂々と"好き"って言えて…。」  
「……パレット」  
「私なんか、全然ダメです……。アクセルが私の事をどう思ってくれているのかも知らないのに、…あんな事しちゃって」  
また、しゅんとした表情になってしまうパレット。  
エイリアはそんな彼女の頭をポンポンと優しく撫でる。  
「そう落ち込まないの! 恋って言うのは女の子のほうからも積極的にならなくっちゃ成就しないわよ!」  
「そういう…ものなんですか?」  
「パレットだって…アクセルの事好きだから、キスしたくなっちゃったんでしょ?」  
パレットはリンゴ見たいに赤くなりながらも、コクンと頷いた。  
「なら、自信を持って。今度はアクセルのほうからキスさせちゃうぐらいの気持ちで挑まなきゃ。ね?」  
「え〜!? あ、ア、アクセルの…ほうから……」  
考えただけで湯気を吹き出してしまうパレット。  
「で、でも…もやもやしてるだけじゃダメですよね。  
私、先輩を見習って頑張ります!」  
「その調子よ。ファイト!」  
「はっ、はい!!」  
やっと、元気を取り戻したパレットを見てエイリアも笑顔で頷くのだった。  
ーーーー  
 
そして、その同じ頃、男達はと言うと。  
「む〜ん…」  
「………」  
エックスが険しい顔で強引に瞳を閉じさせたアクセルの頭に手を置き、更にその手をヒャクレッガーの頭から装着されている所謂"尻尾(しっぽ)"の先端の二本の針が挟み込んでいた。  
「ま…まだか?」  
「まだでござる!」  
かつてエックスと戦ったときはそこからイレギュラーウィルスを感染させたのだが、元々は電子戦任務で電脳空間とリンクする為の装置だったらしい。  
「ムっ…むむむ…殿、今でござる」  
「よ、よし…」  
ヒャクレッガーの指示通り、意識を傾けるエックス。  
やがて力んでいたエックスの表情も、アクセルの表情も。ゆっくり穏やかなものとなった。リンクは成功したようだ。  
「フー…残念ながら拙者には二人がどう話されているのかは把握できん。  
あとの拙者にできる事はこうやって"帰り道"を作り続ける事しかない。殿、頼みましたぞ」  
〜アクセルの意識の中〜  
『アクセル!』  
広い意識空間の中、ぽつんと丸まるように座ってるアクセル(の中枢意識)に呼び掛けるエックス(の中枢意識)。  
『あれ…? エックスがなんでここにいるの?』  
『ヒャクレッガーにリンクしてもらった。ちょいと荒療治だったけどね』  
『……ふーん…』  
『…なぁアクセル。お前パレットからキスされた事がそんなにショックだったのか?』  
アクセルは一瞬反応するも、再びそっぽを向いてしまった。  
『エックスには…関係ないよ』  
『関係なくはないだろう! お前は俺達の大事な仲間だ。  
それに、お前には俺とエイリアとの秘め事を覗かれてるしな』  
"その情景"を思い出して途端に顔を赤くするアクセル。  
『あ、あ、アレは…!! ボクだって、悪かったと思ってるよ』  
 
『お前の悩みを当ててやろうか。好きな女の子のほうからキスされちゃって男として恥ずかしいから自分のカラに閉じ篭っちゃったってところか? …図星だろ?』  
アクセルは俯きながらも、首を一回だけ縦に振った。  
『その通りだよ。…情けないって、思ってるんだろ? エックスはボクと違って、大人だもの……』  
『それでいいんだよ』  
『……へっ?』  
思わず顔を上げるアクセル。  
エックスの返事は、アクセルの予想とは大きく違っていた。  
『それで、いいんだ。対して珍しい事じゃない。色々とショック受けて、呆然として、立ち直って。人間もレプリロイドも関係ない。これは男がみんな通る道なんだ。もちろんゼロだって、俺だって。』  
『…エックス』  
エックスはアクセルの横に座って、肩をポンと叩く。  
『例え他人からは滑稽に見られても、そういう答えは何としても自分で見つけなくっちゃな。』  
『エックス。…ボクは……』  
アクセルがゆっくりと立ち上がる。  
『……』  
『ボクは、パレットに…謝りたい。  
なにも答えられなかった事…勝手に、こうして閉じこもっちゃった事を。』  
ようやく、決心を固める決意をしたアクセル。エックスの目にも、彼がまたひとつ逞しくなった事が見えた。  
『…そうか。じゃあ全は急げ! だな』  
エックスも立ち上がる。…そして、何故か手にはゼロの武器のひとつ『T-ブレイカー』によく似たハンマーが…  
『…え、エックス? なにそれ…』  
『っていうかお前の意識が早く覚めてくれないことには…俺は帰れないんだよね?』  
『んなーっ、ムチャな〜!!』  
逃げようもするも、意識空間に逃げ道なんぞある訳がない。  
エックスはひと呼吸すると、アクセルに向かってハンマーを振りかぶり…  
『グッドラック! アクセル!!』  
『ギャアアアアア!!』  
 
「ん、ううん…」  
アクセルが、ゆっくりと瞳を開けて、二、三度ぱちくりとまばたきを繰り返す。  
すると自分を覗き込むエックスとヒャクレッガーの顔が見えた。  
「あ、あれ…。エックスに…、ヒャクレッガーのおっちゃん?」  
「気が付いたでござるかアクセル殿(お、おっちゃん…)」  
「やっと起きたな」  
「ここ、ボクの部屋? どうやってここに来たのか…」  
「パレット嬢が、お主をここまで運んでくれたのでござるよ」  
「…パレットが……!! そ、そうだ。思い出した。  
ボク…パレットの所に行かなくっちゃ!」  
慌ててベッドから跳ね起き、走ろうとするアクセルを二人が必死に止める。  
「ちょ…ちょっと待て!」  
「何だよエックス! おっちゃん!!」  
「何だもなにも…その格好で女の子の元に行くのでござるか!?」  
「…あ。」  
冷静に自分の格好を見直す。アクセルは脱ぎかけの防護ウェアと下着だけの格好だったのだ。  
「せめてアーマーぐらい付けて行けよ」  
「あ…。ご、ごめん。二人とも」  
顔を赤くして、いそいそとアーマーを着るアクセル。  
「これで…良し、と」  
着終わると、少年は再び走り出した。心なしか、表情もスッキリとしている。  
「じゃあ、行ってきます!」  
「おー。健闘を祈るぞ」  
「頑張れ少年! …でござるよ」  
 
元気良くドアから出て行ったアクセルを見届けたあと、エックスもふう、と立ち上がる。  
「さて、俺達も持ち場に戻るとしますか」  
すると、ヒャクレッガーはエックスに向かって右手を差し出してる。  
「なにそれ」  
「…報酬でござる」  
「……なんで?」  
「忍者とはギブ&テーイクでござるよ! 体力を使うサイバーリンクまでさせたんだからそれなりの報酬はいただくでござる!!」  
"こういう所はしっかりしてるな"とぼやくも、無関係だった彼を巻き込んでしまったので正面きって"ヤダ"とは言えないエックスだった。  
「…しかたない。」  
エックスはふうっ、とため息をつくと、胸アーマーのポケットから一枚の紙のようなものを取り出して、ヒャクレッガーにビシッと見せつけた。  
「そ、それは! プレミアが付いて今や15万ゼニーは下らない…」  
ヒャクレッガーの表情が固まったのを見届けると、それを彼の手にポンと置く。  
「これでどうだい?」  
「…慎んで、お受け取りするでござる……!!」  
「それじゃあ、君にはもうひと仕事だけしてもらおうかな?」  
「な、なんなりと申されよ…殿!!」  
エックスはにんまり笑ってヒャクレッガーに耳打ちする。  
「ゴニョゴニョ…」  
「えーっ!? そ、それはすぐに調達できるでござるが…」  
「…頼んだよ」  
「ぎょ、御意…」  
他人の部屋で、越後屋とお代官様の如く悪巧みをするエックスとヒャクレッガーであった。  
 
ーーーー  
そして、当のアクセルはと言うと…  
「うう…。まずなんて言えばいいんだろう?」  
勢い良く飛び出したまでは良かったが、どういう風に謝ればいいのかわからず、パレットの部屋までの廊下を歩きながら腕を組んで悶々としていた。  
「『ごめんねパレットー!』…違う。『昨日はすいませんでした』…これも違う。  
『今日は…ボクからキスしていい?』…ぐああっ、ぜっ、全然ダメだ!!」  
今度は頭を抱えて悶える。  
「やっぱり…エックスやヒャクレッガーのおっちゃんにアドバイスを貰ったほうが良かったかなぁ…」  
すると、先ほどのエックスのアドバイスがCPUに浮かんだ。  
「…いやいや! エックスだって"答えは自分で見つけなきゃ"って言ってたじゃないか!  
ストレートにしよう! うん」  
ガッツポーズをとって、自分で自分に気合を入れる。  
そんなこんなをしているうちに、パレットの部屋のドアの前に辿り付いた。  
大きく深呼吸を二回する。そして、勇気を持ってインターホンを押した。  
『はい。パレットです』  
「…ボクだけど……。は、入って…いいかな?」  
ほんの数秒ほどの沈黙。だがアクセルには何分にも感じた。  
『…いいですよ』  
プシューと音を立ててドアが横に開いた。  
 
「お、お邪魔します」  
アクセルは女の子の部屋に入ったのは今回が初めてであった。緊張した面持ちでゆっくりと部屋に入る。  
部屋中に置いてあるぬいぐるみ。ピンク色の壁紙。可愛いデザインのクッション。  
そして、この部屋の主はフリルの付いたベッドにちょこんと腰掛けていた。  
「や、やあ。パレット。」  
「ど…どうも。  
あ…。さ、さっきまでエイリア先輩がいたものですから…。」  
丸っこいデザインのテーブルを見ると、マグカップが二つ。少し湯気が出ている事から本当についさっきまで彼女がここにいたと言う事が理解できた。  
「あ、ど、どこかその辺にでも…テキトーに…。オレンジジュースでいいですか?」  
「あ、う、うん」  
顔を赤くして、ベッドから立ち上がってマグカップを片付け、いそいそと冷蔵庫へ向かうパレット。彼女自身も男の子を自分の部屋に入れたのは今日が初めてのようだ。  
アクセルは取り敢えず、ベッドと向かい合う位置にちょこんと座る。  
「ど…どうぞ」  
やがてパレットが、アクセルの前のテーブルの上にジュースの入ったガラスのコップを置いた。  
「あっ、はい…どうも」  
いつものお子さま漫才をやっているときとは全く違う態度になってしまう二人。  
パレットも、反対側に座る。  
ジュースを一口、口に入れると渇ききっていた喉は潤ったものの、あまり味がよくわからなかった。  
 
しばらく、沈黙が続いた。お互い、何故か気恥ずかしくて互いの顔をまともに見れない。  
アクセルは、思い切って口を開いてみた。  
「あ、あの。パレット。」「アクセル」  
二人の声が見事にハモる。同時に口が開いてしまったようだ。  
「あ…そ、それじゃあアクセルのほうから…」  
「あっ、は、はい。…では。」  
背筋をピシッと立てて、軽くせき払いする。  
「…な、なんですか?」  
「そ、その…。き、昨日は。ごめん。それと、今日も。  
ボク…その。なんと言うか。気が動転しちゃったと言うか…。  
とにかく、心配…かけちゃって、ごめんね」  
パレットは一瞬驚いた顔をしたが、すぐにかああと顔を赤くする。  
「そんな…。それなら、謝るのは私のほうですよぅ…。わた、私がその…  
…しちゃったせいで……」  
恥ずかしさに、つい俯いてしまったパレット。その大きな愛らしい瞳には涙がいっぱい溜まっていた。  
それを見たアクセルの胸がズキンと鳴る。  
「……!!(かっ、可愛い…!!)」  
ハッと我に返ると、顔を赤くながら必死に弁明する。  
「パ、パレットは謝る必要なんかない!! そ、それに、ボク…その。  
う、嬉しかったし!」  
「…ほえ?」  
 
アクセルはがたん、と勢い良く立ち上がると、わざと大きく足踏みして二、三歩動き、パレットの隣に立った。  
そして、膝を付いた形で座ると、彼女の両肩を掴んだ。  
「あ、アクセ…」  
パレットが言葉を紡ぎ終わる直前、言葉は突然目の前に現れたアクセルの顔と同時に途切れた。  
唇に感じる自分のものとは違う暖かさ。男の子特有の、少し固めの感触。  
「(…やっちゃった……。やっちゃったよ〜!   
あのときは全然わからなかったけど…パレットの唇、マシュマロみたいにすっげー柔らかい…!!)」  
「(ま、まさか…ほんとにエイリア先輩の言った通りに…で、でも…)」  
昨日したそれよりも、暖かく、それでいて甘く、どこか甘酸っぱく…。  
何十秒、そうしていただろうか。  
やがてゆっくりと唇が離れる。離れたときに見えた互いの顔は、茹で蛸のように真っ赤な顔だった。  
「……こ、これで…。お互いさま、だよね?」  
「…うん」  
昨日以上に、胸の高鳴りが止まらない。だが先ほどまで感じていたわだかまりは、なくなったように思えた。  
アクセルは思わず、彼女の小さな身体をぎゅっと抱き締める。  
「(うっひゃ〜…女の子ってウェア越しでも全部柔らかいんだ…)  
あの…。さっき言った事。"嬉しかった"ってのは…嘘じゃないから。」  
「うん…。ありがとう。私も…。今、凄く嬉しいです」  
アクセルを見上げて、にっこり微笑むパレット。  
堪らなくなったアクセルは、もう一度その愛らしい唇に自分のそれを重ねた。  
 
「……っ」  
「んっ……」  
今度は少し長く、少しだけ濃密に。少年と少女はしばらくの間、その甘い感触に酔いしれた。  
キスを解くと、パレットがアクセルの胸に顔を埋める。  
アクセルは一瞬、ドカドカ音を立ててる動力炉の鼓動を聞かれまいかと戸惑うも、すぐにどうでもいいかと少女の頭を撫でる。  
「…アクセル」  
「……なに?」  
次の瞬間…。信じられないような言葉が飛び出した。  
「…続き。しませんか?」  
「イッ!!」  
"続き"。キスした後の"続き"と言えば……たったひとつしかない。  
自分達完全人型レプリロイドのみに与えられた、"特権"と言うべき行為。  
即座に昨日のエックスとエイリアの"行為"の映像が頭に浮かぶ。  
「つ、つつつつ続きって…パレット……!!」  
「…ダメ、ですか?」  
「だ、ダメな訳……」  
自分を見上げるパレットの潤んだ瞳。先ほど感じた彼女の柔らかい感触。  
アクセルはひとつ、大きく深呼吸する。  
「…脱がすんだよ? アーマーもウェアも」  
「うん」  
「その…。胸もお尻も、ぜ、全部、見ちゃうんだよ?」  
「うん…」  
「た、多分…痛いんだよ?」  
「…うん」  
「あ、あんまり上手く…ないかもしれないよ?」  
「そうなんですか?」  
「あっ…当たり前じゃないか! ボクだって…、はっ、初めて…」  
「じゃあ…一緒にしようよ」  
「いっ、一緒にって…むぐ……」  
パレットは顔を赤くしながらも、妙に嬉しそうに自分のほうからキスをする。  
その瞬間、アクセルはモラルも道徳も。…考えるのをやめた。  
 
やや強引に、彼女の口内に自分の舌を入れてみる。  
「!! …ふっ……」  
パレットは一瞬、こわばるような反応をしたが、すぐに拙いながらも自分もアクセルのそれと重なり合わせる。  
流石に、エックスとエイリアのしていたような激しく求めあうやり方なんて少年と少女には全然判らない。  
ちょっと強引に、ぎこちなく、唇と舌を重ね合わせて吐息と体温を交換しあった。  
「んっ…! く、あ……! ふぅっ…」  
「はっ、は…、ん…… ぅ……!」  
やっと唇が離れたときには、口の中の味は甘酸っぱいんだかしょっぱいんだか全く分からなかった。  
「…脱がそうか?」  
アクセルが呟くように言うと、パレットはまた可愛い顔をぽっと赤らめる。  
「…!! い、いいですよぅ……! じ、自分で脱ぐから…!  
そ、その代わり、アクセルも…その…」  
「あ……。う、うん。」  
言葉を言い切る前に理解できたアクセルも、おずおずと首を縦に下ろした。  
お互い背を向けて、いつも着込んでいるアーマーを一つずつ外していく。  
いつもしている事のはずなのに、いつも聞いている外装を外すときの音なのに。  
今回に限っては身体が震え、金属の音も艶かしく感じた。  
やがて外装も、防護ウェアも全部脱ぎ終えた二人が、お互いのほうを振り向く。  
 
「……っ」  
アクセルの喉にゴクンと言う音とともに唾が降りる。  
腰まで伸びた髪。きめ細かい白い肌。膨らみかかった乳房。くびれ始めた腰。  
"奇麗だ"と、アクセルは素直にそう思った。  
初めて見る、まだ成熟しきっていない少女の肢体はそれでも少年にとっては刺激的だった。  
「……!」  
パレットのほうも、よく見知っているはずの少年の裸体に、思わず見入ってしまう。  
まだまだ細いが、適度に筋肉の付いた体、がっしりとした肩。  
メンテナンス時のデータなどでどう言う体つきなのかは知っていた。  
だがそれでもデータと実際に見るのとでは全く違う事に、彼女は今気付いた。  
「や…。あ、あんまり見ないでくださいよぅ…」  
「そ、そういうパレットだって…」  
取り敢えず、震える体と気持ちを押さえて互いに歩み寄り、ギュッときつく抱き締めあう。  
「…アクセル。あったかい……。」  
「うん…。ボクも…。なんか、パレットの体って、柔らかくて、あったかくて…。なんか、いい匂いがする」  
「どんな…匂いですか?」  
「ん…。なんというか、ふんわりしてて…なんか、"懐かしい"って感じなんだ」  
「懐かしい?」  
「…うん」  
腕の力を強くして、何もかもを同化させる程に抱き締めあっているうちに、自然と体がベッドの上にどさりと倒れこむ。アクセルの下に、パレットが見上げるような形で。  
 
「あ。さ…、触っていい?」  
「ん、あ…。い、いいですよ」  
アクセルがそっと左手を、少女の右の乳房に乗せる。発育途中の少女のそれは、アクセルの手のひらにすっぽりと収まった。  
「…ん、あ、アクセル…。ごめんなさい。私の胸…。エイリア先輩や、レイヤーみたいにおっきくなくて…」  
「謝らなくていいよ…。可愛いじゃん。ぷにぷにしてて、凄く柔らかい」  
「んっ…!」  
力を入れてみると、手の動きに合わせて熟れきっていない果実は形を変える。  
パレットは眉を引きつらせるが、不快ではないようだ。  
試しにどんどん弄んでみると、少女は面白いように反応して、声を上げる。  
「ん…んあっ、は、ああっ…!」  
「き…、気持ち、いいの?」  
「んっ…! わ、からない…、けっ、けど…んあぁっ!」  
少年の喉が鳴る。  
「……っっ!」  
思い切って唇を空いている左の乳房に寄せ、桜色に色付いている果実をそっと口に含んだ。  
「あっ、アクセ……! ひゃんっ! あっ…あふっ」  
今度は、間違いなく快感がこもった声だった。包み込むように唇で含み、舌先でちろちろ撫でる。  
「んっ…んっ、ンあっ…!」  
反対側も、弄る速度を早めてみると、人さし指の辺りに感じる"もの"が少しずつ固さを帯びていっているのを感じた。  
…そして、自分の下腹部にある"それ"も…。  
 
そっと見上げると、パレットの頬が上気し、瞳は潤みきっていた。  
「パレット…。可愛い」  
「っ!! う、うそ…! こんな、締まりのない…顔っ…!」  
少女はあまりの恥ずかしさに、手で顔を覆う。  
彼女は直接アクセルの口から『可愛い』なんて言われたのは今が初めてだった。  
「嘘じゃない。凄く可愛いよ……!」  
そう言って、手を、脚のほうに持っていき、そのすべすべした太腿を触る。  
「ン……。や、くすぐったい…ですよぅ……」  
「女の子って、全部柔らかいんだね。凄いな…。どこを触っても気持ちいい」  
「…アクセルっ……」  
強がって、落ち着いているような口調で喋っても、その声と唇が小刻みに震えていることを、パレットは見抜いていた。  
「…! …むぐ」  
太腿を触る手を止めさせ、首に抱き着くようにキスをする。  
そして、アクセルの手を横に置くと、彼の勃起したペニスにそっと触れる。  
「!! パ、パレッ……!!」  
「…アクセルばっかり…ずるいです。  
言ったでしょ? "一緒にしよう"って……」  
にこりと微笑むと、まだ皮の被っている竿の部分をやわやわと触る。  
「〜〜〜〜〜!!」  
途端にアクセルの背中がビクンと痙攣する。さっきまでとはまるで立場が逆転してしまった。  
 

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