昨日の晩。
『それと、もう一つ。コレを付けてハンターベース内を一周してもらうよ!!』
そう言って取り出したのが、今のエイリアに取り付けられてる道具…
いわゆる、「オトナのオモチャ」であった。
『や…ヤダヤダヤダ!! なんでそんなもの持ってるのよ!!』
『貰った』
『だ、誰から!?』
『ダグラス。"俺っちはもういらないから、マンネリ化のときは使ってみな"ってさ』
『(あ…あの変態メカオタク!!)と、とにかくイヤ!!』
『…じゃあ、試合放棄する? 持ちかけたのは君なんだよ?』
『………わ。わかりました。勝てばいいんでしょ勝てば!!』
…
そして、今現在。
エイリアは定期的に来る真綿で首を絞めるかのような中途半端にくる快感と、いつ皆に知れるかもしれないと言う緊張感と背徳感で、既に限界になっていた。
「さて、そろそろ取ってあげなきゃね」
エックスがまず、乳首に食い込むように取り付けられたクリップを、指で摘む。
「…んっ!!」
彼女が一瞬、反応したのを見ると、わざとぐいぐい引っ張ってみる。
「ちょっ! えっく…やめ…〜〜〜〜〜!!」
やがて、パチン! と音を立ててクリップが外れた瞬間、エイリアの背中が二回、ビクビクと痙攣した。
「凄いな……。これだけでイッちゃったんだ。
案外、君もこういうのが好きだったんだね」
エックスの言葉に、真っ赤になった顔を手で覆う。
「ち、ちが…! ちがうのっ…!!」
「違わないよ。こんなに敏感になってるじゃないか」
そう言って、先ほどクリップを取ってあげたばかりの乳房をむにむにと揉みしだく。
「うあ…、だめっ、ダメぇぇっ……っぁんっ」
「乳首だって、こんなに立ってる……。」
少し赤く充血した乳首も、指で弄る。指と指の間で挟んだり、引っ張ったりして感触を楽しむ。
「そ、それはあの道具の…ンンっ」
「そうかな? 俺には言い訳にしか聞こえないんだけど」
わざとらしく意地の悪い言葉を囁きながら、左の耳を歯で軽く甘噛みする。
「いっ、意地悪ぅっ…、は、あぁっ! みみ、舐めちゃダメエっ!!」
たっぷりと乳房の柔らかさを堪能した後、エックスの右手がいよいよもうひとつの、彼女の秘所に付いたオモチャに伸びた。
「っ!! え、エックスっ……」
一瞬、エイリアの顔が歪む。
内蔵されてる電池はまだまだ切れておらず、オモチャはエイリアのクリトリスを摘んだような形でプルプル振動している。
そしてその下からは、愛液がとめどもなく流れており、既に絨毯に小さな染みを作っていた。
「これ、そんなにいい?」
即座にプルプル首を横に振るエイリア。
「嘘。こんなに濡れてるじゃないか」
エックスはオモチャを取ろうとせず、下の小陰唇を指で撫でるように擦る。
「ふあぁっ! ち、ちが…んんっ!」
頭では否定したいのに、未だ来る振動とエックスの指の動きに快感の声を上げてしまうエイリア。
エックスの指は、更に激しくなっていき、厭らしい水音がどんどん大きくなっていく。
「あっ! はぁ……っ、こんな、ふぅんんっ、イヤぁ…ンアアッ!!」
「凄いな……。どんどん溢れてくるよ。この状況でコレ、外したらどうなるのかな?」
薄笑いを浮かべて、オモチャを指で軽く弾くエックス。
するとエイリアは、涙目で必死にイヤイヤをするように首を振る。
「いやっ…! だめ、だめぇ! 恐い、いま、外されたらっ、私…!」
「…またイきそう?」
コクコク首を振る。
「…そっか」
それを見たエックスは指で秘所をいじくり回すのを止めた。
心底ほっとしたエイリアだったが…彼女の期待は脆くも崩れ去った。
「でも…いつまでも付けていても、……ねっ!!」
エックスは指でオモチャを摘むと、さっきのように思いっきり引っ張って外した。
「!! んああああああぁぁあぁああっ!!」
プシャアアァァァァァ……!
外された瞬間、エイリアは背中を弓のように撓りながら痙攣させ、失禁したように潮を噴いてしまった。
「あう、あ、アウゥッ……ン、アアっ……!!」
「また…、イッちゃったね…。初めてなんじゃないか? こんなに潮を噴いちゃったの」
エイリアは半ば放心状態になって、ぐったりと力なく横たわっている。
やっとの思いでこちらを見上げてくる瞳には、涙がぽろぽろ零れ落ちていた。
「エイリ……、…………………」
それを見た瞬間、エックスは妙に虚しい気分になってしまった。
「(……俺、何やってるんだ……!!
本当にこんなのが、愛あるセックスって言えるか!?
さっきからエイリアはイヤとかダメとかしか言ってないじゃないか…)」
エックスはいつの間にか、"ごっこ"の度が過ぎてしまっていた事を、心から反省した。
「……エイリア」
涙を指で拭ってやり、子供をあやすように頭を撫でる。
「ごめん。ごめんな…。」
たちまち、見上げるだけだったエイリアの顔が綻ぶ。
「……お、遅いよぉ………」
「ごめんな…。やっぱり俺、さっきみたいなやり方はダメだ。
君と心で繋がっている感じがしない」
頭を撫でていた手は、彼女の頬に移動して、その理知的で美しい顔の輪郭をなぞるように撫でていた。
エイリアはその優しくて大きな手をぎゅっと握る。
「…あったかい……。
えへへ。やっと戻ってくれた。いつもの優しいエックスに…」
「……」
「私ね…、ちょっと怖かったの。本当はエックスにとって私は性欲処理の為の存在でしかないんじゃないかって…」
「違う! それは絶対に違う!!」
エックスは大声で否定する。
横たわってる彼女の背中に手を回して起こし、ギュッと抱き締める。
「俺は君以外にしたいとは思わないし…嫌だ」
「うん…。私も、さっきみたいな事だって…貴方とじゃなきゃグチャグチャのスクラップにされたってお断りよ」
彼の優しい抱擁に、エイリアも笑顔を溢して彼の背中に手を回す。
「……!」
エックスのアーマー越しに、彼女の柔らかい乳房が押しつぶされる。不謹慎ながらも、唾を飲んでしまう。
その感触に改めて興奮すると、エイリアを抱き締めながら、ぽつりと呟く。
「だ、だから……、エイリア。」
「……ほえ?」
「やり直し…してもいいか?」
「…えっ!? や、やり直しって……、そ、その、あれよね…?」
かああっと頬をなおも赤くする。
「さっきのまんまじゃ、納得いかないから」
エックスの優しい眼差しと、潤んだエイリアの視線が重なる。
しばらく見つめあっていると、彼女のほうがコクンと一回、頷いた。
「や…優しくしてよね。……いつもみたいに」
「了解」
その言葉の後、エックスはエイリアと視線を重ねたまま、彼女の柔らかい唇にキスを落した。
「……ん」
歯列を舌で丁寧になぞると、その中にあるエイリアのそれと優しく絡ませる。
「ふ……っ、んんっ」
いつもされている、馴れ親しんだ口付け方。だがそれが、一番いい。堪らなく甘美で、暖かくて、心地よかった。
舌を絡ませあっているうちに、エックスは器用に自分のアーマーを一つずつ外し、後ろに放り投げてゆく。そして防護ウェアだけになると、右手をエイリアのもちもちとしたお尻に伸ばし、粘土細工を扱うように揉んでいった。
「!! …んふぅっ……つっ」
そして空いた左手も、彼女の右の乳房を掴んでふにふにと弄ぶ。
乳首を手の腹で転がすように優しく刺激する。
さっきまで散々道具などで弄られたそこは普段よりも敏感になっており、加えて今の優しい愛撫。
もう天にも昇ってしまいそうな気分になってしまう。
「んん、んんーむ、うっ……は、あぁ……」
やっとキスを解くと、口の周りはべっちょりで、二人の間には白くて太い唾液の糸ができた。
エイリアはもう、嬉しさと心地よさで目をうっとりさせていた。
「気持ち良かった?」
「…うん」
エイリアが頷いたのを見ると、エックスは上下のウェアも脱いで、彼女と同じように全裸の格好になる。
そして、改めて彼女を横たえると、耳をひと舐め。
「っ!! ひゃうっ……!!」
「エイリア、耳弱いもんね」
耳だけではない。彼女の感じる所は全て知っている。否、彼女を悦ばせてあげる為に、必死で覚えたと言った方が正しいか。
流石にこういう事ばかりは、イレギュラーから特殊武器チップを頂くような感じにはいかないものである。
耳たぶから穴のほうまで丹念に舐めると、舌をゆっくりと首の下に這わせる。
そして、チクンとした微かな痛みとともに、赤い痕を残した。
「んっ! や…ああんっ」
その痕を鎖骨の下にも、柔らかい乳房にも、臍の隣にも付ける。
される度に、エイリアの身体は何度も跳ねた。
「ふあ、あ…な、なにをしてっ……!?」
「……虫よけ」
一瞬、意味が分からなかった。
虫型メカニロイドにならともかくも、レプリロイドが人間のように虫に刺されたりする訳がない。
「君は、俺のものだから」
「……!!」
この言葉で、エイリアはようやく意味を理解し、さっき散々舐められた耳まで真っ赤にする。
そんな彼女を見てクスリと笑うと、エックスは少し赤く腫れてる彼女の秘所に顔を近付けた。
先ほど噴いていた潮のせいか、そこはもう既に濡れきっており、その独特の甘ったるい香りが鼻に付く。
「やぁっ…、かお、近付けちゃやだぁっ……!!」
「ここ、いつ見てもきれいだ……、……!」
指で大陰唇を分けてクリトリスを覗かせると、そこはさっきオモチャをやや強引に外したせいで微かに紅く充血していた。
「(気持ち良かったと言うよりも…痛かったんだろうな……。ごめん)」
痛々しいそれを見て、エックスは改めて反省する。
ごめん、と微かに呟くと、動物の親が傷付いた自分の子供の傷を舐めるように舌を這わせた。
陰核を刺激し、膣の入り口を指で傷薬を塗るかのように優しく撫でる。
「んんっ! えっ、えっくすぅっんぁ、あっ、あー!」
さっきあれほど勢い良く噴いてしまっていたのに、愛液は止めどもなく流れてくる。
エックスは一滴も零さないように、夢中になって舐め取り、味わっていった。
「はぁぁっ! あ、ああ! ひ、ひウうっ!! ンアアアアっ!」
そんな彼の茶色い髪を掴んで、エイリアは快感にうち震えた。
彼の愛情の隠った、優しくて暖かい愛撫。自分の感じる所を、して欲しい所をやってくれる。オモチャなんかとは全然比べ物にならなかった。
膝は既にガクガク震えており、愛撫を続けられる秘所からの疼きは止まらない。
「ん、あ……。え、エックス」
「……! エイリア?」
自分の頭を掴む力が突然抜けたのを感じたエックスが、顔を上げる。
「どうしたの」
「…………しい…」
「聞こえ…ないよ?」
エイリアは恥ずかしさのあまり、顔から湯気が出そうになるも、精いっぱいの大きさで声を出した。
「欲しい…! えっ、えっくすのがっ……! 欲しい、の…!! お、お願いっ…!!」
そんな風に言われたら、こっちだって我慢なんかできやしない。
身体を上げて、彼女を組み敷く形になる。
同時に、彼のそそり立った逸物の先端が彼女の入り口に軽く当たった。
「いつ聞いてもいいもんだね。君のおねだりってさ」
「もっ、もう……! バカァ……」
何度関係を持ったって、恋人にこういう台詞を言うのは恥ずかしいもの。
エイリアは恥ずかしさのあまり、ガバリとエックスに抱き着いて首筋を強く吸う。
「……っ! えっ、エイリ…うひゃひゃ、くすぐったい!!」
唇を離すとエックスの首筋には彼女の全身に付いているものと同じ痕が残る。
それはさっき彼がやった"虫よけ"。
鎖骨にも肩にも。頭が届く範囲全てに印を付けた。
「こっ…これでおあいこだからね」
「全く…君って奴は。(………ほんとに可愛いよなぁ…)」
薄笑いを浮かべたエックスは、汗で濡れたエイリアのきれいな髪をかき分けてまぶたと額に何度もキスを落とす。
そして、最後に唇にひとつ。これが合図。
「じゃあ……。いくよ」
エイリアはその囁きに痺れそうになりながらも、そっと目を閉じて頷いた。
それを見た後、ちょっとだけ角度を直し、ゆっくりと、彼女の暖かな膣内へと自身を挿入させていった。
「!! ふっ…!!」
エイリアの表情が一瞬、何かに耐えるように強ばる。
濡れきっていたお陰で挿入自体はスムーズだったが、恐怖と快感が同時に押し寄せるこの瞬間は、何度しても慣れないものであった。
だが、久しぶりにエックスと心から結ばれているような気がした。
やがてエックスのペニスが、エイリアの一番奥まで埋まると、ようやく彼女は潤みきった目を開いて、大きく呼吸する。
「…これ。この感触……。エックス。わたし今、なんか…凄く幸せ」
「うん……。俺もそう思うよ…。やっぱり俺達、こういうセックスが一番いいよな……」
エイリアの膣内はヒクヒクと蠢き、彼の逸物を待ち焦がれていたように包み込む。
「う、動いて……いいかい?」
「…い、いいよ……。動いて。」
エックスはもう一度、唇を合わせると、ゆっくりと、腰を動かし始めた。
「ん……、はぁ、あっ……あんっ!」
エイリアの膣内は、エックスが動く度に熱くうねり、柔らかく、それでいてギチギチとエックスの逸物を締め付けていく。
思わず忘れかけていた、この心地よさ。エックスはCPU内が電気で痺れるような、そんな妙な感覚を覚えた。
そして、それと同時に動きも自然と速くなっていく。
「ンッ! んは、はぁぁっ! あひっ、んあああっ!」
結合部分から来る水音と同時に、エイリアの喘ぎ声は大きくなっていった。
エックスの熱く猛々しい逸物が、自分を蹂躙し、支配していっている。身も心も全て。
普通のやり方のはずなのに、こんなにも気持ちいい。
「ふあ…! あ…あっ! きもち…いいよぉ、えっく…えっくすぅっ!」
「ああ…。俺も凄く気持ちがいい…」
久しぶりに感じる、身体だけでなく、心も溶け合っていくこの感覚。
それに同調するかのように、動きも熱く激しくなっていった。
「あっ、ああ、ひっ、んはぁぁ! あ、あー!」
「っ…エイリアっ」
エックスは挿入したまま、エイリアの身体を起こす。
そして腰を上げた自分の上に座らせるような形となった。
座位となったせいとエイリアの体重で、エックスのペニスが更に陥没して、先端と子宮口がキスするように合わさった。
「ん、やぁ…だ、だめぇ! こんなっ…奥までっ……!」
さっきまでの"だめ"とは、意味が全く違う。
その体位のまま、突き上げるように動く。エイリアは思わず、目の前にあるエックスの首にしがみついた。
「ふああっ! すご…すごいよぉ! すごい……感じちゃうよぉっ!!」
やがて、エイリア自身も彼の激しい突き上げに、汗をまき散らしながら自然と腰を動かしていった。エックスを高めてやりたいが為に。結合部分から大量に流れ出る彼女の愛液が、彼の逞しい太腿を濡らしていった。
エックスも負けてはいられない。更に激しく、熱く、彼女の中をえぐっていく。
「あんっ! あっ、あん! あふぁっ!! えっくす、えっくすぅっ!」
「エイリア…えい、りあっ…! くっ、っぁ…!」
互いの名前以外、なにも言葉が考えられない。
もうここにいるのは伝説のイレギュラーハンターでも、優秀なナビゲーターでもない。ましてやレプリロイドでもない。
与えられた愛と言う本能のままに互いを求めあう、単なる男と女でしかなかった。
やがて互いの背筋が、ぞくぞくする感覚とともにゆっくりと後ろに反り返っていく。
「ひっ…あひっ、も、もうだめぇっ…私っ……ひぁっ、いっちゃうっ…!!」
抱き締める手に力がこもり、両足も彼の腰に回る。"離さないで"と言うかのように。
「ああ…! 俺も、受け止めてくれっ……! エイリアっ!」
「来てっ…来てぇぇっ!! エックスぅぅぅっ!!」
互いの身体がビクビクと痙攣し、絶頂の頂点へと登り詰めていった。
「くっ、ああ、〜〜〜〜〜っ!」
「んはぁぁぁぁ、あ、ンアあぁぁぁあああああああ――――――――――!!」
ドクッ!ドプン、ドビュルッビビュルゥゥッ!!
二人は同時に達し、エックスはエイリアの子宮の奥まで、ありったけの精液を吐き出し、注ぎ込んでいった。
「ん…はぁ、奥で……出てるっ……!! うれ、しい……」
彼の精液が、自分の膣内をいっぱいにしていく。そして同時に、自分の心も彼でいっぱいになっていく。
エイリアは改めて、その心地よい感覚に酔いしれていった。
それから二人は、アーマーを着込んでもそのまま資料室の奥に居座って、まったりとしていた。
「…エイリア。俺が前渡した指輪は?」
「……ん。アレね。勤務中は邪魔だから……」
「じゃ、邪魔!?(ガチャピーン!)」
思わず泣きそうな表情になるエックス。そんな彼を見てエイリアはクスクス笑う。
「最後まで聞いて。…だから、普段はここに入れてるの」
そう言って、首もとにある翠色のブローチ状のクリスタルをカパ、と開く。
するとそこにはちゃんと、エックスが渡した指輪が入っている。
「お、脅かすなよ…」
「えへへ。…でも私的にはもう一つ指輪欲しいかな……」
「…え。それって」
思わず真っ赤になる二人。
「エックスとお揃いの…銀のむぐっ!?」
言葉の続きは、エックスの唇によって塞がれた。
エイリアは彼の突然の照れ隠しの行為に呆れつつも、"ま、いいか"とキスの感触に酔いしれるのだった。
*END*
*おまけ*
そして数分後…。プシューという音と共に資料室の扉が開いた。
「「!!」」
エックスもエイリアも、慌てて更に奥の影に隠れる。
「(だ、だから早く出ようって言ったじゃない!!)」「(シッ! 静かに!!)」
そして、開いた扉から…レイヤーの顔がひょっこりと出てきた。
「(レイヤー?)」
辺りをキョロキョロと見渡す。エックス達の存在には気付いていないようだ。
「誰も…いないですよね?」「「(いたりして……!!)」」
彼女は二人の存在に全く気付かずに、ゆっくりと入っていった。
「「(ジャ、ジャージー!?)」」
レイヤーは、某ご○せんのような赤いジャージの格好だったのだ。
そして、扉が再び閉まると…
「はぁぁぁぁっ! ゼロさんっ! 好きすきスキー!!」
胸元からゼロのブロマイド(ラミネート加工済み)を取り出し、何度も何度もキスする。
「「(何ィーっ!!)」」
「私はこんなに想っているのに、つれないひとっ! でもでも愛してますっっ!!」
仕舞いには、絨毯の敷かれてる床にごろごろ転がっていく。
そしてそれは延々30分近く続いた……。
満足しきったらしいレイヤーが出ていった後、エックスとエイリアはぐったりと気疲れしていた。
「み…、見てはいけないものを見てしまったような気がするわ…」
「レイヤーも…上手くゆくといいんだけどね」
互いに、目を合わせる。
「…か、帰ろうか。お腹も空いたし」
「そ、そうね…。お昼の時間過ぎちゃったけど、まぁいいわよね」
牛丼。ミソラーメン。A定食。オムライス。カレーライス。ペペロンチーノ……etc。
取り敢えず目の前のショックを忘れようと、必死にお昼ご飯のメニューを頭に浮かべる二人であった。