「!」  
俺の中で何かが切れた!  
バキィィ!!  
「ぐはぁ!」  
奴の手を振り解き、殴り返した。  
体の底から大きな力が溢れ出てくるようだった。  
奴は反撃したが、戦いは一方的だった。その内奴も抵抗しなくなり、俺も殴るのをやめ、奴を見つめた。  
「な、何をする気だ?」  
「わかってるくせに・・・」  
「!?」  
二足歩行するだけではない・・・・  
俺のコックはとてつもなく巨大だった。  
「うしろを向きな」  
「ちくしょォォ!!」  
初めて感じる快感・・・だが同時にさめた考えもよぎっていた。  
正義を守るハンターが抵抗できない者をいたぶる・・・  
それはこいつ等イレギュラーが弱い人間をいたぶるのと同じではないか・・・  
今まで純粋に正義を信じていた自分、  
「世界を救う」使命を帯びた本当の自分、  
その矛盾に俺は苛まれた。  
だがそんな考えもその内痺れる様な快感にかき消されていった。  
 
その後、救援のハンターが駆けつけた。  
キンコソーダは一部のオペレーターを買収し、自分のデータを書き換えていた。  
そしてカモと思い狩りに来たハンターを返り討ちにしていたという・・・。  
奴の組織は強大になりつつあり、ほうっておくと手が付けられなくなる恐れがあった。  
それを未然に防いだ功績で俺は異例の速さでB級に昇格。  
ちなみに奴は股間が破れ、体内のオイルを撒き散らして機能停止寸前になっていた。  
同僚に「どうやって倒した?」と聞かれたが俺は何も答えなかった。  
 
(その後、奴は脱走し組織の再構築を計るが赤い金髪の同僚に倒されたという・・・)  
 

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