自室の床に押し倒され、小学6年生の女の子に覆いかぶされながら、  
俺は顔じゅうにキスの雨を受けていた。  
 
「……ちゅっ……ちゅっ……ちゅっ……れろっ……おにーちゃん……ちゅっ……ちゅっ……ちゅっ……れろっ……」  
 
ひなたちゃんは、俺が紗季にしたように、頬やおでこ、目元や鼻筋、瞼の上にに至るまで、  
顔じゅうのありとあらゆる場所に、キスの嵐を撒き散らしていく。――唯一、唇をのぞいて。  
さらには何回かの割合でキスの合間にぺロリと舌での愛撫を入れることも忘れなかった。  
 
「ひなたちゃん、ありがとう。もう十分元気がでたから、もうこれ以上は……」  
 
ちゅっ、ちゅっ、……ぺロリ。  
 
「だ、だから、もうキスもしたんだし、これで終わりに……」  
 
ちゅっ、ちゅっ、……ぺロリ……ぺロリ。  
 
「……しょ、小学生が……こんなことをしちゃ……」  
 
ぺロリ……ぺロリ……ちゅっ……ちゅっ……。  
 
「……………………」  
 
俺のありとあらゆる制止の言葉を、ひなたちゃんは、唇と舌で封じていく。  
 
下になった俺は、上から降り注ぐ彼女のキスに、最早抵抗する気力すら奪われていた。  
 
上から降り注ぐのはキスばかりではなく、ひなたちゃんのウェーブのかかった長い髪も、  
俺の顔にふさっとかかってきて、ミルクのように甘ったるい、濃厚な少女の匂いで、俺を覆い尽くす。  
 
俺は自分が、ひなたちゃんの色に染め上げられつつあることを悟った。  
 
「……ちゅっ……ちゅっ……ちゅっ……んっ、れろっ、れろっ……」  
「――っ! ――っ!」  
 
右頬から始まって、顔を一周してきたキスの軌跡は、最後に下唇の根元の部分をべろんべろんと舐めあげると――  
 
「――ちゅぅぅぅぅぅーーーーーーーっ!」  
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」  
 
最後の最後に、ひなたちゃんは、俺の唇にむしゃぶりつくようにキスをした!  
 
今までサンザン焦らされて、興奮を高められていた俺を、何倍にも増幅された快楽が襲うっ!  
 
――脳が、破壊される。  
冗談抜きにそう思った。  
 
……紗季、ごめん。  
……俺、無意識にやってたけど、とんでもないことしてたんだね。  
……自分がされて、初めてわかったよ。  
――こんなことされて、骨抜きにならない人間なんかいやしないっ!  
 
俺はひなたちゃんに唇を吸われながら、自分の中にあった、理性とか常識といった砦が、  
ガラガラと音を立てて崩れ去っていくのを感じた。  
 
ひなたちゃんが俺の口を吸う。  
彼女の小さな唇が、俺の唇をついばみ、さらに深く繋がろうと、口に割って入る。  
 
俺は本能のおもむくまま、舌を突き出した。  
 
――と。  
 
「ふぇ……!?」  
 
突き出した俺の舌をかわすように、すっ…とひなたちゃんの口が引いた。  
俺は舌を突き出したまま、まぬけな表情を晒すだけだった。  
 
「おー、おにーちゃん、気持ちよかった?」  
「…………」  
 
俺は呆然としたまま、こくり……と頷く。  
 
するとひなたちゃんは、嬉しそうに顔に満面の笑みを浮かべる。  
 
「むふふー。じゃーつぎは、おにーちゃんが、ひなにしてくれる番だぞー」  
 
「…………え?」  
 
「おにーちゃん、ひなに、キスをいっぱいしてください」  
 
馬乗りになったまま、ニッコリと笑う少女を、俺はじっと見つめた。  
 
「…………ひなたちゃんに、キスしていいの?」  
「うんっ!」  
「……俺、たぶん、もう我慢できないよ。でこちゅーだけじゃなくて、ほっぺとか、口とか……いろんな所に、キスしちゃうよ……」  
「おーっ、どんとこい!」  
 
胸を張るひなたちゃんに、俺はさらに本音を吐露する。  
 
「……べろちゅーも、しちゃうよ? 紗季にしたみたいに、ひなたちゃんの舌を、俺の舌で絡めて、べろべろに舐めまくって、  
……そんなヒドイこと……しちゃうよ……」  
 
それは欠片ほど残った理性が言わせた最後の警告だったのか、それもと枷のなくなった  
俺の欲望が生み出した言葉だったのか……。  
たぶん、そのどちらもが混ざった、嘘偽りない俺の本音。  
 
そんな俺の言葉を聞いて、ひなたちゃんは不思議そうに小首をかしげる。  
 
 
「おにーちゃん、さっきから、へんなことばっかり言ってる」  
「……え?」  
「ひなは、最初っから、そーいってる。さきにしたこと、ぜんぶ、ひなにもしてほしいって」  
 
そう言うとひなたちゃんは再び俺に覆いかぶさってきて、ちゅっと唇にキスをした。  
そして、じっと深く澄みきった瞳が、俺を見つめる。  
 
「おにーちゃんがしてくれることなら、ひな、なんでも嬉しいよ。ヒドイことなんて、なんにもないよ」  
「………………」  
 
……ひなたちゃん……。  
 
ガラガラと崩れていった理性が再構築させる。  
それは以前のような『小学生だから手をだしちゃいけない』という思いではなく、  
『ひなたちゃんに痛いことや酷いことは絶対にしない』という想いだった。  
その上で、この子の望みはすべて叶えよう。  
俺はそう新たに決意した。  
 
よしっ、ならばまず、でこちゅーでもなんでもしてあげようじゃないかっ!  
 
――と、その前に……。  
 
「……ひなたちゃん、悪いんだけど、この姿勢だとキスしにくいから、ちょっとどいてもらえるかな?  
 俺、起き上がりたいから……」  
 
仰向けの状態から上にいるひなたちゃんにキスをするのは、結構しんどい。  
 
「おー、わかったー」  
 
俺のお願いに、今度は元気よく返事をすると……ひなたちゃんは、俺の体にぎゅっと抱きついた。  
 
「……あのー、ひなたちゃん。なんでどいてっていったのに、抱きつくのかな?」  
「おー? おにーちゃん、さっきさきにこうして起き上がったぞ?」  
 
…………ああ、紗季との最初のキスのやり取りの時ね。ってか良く見てるなぁ、ひなたちゃん。  
あの時は、どいてって言っても素直にどいてくれそうもなかったから、ああいう非常手段に訴えたまでで、  
今回はひなたちゃんがどいてくれればそれで済むんだけど……。  
 
しかぁし、ひなたちゃんのお願いはすべて叶えると誓った以上、  
ひなたちゃんが望むならば俺は例え不可能なことでもやってやろうじゃないか!  
 
俺はひなたちゃんの小さな体をぎゅっと抱き返すと、両足を勢いをつけて振りおろし、  
その反動でひなたちゃんの体ごと起き上がった。  
 
「おー! すごいすごい、おにーちゃん、やるなー」  
 
喜びの声を上げるひなたちゃんに気を良くしつつ、体を起こした俺はひなたちゃんを膝の上から下ろそうと手をかけ……。  
 
「……あのー、ひなたちゃん。起き上がったんだから、もう手を離していいんだよ?」  
 
ひなたちゃんはあぐらをかいた俺の膝の上でぎゅぅーっと両手で抱きついたまま、離れようとしない。  
 
「うーーーん……」  
 
ひなたちゃんは、なんだかとっても嬉しそうにニコニコしたまま、俺の胸板にスリスリと頬ずりをする。  
立っている時と違い、膝にのったひなたちゃんの顔はちょうど俺の胸のところにあたる。  
 
「ひなはおにーちゃんのひざの上がとても気にいりました」  
「はあ」  
「だから離れるつもりはもーとーございません」  
 
難しい言葉をよくご存じで……。  
まあ、こうして顔が近くなった分、キスがしやすいっていえばしやすいんだけど。  
 
 
……ん? でもこの体勢って……。  
 
俺ははたと気付く。  
 
ひなたちゃんは、あぐらをかいた俺の足の上にお尻をぺたんとのせて、両足を俺の腰に絡めた状態で、ひしっと抱きついている。  
 
これ……当たるよね? 俺のナニが。  
 
今はひなたちゃんのキス責めで陶然としてしまっているのでやや半立ち状態だが、  
このままベロチューでもして勃起してしまえば、モロ勃っていることがわかってしまう。  
 
――いかん! このままでは駄目だ。  
正直、ナニが触れてもひなたちゃんは驚かないと思うが、問題は触れる場所だ。  
今の体勢でフル勃起したモノが触れるのは、当然ひなたちゃんの下腹部だ。  
そんな場所に触れてしまったら、回復したての俺の理性がもつはずがない。  
 
とりあえず今、ひなたちゃんは足首辺りにお尻をのっけて座っているので  
ナニが当たる心配はない。ふにふにと柔らかいおしりの感触がたまらない。  
 
……ふにふに?  
 
「おー、おにーちゃん、どーした?」  
「!? あ、ごめん、ひなたちゃん、ちょっと動かないでくれるかな」  
 
 
――そうだ! 足の上にのっかってるんだから、当然おしりだっってモロにあたってるんだ!  
ひなたちゃんが動くたびに、ふにふに、ふにふに、と俺の足の上で可愛く踊る小さなおしり……。  
 
「…………」  
 
……ごめんなさい。たっちゃいました……。  
 
「あっ」  
 
驚いたように声をあげるひなたちゃん。  
くそっ、早速気付かれたかっ!  
 
「おーっ、ごめん、おにーちゃん。ひな、大事なこと忘れてた」  
「大事なこと?」  
 
どうやら違ったらしい。  
ひなたちゃんはおしりをふにふにとさせながら、俺の上でもぞもぞと動くと、  
胸元を飾ったリボンをすっとほどき、ボタンをひとつ……ふたつ……と外した。  
そしてグイッと襟元をひっぱると、白い肌をはだけさせる。  
 
「はい。おにーちゃん。どーぞっ!」  
 
…………はい?  
 
俺の目の前に、ひなたちゃんの白いうなじが差し出された。  
 
白い――本当にシミひとつない、綿雪のような真っ白のうなじ。  
さすが生まれてからまだ十年ちょっとしかたってないだけある。  
新鮮ぷりぷりである。  
 
「ひ、ひなたちゃん、あの、その、これはどーゆーことかな?」  
「おー。おにーちゃん、ここにキスするの好きでしょ?」  
 
ま、真帆の時のことを言っているのか!?  
あ、あれは真帆の反応があんまりにも初々しくて可愛かったので、  
つい悪戯心がはたらいただけで、決して俺が好きとうわけでは……。  
 
「おー。おにーちゃんが、ひなにキスしてくれるんだから、そのごほうびに、  
 おにーちゃんは、ひなにおにーちゃんが好きなこと、なんでもしていーよ」  
「…………ナンデモ?」  
 
プチッと理性の糸が切れかかった。  
 
その瞬間、俺の脳裏にいくつものひなたちゃんとのしたい行為が駆け巡り、  
そして、ことごとく、却下されていく。  
そのいずれもが、最終的にひなたちゃんに激痛を味あわせてしまうこと間違いないからだ。  
 
「……すーーーはーーーー」  
 
とりあえず深呼吸。  
……落ち着け、俺。  
現状を正しく認識しよう。  
 
俺の前には、はだけたひなたちゃんのうなじが、数センチ手前に見える。  
ひなたちゃんは、ここにキスをしていいという。  
 
「……ひなたちゃん、ちなみに訊くけど、今まで他の人にここにキスさせたこと、ないよね?」  
「? おー、おにーちゃんが、はじめてだぞー」  
 
その言葉を聞いた瞬間、俺の中にゾクリと芽生えた感情はなんだったんだろうか……。  
圧倒的なまでの支配欲、征服欲、独占欲。  
 
雪の降った朝、まだ誰も足跡をつけていない、真っ白な雪原に、自分が初めて足跡をつける――そんな感覚。  
 
――ちゅっ――  
 
「――んっ」  
 
俺は魅かれるように、ひなたちゃんの、真っ白なうなじに吸いついた。  
ひなたちゃんの体が、びくんっと震えた。  
 
――ちゅっ――ちゅぅっ――  
 
「――んっ――んぅっ――!」  
 
たて続けに二度、その吸いつくようにハリのある肌に、キスをする。  
 
そして唇を離して、ひなたちゃんのうなじをみると、そこにはクッキリと3つ、  
赤いキスマークが、横一列に並んでいた……。  
 
「……おにーちゃん……」  
 
艶のかかった彼女の声が俺を現実に引き戻す。  
 
だああああぁぁぁっぁぁーーーーーっ! やっちまったああああぁぁぁぁぁーーーっ!!!  
 
ああ、どーしよー、どーしよー。  
白い柔肌についた赤い三連星に自分でしたことながら、オロオロしてしまう俺。  
な、舐めたら消えないかな?  
パニクった俺は、こともあろうにキスマークのついたうなじを、ペロペロと舐め始めた。  
 
「……んっ……んっ」  
 
――って、消えるわけないじゃんっ!  
ひなたちゃんの発する呻き声に我に返った俺は、慌てて口を離す。  
 
「……おー、おにーちゃん、もー、おわり?」  
 
ひなたちゃんが口元に握りこぶしを当てて、潤んだ瞳でそんな俺をみる。  
 
いつもよりもちょっと弱々しい「おー」と、その表情に俺は、どきんっとする。  
 
「……ひなたちゃん」  
 
……数秒の逡巡の後、俺はあらためてひなたちゃんの頬に手を添える。  
うなじを見せるときに顔にかかってしまった淡い色の髪の毛を、耳の後ろにそっと撫でつけて、  
薄く薔薇色に染まったほっぺたを露わにさせる。  
 
「んー」  
 
ひなたちゃんがくすぐったそうに、俺の掌にほっぺたをすりすりと押し付ける。  
その仕草がなんか仔猫みたいで、異様にかわいかった。  
 
おでこにかかった髪も優しく撫でつけ、綺麗に整ったお顔をじっと見つめる。  
 
ひなたちゃんは、本当にちっちゃくて、白くて、愛らしい顔立ちをしていた。  
淡い雪のような肌に、薄い桜色の唇。ぷっくりと柔らかいほっぺたに、  
ちょっとタレぎみの目元が俺の保護欲をこれでもかというくらい刺激しまくる。  
 
……俺、ホントにこの顔にキスして良いのだろうか?  
 
ひなたちゃんの顔にじぃーーと魅入っていると、じんわりとほっぺたを赤くしたひなたちゃんが、  
ちょっと眠たそうなぼうっとした瞳で俺を見て、するりとその細い腕を俺の首に巻き付けた。  
 
「……おにーちゃん……」  
「…………」  
「……キスして……」  
「…………」  
 
いつもとは違う、ちょっと鼻にかかったような声が、俺の両耳の鼓膜の奥までねっとりとこびり付いてくる。  
 
「……ひなたちゃん……」  
 
彼女のか細い声を受けて、俺はひなたちゃんの真っ白なおでこにそっと唇を寄せて、キスをした。  
 
……ちゅ……。  
 
うなじの時のような吸いつく感じではなく、軽くついばむ程度のもの。  
 
……ちゅ…………ちゅ……。  
 
それを何度も重ねていく。  
 
……ちゅ…………ちゅ…………ちゅ……。  
 
「……ぷくく。おにーちゃん、くすぐったいぞー」  
 
そう言いながらも嫌がるようすはなく、緩んだ頬をさらにゆるんと緩めて、  
俺のキスを受け続ける。  
 
……ダメだ。この子……かわいすぎる……。  
 
人の抵抗力をことごとく薙ぎ払ってくる。  
俺ができるのは、強く吸い過ぎて、彼女の綺麗な顔に痕を残さなように自制することくらいだった。  
 
 
……ちゅ…………ちゅ…………ちゅ……。  
 
細かいキスを、そのぶん、いくつも重ねて、ひなたちゃんのおでこやほっぺたにキスをしまくる。  
彼女の陶磁器のように白く繊細な肌に唇が触れるたびに、頭が痺れてひなたちゃんのことしか考えらえなくなってくる。  
 
――ひなたちゃん――ひなたちゃん――ひなたちゃん――。  
 
俺のキスが自然と激しくなってくる――と。  
 
……ちゅ……。  
 
「ふぇ!?」  
 
予想外の刺激が俺を襲う。  
 
俺を見上げたひなたちゃんが、首に回した腕でぐっと俺の顔を引き寄せ、ちゅっと頬にキスをしたのだ。  
 
「なっ……ひなたちゃん?」  
「えへへーっ」  
 
ひなたちゃんはいたずらが成功した子供のように、それでいてほんのりとした色香をかもしつつ、俺を見やる。  
 
「……今は、俺がひなたちゃんにキスをしてあげる番じゃないの?」  
「うー、ごめんなさい。……でもね、ひな、おにーちゃんにキスしてもらったら、ぽわ〜〜〜てなっちゃって、  
 ……それなら、おにーちゃんにもキスしてあげたら、おにーちゃんも、ぽわ〜〜〜てなって、  
 そしたら、いっしょにぽわ〜〜〜てなれるかなって思って……」  
 
一生懸命想いを伝えようとするひなたちゃんの言葉が、再び俺の心臓をズキュンと撃ち抜く。  
 
……この子は、自分が気持ちよくなるだけでなく、俺にも気持ち良くなってほしいとしている。  
 
……うわっ、なんだろう? この胸に込み上げてくるあったかいものは。  
なんか……涙が出そうになるほど嬉しく感じる。  
 
「……そっか、じゃ、ふたりで一緒に……ぽわ〜〜〜ってなろうね」  
「うん!」  
 
そう宣言すると、俺はちゅっとひなたちゃんのほっぺたにキスをして、ひなたちゃんも俺の同じ場所にちゅっとキスをした。  
 
 
……ちゅ…………ちゅ……。  
……ちゅ…………ちゅ……。  
……ちゅ…………ちゅ…………ちゅ……。  
……ちゅ…………ちゅ…………ちゅ……。  
 
そのまま、俺がひなたちゃんにキスをすれば、ひなたちゃんも俺の同じ場所にキスをするということを繰り返す。  
ときどき視線があっては、えへっと微笑むひなたちゃんが非常にかわいくて、俺はそのたびにぎゅぅっと彼女を抱きしめてしまう。  
 
――そうか。  
俺は胸に込み上げてくる熱いものの正体を知った。  
 
一方通行じゃないからなんだ。  
俺がひなたちゃんのことを想っていて、ひなたちゃんも俺のことを想ってくれている。  
もちろん今までだって、それはわかっていたけど、どうしたって小さな女の子に悪戯しているような罪悪感は拭いきれなかった。  
 
――でも今は違う。  
 
俺がキスをすれば、ひなたちゃんもキスをし返してくれる。  
 
――確かな信頼感。  
 
それがとても嬉しくて、こんなにも俺を胸を熱くさせてくれるのだ。  
 
 
俺とひなたちゃんは、その後延々と、お互いにキスを繰り返していた……。  
 
 
 
 

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