「……うううぅぅ……ぐすっ……」
ベッドの隅で、愛莉が目に涙をいっぱいに溜めてうずくまっていた。
俺はその姿を痛みと闘いながら見つめていた。
……つーか、まだ痛いです。
……股間が。
当然といえば当然のことだが、まだ小学生の愛莉のアソコに男のモノが挿入できるわけもなく、
少し埋もれたところで貝のように堅く閉じた肉の壁に押し戻されたのだった。
加えて、己の役割を思い出したかのように一緒に埋もれていたパンツが伸縮をやめ、
シルクでできた滑らかな肌触りのまま俺のモノをつるりんっと反らした。
すると愛莉の秘部は俺のイチモツの裏スジ側を滑るようにして、ぽすんっと俺の腰の上に落下したのだった。
――俺の息子を下敷きにして!!!
勃起したイチモツがぐぎっと腹まで反り返されて愛莉のお股にプレスされた瞬間、
まさしく股間から脳天まで激痛が走り抜けた!
「んぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
手足を縛られて身動きはとれないが、それでも腰をひねってどうにか押しつぶされた
マイ・サンを解放しようとする。
「んきゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
それがさらに愛莉のアソコを刺激して悲鳴を上げさせてしまうが、
こちらも種の保存本能が緊急警報を発令しているので、構ってられない。
「ちょっと愛莉、落ち着いて。長谷川さん、シャレになってないから、早くどかないと!」
「ふぇっ、で、でも、腰、ぬけちゃって……」
「トモ! 長谷川さんの一大事よ!」
「――まかせて! えいっ」
掛け声ひとつ、智花はえいやっと愛莉の腰に腕を回すとそのまま愛莉の体を俺の上からどかしてくれた。
よくよく考えると、170センチほどもあり、しかも脱力してしまっている愛莉の体を智花一人で持ち上げてしまうのは凄い力なのだが、
今の俺にそんなことを思う余裕は皆無であった。
「ぜーっ、ぜーっ、はーっ、はーっ」
「昴さんっ、ご無事ですか!?」
「おー。おにーちゃん、だいじょーぶ?」
「……なにか嫌な感じの汗が噴き出てますよ」
「ねーねーすばるん。もしかして、チンコ折れちゃった?」
……もう男として再起不能になったかと思った……。
お腹に反る形だったからまだ良かったものの、逆側に潰されてたら
もっと深刻なダメージを受けていたはずだ……。
まったくもって危なかった。
――二重の意味で。
あやうく愛莉の純潔を散らしてしまうか、俺が性的不能になってしまうところであった。
とりあえず、愛莉のパンツに謝罪しておこう。
さすが三沢家のオーダーメイド。小さくてもちゃんと己の役割をこなしている。
おかげで俺も愛莉も大事なものを失わずに済んだ。
「ううっ……」
――って、なに俺パンツに謝ってんだ! 謝るのはどう考えたって愛莉が先だろ!?
愛莉はいまだベッドの隅でべそをかいていた。
つい2時間ほど前まで見ることもできなかった男のモノを
イキナリ女の子の一番大事な所に挿れられそうになったら、
そりゃ愛莉じゃなくったって泣いてしまう。
しかも今しがたの出来事に加え、同時に自分が下着だけでいたことにも気づいたようで、
体育座りのまま胸とアソコを手で隠し
オオカミに食べられちゃう前の子羊のようにプルプルと震えていた。
「ごめん! 愛莉っ。ごめんよっ、本当に、申し訳ない!!!」
俺は誠心誠意、心の底から謝罪の気持ちを語った。
体の自由がきけば、もちろん即・土下座だ。
「………………ぐすっ…………いえ、だいじょうぶ……です。
わたしのほうこそ…………後ろ……見てなくて……ごめんな……さい……えっぐ……」
……全然大丈夫そうに見えない。
逆に震えるその姿になにか扇情的なものを感じてしまった自分は最低だと思った。
だって愛莉、アソコは手で隠してるけど、体育座りだから、
太ももとかが強調されてエライことになっちゃってるんだもん!
ああ、本当に駄目だ、俺。
それもこれもやはり先ほどの事故が原因だ。
ほんの少しとはいえ、入ってしまった愛莉のアソコの感触……。
それがいまだ頭と亀頭にまとわりついているように感じられる。
なにしろ、ぐにっだ。
ぷにっじゃなくて、ぐにっ。明らかに肉の感触が違った!
あれってやっぱパンツなかったら入っちゃってたんじゃないのか!?
いやいや大丈夫だ。
まだそこには鉄壁の処女膜さんがいるはずだ。
って違う! そんな最終防衛ラインまで侵入しちゃダメなんだって!!!
あれが女の子の、愛莉の……の肉の感触。
一度知ってしまったその感触に、俺のモノはビクビクしっぱなしだ。
そう。折れかけた俺のモノはすっかり回復していた。
それどころか、ダメージがかえって強い性的刺激に転換されたようで、
さきほどよりも明らかに大きく膨らんでいた……。
……あれ、俺、まさか変な方向に目覚めちゃったりしてないよね?
そんなわけで俺が愛莉を見る目が、ちょっとだけ情熱的になっても
許してもらいたかったのだが……。
「……ふむ。長谷川さん、こうなることを意図してわざと愛莉にキスさせるなんて、
なかなかあざといやり方をなさいますね」
「うんなわけあるかぁ!」
紗季のあまりにあんまりな濡れ衣発言に、思わず声が裏返った。
「……でも昴さん……鼻の下伸びてますよ」
「ええ!?」
「なーんかすばるん、ヒナとアイリーンにされているときって、すんげーエロい顔してない?」
「ウソだ!? そんなはずないぞ!」
「おー。それはですね、おにーちゃんにとって、ひなとあいりが一番のお気に入りだからです」
「なにおぅ!?」
「すっ、昴さん! 本当ですか!?」
「なぜならば、ひなとあいりはおっぱいが大きいからです。
おにーちゃんはおっきなおっぱいが好きなんだよね?」
ひなたちゃんは、ふんぬっと胸を反らせて高らかに宣言する。
たしかにその胸は…………他の3人よりもちょっとだけ大きいように見えた。
「ががぁーーーん!」
「なんだ。すばるんもやっぱりおっぱいマエストロだったのか。ならこれからドンドンでっかくなって
アイリーンを追い抜いてやるんだから心配ないもんね!」
「そ、そーよっ。まだこれから大きくなるんですから……胸なんて……ムネなんて……」
「違うっ! そんなことない!」
その証拠に智花のちっちゃなおっぱいにだってちゃんと興奮してるんだぞ!
……あれ? それはそれで人として何か間違っているような……。
「おー。でもおにーちゃん、さっきからあいりのおっぱいばっかりみ……」
「ひなたちゃん!!!」
うぅ、この子は何気に俺のことをよく観察している。
「ひなはねー、おっきなおっぱいが好きだよー。おにーちゃんは嫌いなの?」
そういう答えづらい質問は非常に困るのだが……。
俺はひなたちゃんのキラキラ光るつぶらな瞳をしっかりと見る。
「ひなたちゃん、俺はね、胸の大きさで誰かを好きになったりしないよ。
俺がひなたちゃんを好きなのは胸が大きさじゃない。
ひなたちゃんが、ひなたちゃんだからだよ。
ひなたちゃんが元気で優しくて頑張り屋さんでとってもいい子だから好きなの。
たとえひなたちゃんの胸がぺったんこだったとしても、俺はひなたちゃんのことが大好きだよ」
まっすくな瞳をこちらもまっすぐ見つめ返し、俺は混じりけのない本心を告げる。
確かに大きなおっぱいに目がいってしまうのは、男のサガとでも言おうか雄の本能なので仕方がないのだが、
それだけで女の子を好きになったりは絶対にしない。
ひなたちゃんは俺の言葉に目尻をへにょ……と崩し、嬉しさいっぱいの極上の笑みを浮かべた。
「うんっ! ひなもねっ、おにーちゃんがおにーちゃんだから大好きなんだよ!」
「そっか。俺たちいっしょだね」
「だからね、ひな、おにーちゃんのおよめさんになってあげるね!」
「えっ……」
「おにーちゃんは、ひなをおにーちゃんのおよめさんにしてくれますか?」
極上の笑顔のままコクンと首を傾げて訊いてくるひなたちゃんに
思わず「喜んで!」と即答してしまいそうになるをぐっとこらえる。
……そう言ってくれるのは素直に嬉しいのだけど……。
「…………お嫁さん……」
「…………お嫁さんねえ……」
「…………およめさんかあ……」
「…………ぐすっ……お、およめさん……」
……他の4人から感じるプレッシャーが半端じゃありません。
これ、返答を間違えるとそのまま殺意に変わりかねないな。
「そ、そういうことは結婚できる年齢になってから考えようね。
俺たちはまだ子供なんだし、今は俺もひなたちゃんもお互いのことが大好きってことでいいんじゃないかな?」
「うん!」
そんな玉虫色の返答にもひなたちゃんは笑顔で答えてくれる。
「おにぃーーーちゃん。――とおっ!」
そして四肢を拘束され大の字になっている俺に向かって空中だーいぶ――って、おい!?
ぽすん!
「ぐえっ!」
いくら軽いからって、受け止めることもできない体勢で飛びかかられては衝撃をまともにくらってしまう。
「こらっ! ひなっ。そんなことしちゃ危ないでしょ!」
「いて! ヒナっ、足あたったぞ!」
「ごほっ、ごほっ。いててて。ひ、ひなたちゃん、大丈夫!? どっか打ってない?」
「んふふっ。おにーちゃん、おにーちゃん、おにーちゃん!」
あれだけの衝撃だからひなたちゃんにもダメージがあるのではと焦ったが、
当の本人はまったく無傷のようで、スリスリと子猫のように自分のほっぺたを俺の頬に擦りつけていた。
「はあ。ケガなくてなりよりだけど、危ないからもうこんなことしちゃ駄目だよ?」
「えへへ。だって嬉しかったんだもん。ねーおにーちゃん」
「ん?」
「だぁーーーーい好き!」
ちゅう。
「ん!!!」
ひなたちゃんのちっちゃな唇が、俺の唇をちゅっと吸う。
「ちゅう……れお……ほにーちゃん、おにーちゃんっ」
そしてそのまま舌を差しいれ、その外見からは想像もできない激しさで舌を絡め始めた。
「!!!!!!!!!!」
ぞくりっと俺の中の獣が目を覚ます。
ひなたちゃんの……あの麻薬とも言うべき唾液が、俺の口の中に舌を伝わって流れ込んできたのだ!
やばいやばいやばい!
今の勃起状態でこんなもの飲まされたりしたらっ。
しかも、しかもだっ!
ひなたちゃんのベビードールは真帆のものと全く同じ、前にスリットが入ったお腹丸出しタイプなのだ。
ひなたちゃんのお腹が、ぷにぷにのお腹がっ、俺の横隔膜あたりにぐいぐいと擦りつけられる。
うわっ、真帆ほど熱くはないが、肌と肌とが直接当たって……心地よい温もりが伝わってくる。
そして真帆と智花とは明らかに違う点がひとつ!
本人ご自慢のおっぱい!
………………………………………………ある。あるね、これは。
愛莉とは比べるべくもないが、ふにふにと下腹とはまた違った柔らかさが、俺の胸板に押し付けられる……。
お腹とおっぱいのダブルふにぷに。
……これではひなたちゃんに洗脳されてしまう!
俺がそんな危機感を覚えていると……
「あーっ、なにやってるんだよっ、ヒナ! そこはあたしのドクダンジョーだってゆーの!」
真帆が再び占有権を主張してひなたちゃんの横に割り込んできた。
「ぶー。まほながすぎ。ひなだっておにーちゃんと、いっぱいいっぱいキスしたいんだもんっ」
「あたしだって、まだまだすばるんとキスしたりなんだから!
よしっ、ならどっちがすばるんを気持ち良くできるか勝負だ!」
「おー。どんとこーい」
…………は?
…………。
…………はあ!!!??
「きっ、君たちっ――うぷっ!」
俺が異を唱えよう口を開いたその中に、同時に真帆とひなたちゃんの舌が入ってきた!
智花と違いこの二人はお互いの舌が触れ合うことなど全く気にせず、
ぐちゃぐちゃと俺の口の中で激しく暴れまくっている。
同時に智花の場所にひなたちゃんが交代で入り、右側からひなたちゃんが、左側から真帆が、
その熱い下腹で俺の体をぐいぐいと挟みこんでくる。
今度は両側とも生肌! しかもひなたちゃんは+おっぱい!
どないせいちゅーんだ!?
――ともか、そうだ! 智花っ、俺の女神は!?
唇を塞がれた俺が、眼だけで智花を探すと…………。
「…………胸……胸…………やっぱり胸がないとお嫁さんにはなれないんだ……」
……なにか誤解したまま激しく落ち込んでいた。
ああ、この場合、
「智花、落ち込むことなんかないよ。だって俺はさっきまで君の乳首を見て股間を膨らませていたんだから!」
と言ってあげるべきなんだろうか?
……いや、やめておこう。
それはもし的が外れた場合、双方にとって致命打撃になりかねない。
あとはっ、救いの主はいないのか!?
「どう? 愛莉。もうここでやめておく? 愛莉がもう嫌だっていうなら、無理にはさせないわよ」
紗季が座り込む愛莉に優しく語りかけているのが聞こえた。
そうだ、愛莉! これは愛莉の補習なんだら、愛莉がもう止めるって言えば終わるんだっ。
俺は最後の希望を愛莉に託し、その言葉に耳を傾けた。
「……ありがとう、紗季ちゃん。…………でも、せっかくキスできたんだし、……もう少し、がんばってみる……」
愛莉はまだ少し涙声ながらも、はっきりとそう言った。
……愛莉。
あんなことがあったのに、それでもまだ続けようだなんて……成長したね。
コーチとして、俺は嬉しいよ。
でもね、でもね。
――今だけは勘弁してくれ!!!
愛莉がすっと股間の前までやってきた。
「……は、長谷川さん。先程はその、長谷川さんの…………を、
下敷きにしちゃって申し訳ございませんでした!
わたし、やっぱりドジで、どうしようもないけど…………
こ、こんどは失敗しないよう頑張りますので、よろしくお願いしますっ」
そしてふかぶかと一礼。
うぅ、そんなこと言われたら、断ることなんてできるわけないじゃないか……。
「で、では…………あれ? ……さっきより大きい。ど、どうしよう、もしかして、
わたしのせいで腫れちゃったのかな? ね、ねえ紗季ちゃん?」
「そーねー。……とりあえず、腫れたかもしれないのなら、さすってみたら?」
「う、うん。わかった」
紗季ぃぃぃぃぃ。
絶対わざだろ!
今までにぎにぎするだけで動かせなかった愛莉が、紗季の言葉と自責の念に駆られ、手を動かそうとする。
口を真帆とひなたちゃんにメチャクチャに舌でかき回され、
両側からその二人の下腹を押し付けられて(プラスおっぱい2個)
さらには愛莉のアソコに埋もれて大きくなったモノを、当の本人にさすられようとしている……。
これで射精したらオシオキですか、紗季さん。
……立ったな、死亡フラグ。